ステータス画面

盗人にお宝を渡すな!

<オープニング>

「親分、ここが例の遺跡のようですぜ」
 怪しい男たちが大人数で遺跡の入り口にいた。その数は12人。
「おう、さあ行くぜ、野郎ども!」
 親分と呼ばれた男か、部下を引き連れて、遺跡に潜って行った。
「親分、この先で道が3つに分かれていますぜ」
 部下の言う通り、3つに分かれていた。親分はメンバーを3班に分けて進む。
「……なんだこれは?」
 3つの先では、3つの箱が置いてあったり、大きな部屋で宝探しさせらりたり……なぜか猫が住み着いていたり……。男たちはその度に、大きな声を出して、合図を送ったりしていた……。しかし、大きな音を出すたびに、何かの魔法的な罠が作動していることに男たちは気が付いていない。
 苦労したものの、危険な罠は無く奥にたどり着くと、3箇所ともスイッチがある。そのスイッチをすべて押すと、最後の部屋の扉が開く。
「ひゃっは〜お宝だ!」
 最初に飛び込むのは、やっぱり親分。そして、その部屋には、宝箱と……大量のゴーレムだった。そして、男たちは宝を手にすることは出来なかった……。

「アクエリオの地下にある広大な地底湖の遺跡がまた見つかったんだ」
 今回見つけたのは、アクエリオで泥棒を繰り返している盗人団……『こそこそどろどろ団』
 あまりにも変な名前なので、アイスレイピアの魔法剣士・リコッタ(cn0109)は、名前を呼びながら苦笑してしまう。
 『こそこそどろどろ団』……って長いから略して『こそどろ団』は騎士団から逃げるため、アクエリオの地下の地底湖に行ったようなんだけど、そこで遺跡を見つけ、一攫千金を狙って挑戦したようなんだよね。
 『こそどろ団』はこの遺跡で全滅してしまう。泥棒だからといって、それを見過ごせないし、やっぱり悪いことをしたら罪を償うべきだと思うんだ。
「彼らが遺跡に挑戦するのは、遺跡に宝物があると思っているからなんだ」
 だから、先回りして遺跡を探索して、宝を先に手に入れて欲しいんだ。その後は、彼らを騎士団に突き出してもいいし、自首を勧めてもいい。
 それで、遺跡の探索なんだけど……この遺跡は途中で道が3つに分かれてて、その先で3箇所のスイッチを押さないと駄目なんだ。スイッチは同時に押さないと駄目なんだけど、スイッチのある部屋は隣り合っていて、窓が付いているから、それで合図を送れば大丈夫だよ。
 問題は途中にあって、一つ目の通路は箱の部屋。二つ目の通路は探し物の部屋。三つ目の通路は猫の部屋になってるの。箱の部屋では3つの箱から当たりの箱を見つけ、中から鍵を手に入れないと進めないの。探し物の部屋では、大きな部屋で隠し部屋を見つけ、そこにある鍵を手に入れる必要があるの。三つ目は……猫がいるだけで何にも無いの。
 そして、3つのスイッチを押すと、最後の部屋の扉が開くよ。そこにゴーレムがいるから、それをやっつければお宝が手に入る……と思うよ。
「遺跡って、罠だけが残っていて宝は無いってこともあるけど……今回はたぶん大丈夫だと思うんだ。そして『こそどろ団』も、泥棒だからって見捨てることは出来ないから、助けてあげて欲しいんだ。そして、しっかりと罪を償ってもらおうね」
 そう言って、ここまでの説明を聞いてくれたみんなに、丁寧にお願いするのだった。


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参加者
剣の舞姫・シェラーナ(c00057)
侍を目指す少女・アイラザード(c00126)
キングオブハート・ゼロハート(c00225)
阿頼耶の狩手・ルーン(c01799)
弓の狩猟者・ミキト(c03632)
太刀の狩猟者・ロッココロコロッコ(c12426)
月光・ユエ(c17467)
安眠騎士・カルタリ(c24330)
狂狼華・メランザ(c26024)
村一番のぷち賢者・ナールディア(c30782)

<リプレイ>

 ここはアクエリオの地下にある広大な地底湖。そこにある遺跡へエンドブレイカーたちが向かっていた。
「……警報を聞きつけて番人が増える仕組みか……警備としては当たり前だが優秀のようだな」
 狂狼華・メランザ(c26024)は、この遺跡の警備システムに関心している様子だ。
「ちんけなコソ泥には興味がないが、遺跡に眠るお宝ちゃんには大いに興味があるね!」
 キングオブハート・ゼロハート(c00225)は誰よりもお宝をねらっている雰囲気を漂わせている。
「あらあら、ダンジョンっぽいわネ。間の抜けた名前の窃盗団はともかく、まずはこちらをしっかり攻略しちゃいましょ」
 口調なオネェ口調だけど、それ以上の雰囲気がない、不思議な空気を漂わせながら、安眠騎士・カルタリ(c24330)は遺跡に興味を向ける。
 その遺跡は、挑戦者を待ち受けるように入り口を広げていた。
 その挑戦に答えるべく、10人のエンドブレイカーたちは、臆することなく中へ入っていくのだった。
 依頼の説明であったように、中には大きな音に反応する罠があるはずだ。みな、声や足音に注意しながら中を進む。そして、3つの部屋の入り口に到着した。
 事前の相談で入る部屋は決まっている。猫の部屋には……剣の舞姫・シェラーナ(c00057)、侍を目指す少女・アイラザード(c00126)と村一番のぷち賢者・ナールディア(c30782)。箱の部屋には……月光・ユエ(c17467)、ゼロハートとメランザ。捜し物の部屋には……カルタリ、太刀の狩猟者・ロッココロコロッコ(c12426)、弓の狩猟者・ミキト(c03632)と阿頼耶の狩手・ルーン(c01799)。
 お互いの成功を祈って、分かれて進んだ。

 最初は猫の部屋の様子。
「とりあえず、猫と遊んでるわ〜」
 部屋に入ると、猫が二匹、マットの上で寝ている。猫はエンディングの通り、三毛猫と白猫。仲良く寝ている……が、3人の来客に目を覚ます。とりあえず、猫と遊ぼうとするシェラーナをアイラザードが押さえる。
「ダメでござる。部屋を一通り確認してからでござる」
 アイラザードは、むしろ自分が猫ちゃんダイブしそうな雰囲気だったが、その衝動を押さえている様に見える……鼻息も荒いし……。
「マット……むむ、怪しい」
 ナールディアも猫……といかマットが気になる様子だが、とりあえずは遺跡の穴などを調べる様子だ。
「この穴は何処へ繋がっているのでござろうか……」
 壊れた遺跡の穴をみんなで見るが……穴は少し先で完全に埋まっている。
「やはり怪しい……これ自身が遺跡の仕掛けの一部か」
 ナールディアは冷静に観察している。
 3人で部屋を調べるが、仕掛けやあやしいものは無い様子。
「猫ちゃま、猫ちゃま、お宝はなんでござるかぁ♪」
 そして、猫に聞いて見るアイラザード。
「にゃー!」
 さらに、独自の猫語で交渉を試みるナールディア。
 そんな二人の様子に、首をそっぽ向く三毛猫。隣を見ると、白猫と扇をおもちゃにシェラーナは遊んでいる。
「ならば、それがしは餌をあげるでござる」
 懐から猫の餌を取り出す……かと思ったら出てきたのはオニギリ。三毛猫も期待の視線だったが、オニギリだったので、残念そうな顔で立ち上がり、遊んでくれそうなシェラーナに向かう。
「マットを手に入れました!」
 さっきまで猫たちが寝ていたマットを誇らしげに掲げ胸を張る。その光景を見ていた猫たちは、冷めた目で見ている……そんな気がする。
 そんな冷たい視線を、気がつかないフリをしながら、マットを調べてみる。すると、裏面に大きくガッツポーズしている手のマークが刺繍されている。
 それ以外は、素材や中身を確認してみるも、とくに変わった様子は無いようだった。そんなナールディアの様子を見ながら、ゼロハートに一匹猫を連れてきてもらえるように頼まれていたシェラーナは、三毛猫を連れて箱の部屋へ向かうのだった。
「ああ、カゲトラを何処へ連れていくのでござろう?」
 三毛猫に勝手にカゲトラと命名しているアイラザードを無視して、シェラーナは箱の部屋へ到着した。
 箱の部屋では、ゼロハート、ユエ、メランザがいる、そして、ユエが箱と部屋を慎重に確認していた。まずは、周りを確認し、箱を軽くノックして、音の響きを確認していた。箱の音はいずれも同じで、とても軽い音だった。
「抱っこさせてくれ」
 開いた時間でゼロハートは連れてきてもらった猫を抱っこして、なでなでしている。そこで気が付くのだが……この猫は妙に……綺麗なのだ。まるでお風呂に入った後みたいに毛が綺麗で、さらさらだった。さらに、こんな人が来ないような場所で、人に触れられるのに抵抗が無い雰囲気……だが、それが何故なのかは分からない。
 そんな状況のなか、ゼロハートとユエは自分の意見を交換しあい、箱の罠を突破する方法を検討している。
 その様子を見ながら、メランザは周囲の警戒をしていたのだが、どちらも決定的な根拠にはなっていない様子。
「ならば、三つの箱を同時に破壊してはどうだ?」
 メランザが箱の破壊を提案する。罠は箱を開ければ作動する。壊せば作動しないかもしれないし、作動したとしても、一回で済むだろう。
 3人は、その案を受け入れ、3人で箱を同時に壊す……。
 箱は驚くほど容易に破壊できた。アラームの罠も作動していない。どうやら、この方法が正解の様子だ。中から、鍵とガッツポーズマークが見つかった。
 ガッツポーズマークは猫の部屋と同じマークのようだった。
 そして、最後の捜し物の部屋。
「鍵を見つけて、ちゃっちゃと次の間を目指しましょう」
 カルタリは、サーチウィズフェアリーで妖精を召喚する。召喚された妖精は、くるくる回って、ぎゅっとポーズ。どうやら『お手伝い頑張るよ!』っていう意思表示。
「ディノは控えだよ……大きいしね」
 ロッココロコロッコは、サーチウィズスピリッツで、ファルコンとコヨーテのスピリットを召喚。部屋では狭いので、ディノは待機。
「ツバサ、コール、サウス」
 ミキトもサーチウィズスピリッツで、ファルコン、コヨーテ、ディノのスピリットを召喚。
「大きな音を出すと見つけ易くなるそうですが……音に反応するのですかね?」
 ルーンもサーチウィズスピリッツで、ファルコン、コヨーテ、ディノのスピリットを召喚。スピリットの名前は、ファルコンがツバサ、コヨーテがシロガネ、ディノがアギト。偶然にもファルコンの名前がミキトと一緒だった。
「……すごい数だよね」
 ロッココロコロッコは思わず呟く。妖精1体にスピリットが8体。さらに4人のエンドブレイカー。いくら大きな部屋でも、狭い様子だ。
 そんな様子の中、スピリットや妖精たちが、一ヶ所所に注目する。その場所は……暖炉だった。暖炉にはもちろん火は入っていない。そこを調べると……小さな部屋を見つけ、そこから鍵を見つけた。さらに妖精が、隠し部屋の一部を指さす。その場所を調べると、壁板がはずれ、そこにガッツポーズマークがあった。

 箱の部屋と捜し物の部屋で鍵を手に入れ、みんなが、スイッチのある場所に集まる。もちろん猫は戦いに巻き込まれると危ないので、元の場所に一旦戻した。それを残念そうに見守る何人かの視線を無視して、スイッチをいれる準備をする。このスイッチは同時に押す必要がある。
「では、スイッチの合図は『1・2・3』で、どうかしら」
 ユエが合図を提案する。他のみんなも異論はない様子。
「1・2・3!」
 みんなで声をかけ、スイッチを押す。それと同時に、3つの通路の部屋が上に大きく音を立てて開いた。
 部屋の中を確認すると、ゴーレムは4体。1体増えているが、これは許容範囲だろう。
 エンドブレイカーたちは武器を構え、宝の番人であるゴーレムとの戦いを開始した。
「俺、マジクール!」
 ゼロハートは、自分の血液から猟犬を作り出し、ゴーレムにけしかける。お宝を前にして、テンションが高まっている様子だ。
「さて、なるべく早く片付けたいですね」
 その隣では、ミキトはマイペースな雰囲気だった。
「ゴーレム、ゴーレム……ダンジョンにはゴーレムは付き物だわねェ」
 カルタリは、いつものオネェ口調で軽口を叩くが……。
「だが、やらねぇわけにはいかねーからな!」
 戦いとなると気合いを入れ、太刀に鬼を纏い、ゴーレムを両断する。
 戦いは、激しいものには成らなかった。エンドブレイカーたちが大きな音に反応する罠を回避したため、ゴーレムの数が少なく、大きな脅威となっていないのだった。
 ロッココロコロッコの召喚したコヨーテがゴーレムに暗い付き、シェラーナの斬撃が弧を描き、ユエの誘惑魔曲が敵の戦意を削ぐ。
 戦いは一方的だったが、門番であるゴーレムは戦いを止めることはない。
 アイラザードの野太刀の斬撃とルーンのばら撒いた罠により、ゴーレムは動かなくなり、ナールディアのヒイラギの葉がゴーレムにとどめをさした。

「お宝は俺がいただいて帰る!」
 ゴーレムを倒した後、部屋にある宝箱を開けたのは、ゼロハートだった。宝箱の中には……スイッチがあった。スイッチを押すと、ゴーレムの部屋の奥の壁が開き部屋が現れた。
 その部屋には、沢山の防具や武器などが置いてあった。しかし、ほとんどの品は、保存状態が悪く使い物にならなかった。その中で唯一、ロッココロコロッコが見つけたガントレットだげが無事だった。そのガントレットはまるでガッツポーズしているかのような形で置いてあった。ロッココロコロッコが、そのガントレットを持つと、ガントレットは真紅に染まった。
 お宝を手に遺跡の外にでる前に、何人かは、こそこそどろどど団の対処の準備をする。
 ルーンとユエは遺跡の入り口で、こそこそどろどろ団が中に入るのを確認し、退路を塞ぐ。そして、遺跡の中で待っている残りの人で包囲する作戦だ。
 そして、何も知らないこそこそどろどろ団が現れる。やはり、色々しゃべっているが、遺跡の中へ入っていく。全員が入ったことを確認し、ルーンとユエが退路を塞ぎ、包囲した。
「なんだ、てめぇら!」
 大きな声で威圧しているように見えなくもないが、リーダーらしき者は足が震えている。
「たびだび盗みを働いていたこっそりどろぼう団だな」
 微妙に名前が間違っているがルーンが盗人団に勧告をする。
「名前が違うぜ!」
 震えた足でも、名乗っている名前に自尊心はある模様。
「俺たちの名前は、こっそりどろどろ団だぜ!」
「親分、名前が違いやす! こそこそどろぼう団です!」
「兄貴、さらに違います!」
 自尊心も何もなかった模様。そもそも、こっそりどろぼう団の方が響きが綺麗だ。
 色々残念な盗人団に気がそがれながらも、ルーンは勧告を続ける。
「貴様たちには三つの選択肢がある。大人しく自らの罪を認め自首する。我々に叩きのめされ自警団まで連行される。命の限り抵抗して屍をさらす。お好きなのを選んでください」
「戦いなんて嫌だぜい、逃げようぜ」
 周りを見渡すが、逃げる場所は無いようだ。
「おれっちは、荒事は苦手っすよ。自首しましょうよ」
「まだ、貴方たちなら引き返せるはずよ、だから自首しなさい」
 ユエは自首する気になっている者に、自首を促す。
「シカバネって、羽の生えた鹿っすか?」
「……」
 そんな多種多様の部下の態度をみながら悩むリーダーに……。
「周りの状況を判断出来るのも、組織を纏める者としては大事なことであるが……さてどうする?」
 メランザの一言で覚悟を決めたようで……。
「自首します」
 と、締めくくった。
 大人数ではあるが、彼らも生きていれば、泥棒から足を洗って、普通の生活に戻れるかもしれない。そんな悲劇を防げたことを実感し、たった一つであったが宝を手に入れたことに満足し、遺跡を後にするのだった。



マスター:雪見進 紹介ページ
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参加者:10人
作成日:2012/08/17
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