ステータス画面

伝えたい言葉は

<オープニング>

●逆プロポーズ?
 祝福の鐘が鳴り響く。
 この幸せな音色は、今日は三軒隣のお姉さんのもの。あのふわふわしたお姉さんは菜の花みたいな可愛いドレスを身に纏って、これから生涯を共にするだろう人と腕を組んで、今頃は花びらのシャワーを浴びているのだろう。
 畑仕事も一息ついたこの季節、育った村で、身近な人々に囲まれて誓いを交し合う。それは村の女の子みんなの憧れだったし、ケイティの夢でもあった。
 きれいな花嫁さん、羨ましい。とっても羨ましい。
 だから、
「あたしと結婚しなさいよマイケル」
 ついつい、乱暴に事を急いてしまうのだ。
「え、あの……、え?」
 唐突すぎて、マイケルは事態を飲み込めていない。
 だってふたりとも、まだ結婚できる年齢でもないし、恋人同士でもないのだ。
 挙式の会場が見える草原、ふたりのいつもの場所。幼馴染のケイティとマイケルはよくこの場所で遊んでいた。ケイティに呼び出されたときも、マイケルはてっきりいつもと同じように花冠作ったりして遊ぶもんだとばかり思っていた。
 完全に予想外です。
 戸惑ってモジモジしたまま碌な返事ができないマイケルに業を煮やして、ケイティは、頭から湯気が出そうなくらい真っ赤になっている。
「〜〜っ!! もうっ、マイケルなんてしらないっ!」
 ウェディングブーケのつもりで作った昼咲月見草の花束を投げ付けて、少女は森へ走り去っていってしまった。

●プロポーズ!
 森へ駆けたまま戻ってこない少女ケイティを、村の大人達も総出で探したのだが見付からず、夜が明けても少女は未だ村に帰ってきていない。
 助けを求めて酒場に駆け込んできた少年マイケルは、森の奥には大蜘蛛が住んでいると説明する。さすがに凶暴な大蜘蛛のテリトリーには容易に踏み込むこともできないため、不安は募るばかりだ。
「もう、探してないところは蜘蛛のいる辺りだけなんだ」
 普段は森の獣を捕らえて食べているような獰猛な蜘蛛だ。それも、少なくとも三匹はいるらしい。
 竪琴の魔曲使い・ミラは少年をそっと支えると、エンドブレイカー達に協力を求める。
「山に続く森ですがそんなに広いわけではないそうですので、ケイティさんが大蜘蛛の近くにいることは間違いなさそうです。急がないと、命に関わるかもしれません」
 ミラの言葉に、少年は唇を噛んだ。
 それから、目を伏せてぽつぽつと話し始める。
「僕、その……。ケイティが帰ってきたら、プロポーズ、したくて」
 年端もいかぬ少年の爆弾発言に、その場に居合わせた一同は思わず目を瞬かせた。
 マイケルが言うには。
 仄かな恋心を寄せる幼馴染の少女に告白しよう、告白しようと思っているうちに、よく判らないが唐突に向こうから告白されてしまい。戸惑っているうちに今回の事件に……という感じだそうだ。
 本当は花束なんかも自分で用意して、鐘の下でロマンチックに。
「男らしく思いを告げよう、って……、そういうのに憧れてるんだ」
 年の割に長身痩躯の少年の、内気そうな長い睫毛が揺れる。ケイティが夢見がちなのと同じように、マイケルも夢見がちな少年だったようだ。
「皆さんが協力してくだされば、きっとケイティさんを助けられます」
 よろしくお願いします、と頭を下げるマイケルの目を盗み、「マスカレイドは関係ないですけど」とミラは小さく付け足す。
「モンスターから幼い恋を守る勇敢な戦士。素敵だと思いませんか?」
 悲劇的なエンディングをどうか回避して欲しい。
 ミラもまた丁寧に礼をして、エンドブレイカー達を送り出した。


マスター:桐谷なつみ 紹介ページ
ジューンブライド、都市国家の屋根のある地域は雨の心配がなくて良いですね。
黄色いドレスって可愛くて素敵だと思います。

それではオープニングの補足です。

●敵について
大蜘蛛 ×5

腹部に不気味な模様のある、人の二倍ほどの大きさの大蜘蛛です。足を広げると4メートルくらい。
糸で動きを封じたり、毒牙で噛み付いてきたりします。特に個体差などはなく、マスカレイドではありません。

●ケイティ
マイケルよりふたつ年下の10歳。茶色い髪をポニーテールに纏めた活発な少女です。
うまいこと大蜘蛛ゾーンを抜けて森のもっと奥にいるため、今のところ無事ですが、救出までの時間が長引いてしまうと無事である保障はできません。

●戦闘場所について
木々の茂る森です。
蜘蛛の生息場所はマイケルが案内できます。また、場所だけ聞いて村で待っていてもらうこともできます。
(大まかな場所は教えて貰えますし、森に入れば大体把握できます)


以上です。
リプレイが戦闘寄りになるか心情寄りになるかはプレイングとパフォーマンスを見て判断します。
お気に召しましたらよろしくお願いいたします。桐谷でした。
参加者
裏路地の運び屋・アゲハ(c00435)
聖愛の白銀華・アオイ(c00793)
名も無き砂の・リオン(c02400)
ひなたぼっこ隊隊長・ルオル(c03664)
ゴールデン・リット(c04276)
はんなり魔法剣士・キサラ(c05188)
雲漢の・ジェド(c06761)
アイイロの集真藍・ニルバート(c08371)
六分儀の冒険者・リネット(c08844)
黎明の使者・レイシャス(c11474)

<リプレイ>

●お姫様を助けに
 大急ぎで森までやってきた一同は、森の入り口で改めてマイケルに向き直る。
「マイケル君は蜘蛛がいる場所を知っているんだよね?」
 蜘蛛の元へ辿り着くまで、時間を掛けたくはない。
「一緒に来てもらえないかな?」
 はんなり魔法剣士・キサラ(c05188)からの要望に、少年は大きく頷く。
「あなたが一緒の方が、きっと彼女も安心するわ」
 全力で応援する、と少年の頭を撫でて黎明の使者・レイシャス(c11474)は微笑んだ。
 雲漢の・ジェド(c06761)も理屈はさておき、マイケルの意思を確かめたかった。
「今回は戦力に余裕があるから連れて行けるが、絶対連れて行けない場合もある」
 だから、できるか否かではなく、どうしたいのかを訊きたいのだ。男を魅せる格好の大舞台、主役抜きじゃあ格好つかないだろ? とは彼の弁。
 少年は、蜘蛛の怪物なんて絶対に怖いはずなのに一歩も退こうとしない。強固な態度はそのまま意志の強さを表している。
 一生懸命に想い人を救おうとする少年の気概を感じ取ったゴールデン・リット(c04276)は、その頑張りようをどこか微笑ましく思った。
(「何としても二人を助けなくてはですね」)
 連れて行くからには少年も守らなくてはならない。たとえ大蜘蛛の脅威を退けることができても、誰かが欠けては悲しすぎる。一肌脱ぎますかー、と大きく伸びをして、裏路地の運び屋・アゲハ(c00435)は猫のようにニッと口角を上げた。
 足を踏み入れた森は、浅くとも薄暗い。
 緊張感を伴う不気味な静けさの中で、
「蜘蛛の糸ー。昔話に聞いたのとー、何だか違うー、蜘蛛の糸ー」
 ――〜♪
 名も無き砂の・リオン(c02400)が陽気な鼻歌を口ずさむ。マントを何枚も羽織ったり靴底に工夫をしたり、蜘蛛糸対策は万全だ。
 夢見がちな年頃であろうとも、大切な誰かを想う気持ちは大人と何ら変わりなく。
(「寧ろその分純粋なのでしょうね……」)
 真剣な面持ちで進むマイケルを見て、聖愛の白銀華・アオイ(c00793)は僅かでも安心させるため少年に世間話を持ちかける。ケイティのことを尋ねられると、少年は、彼女は負けず嫌いで我侭だけど本当は泣き虫なのだと心配そうにぽつぽつ答えた。
「だったら、グズグズしてないでハリーハリーハリー!」
 そんな少年に、赤い髪を揺らして六分儀の冒険者・リネット(c08844)が急かすように手を叩く。
(「……大体さぁ、女の子に告白させるだなんて男の子としてどうなの? しかも相手に恥かかせちゃってー」)
 経緯にちょっとプンスカしつつ呆れつつ、
(「男の子なら決める時はびしっと決めないと!」)
 けれどリネットも本気で怒ってはいない。応援したい気持ちがそういう風に表れているだけだ。
「大蜘蛛をはっ倒しに行くわよ!」
 ぐっと拳を握り、気合を籠める。
 少年の足取りはしっかりと、畏怖はあれど目的地へ進む。
「トスカ、頑張ろうね」
 自らの内なる悪魔に愛しげに話しかけ、アイイロの集真藍・ニルバート(c08371)は鞭の柄に触れた。飄々とした雰囲気は掴みどころがなくとも依頼人の力になりたい気持ちは確か。
「二人には蜘蛛の糸より、運命の糸の方が似合うと思うのさ」
 くるくると表情を変えるニルバートの足取りは軽やかだが、……薄くなった獣道の途中で、マイケルは足を止めた。
 どうやら、この先が大蜘蛛のテリトリーらしい。
「いい? 私達から絶対離れない事、敵の攻撃が届く場所には近寄らない事」
 改めて少年に注意を促すレイシャスは、戦場独特の張り詰めた空気を感じ始めていた。見上げれば粘性のある白い糸が木々に渡っている。これ以上、マイケルに先導させる訳にはいかない。
 事前に決めたとおり二班に分かれ、一同は標的を求めて神経を研ぎ澄ませた。

●八本脚ワサワサ
(「さてさて……。蜘蛛がワラワラしてるのはあんまりぞっとしないのネ」)
 対峙する大蜘蛛の群れ。気味の悪いフォルムと模様のソレに、リオンは微妙な顔をする。周囲の木々を利用してマイケルを庇い、リオンは一歩下がって武器を構えた。
 普段優しいお姉ちゃん達に抱きついて甘えている幼い手にアイスレイピアを握り締め、ひなたぼっこ隊隊長・ルオル(c03664)は大蜘蛛の一匹に氷柱を撃ち付ける。
 A班、B班に分かれて挟撃の形を目指した布陣は敵の大きさもあって完全に囲む形にはなれないものの、大蜘蛛の進路と退路を塞ぐには大いに効果があった。このまま奥に行かせることなくこの場で討伐できれば、ケイティを危険に晒す可能性は限りなく低くなるだろう。
 久々に出会ったたくさんの『餌』に大蜘蛛達は嬉しそうにキシャアアと鳴き、合計四十本の脚をギシギシ軋ませる。内一匹はルオルに凍らされた足先に苛立つようにもがき、息に似た音で唸る。
「うわー…トスカ、俺あんなでかい蜘蛛いやかも」
 しかも五匹も。
 ニルバートは素直に嫌ーな顔をしてみせた。しかし気を取り直して、召喚した無数の邪剣を放てば切り裂かれた蜘蛛が跳ねる。
「トスカ、小さな恋の為に力を貸してね」
 攻め撃つ彼を取り巻く雰囲気に先程までの子供っぽさはなく。口元にニヤリと妖艶な笑みを浮かべ、唇に指を滑らせた。
 後方から的を狙うルオルとニルバートに、同じA班の前衛であるアゲハ、レイシャスが続く。
「アゲハ、前頼むよー!」
「壁役頼まれましたっと。お代はメシでいいぞー」
 友人に軽口を叩きながら素早く敵の頭上に飛んだアゲハが、節足動物の関節に鋭い突きを食らわせる。相手の弱点を見定める観察眼は独りで生きてきた経験に寄るものか。
(「幼い恋を守るとかどーでもいいけどさ」)
 ザッ、と着地して戦闘態勢を整える。
「大人しそうなガキが歯ァ食いしばって好きな子助けたいって走ってきたんだ。その気概は買わなきゃ男じゃないよな」
 いろいろ夢見すぎだが、と、ちらりマイケルを見る。奴は奴なりに頑張っているのだ。
 多くダメージを受けた個体から潰し、一体ずつ確実に仕留める作戦。レイシャスの爪に濁った色の体液を撒き散らした一匹がぼろりとその身を崩れさせた。
 B班後衛にマイケルの護衛を任せて誰より早くジェドが二匹目に駆ける。突き出した穂先は単眼を貫き、胴体にまで達した致命傷に何の抵抗もできぬまま大蜘蛛は動かなくなった。
「女を守るのは男の仕事、そして、ガキを守るのは大人の仕事だ」
 抜いた槍をぐるりと大きく旋回させ、ジェドは豪快に見得を切る。
「ここはひとつ、いいとこ見せてみようかねえ」
 その勇猛な瞳は、既に次の敵を睨んでいた。
 前衛のエンドブレイカー達は少しずつ場所を変え、敵が減った分だけ戦闘範囲を狭めていく。
 巻きつく糸を散らしながら、リットは大蜘蛛に突撃した。獣に変貌した腕を振り上げて強靭な爪を蜘蛛の柔らかい腹にめり込ませる。蜘蛛の動向に注意を払うキサラの魔法弾は多数着弾し、爆ぜる衝撃に何本か脚が吹き飛んだ。
 マイケルは攻撃が飛び交うたびに身を竦めるが、それでもケイティを助けたい気持ちが勝るらしく、震える足で逃げ出さぬよう懸命に立っている。アオイと共に彼を守るリオンは背中越しにその勇姿を認め、頭上で振り回したハルバードを地面に叩きつけて戦場を鼓舞した。
「さーてオレっち張り切って頑張っちゃうもんネー☆」
 明るい笑顔で紡がれる誘惑の旋律、響く歌声は蜘蛛の感覚を狂わせる。
「縄張りを荒らしちゃって申し訳ないのだけど、ちょっと大人しくしててもらうヨ」
 恋する二人が無事に再会を果たすため。
 青い精霊Pちゃんを召喚したアオイは淡いラベンダーの瞳に回復対象を映した。毛並みの良いスピカに抱き付かれたリネットの傷がみるみる塞がり、癒えていく。譲り受けた大切なナイフを握り締め高く跳んだリネットの、鈍く光る刃が大蜘蛛を両断した。
 数が半分より少なくなれば、あとは力で押し切るだけだ。
 叩き斬られ、燃え尽き……、残った脅威は灰になって森に散った。

●王子様と勇敢な護衛達
 大蜘蛛を倒し終わった森を、今度はケイティを見つけるために探索する。
 念のため他の危険生物の有無も警戒、確認しながら、リットは森の奥へと歩を進めた。
「怖かったか? よく逃げなかったな!」
 へらりと人懐っこそうな笑顔を見せ、アゲハはマイケルの背をばしんと勢い良く叩く。怯えながらも耐えた少年に対する彼なりの激励なのだろう。
 あまり広くはない森の、それでも深い緑をくぐって一同はケイティを呼んだ。
 ――答えるように、がさりと草が揺れる。
「ケイティ!」
 真っ先に走るマイケルが掻き分けた草の向こうに、
「……マイケル……?」
 岩壁に背を持たれかけて微かにまばたきをする少女の姿。
 一晩をこんな場所で過ごしたのだ、少女には疲労が色濃く感じられた。慌ててケイティを抱きかかえるマイケルの手助けをしながら、レイシャスは少女に囁く。
「彼の案内がなければ、もっと遅くなってたのよ」
 小さな騎士様の活躍を伝えながらウインクをひとつ。少女は疲れからか表情を作るのも億劫に見えたが、それでもなんだか嬉しそうな感じがした。
「皆様が待っています……。帰りましょうね」
 アオイも優しく声を掛け、ふわりと少女の頬に付いた土を拭う。
 ひ弱な体型のマイケルじゃあ子供とはいえ人をひとり運ぶのは大変だろうに、少女を頑張って支える少年を眺めてキサラは思う。
(「マイケル君並みの勇気の持ち主だったら好きになったりしたのかな?」)
 彼らくらいの年頃だったときには、キサラは男の子を喧嘩で負かしたりしていたから、ぼんやりとしか想像できないけれど。今も結婚したい人がいるわけではないし。
(「どうなんだろう、どの程度まで近づいたら人は結婚を決意するのかな……」)
 キサラにとって、色恋沙汰はまだまだ学ぶことが多そうだ。
 ルオルは楽しげにケイティの手を取り、リットは勿論警戒を怠っていない。大丈夫、帰り道は安全なものになるだろう。

●大切な君に誓う
 充分な休養と食事を摂り、ケイティはある程度体力を取り戻した。勝気そうなぱっちりした目を笑顔の形に細めて、少女はエンドブレイカー達に元気にお礼を言う。抱きついて甘えてくるルオルを抱き返して撫でたりしながら、危険な森へ出向いてしまったことを反省もしているのだろうけれど、少女は帰ってこれたことをとても嬉しく思っていた。
 ケイティを救ったエンドブレイカー達に、ケイティの両親は何度も何度も頭を下げて感謝してくれた。一同は恐縮して、それから、ひとつ協力して欲しいと耳打ちをした。
 『少しだけ、ケイティの部屋を貸して欲しい』。それが内緒話の内容。
 帰還したばかりの少女はまだベッドから降りられないだろうから、マイケル念願のプロポーズの舞台はこの部屋だ。
 ベッドに腰掛ける少女の髪をいじり、アオイは器用に可愛らしい髪型を結う。ケイティが憧れたドレスではないけれど、黄色いワンピースも用意して。女の子らしいおしゃれな装いに少女は瞳を輝かせた。
 ドアの向こうでは、マイケルが何度も何度も深呼吸を繰り返していた。怖気づきそうになってはうろうろし、うろうろしては伸びをし、落ち着かない。
「カッコイイところをケイティちゃんに見せてあげるんだよ」
 そう言うキサラに、せっかく根性出したんだし! と励まされ、
「王子様のお手並み拝見といこうか」
 とジェドにニヤニヤされ。
 ちょっと混乱しそうになってる少年に、レイシャスは語りかけた。
「女の子はね、好きな人からの心の篭った言葉だったら、それはもう、一生モノの宝なのよ」
 少年の目を見て、丁寧に一言ずつ。
「蜘蛛、大きくて怖かったでしょ? でもあなたは、私達と一緒に助けに向かったんだもの。その勇気があれば、大丈夫」
 頑張って、と背中を押す。硬くした身体でつんのめるように、マイケルはケイティの部屋の中へ。
 そして、まるで花嫁さんみたいな格好の少女を目にして、少年は顔を真っ赤にしてしまった。
「今回はワンピースですけれども……数年後は素敵なドレスを纏って下さいね……」
 柔和に顔を綻ばせ、アオイも二人の遠くない未来に思いを馳せる。
 扉の隙間から頭を出し、アゲハを始め皆で部屋を覗く。
「……、……そ、その……っ」
 暫しの沈黙のあと、少年はようやく口を開いた。
 ――どきどき、どきどき。
 僅かな心臓の鼓動さえ伝わってきそうな緊張感。すぅ、と大きく息を吸い込んだ音さえ、はっきりと聞こえる。

 伝えたい言葉は、とってもシンプルな誓い。
「大好きなケイティ、どうか僕と……――」



マスター:桐谷なつみ 紹介ページ
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知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:10人
作成日:2010/06/14
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