ステータス画面

≪キリシマ探偵事務所≫触手を崇める……って邪教だよ、それは!

<オープニング>

●謎の廃墟
 この世界は狭いようで広い。
 謎の遺跡など、無数にある。
「……で、マギラントの遺跡の一つにぃ、触手寺院としか呼べないような場所があるってことがわかったんですぅ」
 星輝穿雲・ディーア(c02611)の目に映った、とある不幸な冒険家の最期。その舞台が、『触手寺院』だという。
「様々な触手をあがめるようなモニュメントだらけでぇ……。そこに、オクトリヌのマスカレイドが住み着いていたんですねぇ」
 何も知らずに侵入した冒険家は、哀れオクトリヌの餌食(性的な意味で)になってしまうそうだ。
「エンディングの時間まで時間がありそうなのでぇ、先回りして倒しちゃいましょう〜」
 とディーアは一同に言う。
「……で、なんで俺を誘う?」
 刹那主義的魔法剣士・ヴォルフガング(cn0171)は苦々しげに、ディーアに問う。
 すると彼女は、目を丸くして素で驚いた様子で叫んだ。
「触手寺院ですよぅ?! ヴォルフガングさんが居ないと始まらないですぅ!」
 ヴォルフガングは深く深く溜め息を吐き、肩を落とした。
「……続けてくれ」
 なにかもう諦めたっぽい。

 ディーアの情報によると、オクトリヌは全部で4体。当然下半身はタコなので、タコ足で戦う。また、上半身の豊かな胸を使って、人の精神を惑わせることも出来るらしい。
「遺跡と言ってもぉ、中は本堂って感じの広間ですぅ。戦闘に支障はないと思いますよぅ」
 ディーアは笑顔で頷いた。
「じゃ、頑張ってレッツ触手退治ですぅ!」


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参加者
野太刀のソーンイーター・クリストファー(c00489)
阿頼耶の狩手・ルーン(c01799)
星輝穿雲・ディーア(c02611)
終焉を終焉させる探偵・ティルナ(c03037)
紫風天翔・レイラ(c03886)
月影に舞う銀狼・ゲオルグ(c15479)

<リプレイ>

●邪教寺院前
 うねうねとした意匠がそこかしこに施された遺跡を前にして星輝穿雲・ディーア(c02611)は感動にうち震えていた。
「こんなすばらしい遺跡が眠っていたとは……なんとしてでもマスカレイドから取り返して再興しますよぉ!」
「激しい戦いの中の癒やしと聞いてきたけれど……癒やし……癒やし……?」
 ディーアの隣で、この妙な寺院を見上げ、終焉を終焉させる探偵・ティルナ(c03037)は首を傾げる。スピリチュアルスポットというには少し違うような……。
「触手寺院ってなんですか……いっそ完全に崩してしまえば……」
 ティルナの後ろで、紫風天翔・レイラ(c03886)はブツブツと呟く。どうやらこの施設について良い印象は持ち合わせていないらしい。
「まぁまぁ、ここにいても始まりませんよぅ。れっつらごーですぅ!」
 ディーアはブンと拳を高く上げ、遺跡の内部へと進む。
 そして中に居たのは、オクトリヌマスカレイド。
「タコが食べ放題だけど、人手が足りないからと呼ばれてきてみれば。騙された……ピュアリィでは食用に出来ないじゃないですか」
 阿頼耶の狩手・ルーン(c01799)は対峙する敵を見て眉をひそめる。
「これが『しょくしゅいらい』って奴ですね。触手に巻かれる位ならこちらから巻いてやります、ソーンで巻けるのかどうかは別として!」
 と断固として触手の餌食になるつもりはない決意表明をする十九歳男性の野太刀のソーンイーター・クリストファー(c00489)だが、格好はシスターである。
「しばらく触手とは関わっていなかったのだが……だが、理不尽な終焉がそこにあるのならば打ち砕くのが私の使命……やるしかあるまい」
 と静かに頷くは月影に舞う銀狼・ゲオルグ(c15479)である。触手人生から脱却できそうだったのに逆戻りだ。もうライフワークでいいのではないだろうか。
「あーもう、なんかもう言うこと無いからさっさと始めて、さっさと終わらせようぜ。ちなみに俺はこの寺院爆破してもいい派ね」
 と刹那主義的魔法剣士・ヴォルフガング(cn0171)は溜息を吐く。
「お前も度々災難だな……強く生きろ」
 ポンとヴォルフガングの肩に手を置き、ゲオルグは話しかける。
「うん、ゲオルグのオッサンもな」
 ヴォルフガングは気の毒そうにゲオルグを見やった。
 今日もゲオルグはまた白いひらひらした隙間だらけで露出も高い服装をしている。
 どう考えてもえらい目に合う。
「あーもー、なにゴチャゴチャそこで言ってるっちゅかぁ。人の住処に勝手に入ってきてタダで済むと思わないことっちゅね! 男は子孫繁栄に貢献してもらうっちゅ。女はストレス発散にでも貢献してもらおうかっちゅー!」
 オクトリヌがびゅるんっと蛸足をルーンに伸ばす。
「我は恋人の居る身。性的な意味で食うわけにも食われるわけにもいかないな!」
 蛸足をくぐるように避け、ルーンは細糸を投げた。ぎりりと太い蛸足が絞られる。
「ちゅー!? つ、強いっちゅ!? 舐めプは無理っちゅね!」
 相手が手練のエンドブレイカーだということに気づいたオクトリヌは、目を白黒させ、本気モードに移行した。

●上はおっぱいで下は触手
「参ります……紫風天翔・レイラ。終焉を破壊します!」
「レイラ、インフィニットゼロは使うなよ?」
 クリストファーはレイラに釘を刺す。彼女は時を止める際に、たまにクロックアップと謎の単語を言いながら脱ぐので。
「了解しました……インフィニットゼロ!」
 時を突き破る速度で動き、レイラは真空を纏う。人の話は基本的に聞かない。
「癒しっていうか、いやらしだわこれー!?」
 ティルナはオクトリヌの上半身裸で下半身タコという姿に、すべてを悟り、顎を落とす。
「まぁいいわ。落ち着きましょう私。触手っていうのはね、誰にも邪魔されず自由でなんといふもがもがオエ」
 口の中に蛸足を突っ込まれ、ティルナは苦しみながら引き剥がす。
「私がまだ喋ってる途中でしょうがァァァ!」
 と、憤怒の形相でティルナは、鋏のような形の双剣の片割れたるフレイムソードで滅多突きを返した。
 ソーンイーターの棘でオクトリヌを突き刺すクリストファーの位置は戦場の端である。
 少しでもオクトリヌの視界から外れて、標的にならないようにとの考えだ。
「いきなり怖いっちゅねぇ。ほらほら、そんな怖い顔しないで、おっぱいっちゅよ、おっぱい〜」
 ぶるるんといやらしい動きをする豊かな胸をルーンに押し付けようと、オクトリヌが動き出す。
「うがげらぐげぎゃぶぼべげぶら!?」
 それを見るなり、ディーアが壁に頭を打ち付ける。
「ひぃ!?」
 予想外の方向からヨソウガイの反応をされて、オクトリヌがヒく。
「巨乳なんて滅びればいいんですぅ!! 巨乳は滅びろ! 触手は生きろですぅ!」
 ぶわぁっとディーアの中のデモンが翼を広げ、ビームを放つ。
 緊急事態なので、オクトリヌは普段は何の興味も抱かぬ女性に向かっていく。
「不本意だけど、ほーらお嬢ちゃんも気持ちいい世界にいきましょうっちゅ〜。何となくオンナノコもイケるスメルがするし〜」
「わ、私にはティルナが……!?」
 巨乳に埋もれてもがくレイラだが、ティルナはどちらかというとオクトリヌのたわわなおっぱいに嫉妬していた。
 ゲオルグは、金属製ブーツから広がる竜巻をオクトリヌにぶつける。
「ふむ、今回はイケメンや美女が勢揃い……即ち、私が狙われる可能性が低いということだろうな。ついに私が触手に打ち勝つときが来たのかもしれん」
 ゲオルグはフラグをたてた。
「誰だ、今フラグとか言った者は。私だって触手に好き勝手されてばかりではない!」
 きっぱと言い放つゲオルグだが、次の瞬間巻かれた。
「う、うああっ、な、なぜ……あ、ひ、久しぶりだから、が、我慢が、アッ」
「オッサンー! だから言わんこっちゃねえ!!」
 ヴォルフガングは額を押さえ、天を仰ぐと、ロックギターから真空を撃ちだし、オクトリヌの足を切り裂いた。

●巨乳という大罪
 ルーンは太刀を矢のように放ち、見事にオクトリヌの心臓を射止める。
「我が太刀に貫けぬものなし」
 仲間が死んだというのに、オクトリヌは暢気なものだ。自分さえ無事なら気にしないらしい。
「いやーん、なんてひどいことするっちゅ〜。ぱふぱふでお仕置きっちゅ」
 とブルンブルン震える丸くて弾力性に満ちた膨らみを見て、ルーンは眉をひそめた。
「あの魔性の膨らみに対抗するには……。は、そうか目を閉じて心の眼で見れば惑わされることはない!」
 と目を閉じたが当然視覚を己で遮断するのは危険である。
「おっぱいはフェイクっちゅ♪」
「うああっ」
 巻かれた。衣服の中に滑り込み、素肌を撫でまわすヌメヌメした足に、ルーンは思わず叫ぶ。
「この軟体生物め、ぬるぬるしていて気持ち悪いぞ!」
「視覚的に危なくなったら、隠すから大丈夫よ!」
 ティルナが声をかけた。つまり、危なくなってもあんまり助けるつもりはないらしい。
 レイラも放置を決め込んでいる。
 紅い猟犬を大量に発生させ、ディーアは上機嫌で叫んだ。
「タコさんをたこさん叩こうですぅ!」
 しーん。げしん、とレイラがディーアを無言で蹴った。
「アレ? なんか気温が下がったような……」
 クリストファーは首を傾げつつも、決して前には出ず、隅っこから棘を撃ちだす。
「上半身の豊かな胸に断罪ナッコォ! 一体胸囲はどれぐらいなのかしら!? 許せないわ!!」
 豊乳は罪とばかりに懲罰騎士ティルナはオクトリヌを断罪する。
「あんたもおっぱい大きくすればいいじゃないっちゅか! ほーらほら、うらやましかろー」
 ホレホレとティルナの顔におっぱいを押し付けてくるオクトリヌの後頭部めがけて、レイラはキックを放った。
「そこ、ティルナになんてうらやまし……じゃなかった、離れなさいっ」
「言ってはいけないことを言ったわね! 出来たら……してるわ!!」
「げぶらーっ」
 渾身の力がこもったキックとパンチで、オクトリヌは倒れた。
 ゲオルグの竜巻がルーンを捕らえているオクトリヌの足を傷つけ、力を緩めさせる。
「ぐ……さすが蛸……力は相当ですね。はぁ」
 ようやく解放され、ルーンは圧迫されたいた肺を広げるように息を深く吸い込んだ。
 ヴォルフガングの青い水晶がルーンの傷を癒やす。
「ヴォルフは庇ってやるぞ。きっと他のところで大変な目に遭っているだろうからな……」
 ゲオルグはヴォルフガングの隣によってきて、頼れる男よろしく胸を叩いてみせるも。
「オッサン、自分の心配しろ。さっきもエライ声だしてたろう」
 冷静に返された。
「我が敵を悉く焼き尽くせ、霊龍召喚」
 竜のスピリットを喚び出し、ルーンは足を伸ばしてくるオクトリヌを焼かせる。
「皆大変そうですねぇ。でも私は大丈夫なんですぅ。対触手究極防御! 18歳未満バリアー! さぁ巻けるものなら……げふぁっ!?」
 ディーアは薄い胸を張ったが、本当は十九歳だったので巻かれた。それも時の玉座ってやつのせいなんだ。
「むごごご、離してくださいぃ、オクトリヌの足の上に竪琴を置くとりぬ!?」
 と巨大竪琴インクレスパトゥーラで脅しながらダジャレを言うディーアは、まだまだ余裕そうだと思われ、誰も助けてくれなかった。
「うげげ、結構真剣にヤバいですぅ……」
 ギリギリ締めあげられ、ディーアの顔が真っ赤になる。
 そろそろノックアウトか、という時、クリストファーが放った棘の檻がオクトリヌをプチンと潰した。
「さっさと終わらせたいんだよね。長引けば長引くほど俺に危険が及ぶから」
「げほげほ、助かりましたぁ……」
 ヒロイックサーガを自分のために歌って、ディーアは人心地つく。残るは一体。

●こんな遺跡は潰すに限る
「もう怒ったわよ。美味かどうかは関係ないわ。タコ足おいてけ!! 煮付けにしてくれるわー!」
 憤怒のティルナが叫ぶ。
「コレ食べるんですか!? 止めませんが俺は食わん」
 クリストファーが剣山のように棘を実体化させ、オクトリヌの柔肌を裂く。
「いや、龍の炎でスルメになるがいい」
 ルーンは再びドラゴンを喚び、炎を吐かせる。ちなみに、乾燥させたタコもかつてはスルメと呼ばれていたので、彼の発言に問題はない。これ豆な。
 ディーアのサーガが一同を支える。
 オクトリヌも必死に蛸足を伸ばすも、レイラは後ろ宙返りで見事に避ける。
「スカイランナーは捕まらない……」
 標的を失ってうろたえる足にゲオルグの竜巻が絡みついて動きを封じた。
「綺麗なタコ足に仕上げてトドメよ!」
 燦然たる正義の光がティルナの手によって放たれ、とうとう遺跡に巣食っていた悪は潰えた。

 遺体を弔うゲオルグの横で、クリストファーはオクトリヌを薔薇にする作業に勤しむ。
「薔薇じゃなくて触手が生えたらどうしましょうね」
 もちろんそんなイレギュラーなことが起こるはずもなく、遺跡にゆでダコ色の薔薇が四輪咲いた。
「決めましたぁ! いつかこの寺院を復興させて、立派な触手アミューズメントパークにしますぅ! もちろんヴォルフガングさんも手伝ってくれますよね?」
 と笑顔を向けてくるディーアに、ヴォルフガングは笑顔を返した。
「い・や・だ」



マスター:あき缶 紹介ページ
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いまいち
参加者:6人
作成日:2014/12/08
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冒険結果:成功!
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