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ワームパイプ・ホロウの冒険:剣呑なる山々を貫く路

<オープニング>

●若草の乙女
 エンドブレイカー達は森の主や同行してきたエルフ達に礼を言い、別れを告げました。
 そして暫しの時を休息に充てたのち、ワームパイプホロウに挑みました。
 ワームパイプ・ホロウは海に面した断崖絶壁の山脈で、踏破は不可能と言っても過言ではないくらいの険しい山々が連なっている場所です。
 唯一通れそうなのが、海沿いの崖に沿って続く頼りなげな道でした。
 その道を数日ほど進んだところで、突然マスカレイドが現れたのです。
 若草色の鎧を着た女性騎士は自らを『若草の乙女アリッサム』と名乗りました。
 そして、持っていたランスを振るって崖崩れを起こし、道を塞いでしまったのです。
 しかも、崩れた崖の一部に洞窟らしきものが開き、そこから次々とマスカレイドたちが這い出て来ました。
 こうしてエンドブレイカー達は現れた多数のマスカレイド達と、否応なしに戦う事となったのです。

●ワームパイプホロウの戦い
 突然の出来事に驚きつつも、エンドブレイカー達は果敢に応戦を開始しました。
 勇者を名乗るマスカレイド、迫ってくる多数の敵、閉ざされた道。
 さまざまな物事が頭を過ぎりましたが、今は唯、戦うしかないのでした。
 大きな頭部をもつ翼より足が発達した巨鳥のマスカレイドが鋭い嘴で襲いかかってきます。
 美しい女性のような上半身と、海月に似た透き通った下半身を持ち、髪や足らしきものが海のような鮮やかな色をしたピュアリィたちが、その髪の先や足を触手のように伸ばしてエンドブレイカーたちを絡め取ろうとしました。
 犀のような頭部を持ち全身を鎧のような皮で覆ったバルバが、唸るような音を立てて大きな斧を振り回します。
 ですが、エンドブレイカーたちも負けていませんでした。
 周囲や足場に注意しながら、皆はそれぞれの場所で力を合わせ、マスカレイド達と対峙しました。
 戦士や騎士たちは各々の技を繰り出し、星霊や紋章の力がそれを援護します。
 身軽な者たちは動きにくい戦場をものともせず駆け回り、仕掛けられた罠やさまざまな術などもマスカレイド達を襲いました。
 武器や魔法やそれらを使いこなす技芸で、己の肉体で、エンドブレイカー達は闘います。
 歌声や清らかな舞が皆の疲れや痛みを和らげ、突然生えた草木や果実は皆を助け、マスカレイドたちを攻撃しました。 
 デモンや制御されたソーンの力もエンドブレイカー達の力となりました。
 こうして激しい戦いの末、エンドブレイカーたちはマスカレイド達の撃破に成功したのです。

 戦いが終わったあと、一行の前に残っているのは大きく口を開いた洞窟だけでした。
 洞窟は深く、ちょっと見た程度ではどこまで続いているかなど判りません。
 アリッサムと名乗ったマスカレイドはこの洞窟の奥に向かっていきましたので、この洞窟がランスブルグに通じている可能性は高いと多くの者たちが考えていました。
 ワームパイプ・ホロウの道が途絶えた以上、現状ではこの洞窟を進む以外、ランスブルグに向かう手段はありません。
 エンドブレイカーたちは仲間同士で気遣い合い、回復アビリティを使ったりしながら考えました。
 氷月の妖精騎士・モニカも残った力を振り絞って、妖精といっしょに祝福のフェアリーサークルを描き出し、傷付いた者たちを癒しました。
 幾人かの者たちは深く傷つき、休息を必要とするほどでした。
 勝利に終わったとはいえ、戦いはそれだけ激しいものだったのです。
 ですがマスカレイドの言葉通りとすれば、この先に更なる危険が待ち受けているようでした。
 もちろん嘘をついている可能性もありますが、何事もない等という事はありえないでしょう。
 勇士号を使って海を進んでみてはという意見も出ましたが、時間を掛ければランスブルグに到着できるとしても、今回に関しては遅すぎるとの意見が多く出されました。
 アリッサムの言葉通りならば、ランスブルグのエンドブレイカー達を滅ぼす為の戦いがそれほど掛からず始まってしまうかもしれないのです。
 幾人かのエンドブレイカーたちの脳裏には、アマツカグラの姿が浮かびました。 
 危険を覚悟で洞窟を進むか、諦めてエルフヘイムまで引き返すか……
 選ぶべき道は、ひとつです。
 モニカは、話し合い考え込むエンドブレイカーたちの瞳を、まっすぐ見つめていました。
 彼女を含め、戦いに加われぬ者たちは……すべてを赴く者たちに委ねようと決めていたのです。

 そして……エンドブレイカーたちは、決断を下します。


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参加者
白銀の守護聖剣・フェリーナ(c00202)
斧の城塞騎士・フラン(c00997)
毒芹の粮・ラグランジュ(c02051)
月夜の刃・ライズ(c02228)
一刃の星・レイジ(c02370)
バーガンディレース・ラーレ(c02476)
冬花・セレスティア(c02742)
城伯・サクラコ(c02942)

<リプレイ>

●奈落の内へ
「七勇者が揃いも揃ってマスカレイドとはな」
(「伝説など当てにならないものだ」)
 奈落の如く口を開けた洞窟を眺めながら、月夜の刃・ライズ(c02228)は呟きました。
「七勇者だか乙女だか知りませんが、この程度で私達を止められると思ったら大間違いですわよ」
 思い知らせてあげますわ!
 毅然とした態度で、バーガンディレース・ラーレ(c02476)が言い放ちます。
「大体『乙女』は私のような可憐な……何ですかその目は」
 少々感情がこもった物言いではありましたが、彼女にも軽口を叩く余裕はありました。
 そういったものが場を救う事も、ままあるのです。
(「敵は美人さんだが、自称七勇者の仮面憑きなら躊躇わねぇ」)
「不幸ごと叩き潰してやる!」
 毒芹の粮・ラグランジュ(c02051)も何かを利かせた感じで口にします。
 その一方で。
(「急ぎたい所ですが、落ち着きましょう」)
 冬花・セレスティア(c02742)は自分に言い聞かせました。
 確実に歩みを進め、マスカレイドを倒せばいいのです。
「急いては事を仕損じる、とも言いますから」
 実際より歳上に感じさせる落ち着いた雰囲気を漂わせながら、少女は呟きました。
 もちろん彼女とて、のんびりと進む気はありません。
 急ぐ中でも慌てずに、という意味です。
 斧の城塞騎士・フラン(c00997)と城伯・サクラコ(c02942)は陣形についての再確認を行う為に他のエンドブレイカーたちと話し合っていました。
 多くのエンドブレイカー達がワームパイプ・ホロウに穿たれた洞窟に挑む事となりましたが、一行はその中で別のチームと協力して進むことに決めたのです。
 かくして16人のエンドブレイカー達が協力し合う事となりました。
 2つの班の前衛となる者たちがそれぞれ集団の前方と後方を警戒し、中央に後衛たちを配置するというのが陣形となります。
 こちらはA班、もう一方はB班。
 A班の前衛は先に最前列を務め、消耗が大きくなったら交代するという事も決められました。
 こうして準備は整ったのです。
「虎穴に入らずんば虎子を得ず、か。この状況は」
 白銀の守護聖剣・フェリーナ(c00202)は呟いてから、傍らに立つ、一刃の星・レイジ(c02370)へと視線を向けました。
 彼方にあるランスブルグは、彼の故郷なのです。
 視線に気付いたのか、気付かずとも……何かが零れたのか。
「こんな形で里帰りになるとはな……」
 青年は小さく呟きました。
「やはり故郷が心配か? まぁ私達が一緒なんだ、必ず上手くいくさ」
 そう口にするフェリーナに、レイジは礼を言うように応えて。
(「父さんと母さんの墓参りちゃんと行かなきゃな……紹介したい人もいるし」)
 ちらりと彼女を見て首を振り、気合を入れ直すように頬を叩きました。
「私も、挨拶しておきたいしな……」
 思ってる事を察したのか、フェリーナも小さく呟いて。

 エンドブレイカーたちは、駆け出しました。
 彼方のランスブルグを想いながら。

●強行軍
 とにかく速度が最優先でした。
 敵を倒す事よりも突破を優先して、16人は先を急ぎました。
 腰に下げた灯を足元を照らす程度に絞り、外套で金属鎧の反射なども出来るだけ避けて。
 マッパーや磁石等を用い地図を作りながらフランが道を急ぎます。
 ラグランジュも前列で照明片手に、前方と側面に警戒しながら、怪しそうな場所は大鎌で探りつつ進みました。
 傍らに星霊アクアを、そして肩には星霊オラトリオを乗せて。
「この子達が一緒なら疲れ知らずです!」
 紳士らしい早歩きで、彼も道を急ぎます。
 その一行の前に、すぐにマスカレイド達は姿を現わしました。
 もっとも数は少なく、作戦を立てた様子もありません。
 フランが儀礼用の両刃斧を振るって1体を吹き飛ばし、ライズが紫闇に陽光を宿して斬り付けただけで、巨大鳥たちが算を乱しました。
「邪魔だ! どきやがれ!」
 闇色の無骨な大鎌を振るって、ラグランジュが道を開きます。
「仮面は全て滅ぼしてやりてぇが……今は進むのが先決」
 そのまま一行は一丸となって洞窟を進みました。
 後列の方で戦いがありましたが、それも僅かな間です。
 倒したのか相手が逃げたのか、すぐに治まりました。
 レイジは気持ちを切り替えると前方に意識を向け、用意した長めの棒やロープ等をいつでも使えるようにして味方にだけ分かる足跡を残しながら進みます。
 フェリーナは捜索等を皆に任せ、前衛の盾役として仲間を庇うことを考えつつ周囲を警戒しました。
 その為に、準備は整えてあるのです。
「この程度の難局を突破出来ないようでは、この先の破滅を防ぐことなど不可能だ」
 最低限の注意を払いつつ恐れることなく、ライズも洞窟を進んでいきました。
 とはいえ彼女は決して無謀だった訳ではありません。
 進軍速度確保の為、ライズは隊の側面に特化して警戒と索敵を行っていたのです。
 これなら万遍なく注意するのに比べ範囲は狭くなりますが、素早くしっかりと様子を見ることが可能でした。
 ラーレも特に上方に意識を向け、落下物や敵がくればすぐに注意を喚起できるようにと警戒していました。
 彼女がいるのは前後を守られた隊列の中央部、両班の後衛が位置する部分です。
 とはいえその人数は僅かで、B班の多くは前衛として最後列を固めていました。
 前衛に弾き飛ばされても追い縋ろうとするマスカレイド達は、彼ら彼女らによって倒され、あるいは追い払われていたのです。
 そのお陰で前列の者たちは、前進し突破口を開くことに専念できました。
 進軍の障害になる敵にだけフェリーナは意識を向け、サクラコも多少の事は気にせず速度重視で先を急ぎます。
 フランは分岐点を発見する度に手前の壁に印をつけ、ラグランジュは地図を参照に、西と思われる方角を指し示しました。
 サクラコは描かれた地図を確認して、万が一の場合の撤退路を考察します。
 新たに洞窟の奥から姿を現したバルバに向かって、セレスティアは自らの血で創り出した猟犬を襲い掛からせました。
「どれだけの敵が立ちはだかろうが止まりはしない。流星の如く翔ける抜けるのみ!」
 レイジは父から受け着いた剣を振るって横薙ぎの一閃を放ちながら、仲間たちと共に洞窟を翔け抜けます。
 サクラコも前衛に立ち、城すらも打ち崩すような大斧の斬撃と獅子のオーラで敵を引き裂きました。
「友と仲間と、星霊も共に進みますわ」
 ラーレの呼びかけに応じるように、羊に似た星霊ヒュプノスが身を震わせます。
 強敵上等。
(「送り出すあの瞳に全力で答えます」)
 全てが私の力。
 だから。
「この先へ、進ませて頂きますわよ!」
 星霊の眠りを誘う跳躍が、逞しい犀のバルバを昏倒させました。

●魔の山脈を穿つ者
 アラームの発生を感じながらサクラコは仲間たちと声を掛け合います。
 A班とB班の全員を包囲するようにして現れたのは、不気味な……煙のような何かで身を包んだスケルトンの集団でした。
「これだけ派手な出迎えということは、まだ望みはあるということだな!」
 まるで牙を剥くかのように、フランは笑みを浮かべました。
 カーニバルや勇者等というものについて、彼女は然程気に留めていなかったのです。
 大事なのは、この山の向こうで同じように戦っている者達がいる! という事でした。
 伸ばした手は必ず届く!
 そう信じて。
「誰よりも血を流すのが私の仕事だ!」
 渾身の力を籠めて、フランはシュメッタリングで骸骨を薙ぎ払いました。
 それに続くように、ライズとサクラコも仕掛けます。
「そう言えば、これはランスブルグ発祥の技だったな」
 ライズは霊木の鞘に納められた太刀に陽光を宿し、サクラコは斧を振るって生み出したオーラの刃をフランと同じ目標に向けて放ちました。
 後衛から戦況を窺っていたラーレがライズに合わせるようにして再びヒュプノスを召喚します。
 同時に放たれたレイジの一閃で、傷付いていた1体の骸骨が打ち砕かれました。
「我が一身、揺るがずの盾! 私を抜かずに攻撃できると思うな!」
 レイジに続くようにフェリーナが、騎士の誓と共にVの衝撃をマスカレイドへと放ちます。
 ラグランジュもラーレに続くようにGleam of dawnを頭上で回転させ守りを固めると、勢いよく振り下ろしました。
 同時にセレスティアもクリムゾンハウンドを放って、同じ敵を攻撃させます。
 喰らいついた猟犬はそのまま爆ぜ、その身をマスカレイドに絡みつかせ動きを封じました。
 煙に包まれた骸骨達も手に持った刀らしき物を振るい、エンドブレイカーへと襲い掛かります。
 力任せの強烈な一撃が前衛へと叩き付けられ、後衛たちにも距離を越えた斬撃が放たれました。
 身に纏っている何かを毒の煙に変えて吹き付けてくるものもいました。
 包囲されているような状況でしたので、B班の前衛たちも骸骨の群れと対峙する形となっているようです。
 魔曲が奏でられ、猟犬の唸り声が響き、固いものがぶつかるような音が響きます。
 消耗したレイジは戦い続ける為、加速によって心身を研ぎ澄ませました。
 セレスティアは花吹雪を呼び寄せる舞で前衛たちを癒し、ラーレも仲間たちと声を掛け合いながら魔鍵を用いて楽園への門を解錠します。

 戦いは激しいものでしたが、それほど長くは続きませんでした。
 マスカレイド達が大きくその数を減らしたのを確認すると16人は力を合わせ、強引に敵の一角を打ち破り、突破を敢行したのです。
 そのまま暫く進んでから、エンドブレイカー達は全員の傷や疲労を調べました。
 これまでの道中と先程の戦闘によってA班の前衛たちが大きく消耗している。
 そう判断し、エンドブレイカー達は隊列の交代を行いました。
 後列で追い縋る敵と戦っていたB班の前衛たちが前列に移動し、A班の前衛たちは最後列へと位置を取ります。
 再編成は急ぎ行われ、行軍は再開されました。
 速度は緩めず、灯も変わらず布を被せて絞り、腰元にして。
 ラーレは後衛、隊列中央で上方を警戒し続けました。
 今のところ何もありませんが、怪しい物は別班の者にも話し、相手からも聞き、意志疎通や情報交換は絶やさぬようにと注意します。
 セレスティアもシャッター付ランタンを、両手を空ける為にサードアームを使用して扱い、別班のデモニスタと話して人気の無さそうな場所が探せないか検討してみました。
 ラグランジュも照明に布を掛けて暗くした状態で星霊アクアの力を借りながら進み、前列で吹き飛ばされても追い縋る敵には大鎌の一撃を加えました。
(「ランスブルグまでどのくらいなんだろう」)
 皆の様子を覗いながら、フランは考えます。
 今は休む訳にはいかず、せめて消耗している者が狙われ難いようにとボディガードを使用して。
 ライズが放った竜の姿をした雷撃を受けてマスカレイドが倒れ、再びに一行以外に音を立てる者がいなくなりました。
 そして……暫く進んだエンドブレイカー達は、開けた場所に辿り着きました。
 その時でした。
 地響きと共に暗闇の先から、巨大な獣が姿を現したのです。

●その先を目指して
 16人は何とか突破を試みました。
 巨獣の上には剣士らしき者が1人、足元には先程の骸骨らしきものが2体おりましたが、それ以外にマスカレイドの姿は見えなかったのです。
 機敏な動きで一行は巨獣の足元を潜り抜けようとし、実際にそれは成功しました。
 しかし、その開けた場所を抜けようとした処で……通路を塞ぐように、もう1体の巨獣が姿を現したのです。
 同じように剣士が1人乗っており、此方は遠目からわかる青髪を伸ばしていました。
 足元には同じように、骸骨たちが控えています。
 そして、後ろからは先程の巨獣たちが迫ってきました。
 此方に乗っている剣士は、燃えるような赤い髪を伸ばしています。
 顔は仮面で分かりませんが、2人は翼のような何かを背負った女性のような姿をしていました。
 どちらにしても戦う気なのは間違いありません。
 短い遣り取りの後、一行は二手に分かれました。
 B班はそのまま前方の巨獣たちに。
 そしてA班は、背後から迫る巨獣たちと相対することにしたのです。
 大きな盾のような頭部をした巨獣に怯む事なく、前衛たちは距離を詰めました。
 斧が唸りをあげて叩き付けられ、獅子の咆哮が獣の動きを鈍らせます。
「……どうなるかは分かんないが全力で行くぞ!」
 レイジはフェリーナと連携し、スケルトンへと攻撃を仕掛けました。
 強敵なら多くの棘を潰せて丁度いい。
「此処を貴様の墓場にしてやるぜ!」
 ラグランジュも大鎌を振るって衝撃波を放ち、続くようにセレスティアの放った猟犬の軍団が骸骨たちを蹂躙します。
 反撃とばかりに骸骨たちも闇色の雲を漂わせ、巨獣に乗る剣士も燃える剣を揮って地面から炎を噴き上げさせました。
 ですが何より恐ろしかったのは、巨獣の体当たりでしょう。
 巨大な獣は咆哮をあげ、大きな頭部を向け突撃しました。
 直撃を受けたのはフェリーナです。
 彼女は吹き飛ばされ身を激しく打ち付けましたが、怯む事なく起ち上がりました。
「折れず曲がらず朽ち果てず! 私の騎士道は砕けはしない!!」
 フランが即座に輝く拳を創り出し、彼女の傷を癒します。
 ラーレも此処を勝負所と判断し、消耗を厭わず魔鍵の力を揮いました。
 戦いは文字通り総力戦となりました。
 癒し手たちは限界を超えて仲間を癒し、他の者たちは自分にできる全てをマスカレイド達に叩き付けました。
 キャッスルブレイクの名に相応しい斧から放たれたサクラコの一撃を受け、巨獣は地響きを立てて横倒しになりました。
 ですが、身軽に地面に降り立った剣士が全身に不死鳥の炎を纏い、ラグランジュへと突撃してきたのです。
 骸骨たちを打ち倒した事で限界を超えていた彼は、ついに膝を折りました。
 それでも、残るは1人のみ。
 押し切れると判断したフランが横薙ぎの一撃を放ち、サクラコが獅子のオーラで剣士を引き裂き、息を合わせたフェリーナとレイジの斬撃が赤い髪の剣士を揺るがせました。
 そして……
 瞳を閉じ、殺気を感じ取る事で振るわれたライズの一閃を受けて。
 剣士は動きを止め……崩れ落ちました。

「皆さん、大丈夫ですか?」
 セレスティアが声をかけ、フェリーナは皆の負傷を急ぎ確認しました。
 戦いは激しく、幾人かは既に限界を迎えていたのです。
 アリッサムに会ったら、問いかけたい事がある。
 その為にも。
 サクラコは全身に力を籠め直しました。
「ランスブルグは無事でしょうか……まぁ無事にしてみせますけど!」
 ラーレも自分に言い聞かせます。

 いかに強大であろうと、必ず終焉を。
 戦えぬ者たちを後に託し、エンドブレイカー達は再び歩き始めました。
 その先にある何処かに、たどり着く為に。



マスター:メロス 紹介ページ
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楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:8人
作成日:2013/06/17
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