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邪気祓いの禊

<オープニング>

 春風吹き、過ごしやすく穏やかな気候になった頃。
 都市国家の中にある小さな村に伝わる、一つの祭事が行われていた。
 その祭事とは東方より伝わりし鎧や兜を飾り、縁起物のご馳走を食べ、男の子の成長や立身出世を願うと言うものだ。祭事の最後には村の傍に湧く温泉に、強い香気を放つ束ねられた葉を浮かべ、老若男女問わず入浴し邪気を祓うのが習わしとなっている。
「ねーねー、ここに葉っぱ浮かべるんでしょー?」
「そうよ。浮かべる葉は温泉の傍に沢山纏めて置いて……あら?」
 一人の男の子が母親の服を引っ張りながら、もう一方の手で湯気が立つ温泉を指差していた。
 男の子の問い掛けに答えながら母親も温泉を見ると、既に湯に浮かぶ葉があった。
 入浴しに共にやって来ていた村人達がざわめく。
 すると、一瞬強い風が吹き、周囲を覆っていた湯気が晴れると温泉に先客の姿。
 先客とは数匹の猿だった。毛を濡らし、のんびりと温泉に浸かっていた猿達だったが、村人に気付くとザバザバと温泉の中を歩き村人達へと向かって来た。
「え、え……っ? うわぁッ」
 不思議そうにその光景を見ていた男の子に2匹の猿が飛び掛ってきた。それとほぼ同時に、その2匹よりも大きな体躯の猿が男の子を助けようとした母親に向かって襲い掛かる。
 突然の事に、一緒にこの場に居た村人達が近くにあった木の枝などで応戦するも、力及ばず。
 数時間後、温泉へと続く道に多くの村人の亡骸だけが残り、最悪な終焉を迎えた……。

「とある村で行われている祭事の最中、村人達が猿型のマスカレイドに襲われる事件が起こる事がわかったの。その祭事とは男の子の成長を願うものらしいのだけど……」
 手のひらにとても小さな兜を乗せながら、扇の星霊術士・アディ(cn0030)が話し出す。アディの手に乗る兜は東方より伝わった珍しいデザインのものだった。
「急いで現地に向かい、その祭事を邪魔するマスカレイド達を倒して欲しいの。事件が起こってしまう前に、ね。現地と言うのは村の傍に湧く温泉よ」
 兜を指先で撫ぜながらアディが紡ぐ。村から5分程歩いた場所にあるのが、祭事の最後に行われる入浴の際に使用される温泉。温泉の傍には束ねられた葉が山となり置かれている。
「マスカレイドは温泉に近付く人間の姿を見つけ次第、襲い掛かってくるの。子供の背丈くらいある配下マスカレイドが2匹と、立ち上がると私よりも大きいサイズのボスマスカレイドが1匹よ」
 温泉に近付くと、マスカレイド達はどこからともなく現れる。
 攻撃は噛み付きや引っ掻きなどのシンプルなものだが、それだけでは無く変わった特性を持っていた。このマスカレイドは性別を認識する事が出来るらしく、人数が多い性別の方を配下が襲い、ボスは人数が少ない性別の方を襲う。同数だった場合は、性別関係無く攻撃してくるらしい。
「ボスは楽をしたいみたいね。……そうだわ、無事マスカレイドを倒し終えたら、葉を浮かべて温泉に入って来てはどうかしら? 疲れを取るだけでは無く、邪気も祓えるわ」
 温泉の近くには男女別々に着替える事が出来る小屋が建てられている。因みに温泉は混浴だ。
 タオルを巻いて入る、水着を着て入るなど、各々好きな入浴の仕方をしてもいい。
 だが、公序良俗に反するような行動や行為は厳禁だ。
「一緒に行けないのは残念だけれど、折角だし皆で楽しい一時を過ごして来てね」
 にっこりと満面の笑みを浮かべたアディ。一番の目的は、問題のマスカレイドを倒し、事件を未然に防ぐ事。全てを無事に終える事が出来たその後は、温泉で安らぎの一時を――。
 皆なら大丈夫、そう瞳を見つめたアディが紡ぐと微笑み、見送ったのだった。


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参加者
扇の群竜士・ツェツィーリエ(c00367)
太刀の魔法剣士・シモン(c01103)
大鎌のデモニスタ・レモン(c01556)
剣の魔獣戦士・ロゼ(c02745)
杖のデモニスタ・フィーア(c03049)
杖のデモニスタ・パール(c05089)
杖の魔法剣士・キサラ(c05188)
大剣の魔獣戦士・フィエゴ(c06584)
太刀の魔法剣士・レン(c06967)
槍の群竜士・ノイーシャ(c07428)

<リプレイ>

●邪気を纏いし者
 夜明けから数時間過ぎたお昼頃。天候に恵まれた今日は、絶好の温泉日和だ。
 穏やかな気候に心を弾ませながら、温泉へと続く一本道をエンドブレイカー達が歩む。
 新緑の木々が覆う道を進んでいると、独特の匂いが漂い出す。もう少しで温泉だ。
「つったく、折角の温泉だってのに、マスカレイドめ」
「今回のお仕事は村一つが掛かってますから失敗できませんね……頑張らないと」
 紫の瞳で道の先を真っ直ぐ見据えながら歩む、太刀の魔法剣士・シモン(c01103)がそう呟くと傍を歩く杖のデモニスタ・フィーア(c03049)が一度頷くと言葉を紡ぐ。
「温泉って初めてっ、楽しみだなぁ……あ、でもきちんとやらなきゃいけない事はしますっ!」
「葉を浮かべて入る温泉って、初めて聞いたんだよいい匂いがするのかな〜?」
 後ろの方を歩いている二人は温泉にとても興味津々。
 セミロングの金色の髪を靡かせながら大鎌のデモニスタ・レモン(c01556)がしっかりしなくちゃ、と意気込んでいる。杖の魔法剣士・キサラ(c05188)も今まで経験した事の無い入り方をする温泉を楽しみにしながら歩んでいた。キサラは温泉で楽しむアイテムも持参している。
 暫く道を歩くと、湯気が立つ温泉へと辿り着いた。
 温泉の傍には2つの小屋と山と詰まれた、束ねられた葉を確認する事が出来る。
『ききーっ!』
 どこからともなく鳴き声が聞こえてきた。
 声のする方を見ると、3匹の猿がエンドブレイカー達を睨みつけている。
 猿には各々仮面が付いているのが見える。倒すべきマスカレイドが現れたのだった。
「温泉に猿か。共に湯を楽しめれば良かったが……そうもいかぬようだな。悪しき所行、断ち斬らせて頂く」
「ここは人間様専用の温泉なんでな……悪いがマスカレイドはお断りなんだ。帰らんでいいから、さっさと倒されろや……」
 太刀の魔法剣士・レン(c06967)が藍の瞳でマスカレイドを見据え、太刀を構えた。剣を手にし、鋭い眼光を向けながら告げるのは剣の魔獣戦士・ロゼ(c02745)だ。
「そっちじゃなくて、こっちにおいで!」
「猿らには消えてもらおうけ」
 槍の群竜士・ノイーシャ(c07428)が愛用の2本の槍を手に軽やかな動きで、扇の群竜士・ツェツィーリエ(c00367)と共に小屋から少し離れた所まで猿を誘い出す。
 それにつられるように猿達もエンドブレイカー達の後を追って行った。
「……ボクも頑張るよ」
「さっさと倒さねぇとな」
 手にしっかりと杖を握り締めた杖のデモニスタ・パール(c05089)が赤の瞳に猿の姿を映し出す。マスカレイドの姿をじっと見ていた大剣の魔獣戦士・フィエゴ(c06584)が大剣を構え、集中する。
 3匹の猿は、傍に固まるようにしながらエンドブレイカー達の姿を確認するように見ていた。
 まるで品定めをしているかのように――。

●速成の戦い
 ――Group:A。
『キキキーッ!!』
 甲高い鳴き声を上げながら、その場を飛び跳ねているのは小さな2匹の猿。
 飛び跳ねていたかと思えば向き合い、何やら話しているような姿を見せる。
 彼らの真っ赤なお尻を覆っているのは、マスカレイドである事を証明する仮面。
 エンドブレイカー達は各々の顔を見合わせると、作戦通りに散って行く。
「刃の如く、斬り刻め」
 パールは一際大きな姿をしたボスへ向かった男性陣を気に掛けながら、静かに呟くように告げると虚無から黒を纏う邪剣の群れを召喚し、猿へと放つ。
 邪剣の群れは1匹の猿へ狙いを定めると同時に、猿の体を斬り裂いた。
「さァて、切り刻んでくれようの」
「わしの力、とくと味わうとええよ」
 口元に僅かな笑みを浮かべたレモンはパールが攻撃した猿へ、魔を纏いし霊剣の群れを虚無から召喚し放つ。その攻撃に続き、タイミングを合わせたツェツィーリエは竜を帯びた拳を真っ直ぐと突き出し、一撃を放った。
『キキッ』
 攻撃を受けた猿は怒りを表すように、その場で飛び跳ねる。攻撃を受け続けた猿の体はボロボロになっていた。そんな様子を見ながら、パールは愛用の杖を構える。
「光の如く、穿ち貫け」
「儂の炎は湯より熱かろ?」
 結界陣を展開したパールは同時に杖から3つ連なった光を帯びた魔法の矢を放つ。レモンは緑の瞳に猿の姿を映し、狙いを定めると拳からとても大きな黒炎で攻撃した。
 猿は弱った体ながらも、真っ直ぐとエンドブレイカーに向け駆けて来た。
「もう、大人しくしとけばええやろ」
 ツェツィーリエは目の前に集中し、猿の挙動を見ていた。
 小屋や温泉、束ね積まれている葉に猿は向かう様子は無く、自分の元へと詰め寄ってきた。ツェツィーリエは精神を統一すると、一歩踏み込み拳で猿の心臓を打った。
 その一撃を受けた猿が倒れていく。
 うつ伏せに倒れ、もう飛び跳ねる事は無い。二度と、動く事は無かった。

 ――Group:B。
 同じ頃、もう1匹の猿と対峙しているエンドブレイカー。
 各班、互いの状況が把握出来るように離れすぎない位置を保ちながら戦っている。
「開け、虚無の門。邪剣よ来たれ、舞い踊りて敵を討て」
「此所は皆の温泉、悪さをするなら出て行って貰おうか」
 猿から離れた後衛の位置で、”Staff of Orb”の名を持つ杖頭に大きな宝玉が埋め込まれた杖を両手で持ち、構えたフィーアが召喚した鋭い邪剣の群れが猿を襲う。同時に太刀を握り締めたレンが走り出すと、居合い切りで斬り込んだ。
「小さな猿だとしても容赦はしないよ」
「あたしも行くよ!」
 真剣な立ち振る舞いをするのはキサラ。凛とした様子で手にした愛用の杖から、5つ連なった魔法の矢を猿へと放つ。ノイーシャは積極的に前に出ていた。
 踊るような軽やかなステップで間合いを詰めて行く。温泉と小屋を配慮したノイーシャは二つの愛用の槍を器用に扱い、高速の踏み込みを見せると猿の急所を貫く。
「今の所、大丈夫なようですね」
 杖を構えながら不意に男性陣の様子を伺うフィーア。今の所、大丈夫やようだ。対峙している猿へと集中すると、再び邪剣を召喚し凛とした眼差しで狙いを定めると放つ。
『……キキ』
 弱々しい鳴き声をあげながら、猿が小屋の方へと飛び跳ねるように移動して行く。
「逃げも隠れもさせぬ!」
 すかさずレンが拳から幾つもの電光を猿目掛けて放つ。
 その電光にショック状態に陥った猿はマヒし、身動きが取れなくなった。
「そっちに行くのはダメだよ!」
 これは好機。
 すかさずキサラが杖を構えると、光を纏う結界陣を展開させると同時に無数に連なった魔法の矢を猿目掛けて放った。猿の体が大きく揺らいだ。キサラは油断する事無く猿の様子を伺う。
「ごめんね! 恨みは無いけどこれもお仕事!」
 動きを注意しながら戦っていたノイーシャは猿の懐に入るように間合いを詰める。
 竜を帯びた拳をしっかりと握ると、肘で猿の体を打ち、体勢を整えながらそのまま真っ直ぐ拳で猿の体を思い切り突き上げた。猿はその一撃で動かなくなった。
 先ほどまで跳ねていた2匹の猿は今、動く事無く地面に倒れこんでいる。
 女性のエンドブレイカー達が集うと、ボスを退治している男性陣へと視線を向けた。
 再び、武器を構えた彼女達は仲間たちが居る場所へと一斉に駆けて行った。

●安寧を求めて
「しかし、変な習性があるもんだ。性別判断して襲ってくるって」
 数が少ない男性陣に狙いを定め、様子を伺っているボスの姿。
 ボスの姿を見るなり、そう呟くと自分が居る場所の周囲の状況へと視線を移す。
 シモンは掌から電光を放ち、ボスを狙い、挑発するように攻撃しながら女性陣から離れ過ぎないように心掛けつつ、更に戦いやすい場所へと誘導して行く。
「……ヤロー3人でさっさと倒してしまうか」
「そうだな。そうするか」
 ロゼとフィエゴが言葉を交わすとボスへと向け駆け出し、囲むように布陣した。
 剣を構えたロゼはチラリとマスカレイドの仮面を見ると、容赦無くボスの体を縦に斬り裂く。フィエゴは大剣を荒々しく振るい、ボスを薙ぎ払うと見事クリーンヒットした。
 ボスの大きな体が宙を舞い、吹き飛ばされる。
『ききーっ』
 吹き飛ばされた先には何も無く、着地したボスは今、攻撃を与えてきた二人を避けるようにシモンに狙いを定め、襲い掛かる。向かってくるボスの姿を確認すると、間近でかわすように動いた。
 すると目の前から目標が無くなったボスが一瞬戸惑うと、再び獲物を探し、狙いを定めてきた。
「先にやられるわけにはいかねぇからな」
「やられる前にやれ、だな……」
 ボスの力量を測りながら、攻撃を行うシモン。ロゼの言葉にフッと笑みを浮かべると、シモンは間合いを計り稲妻の闘気を込めた太刀でボスを斬り裂く。
 感電し身動きが取れなくなったボスの姿を見るなり、ロゼとフィエゴが腕を魔獣化させ、駆け出すと傷口を斬り裂くように獣爪で一撃を喰らわせた。
 身動きが取れないだけでは無く、エンドブレイカー達の攻撃を受け続け、弱っている様子のボスの姿。すると、配下を無事倒したのか女性陣が此方へと向かってくる姿が見えた。
 目配せをすると、連携を取り3人が一斉にボスへと向かって行った。
「これで終わりだな」
「さっさと倒されろや……」
 太刀をしっかりと握ったシモンは居合斬りを、フィエゴは無言のまま獣化した腕で殴りつけた。眼光鋭くボスを見据えたロゼは入り乱れて舞うように爪撃を喰らわせる。
 三方向からの容赦ない攻撃を喰らったボスは弱々しい鳴き声をあげ、そのままどさりと音を立てて地に倒れた。仮面が消えて行く様子を確認すると、周囲を見渡した。
 温泉に隣接している小屋も束ねられた葉達も無事なようだ。
 エンドブレイカー達の力を合わせた無駄の無い動きに、温泉も、その周囲にも被害が出る事は無く、安全な場所を取り戻したのだった。

●のんびり、ぽかぽか
 心身ともに程よい疲労感を抱きながら、エンドブレイカー達は男女に分かれて小屋へ入る。
 今から心待ちにしていた温泉タイム。
 湯に束ねられた葉を浮かべる。浮かぶ葉の姿がとても新鮮でその様子に目を奪われてしまう。
 独特な香りが漂うと、村の祭事の雰囲気を少し先に味わっている気分になった。
「良い湯加減で気持ちいいですね」
 ピンクビキニの上からタオルを巻いたフィーアがのんびりと過ごしている。日焼けしていない白い肌とグラマラスな肢体がとても色っぽく皆の目を惹いていた。
「どうしたらそんなにおっきくなるんだろう……」
「バランスの良い食事と適度な運動が重要で、好き嫌いをするのは良くない事。他には……」
 体を洗い爪先からゆっくりと温泉に入っていたレモンは女性達の体と自分の体を見比べていた。フィーアの姿が視界に映ると、そうぽつりと言葉を零した。
 フィーアはレモンに成長期に気を付けた事を含めて教えていた。
「今日から実行してみますっ!」
「いろいろと聞いてもええんかな? 今はええねんけどほれ、後々萎んだりしたときとかのために、その、ごにょごにょ」
 呟きを聞かれていた事に赤面しながらも興味津々で聞いていたレモンはお礼と共に力強く握りこぶしを作り、そう言いきった。話を聞いていたツェツィーリエも続いてフィーアにアドバイスを乞う。フィーアは微笑みながら、自分の持っている知識を教えていた。
「……とても綺麗。ここに来れて良かったね」
 パールは皆とは少し離れた場所で、湯に浸かりのんびりと過ごしていた。丁度良い湯加減で温かな温泉に心まで温かくなりながら、瞳に木々や自然の姿を映し出している。
「この葉って、こんな匂いがするんだね〜」
 お風呂が大好きなキサラは自分の髪と似たような色をした、アヒルの形を模した浮かべて遊べるおもちゃを、ちゃぷと温泉に浮かべ、指先でつんつんと突いたりしながら、のんびりと過ごしていた。1時間くらい離れずに、命一杯温泉を堪能する。
「はー、体の疲れが取れてく感じで生き返るぜ。温泉はやっぱいいな」
 水着を着用し、温泉の淵に背を預けながらリラックスしているシモンがそう呟く。
 女性達の話し声や笑い声が聞こえるそんな中、3名の男性陣は女性達から離れた場所を陣取り、固まるようにして各々のんびりと過ごしていた。
「やれ、覗いたとか何やらと文句言われれば厄介だから」
「……それに恥ずかしいしな」
 水着を着ているとはいえ、厄介な事になっては困るとロゼが呟く。フィエゴは女性陣をあまり見ようとはせずに、のんびりと自然の風の音を聞いたり風景を楽しみながら告げた。
「俺は東方の出身なんで、この祭事は馴染みがあるぜ」
 そう切り出したシモンは村で行われる祭事の事に関して内容を語り始めた。
「楽しそうじゃねぇか。男の祭なんだな」
「……おっと、フィエゴは未成年だったか……残念だな……」
 シモンの話を聞いたフィエゴはそう告げると薄く笑みを浮かべていた。ロゼは話を聞きながら、持参した東方の酒を振舞っていた。シモンにも酒を振舞い、フィエゴを見たロゼは酒を置き、代わりに冷たい水を勧めた。
 数年後は一緒にお酒を飲める日が来るだろうか。風景を楽しみながら穏やかな時間が過ぎる。
「中々良い温泉だ。疲れが取れるものだ」
 温泉が大好きなレンは、大切な愛刀を近くに置きながらタオルを巻いてゆっくり過ごす。
「一度やってみたかったんだよね! ”温泉でお酒を一杯”!」
 ノイーシャは端でひっそりと温泉に浸かり、まったりとお酒を飲みながら過ごしている。
 楽しそうに会話をしている仲間達を遠目に見て、厳しい戦いはあるけれども、それでもこうしてゆるりと羽を伸ばせる世界を平和であると感じながら、ノイーシャが独り静かに酒に浸っていた。
「私も頂けるか?」
「勿論!」
 湯の中を歩き、ゆっくりと一人過ごしていたノイーシャに近寄るレン。傍に行くと、レンは僅かに笑みを浮かべながらそう紡ぐ。ノイーシャは一瞬瞬きをすると、元気良く返す。
 二人は一緒にお酒を楽しみ、そして楽しげな雰囲気を見て思わず笑みを零した。
 楽しい時間はあっという間に過ぎていく。エンドブレイカー達が楽しんだように、数時間後に此処を訪れる村人達にとっても楽しく、良い一時になる事だろう。
 優しく柔らかな春風が吹き、温泉を堪能したエンドブレイカー達は帰路へとついた――。



マスター:星影しずく 紹介ページ
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知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:10人
作成日:2010/05/21
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