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海賊群島の封印:男だらけのガッツェンマン島〜北の漢天国〜

<オープニング>

「よぉ、来たな。こいつが『終焉に抗う勇士号』ってわけだ」
 春嵐のスカイランナー・カタリーナ(cn0132)がヒラリと手を振って、エンドブレイカー達を出迎える。
 隣の翠玉の魔法剣士・ハース(cn0135)が大海原へ顔を向け、続けた。
「この船はいま、海賊の本拠地の海賊島へ進んでいる所……。ほら、遠くに見えるだろう? そして、近くに見えている島々が海賊群島だよ」
「この船は、海上では無敵といえる戦力を持っている。海上戦闘に何ら不安はない」
 ハースの隣、船の構造を少しでも探りたいのか、あちこちを見ていた彷徨の錬金術士・セルジュ(cn0145)は、一同の元へ歩み寄ると、太鼓判を押す。
「更に、頑張る僕らの残念系ヒーロー・カノー(c01650)さんの予測通りに、ラッドシティの世界の瞳と、『終焉に抗う勇士号』とが繋がったので、私達は自由に船へ移動できるんです……。これなら、海賊の本拠地を潰すのもあっという間……と思ったのですが……」
 節制の魔想紋章士・ヒヨリ(cn0139)は口ごもった。
 どうやら海賊退治には、まだまだ難関が残っているらしい。
「海賊群島より先は、海賊の結界に守られていて、敵対者は中に入ることができないようなんです……」
 つまり船は結界を解除しなければ、この先へ進めないのだ。
「結界をぶっ壊すには、海賊群島のそれぞれに隠されてる封印をぶっ壊さねえとダメらしい」
 カタリーナはクイと眼前に広がる諸島を指す。
「私達も、碧之神奈備・カナト(c02601)から、その封印の一つについて情報を得た。今から、ガッツェンマン島と呼ばれる場所に施された封印について、説明するので聞いてくれないか」
 セルジュが、カナトから託された海図を広げた。海図には、群島にしては大きい島が描かれている。
「ガッツェンマン島は、男性しか居ない島で……鉱物がたくさん取れる山がちの地形です……。たくさんある坑道でも、島中央の坑道に海賊が封印を作ったらしいんです……」
 ヒヨリが島の真ん中を指さした。
 島は東西南北に十字の道が通っている。道が交わった場所に、坑道はあるらしい。
「封印を守るために、マスカレイドがそれぞれの道に配置されているんだ。島民も被害にあったようで、危険と判断した東西南北の村長が、道を封鎖している」
 ハースが十字道に一つずつバツをつけた。
「つまり、それぞれの村長をどうにかして、道の封鎖を解かせなきゃいけねえ。んで、マスカレイドと戦闘だ。マスカレイドは宝石を持ってて、そいつを四つ集めて、同時に封印へはめ込むと封印がぶっ壊れるって仕掛けだ」
 カタリーナがまとめる。
「見ての通り、島は広い。なので、四組が東西南北に散って、分担してマスカレイドから宝石を得て、封印を破壊してくれないか」
 このミッションは、多数の人の協力が必要だと、セルジュは強く訴えた。

●漢天国ガッツェンマン島
「それで僕の方の担当、北のルートの説明なんだけどね」
 そこでハースは手元の資料に目を落とす。
「北の村の村長はマインと言う中年の男性だよ。金髪のオールバックで端正な顔立ちをした、クールで真面目ないわゆる『ナイスミドルなイケメン』って感じかな?」
 封鎖された北の坑道へ通じる鍵はマインが持っている。鍵を手に入れる為にはマインをどうにかしなくてはならないわけだが……。
「真面目で頑固な彼の性格上、素直に鍵を渡してくれそうにはないかな。説得するのは難しいだろうね。彼から鍵を貰うには、そうだね……脱衣ゲーム」
「は?」
 彼の一言を、エンドブレイカー達は聞き逃さなかった。何言ってんだこの男、と言う視線があちこちから突き刺さる。
「どうやらこの男、クールなわりに自分の肌を露出される事を非常に恥じらう性質があるようだ。他の人間が見ているのなら尚更。つまり、脱衣ゲームを仕掛けて彼をスッポンポン……いや、失礼。破廉恥な姿にすれば、彼は降参して鍵を渡してくれるんじゃないかな」
 男が裸で恥じらっている姿など見たくはないけど……と、ハースはげんなりした。
「鍵を入手したら、坑道の中のマスカレイドと戦闘になる訳だけど。……そのマスカレイドもまた、厄介というか」
 坑道内のマスカレイドは、ローパーのマスカレイドが3体。うねうねした触手で絡み付いたり、締め付けたり、叩いたりする。
「マスカレイドを倒せば、封印を解く為の宝石が手に入る。そうしたら後は封印の台座に宝石をはめ込めば良い」
 その際、南、西、東にそれぞれ散った他のエンドブレイカー達と中央の部屋で合流し、同時に宝石をはめる必要がある。
「成功すれば封印は破壊され、島を覆っていた結界は解かれるんじゃないかな」
 そう言った後、ハースは複雑そうな顔で資料を閉じた。
「はぁ……男だらけ、しかも触手、か。正直、男だらけには嫌な予感しかしないんだけどさ……」
 今回は僕も同行するから。そう言いながら何故か己の尻を気にするハースであった。


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参加者
黒鋼・エドガー(c01811)
潤雨奏月・ナガツキ(c02096)
碧之神奈備・カナト(c02601)
ハンマーと星霊術士・マクシーム(c09211)
アッシャレ・ジーユ(c16905)
境界の護り人・ガーランド(c26922)
顕栄の燈・ジークリット(c29208)
緑青の獣・オズヴァルド(c31692)
朱き暴風・オデッド(c31743)

NPC:翠玉の魔法剣士・ハース(cn0135)

<リプレイ>

●ガッツェンマン式脱衣ゲーム
「ーーだ、脱衣ゲームだと?!」
 ガッツェンマン島北部に位置する小さな村に、村長マインの悲鳴のような声がこだました。
 封印がある中央の部屋へ行くには坑道を通らなくてはならない。その為の坑道への鍵を手に入れるべく、エンドブレイカーが村長のマインに勝負を挑んだ瞬間であった。
「そうそう、ただのゲームよ村長さん♪」
「ゲームって聞くと胸が躍るよな!!」
 木こり姿のアッシャレ・ジーユ(c16905)と、やる気満々の緑青の獣・オズヴァルド(c31692)にずずいと顔を寄せられ、マインは慌てて身を引く。
「脱衣ゲームで私たちが勝ったら、坑道への鍵を渡して欲しいんですよ」
 村の中で軽くナンパをされかけて帰って来た境界の護り人・ガーランド(c26922)は、若干疲れ気味でそう言った。その隣りの、ミソギチュリアルによって濡れた潤雨奏月・ナガツキ(c02096)の体をちらちらと横目で気にするマイン。ほんのりと頬を赤らめている様子からこいつはやはりガチだなと、一行はそう確信する。
「し、しかし、脱衣ゲームなど……。そんな破廉恥な事を私にやれと言うのか?」
「はっはっは。男同士なのですから、そう恥ずかしがる必要もないでしょう」
「それとも、勝負をするのが怖いのかな?」
 目を細め、周囲に聞こえる声でそう言う碧之神奈備・カナト(c02601)とハンマーと星霊術士・マクシーム(c09211)に反応するかのように、村人達は一斉にそわそわしだした。
「(村長の裸が見られるかもしれない……だと?)」
「(ま、マインさんの哀れもない姿を拝めるかもしれないだと?!)」
「ふん、いいだろう。その勝負、乗ってやる。だが、私が勝ったその時はこの島から出て行ってもらおうか」
 村人達の邪な心など微塵も感じ取っていないマインは、自ら危険な香りのするゲームに飛び込んだ。
 こうして始まった脱衣ジャンケン大会。
 果たして勝つのはエンドブレイカー達か? それともガッツェンマン島の男達か?!
 負けてスッポンポンになるのは果たして誰なのか?!

●スッポンポン王決定戦(大嘘)
「さぁ始まりました、『ドキッ☆漢だらけの脱衣ゲーム大会inガッツェンマン島』解説はあたしオデッドと」
「私、ジークリットが担当するよ。男性陣は村長さんを辱めるべく(封印を解くために)頑張って下さい!」
 何故か脱衣ゲームの実況解説に一肌脱ぐ事となった顕栄の燈・ジークリット(c29208)と朱き暴風・オデッド(c31743)。
 3対3の勝ち抜き戦となるこの脱衣ジャンケン大会。最初の戦いが始まった!
「っしゃあ! 勝つぜ、俺は勝つぜ!!」
 一番手は、黒鋼・エドガー(c01811)だ! 対するガッツェンマンチームの一番手はこの男!
「僕が相手だ!」
 村の中でも比較的若い青年がエドガーの前に立ちはだかった。童顔で浅黒い肌の青年は、ギラギラとした視線をエドガーに向ける。
「ガッツェン☆ガッツェン☆ジャンケンポン!!!」
「おおっとー! 初っぱなからエドガー負けた!」
 ジャンケン、それは運。しかし、負けたエドガーは余裕の笑みさえ浮かべる。
 鎧と帷子を脱いだエドガーは、青年にしか聞こえないような小声で話しかけた。
「なぁ、あんた。村長の裸、見たいんじゃねぇのか? お前が負ければ、お互いの利益は一致すると思うんだがな……」
「ぼ、僕が村長の裸を? 馬鹿な、そんな事を僕が考える訳ないっ!!」
 エドガーの悪魔のささやきを振り払うかのように頭をぶんぶんとふる青年。まぁ、想像だけでもしてみろよ……と、エドガーはちらりとマインの方を見やった。
「あの村長のきちんと着込んだ服をよ、一枚一枚だな……」
「い、一枚、一枚……?(ごくり)」
「恥じらいながら脱がせたらそれはもう!」
「マインさんの哀れもない姿……。うわあああああああなんてグッジョブ!!」
 熱くなると我を忘れてしまう村人の青年は、鼻血を出して倒れた。
「……なんかもう、なんでしょうね。世間って広いですね……」
「うん、もう、僕たちがちっぽけに見えるくらいには広いよね……」
 倒れた青年を遠い目で見つめるガーランドと翠玉の魔法剣士・ハース(cn0135)。そしてゲームを生温かい目で見守る男が一人。
 青年再起不能につき、勝者、エドガー!

 そして休む暇もなく次の戦いが始まった。
「はっはっは! マイン殿の裸を守るのはこの俺の役目!」
 見よこの筋肉! と言いながらマッチョ男ががマッチョポーズを取る。次の相手はまさにガチだ。
「な……何と言う美筋肉!」
 ジャンケンに筋肉関係ねーよとか突っ込みは気にしない。しかしながら、今のエドガーにはこの男は荷が重すぎたようだ。
「ガッツェン☆ガッツェン☆ジャンケンポン!!!!」
「うぐあああ負けたっ!!! しかし、負けは負け。俺は潔く脱ぐぜ!!(すぽーん!)」
 勝負の結果、惜しくも敗れたエドガーは潔くスッポンポン(大切な場所はサードアームでカバー)になってしまった。

 エンドブレイカー二番手は、この男!
「男は正々堂々と! オズヴァルド、行くぜー!」
「む、随分と爽やかな青年だな。ふ……だが、この俺の美筋肉の前では赤子も同然! ガッツェン☆ガッツェン☆ジャンケンーー」
「あ、そうそう。あんた、自分の美筋肉をいつか個人的にマイン村長に見せたいんだってなー(ケラッ)」
「?!?!(ポン!!)」
 突然のオズヴァルドのカミングアウトに、筋肉男は動揺して負けた。
「あ、オレの勝ちかー。やったな!」
「え、え、何故それを……?」
「さっき村の人に聞いたぜー? ほら、今が良い機会じゃねぇか。個人的にマインに肉体美を見せる、良いチャンスだぜ!(キラキラ)」
「う、ぬお……おお」
 ジャンケンポン!
「あ、またオレが勝ったな!」
 言っておくがこのオズヴァルド、悪意は一切ない。
「く……ぬおおおお!! マイン殿! 個人的に、俺の、俺の筋肉ををををを見てくれええええええ!!!!」
 数分後、スッポンポンマッチョが出来上がった事は言うまでもない。
 勝者、オスヴァルド!

「さぁマイン村長! 後はあんただけだ。オレと楽しい事、しようぜ!」
「私もこの村の村長だ。ここで負ける訳にはいかん!!」
 ガッツェンマン島代表、最後の砦はこの男! マーイーンー!!!
「さぁ行くぞ青年!」
「ああ、どっからでも来な!!」
 両者は構え、そして同時に拳を突き出した! ガッツェン☆ガッツェン☆ジャンケンポン!!!
「な、なに?! くっ、さすがは村長……他の2人とは強さが違う!」
「ふっ、君とは(ジャンケンの)鍛え方が違うのだよ青年!」
「ああでもオレ、今すげぇわくわくしてるぜ!」
 しかし圧倒的なマイン村長の強さの前に、オズヴァルドは敗れてしまった……!
 だが勝負を終えた彼の表情は、清々しいほど晴れやかだったとか。

「さぁ泣いても笑っても、これが最後の戦い! エンドブレイカーチーム最後の代表はこの人! ナイス髭ダンディ、マクシーム!!!」
 うおぉぉー!!! わあぁぁぁ!!! などと、いつの間にか周囲のギャラリーが盛り上がっていた。
「頑張ってーマクシームさん!」
「ギャラリーも凄い盛り上がりようね。……っていうか熱い! むさ苦しいわ!!」
 今まで実況中継していたオデッドも、流石にこの熱気に耐えきれなくなったようだ。
「では、始めようか。マクシーム君、手加減はせんよ」
 そう言ってジャンケンの構えをするマイン。ギャラリーがリンボーダンスやら舞やらで盛り上がる中、最後の勝負がスタートした。
「ガッツェン☆ガッツェン☆ジャンケンポン!!!
 マインの勝ち!!!
「あらら、負けてしまったよ」
「ふん、ガッツェンマン北部の村長は伊達じゃない(キリッ)」
「仕方ないねぇ、では脱ぐとしようか。(脱ぎながら)あ、そうそう。今日は下着を履いてこなかったんだよ。負けたら大変な事になっちゃうなーどうしよう」
「なん……だと……?」
 その瞬間、マイン村長に動揺が走った。下着を、履いていない……?
「ま、まて、まだズボンには手をかけるなよ?!」
「はっはっは、上着を脱ぐだけだよ。何をそんなに焦っているのかな? さぁ早く次のジャンケンだよ」
 次のジャンケンはマクシームが勝った。
「くっ……私の負けか」
「ほらほら村長さん、早く脱がないと!」
「村長の身体が見られる……(ざわっ)」
「隠されたマインさんの裸……(ざわっ)」
「みんな君の裸を見たいようだよ。人気者はいいねぇ」
「わ、私の裸など見ても楽しくなどないっ!」
 周囲の視線がマインに集る中、再びジャンケンが行われた。
 マクシームの勝ち!!!
「おおおぉぉぉ!!!!」
「うぐっ……!」
「いやぁ、また勝ってしまったねぇ。さぁマイン君。脱ごうか(にこっ)」
 マクシームの勝ち!!!!
「うおおぉっ!!!」
「へえー、そう言う身体をしているんだねぇ。(にやにや)あ、深い意味はないんだよ、ちっとも」
「うううぅぅ……」
 沸き上がるギャラリーと、村人達からの熱〜い視線に耐えきれなくなって来たマインは、ついにパンツ一丁になってしまった。
「み、見ないでくれ〜!! こ、降参だ、降参する!!」
 涙目のマインはついに降参を要求した。
「駄目だよ! まだパンツが残ってーー」
「うん、団長。落ち着こう? ねっ!」
 暴走しかけた実況をなんとか宥め、オデッドは結果を発表した。
「村長マインの降参により、勝者、マクシーム!!!!」
 わあぁぁぁぁぁっ!!!!!!
 こうして、熱い熱い男同士の戦いは、幕を閉じた。

「……か、勝手に、持って行けばいい」
 ぐすんと膝をつきながら勝者に鍵を渡すマイン。と、カナトが彼の身体に優しくマントをかけてやった。
「失礼しましたな。またこの後、改めてお詫びをさせて頂きますぞ」
「え……?」
「ではみなさん、急ぎましょう。後は……厄介な扉の門番を撃破するだけですな」
 鍵を手に入れた一行は、坑道への扉を開けて中へと入って行った。

●ぬるぬるぬめぬめ触手と遊ぼう!
「全身鎧装備してたら、早々入って来れない、わよね……」
 入って来たら嫌だわぁ、と、対ローパー用に備えるジーユ。
 薄暗い坑道の中を進んで行くエンドブレイカー達の前に突然、気色の悪い触角が襲いかかってきた。
「うわっ!」
「出たぞ、ローパーだ!!」
 3体のローパーの後方には、大きな扉が見える。あれがきっと封印の台座へと繋がる扉だろう。
 うねうねと動く触角は、前衛のジーユと後衛のナガツキの足元に絡み付いて来た。なんというか……。
「き、気色悪いわっ!!」
 ジーユが思わず悲鳴を上げる。ふくらはぎ丸出しのナガツキは、その感触に思わず身震いした。
「うぉらあっちいけ!!」
 襲ってくるぬるぬるの触角をレイドバスターで焼き払いながら、エドガーは懸命に自分の色んな所を守りに守る。
 その横ではカナトが盾を構え、ジーユに絡み付く触角を魔法光線で撃ち落とした。
「だ、大丈夫ですかな?」
「はーはー……。よ、鎧着ていて正解だったわね……」
 撃ち落とされた触手が、再びオズヴァルドへと襲いかかる。上手くよけたオズヴァルドはうねうねと動くソレを横に斬り裂いた。
 前衛で構えていたオデッドの腕に触手が絡み付いてきた!
「ひやあぁぁ!! 気持ち悪い!!!」
「オデッドさんをぬるぬるのぬめぬめにはしないんだから! 私が守るよ!」
 そう叫んでアサルトクローで触手を引き裂くジークリット。ジーユの投げたマジックマッシュが大爆発を起こし、そのローパーは二度と動かなくなった。
「男のかったい筋肉が好みとか、俺の知ってるローパーじゃない! ぎゃあああこっちきたぁ!」
 迫る触手を援護射撃で撃ち落としながら、ガーランドは側にいたナガツキに助けを求めた。
「うう、やっぱり気持ち悪いねぇ……」
「ちょっと嫌がってないで助けてお願い!!」
 そう言いつつ、絡み付いてくる触手を2人で撃ち落とす。
「うう、ぬめぬめしてて気持ち悪いよ……。うわっ!」
 足に絡み付いてきた触角に引っ張られ、ハースは転倒してしまった。身体に絡み付く触手を剣で振り払いながら、ハースはカードを投げつける。
「大丈夫ですかハースさん!」
「泣きたい!」
 サポートのカイラスが半べそのハースを庇い、鼓舞のカードで連携を受けたカナトが華麗な剣さばきでローパーをぶった切った。
「し、死の雨を振らせて、終わらせてやるわ!」
 気をぬいたら奴ら、身体に纏わりついてくるのよ……! とオデッドが目をギンギンにしながらブラックスコールを振らせる。
「いやぁ! もうあっち行きなさいよ! しっし!」
 クレセントアクスで触手をぶった切ったジーユ。マクシームが後方からヒュプノスを召喚する。……ヒュプノスが凄く嫌がって見えるのはきっと気のせいではないだろう。
「ちくしょう触手! どうせなら、可愛い女の子を捕まえ……うううそです! こっち来ないで!」
 きっとこのローパーは両刀……男も女もバッチコイな奴なのだろう。エドガーの腰辺りに巻き付いて来た触手を彼は最後の一振りで焼き払った。

「か……勝った?」
 ジークリットが、動かなくなったローパーを爪で突ついてみる。絡み付かれた触手の残骸を捨てながら、ガーランドが立ち上がった。
「皆、無事ですか?」
「ああ、なんとかねぇ……」
 こんな気持ち悪い思いはもうこりごりだよ、と、ナガツキがため息を付く。
「これ、ですな。封印を破壊する宝玉と言うのは」
 カナトは、ローパーが守っていたらしいエメラルド色に輝く宝石を取り、皆に見せた。

●封印破壊
 中央坑道をまっすぐ行くと広い空間に出た。広間には既に到着していた東と南の仲間達が数名、こちらに向かって手を振っているのが見えた。
 床の魔法陣は不気味な光を放っていて、どうやらこの陣にある四つの窪みに宝玉をはめ込むらしい。
「ああ、彼はもう到着していたんだねぇ」
 東の親しい友人に手を振ったナガツキ。
 最後に到着したのは西ルートのメンバーだった。晴れ晴れとした表情でやって来た姿から、あちらはどうやら楽しかったようだ。
「全員揃ったようですな。では、封印を破壊しましょうかね」
 カナトが言い、それぞれの代表者が宝玉を持って窪みへ集まる。
「せーの」ではめられた宝玉。
 途端に、宝玉それぞれの色の光柱がほとばしり、光が空間を飲み込む。
 すぐに四色の光はおさまり、逆に魔法陣は光を失った。
 封印が壊れた瞬間、歓声が誰からともなく上がる。
「よし、戦勝を祝って宴といくぞ! お互い英気を養おうじゃないか!」
 西ルートのレオンがそう叫ぶと、エンドブレイカー達の「賛成!」の声が響いた。

「勇士号に戻る前に、マイン村長さんに謝っておきましょうかね」
「そうだな……」
「お詫びをかねてお茶に誘いたいねぇ」
 その後、一行の帰りを村で待っていたマイン村長が、恥じらいながらお出迎えしてくれたとか。



マスター:アポロ 紹介ページ
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知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:9人
作成日:2012/09/14
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