ステータス画面

黒色アジタメント

<オープニング>

●触れちゃならないものもある
 なかったことにしたいこと。つまり自らの黒歴史。
 それをちょっと遠い目で笑い話にできる日も来るかも、しれないのだがこの少年、シャンナにはそれができなかった。
「お、俺は忘れたいのに! 知られたくないのに! いつもお前ら、笑いやがって!」
「どうしたよ、シャンナー。え、なに? お前が隣に引っ越してきたやつ好きになったら、男だったって話か? それとも裏のおばちゃんにファーストキスを奪われたことか? 他にもあるよなぁ!」
「あ、俺はあれがウけた、どっかの犬に追いかけられて、尻噛みつかれてズボン破けた時とか」
「あー、受けるー!」
「!!! お前らああああ!!!!」
 友達らの言葉は、最初はシャンナを軽く笑うものであったが、その反応が面白くてだんだんエスカレートしていったのだ。
 そして、シャンナもそれをずっと続けられて気持ちが、持たなくなっていた。
 せききった想いは、シャンナの顔にマスカレイドの仮面をかぶらせる。
 そして、シャンナは持っていた弓で友人たちを射抜いたのだった。

●自分のうわぁ、な過去をさらす覚悟はあるか
「……なかったことにしたい過去って、誰にでもあるよな……うん、ある……」
 何かを思い出して遠い目をしながら太刀の魔獣戦士・ミギナ(cn0032)は話しかけてくる。
 どうやら毎度の、マスカレイド絡みのことらしい。
「さっきエンディングみちまったんだ、シャンナっつーやつが、マスカレイドになって友達を殺しちまうっていうエンディング。だけど、シャンナはまだマスカレイドじゃない、間に合うんだ。マスカレイド化するまでまだ時間はある、接触は簡単にできるだろうから、説得をうまくやろうってわけだ」
 現在シャンナは近くの公園へいるらしい。
 昨日も友達に触れられたくない過去に触れられ意気消沈、そしてこの後、その友達たちと森で狩りの約束をしているという。
 また今日も、触れられたくない過去について弄られるのか、とテンション急降下中なのだ。
「もともとは触れられたくない過去をつつかれても、ぺっと笑い飛ばせるような明るい前向きなやつみたいなんだけど、最近弄られが続いててへこたれてるみたいでなー」
 ちょっと盛り立てて、友達につつかれても弾けるくらいのテンションにしてやれば大丈夫だと思う、とミギナは言う。
「まぁ、触れられたくない過去をつつかれてるのはお前だけじゃないんだぜ、元気出せよ同胞って感じで気付かせてやったり、本当、もう、ちょ、やめてください! ってくらいの触れられたくないところを自ら進んで暴露して笑い飛ばしたり……その辺はばれなきゃ作り話で良いだろうし」
 シャンナ少年を元気づけてやろうじゃないか。
 その言葉に集まっていた面々は頷く。
「シャンナは公園にテンションだだ落ち状態でいる。ちょっと俺の話きいてくれないか、とか適当に理由つけて接触すればいいんじゃねーかな。接触後は森に行こうとするだろうから、そこまでの道のりの間に触れられない過去をリアルタイム作成、それを笑い飛ばしてみたり……どうにかなると、思う」
 ようは森につくまでに、楽しいこととかを思い出させてテンションをあげてやって、いつものシャンナに戻してやればいいわけだ。
「んで、マスカレイド化するとな、狩りに行く前ってんで弓もってるんだ。それで攻撃してくるはず。弓は普通の弓だが、説得してる直後となると、近距離だから、先手打てば防げるかもしんねぇ。一気に畳みかけちまえばいけると思う」
 さくっと仮面を落として、無事に友達との楽しい狩りに送りだしてやろうぜ。
「あと、戦闘場所なんだけどな。シャンナは狩りにいくから森に向かうんだ。友達との集合場所ってのは秘密の場所みたいでそこはどこかエンディングでみれなかったからわかんねぇ。でも森の入口は開けてるし、そんなに人気もないからちょっと派手に音立ててもしばらくは大丈夫なはずだ。シャンナは最後の到着になるみたいだから、音ききつけて友達がかけつけてくるかもしれねぇけど」
 それまでに終わらせちまえばいいってことだ。
「無事に助けたらさ、シャンナにめげんなよーとか一言かけてやるのもいいかもな。万が一失敗したら、死体が残る。そうなると友達らも近くにいるし騒ぎになるだろうから素早く離れるようにしような」
 もちろんそんなことにさせるわけはない。
 そう、誰もが言っているような雰囲気にミギナは笑う。
「んじゃ、一緒に頑張っちゃおうぜ」
 そして一行は、自らの触れられたくない過去の引き出しをちょっと開けつつ、シャンナ少年を助けに向かうのだった。


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参加者
黒鋼・エドガー(c01811)
大敵・アラン(c02230)
手折れぬ百合花・クローナ(c03113)
赤き瞳の黒龍・エクシエク(c03124)
イチニノ・サンフォクス(c03891)
終末ニテ昏色ノ宿命ト舞イシ者・アルスラミネア(c06151)
にごり雪・アーヴィ(c06680)
常磐のおひさま娘・ヒスイ(c11449)
アイスレイピアのデモニスタ・ザトゥルー(c12966)

NPC:太刀の魔獣戦士・ミギナ(cn0032)

<リプレイ>

●しょぼんとしてちゃあしょうがない
「あの、大丈夫ですか?」
 公園のベンチに座り込みずーんと重く沈んでいる少年、シャンナへと手折れぬ百合花・クローナ(c03113)は声をかける。
「ねえねえ、君、どないしたん? そんなんやと幸せも逃げてしまうやろ?」
 視線を合わせるように、しゃがみ込んで常磐のおひさま娘・ヒスイ(c11449)はシャンナと視線を合わせる。
 いきなり話しかけられて戸惑うシャンナにクローナは落ち込む姿が気になったのだと告げた。
「……そんなに落ち込んでるように見えた?」
「うん、とっても。もしよかったら相談に乗るよ」
 同年代の女の子たちに声をかけられたら内心どき、デレっとするのが思春期の少年。
 その優しい言葉に頷かなくてどうする。
「でも俺……友達で森と狩りをする約束があるんだ」
「そうなん? うちらも森に行くとこなんよ」
「ええ、散歩の約束があって」
「いたいた〜」
 と、そこへのんびりと手を振りながら赤き瞳の黒龍・エクシエク(c03124)がやってくる。そして他の皆ももう集まっているよと声をかける。
 気晴らしがてら、と思ったのだろう。シャンナはベンチから立ち上がってじゃあ森までの間、と力なく笑う。
 公園の出口付近、そこでは黒鋼・エドガー(c01811)らが話しつつ、一行を待っていた。
「まったく、あの時は散々だったぜ。お、来たみたいだな」
「あら、その子は? 私は封神と闇の定めを持ちし乙女、アルスラミャララよ」
 シャンナへと名を告げる終末ニテ昏色ノ宿命ト舞イシ者・アルスラミネア(c06151)、だが噛んだ!
 ここは突っ込むべきなのか、スルーすべきなのか。ちょっと迷う雰囲気の中にアイスレイピアのデモニスタ・ザトゥルー(c12966)はあえて飛び込む。近くの木の上から飛び降り、一つ伸びをしながら。
「よく寝た……皆揃った? 始めてみる顔もあるけど」
 と、振ったところでヒスイは森まで一緒に行くことになった事を告げる。もちろん、どうして一緒に行くことになったかも。
「溜ったものがあるなら吐き出せばいいぜ」
 太刀の魔獣戦士・ミギナ(cn0032)の言葉に控えめににごり雪・アーヴィ(c06680)が頷く。
 出発するか、と大敵・アラン(c02230)は歩み出す。
 森にたどり着くまでにシャンナを救おうと。

●語ってみたよ、色んな黒歴史
「何シケた顔してんだよ、兄ちゃん?」
 ぽんぽんと肩をたたきながらエドガーはにっと笑う。
「最近、友達から過去のもう掘り起こさないでほしいような恥ずかしいことを色々言われちゃって……」
 そうしょぼりと呟くシャンナに、アランは言葉を投げかける。
「男に必要なのは、度胸と何事にも動じない器の大きさだ。今のお前はきっとそれを試されているのだろう」
「試されて……?」
 そうだ、とアランは頷き、言葉を続ける。
「わたしも、過去に、師に度胸をつける為っと女装し街中を闊歩したことがある。その時の思いは語るに尽くせぬが……そのおかげで今は、多少のことでも大したことはないっと思えるようになった」
 シャンナは、アランを見る。そして視線を上から下へと動かしてゆく。
 アランの身長は180センチを超える。過去、と言われてももやはり現在の姿で女装姿を想像してしまう。
「…………俺だけじゃない、んだよな恥ずかしいことって……なぁ、君は何かある?」
「私の話ですか? ……過保護な姉に甘やかされ、それはもう、恥ずかしくて言えないことまで姉が、姉が……! ごほっごほっ」
 話を振られて、クローナはせき込み、誤魔化す。思い出すのはトイレにまで一緒についてくる姉のこと。このままでは、と姉と同じ武術を学び始め『あの泣き虫だったお前がよくやる』と笑われたことを思い出す。
「過去にあったことか〜……あ、俺もあるある!」
 と、明るく話しだしたのはエクシエク。にっこにことその表情は、当時のことを思い出しつつ楽しそうだった。
「3年前、街で女性に声かけられたんだけど気付いたら壺とかお札とか買ってたんだ〜♪」
「え、それって……」
 あきらかにカモられたんじゃ……なかろうか……そんな空気が漂うのだが、エクシエクはそのことに気付いてなさげ。
 誰か、誰か話をするんだ! という雰囲気が漂う。
「おもしろそうな話してんじゃねえか、せっかくだから私にも語らせろ」
 その空気を打破したのはイチニノ・サンフォクス(c03891)だ。
 ちょっと話しているのを耳にして飛びこみだ! と語り始める。
「とある女子……正直あまり美人ではない女子に恋していると勘違いされ、男子連中および、その女の子および周囲の女子連中からハブにされたり……嫌な野郎にからかわれた事にキレて物を投げつけたら狙いを大きく外れて好きだった女の子にヒットしたり……」
 サンフォクスは語りつつ、硬く握った拳から血を、思いあまって血涙を、そして勢い余って吐血。
「えっ! えー! この人大丈夫なんですかー!?」
「語れば少しは気分も楽になると思っていた。いたのだが……これは漢(おとこ)の三大義務、大丈夫だ!」
 焦るシャンナにサンフォクスは答える。
「お前にもなんかあるだろ黒歴史。語れ」
「え、俺? 俺も? ……初恋ラブレター、朗読……うん、ちょっとポエミィで夢見がちだった、んだぜ……超恥ずかしい、どうしよう、こんな事言っちゃってもう俺、お婿にいけない、バトンタッチ」
 話振られて、ミギナはすぐさまザエドガーの肩をぽむり。
「そこでバトンタッチか!? あー……一昔前に、手持ちの金が尽きてかなりヤヴァイ時期があったんだ」
 その当時のことを思い出しながら、エドガーは語る。
「筋肉やらのデッサンに丁度いい体躯だからってな、割りのいいバイトでモデルをやらされたんだわ。んで行ってみたらピッチピチのブーメランパンツ穿かされてな、まぁソレはいいとしよう」
 エドガーの精悍な身体つき。確かにデッサンにはもってこいなんだろうなと思いながらシャンナは聞いていた。その語る言葉の歯切れが、だんだん悪くなってくる。
「だが、その、なんだ、デッサンに参加してる奴らの大半がやけにガタイのいい兄ちゃんばっかでな。しかも明らかに熱い視線を向けている奴らがチラホラ……」
 エドガーのポジションに立って、想像してみるシャンナ。
「舐め回す様に見られた挙句、その絵が今も残ってるって考えると……アッーー!」
 どんな絵が描かれていたのか。それは分からない。記憶に蘇る意味深げな視線、その他色々が記憶を巡った瞬間、エドガーは叫び、頭抱えてしゃがみ込んだ。
「ああああああ、そそそそ、それは……! お、俺ひょろっちくてよかった!」
 想像して冷や汗だらだらのシャンナは心の底から、叫んでいた。

●友情も、嬉しいことも、楽しいことも
 シャンナのテンションは多少浮上してきたらしい。少し表情が、明るくなっていた。
「自分の恥ずかしい過去に耐えきれない? ……思い当たる節がオレにもあるぞ。聞くか…?」
 ザトゥルーはなんでもないかのようにさらりとそう言うと、頷いたシャンナのために話し始めた。
「初めてアイスレイピアを手にした時……恥ずかしい技名を叫びながら、相手は死ぬ! と叫んでたんだ。技名はエターナルなんとか……で、それをそれを気になってた女の子に目撃されて大爆笑され、しかもその時は妙にキザったらしい口調だった。かっこいいと思ってたらしい、3年前の俺の話……ぎゃー!? 思いだしたら心が!」
 今まで静かに語っていたザトゥルーは思いだしの恥ずかしさが頂点に達しごろごろ転げ回った。
「心が!? どうしてくれる!」
「うわっ!」
 がっとシャンナを軽くヘッドロックしうりうりとザトゥルーは弄る。
 それは友達との馬鹿騒ぎにも似ていて、シャンナは友達とのじゃれあいを思い出していた。
 色々言われるけど、友達といることが楽しいということも。
 ひとしきり騒いで、落ち付いて、シャンナはぽつりと話しだす。
「俺……裏のおばちゃんにファーストキスを奪われたことがちっちゃく思えてきたよ……恥ずかしいことには変わりはないんだけど。友達とかに言われるのは……やっぱりちょっと辛いけど」
「恥ずかしいと思う事を……話せるのはすごいことだと思います。それに……友達も、悪気があった訳じゃなくて……」
 ここは語るよりも励まして言った方が良い感じ。
 そう感じて自然に笑顔を浮かべつつアーヴィはたどたどしくも励ましの言葉を送る。
 少し伏せた視線をちょっとあげて、シャンナの視線をしっかり捉えて。
「……やっぱり、シャンナさんの事が好きだからこそ、じゃないかしら……今回は少し、度が過ぎたのかも知れないけれど」
 そのアーヴィの言葉をクローナが繋いでいく。
「そうですよ。きっと、友達がからかってくるのも友情ですよ。あなただから冗談にできる、そう思ってるんです。だから、負けないで? 立派な人になってください」
「ええ、恥ずかしい事何て誰にでもあって、誰だって後になってから思い出しては悶えてる物なの。貴方だけじゃない、貴方をからかってる友達だってきっとそうよ。それに、一番大切なのは恥ずかさを自覚する事。自覚して悔やんでる貴方は今でも十分立派よ」
 そしてクローナに追随してアルスラミネアは大きく頷く。そしてキリっと表情を引き締め。
「疾く走ろうとも、過去と言う業からは逃げ切れない。そう、何人たりとも」
 真っ直ぐすぎる視線をシャンナに向けた。
「人に架せられた煉獄の炎。けれど打ち越えた時、其れは天上の高みへの扉(ルビ:ヘブンズドアー)となるの」
 展開されるアルスラミネアの世界。自らの存在による励ましという高等テクニックをもってアルスラミネアはシャンナを知らずのうちに励ましていた。
「ほら、こんな感じの人もおりますし……?」
「……ソウダネ……」
 クローナからこそっとされた耳打ちにシャンナは頷く。そんな様子にアルスラミネアはきょとん。
「嫌なことだけじゃ、ないしなぁ……」
「ね、今までにいやなことと同じだけ嬉しいこともあったやろ? そっちを武器にしてしまえばええんよ」
 いつものおひさまスマイルで、ヒスイは続ける。
「うちもお祭りで大好きなお菓子を買っていたら気がついたら友達とはぐれて迷子になって、思わずべそべそないたことがあったんよ、去年なんやけど……そんなどじもあるんやから、気にせんほうがええよ」
 ちょっとだけ照れながらヒスイは
「今までやーなこともあったけど、嬉しいこともいっぱいあったし。シャンナ君と出会えたことも、嬉しいことなんやで?」
「嬉しいこと……かぁ……そうだね。俺も、皆の話し聞いたり、聞いてもらったり、楽しかったかも」
 そうシャンナは呟いて彼の本来の明るい笑みをを森の入口で浮かべた。

●最後の仕上げ
 シャンナが本当の笑顔を取り戻すと同時に、その顔の上に半分だけの仮面が現れる。
 それを目にした瞬間、後衛からの戦い向きのアルスラミネアはばっと後方へ勢いよく下がる。
 その反対にクローナは勢いよくダッシュし、頭突きをかました。
 ゴッ!!
 派手な音をたててシャンナがよろめく。その鼻から滴る鮮血はクリーンヒットの証。
「ナイスおでこ!」
 ザトゥルーはその見事な頭突きを賞賛しつつ、アイスブラストを放つ。
 クローナはぐっと親指を立ててそれに応えた。さっきまでげほげほ言ってたのに、とても、元気です。
 だがシャンナもやられてばかりはおらず矢を三本連続で放つ。それは一番近くにいたクローナをかすって飛ぶ。
 が、すぐに後方からアルスラミネアがヒーリングサークルを展開する。
「我が身に宿りし魔獣の血潮よ、狂い巡れ! 其は恐れず退かず、全てを打ち砕く破壊の顕現!」
 くわっと己の意識を鼓舞すべくエドガーは声を張り上げる。
「我が身に宿すは狂獣の爪牙! 万象須く斬り裂き、滅ぼせ!」
 力を引き出しやすい状態に精神を持っていくための雄たけびではあるが。
「ちょっと恥ずかしいテンション……」
「これは断じて将来枕を抱きしめ悶絶しながら転げまわる類のモノじゃなくてだなっ!」
 と、言いつつ今まで自分の恥ずかしい色々を語った鬱憤を晴らすべく獣の腕を振り下ろす。
 その攻撃に合わせ、サンフォクスは漢の三大義務をその身に起こしながらトンファーコンボを叩きこむ。
 攻撃しながら今までの他にも言ってない色々なあれやこれやをうっかり思いだしてしまったらもう止まることはない。。
 二人の鬱憤晴らしスペシャル攻撃が終わると同時に、アランが大剣を持って踏み込む。シャンナの友達のこともある、早く終わらせるのが一番とばかりに力強く大剣が振り下ろされる。
 その攻撃を受けつつも矢をつがえたシャンナの腰を、回りこんだエクシエクが掴みこむ。
 仮面を割ることに専念し、エクシエクはそのまま後ろへ勢いよく投げ飛ばす。
 その地点を狙ってアーヴィの投げたアクスブーメランがシャンナの胴を捉える。
 起き上がり矢をつがえようとするシャンナだが、その身はふらふらだ。だがまだ、仮面は割れない。
 ここは狙い時とザトゥルーはアイスレイピアを振るう。シャンナの腕はその攻撃で氷結を纏い攻撃は、止まる。
「オレとそう歳変わんねーんだ。墓に入るにゃまだ早いぜ! あの世にゃ仮面だけでいっときな!」
「負けたらあかん! ぜったいにいいことは、あるから!」
 続けてヒスイが槍を急所狙いで踏み込む。攻撃のダメージは残らないといってもなんとなく気が引けたヒスイは槍の刃ではなく、逆を使って突きを繰り出した。
 その一撃は腹に深くめり込み、それと同時に仮面はざらりと消えゆくと同時に、無傷のシャンナがその場に倒れる。
 しばらくすると、シャンナは目を覚ます。
「あれ、俺……」
「ちょっとこけて、倒れたんだよ。な?」
「ああ、タンコブもないし大丈夫だろう」
 アランが話を合わせると、そうか、とシャンナは納得する。
「負けないで」
 そっと手を取って、クローナは笑む。その後ではぐっと握りこぶし作ってアルスラミネアが微笑んでいた。そしてその唇からは頑張って、ねと応援の言葉がこぼれる。
「ほら、みんながまってるで?」
 来るのが遅かったからか、シャンナの友達と思しきものたちの姿を見つけヒスイは笑顔で示す。
「あ、ほんとだ……皆、俺の話を聞いてくれてありがとうな!」
 明るい笑顔で、シャンナは友達のもとへ向かっていく。
 そんな様子を見守る影一つ。力強く握った拳と、目から血が流れ。
「それでこそ漢! これから……ぐはっ!」
 吐血しつつの漢の三大義務中のサンフォクスは激励の言葉を向けていた。
「人の事は余りいえた義理じゃねぇが、過去を乗り越えて強くなるモンさ、多分」
「え、多分? 最後に多分ってつけちゃうのか、エドガーにーさん」
 カッコ良く締めたかったのだけれども。
 とにもかくにも一件落着。



マスター:志羽 紹介ページ
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楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:9人
作成日:2010/06/23
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冒険結果:成功!
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