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リヴァ充、爆発しろ!

<オープニング>

 永遠の森、エルフヘイム。
 リヴァイアサン大祭が近づいたことで、街は活気に溢れている。
 家々の中を照らす暖かな照明。街を行き交う恋人達の楽しげな会話。どこを見ても、幸せ一色にしか見えないのだが……光あるところに、また影もある。こんな時であるにも関わらず、街の片隅で灰色に燻った想いを抱いている者もいるわけで。
「ふっふっふ……。ついに、この時が訪れたか。待ち侘びたわい」
 路地裏で、にやりと笑う一人の老人。その顔に宿るのは、紛れもない邪悪なるマスカレイドの仮面! しかも、この寒いのに、何故かパンイチで路上に立っている!
「どいつも、こいつも、幸せそうな顔をしておるのう。じゃが、それも今年限り! 貴様らの幸せなんぞ、この儂がぜ〜んぶ破壊してやるのじゃ!」
 そう言って、声高に宣言する半裸のジジイ。棘の力に手を伸ばし、狂った想いは止められないし、止まらない。おまけに、その肉体は、獰猛なバルバでさえ裸足で逃げ出す程にムッキムキ!
「ウハハハハッ! 今年は儂にとって、真の始まりとなるのじゃぁっ! さあ、リヴァ充どもよ、全員爆発するがよい!!」

「災害竜の一件も片付いて、今年も無事にリヴァイアサン大祭を迎えられそうな感じだな。ただ……この季節になると、毎度の如く妙な嫉妬から、逆恨みに走るやつが出るってのも、お約束ってか?」
 一難去って、また一難だ。帽子の日除けを軽く指で弾き、跳ね馬の群竜士・エスカ(cn0166)は溜息交じりにエンドブレイカー達に語る。
「エルフヘイムで、マスカレイドになった爺さんが事件を起こそうとしてるエンディングが見えたぜ。なんか、『リヴァ充、爆発しろ!』とか叫んで、街ごと吹っ飛ばそうとしてるらしいな」
 リヴァイアサン大祭を充実した一日にできる者。略して『リヴァ充』ということか。だが、納得している場合ではない。
「マスカレイドになったのは、ペキンパーっていうエルフの爺さんだぜ。見た目、60歳くらいだったから、実際は150歳を超えてんのか? とにかく、それまでの人生で誰とも恋人になったこともなけりゃ、温かい家族なんてのにも恵まれてなかったみてぇだな」
 ちなみに、仕事は街の清掃夫。収入も決して高くはなく、美味しい料理も口にしたことなど数えるほど。もてない、金ない、家族もない。ないない尽くしで過ごして来た百十数年は、彼が棘の力の誘惑に負けて、マスカレイドに堕ちるのには十分過ぎた。
 自分が不幸なのは、周りの人間が幸せ過ぎるからだ。ならば、その幸せを壊してしまえば、自分は満ち足りた人生を送れるに違いない。そんな歪んだ感情を膨らませ、彼はついにリヴァイアサン大祭で浮かれる人々の爆破を決行するのだとか。
「今から行けば、爺さんが街で暴れるのを阻止できるぜ。幸い、配下も持ってねぇから、取り囲むのは難しくねぇだろ」
 ただし、積年の恨みを棘によって増幅しているためか、ペキンパー本人は恐ろしくタフである。
 異形化により、年老いて弱った肉体は既にない。枯れ木のようだったジジイの身体は、今や巨漢の群竜士顔負けなガチムチに!
 おまけに、粉塵を辺りに撒き散らしてポージングと共に一斉に爆発させたり、口からミニサイズの自分を生み出して、それらに抱き着かせて自爆させたりして来るらしい。とにかく、あの手この手で、何でもかんでも爆破しようとするので性質が悪い。
「折角、祭りが近いってのに、マスカレイドなんかに邪魔させるわけにはいかねぇぜ。爆破マニアの爺さんなんか、サクッとブッ飛ばしちまってくれよな!」
 幸せな恋人達の一時を、暖かな家族の団欒を、破壊させるわけにはいかないと。最後にそれだけ言って、エスカは改めてエンドブレイカー達に依頼した。


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参加者
撫子騎将・ケイト(c00857)
空の宅急便・カナタ(c01429)
嫉妬野いちご・フェリチェ(c01453)
迅竜・エキリ(c02680)
藍の時・ミナ(c18076)
可愛い子と楽しいことが好きな・オリヒメ(c33287)
自堕落系懲罰騎士・ダレン(c34576)
エンヴィートゥモロー・レイン(c35432)

<リプレイ>

●らぶらぶカップルと嫉妬戦士
 リヴァイアサン大祭の迫る街中は、いつもよりどこか暖かい。それこそ、冬の空気も逃げ出すほどに、どこもかしこも、街は微笑ましい光景で溢れている。
「大祭楽しみだね! リヴァイアサンに色々お願いしたいな……二人の将来の事とか」
 そう言って、可愛い子と楽しいことが好きな・オリヒメ(c33287)は、自堕落系懲罰騎士・ダレン(c34576)の腕を取る。これはあくまでマスカレイドを誘き出す囮なのだが、半分くらいは……否、実際のところ、かなり本音も入っているようで。
「去年は大祭の時に、一晩語り明かしたりはしたっけか……。となりゃあ、今年はもうちょい、去年より盛り上げたいトコだな」
「うん、今年はもっと楽しみたいね……ってダレンくん!? 顔! 顔近いんだけど! 胸とか体とか、密着してるんだけどー!?」
 突然、抱き寄せて顔を近づけられ、オリヒメは思わず狼狽して叫ぶ。が、しかし、まんざらでもないのか、本当に拒絶しているわけではない模様。
「なんだか、肩身が狭い思いです……」
「黒い嫉妬も、周囲が見えない惚気っぷりも……なーんかすごい空気だなー」
 周囲の様子そっちのけでイチャつく二人の姿を前に、撫子騎将・ケイト(c00857)と迅竜・エキリ(c02680)は、どこか言葉を濁らせつつも、横にいる他の仲間達を見やった。
 そこに広がっていたのは、凄まじい殺気を秘めた恐るべきオーラ!
 色に例えれば、黒、黒、黒の、真っ黒な色!
 空の宅急便・カナタ(c01429)、嫉妬野いちご・フェリチェ(c01453)、そしてエンヴィートゥモロー・レイン(c35432)の三人が、物凄い形相で囮の二人を睨んでいる。
 何を隠そう、彼らこそ白き嫉妬(?)の想いを力に変えて、世のモテない者たちに正しき道を示す伝道師! 空気を読めない一部の男女に闘魂を注入することを使命とする、嫉妬旅団の一員なのだ!
 暗く影の射した目元に、後ろで『ゴゴゴゴゴ……』とか『ドドドドド……』なんていう擬音が聞こえてきそうな様子である。ふと、誰ともなしに、そんな言葉を思い浮かべた矢先……なにやら街中に妙な怒声が響き渡った。
「ふっふっふ……。どいつも、こいつも、幸せそうな顔をしておるのう。じゃが、それも今年限り! 貴様らの幸せなんぞ、この儂がぜ〜んぶ破壊してやるのじゃ!」
 頭に白い仮面をつけ、パンイチ姿で宣言する半裸のムキムキ爺さん。間違いない。あれが嫉妬の果てにマスカレイドと化したペキンパーだ。
「現れましたね……」
 メイド服姿で薙刀を握り、人々の盾にならんと前に出るケイト。だが、ペキンパーは目敏くダレンとオリヒメの二人を見つけると、怒りを露わにそのまま猛烈な勢いで突進して来た。
「ごるぁぁぁっ、そこの二人! な〜に、堂々と人前で接吻なんぞしようとしておるんじゃぁぁぁっ!」
 あ、気が付けば、二人の顔と顔が、数ミリのところまで近づいていました。もっとも、唇が重なろうとした瞬間、視界にムキムキ爺さんが飛び込んで来たため、一気に興醒めして中断されてしまいましたが。
「心中お察しするわ。けれど、人を手にかけるのは止めさせていただくわね」
 このまま絡まれ、先手を撃たれては拙い。
 屋根の上から颯爽と飛び降り、藍の時・ミナ(c18076)はダレン達とペキンパーの間に割り込んで太刀を抜く。鋭い切っ先を突き立てたまま、氷海のような瞳で爺さんを見据えるが……動き出していたのは、彼女だけではなかった。
「ヒャッハー! リヴァ充はァ……」
「消毒だよ!」
 なんと、いつの間にかカナタとレインの二人が、ペキンパーの横に並んで叫んでいるではないか!
「ぐふふふ……。どうやら、儂の他にも嫉妬に身を窶した同志がおるようじゃのぅ。今宵こそ、儂にとって真の始まりにな……ぶべらっ!?」
 残念ながら、最後の最後でペキンパーは、言葉を紡がせてもらえなかった。
「こいつの音を聞いて痺れなァ!」
「とりあえず、嫉妬ファイアー!」
 油断したジジィの横から情け容赦なくロックギターで殴り付けるレイン。そして、至近距離でバルカンを呼び出し、顔面に炎を叩き込むカナタ。
「な、何をするか貴様等ぁぁぁっ!」
 騙し打ちを食らい、ペキンパーは黒焦げの顔のまま激昂する。それが戦いの狼煙となり、街は一瞬にして殺伐とした空気に包まれた。

●爆殺爺
 街中に現れた、半裸のジジィを中心とした一騒動。なにやら、妙な催し物と勘違いしている人々もいたが、それを放っておくほどエンドブレイカー達も酔狂ではなかった。
「皆さん、ここは危険です。早く避難を!」
 予め確認しておいた避難経路へと、ケイトが人々を誘導して行く。最初は、どこか訝しげに思われてもいたが、エンドブレイカーであることを明かせば問題なく誘導に従ってくれるのは楽だ。
「こ、こんなところで怪我だのされて、永遠の愛とか約束されても困るから、守ってるだけだからね!」
「カップルはくっついてっと狙われっから、離れた方がいいっぺよ!」
 いや、カナタさん。あなた、いつの間にツンデレキャラになったんですか!?
 そして、フェリチェさん。なに、誘導にかこつけて、さりげなく恋人達を引き離そうとしているんですか!
「独り身が寂しいのは少しわかる。ワシも歳だ、先が望めんことはわかってるし、諦めてもいる。……でも、ちょっと羨ましいよな」
 同じく人々を避難させつつ、エキリもペキンパーと嫉妬戦士達を見比べ、ぽつりと一言。
 だが、当のペキンパーは、既に怒りのボルテージマックス状態!
 この場にいる者を全て爆殺せんと、全身全霊で張り切りまくり!
「テメェら、いつまでもイチャついてねェで、さっさと逃げやがれ……って、何だ、ありゃァ?」
 半分、恫喝に近い形でソーンリングを広げていたレインが、ペキンパーの行動を見て思わず目を丸くした。
「ふん! ふん! ハッ! ハッ!」
 要所でポージングを決めながら、半裸のジジィが踊っている。己の肉体を無駄に誇示し、おまけに股間を無駄に強調するようにして、気色悪いマッスルダンスを披露しているではないか!
 いったい、これは何事か。まさか、大祭に浮かれる者達の精神を破壊することを目的とした、新手の嫌がらせか何かだろうか。
「あれは……いけない、伏せて!」
 本当は直視したくなかったが、それでも吐き気を堪えてペキンパーと対峙していたミナが叫んだ。
 よくよく見れば、爺の脇から粉の様な物体が撒き散らされている。気が付けば、それは周囲一帯に広がって、エンドブレイカー達を取り囲んでおり。
「ホーッホッホッホゥ! ア〜イム、ストロ〜ング!!」
 そう、ペキンパーが叫んでポーズを決めた瞬間、辺りに散っていた粉が一斉に音を立てて爆発した。
「アバーッ!」
 立ち位置が悪かったのか、爆風の向こうから巻き込まれたレインの悲鳴が聞こえて来た。立ち込める煙が晴れたところで、現れたのはドヤ顔で仁王立ちするペキンパー。
「ぐはははっ! これぞ、まさしく我が悲願! この調子で、リヴァ充どもは全員抹殺してくれるわい!」
 恋人も家族連れも、自分より幸せな者は全て消す。嫉妬の果てに狂ったジジィの目は、既に焦点が合っていない。
「さすがに、少し調子に乗り過ぎね。これで頭を冷やしなさい」
 避難誘導も大切だが、これ以上は無駄に被害を広げられるのも拙い。
 背中の翼を氷に変えて、ミナがペキンパーを抑え込む。伸びゆく氷翼で麻痺を振り払い、代わりに相手の手足を凍らせて。
「ボク達は大祭で思いっきり充実した思い出を作るんだから、邪魔しないでよね! てか、そういう弄れた性格だから『無い無い尽くし』な人生になっちゃうんだよ!」
「……ま、そういうわけで、こちとらリヴァ大を楽しみにしてるんでな。ワリィがさくっと片付けさせて貰うぜ!」
 オリヒメの繰り出す封印の儀式が、ダレンの放った正義の光が、それぞれにペキンパーを飲み込んで行く。タイミングもバッチリ、呼吸もピッタリのラブラブアタック! 嫉妬に狂うペキンパーにとって、これはかなりの精神的ダメージも期待できる技!
「ぬ……ぐぅ……。やってくれるな、貴様等……」
 手足を凍らされ、手数も防御も封じられ。さすがに余裕がなくなったところで、避難誘導を終えた者達もまた、改めて戦列に加わり始めたからたまらない。
「建物を壊すのはいけないんよ! あくまで、アベック共だけが対象であるべきだよ!」
 なにやら微妙にずれた指摘をしつつ、ペキンパーを断罪するカナタ。
 エンドブレイカーVS爆殺爺。第二ラウンドの始まりだ。

●ミニ爺、爆誕!
 街中に非びく凄まじい爆音。嫉妬の果てにマスカレイドと化したペキンパーは、思いの他にタフだった。
 原因は、彼の使う粉塵にある。単に撒き散らして爆発させるだけに留まらず、彼は粉塵と一緒に毒素を排出する術も持つ。それらを駆使することで、巧みに状態異常を振り払い、その度に仕切り直しにさせられるのが鬱陶しい。
「ふんごぉぉぉっ! まだまだ……まだ、死ねんのじゃ! この命、燃え尽きても、儂は全てのリヴァ充を爆破してくれる!」
 殴られても斬られても、鼻息荒くペキンパーは立ち上がってくる。使う時と場所と、それから細かい部分さえ手を加えれば、物凄くカッコ良さそうな台詞のオマケ付きで。
「安心しろじーさん! お前さんの嫉妬魂は、おら達嫉妬戦士が引き継ぐ! 安らかに眠れ!」
 だから、そろそろ大人しく倒れてくれないか。そんなことを口走りつつ、フェリチェがマジックマッシュを投げ付ける。が、狙いがそれたのか、はたまた最初から計算済みだったのか、ともすれば近くで戦っているダレンをも巻き込みそうになり。
「オィィィッ! 俺まで殺す気か!」
「あ、スマン! 黄金の林檎と間違えちった、てへっ♪」
 何ら悪びれた素振りさえ見せず、笑顔で返すフェリチェさん、怖い!
「それなら、今度は本当に本物の回復だよ。ボクの愛が詰まってるからね♪」 
 敵への挑発か、はたまた本心か。華麗なる扇の舞で、オリヒメがダレンを癒して行く。
 今度こそ、正真正銘の回復技だ。安堵の溜息を吐くダレンだったが、しかし油断は禁物だ。そもそも、ペキンパーの前で惚気た姿なんぞ見せようものなら、狙って下さいと言っているようなものである。
「ぬぐぅぅぅっ! さっきから、不埒なものを見せつけおって! そこの小娘め! まずは貴様から爆殺してくれるわ!」
 案の定、勝手にブチ切れたペキンパーが、大口を開けて叫び出す。そのまま舌をカメレオンのように伸ばし、なにやら耳からファンファーレのように粉塵を吹き出し爆発させて。
「こうなれば、儂の奥義を見せてくれる! 行け、我が分身よ!」
 その言葉と同時に、ジジィの口から吐き出される大量のミニ爺さん。それらはペキンパーの伸びた舌を滑り台のようにして滑り降り、なにやら甲高い声で叫びながらオリヒメの方へと向かって来た。
「リヴァ充! リヴァ充!」
「爆殺! 爆殺!」
 うわ、これはキモい!
 可愛い妖精とか精霊なら微笑ましい光景だが、小さな二等身のムキムキ爺さんなんぞが大挙して迫って来ても、まったく可愛くないし嬉しくもない!
「ちょっ……ど、どこにしがみついてんのさ! 攻撃でセクハラすんな、エロ爺!」
 主に、胸の谷間目掛けて突撃され、思わず狼狽してオリヒメが叫ぶ。が、そんな彼女の言葉なんぞ聞いておらず、ミニ爺は一斉に身体を光らせて大爆発!
「……けほっ。……ひ、酷ぃ」
 漆黒の煙が晴れると共に、中から顔を煤だらけにしたオリヒメが現れた。どうやら、致命傷は避けたようだが……恋人の手前、これは少々哀れである。
「ガーハッハッハ! 爆殺、爆殺! み〜んな爆殺じゃぁぁぁっ!」
 調子に乗って、高笑いをするペキンパー。もっとも、そんな彼の姿はむしろ、どこか滑稽な感じさえするのは気のせいか。
「生きるために努力しても、望むものが手に入らない人生だったのですね……」
 少しだけ憐憫の情を見せつつ、ケイトは静かに言葉を切る。
「幸のなかったあなたには同情します。ですが、これから幸せになろうとする者への冒涜はさせません」
 だから、悪いがここは止めさせてもらう。改めて薙刀を構え直し、狙い澄ました一撃を繰り出して。
「はぅぁっ!?」
 経穴、そして水月を突く。活殺退魔突きの一撃に、ペキンパーの動きが鈍る。
「4年前は、仲良くパンケーキを焼いてたんだ……。2人でツリーだって見に行ったんだ。そのあと、ウェディングドレスだって冗談半分でだけど着たりもしたんだ! なのに!  どうして!  こうなった!」
「マスカレイドじゃなければ、同志として迎え入れたんだがなァ! 残念だぜェ」
 己の涙を体現させるかの如く、星霊ディオスを呼び出すカナタ。そして、具現化した棘で檻を成し、レインもまたペキンパーの動きを封じ込め。
「ぬぐぅぅぅっ! せ、せめて、儂にも美少女のパートナーがおれば……」
 片手を伸ばし、悔しそうに叫ぶペキンパー。だが、それを見たエキリは何ら取り合わず、むしろ訝しげな顔をしたまま問い返す。
「繋ぎの関係は恋人って言わんだろ? ん、だから相手に彼氏や本命ができるまでの代理。三十年くらい前はそれなり……あれ、なんで怒るんだ?」
 いや、そりゃ当たり前でしょうよ。どうやら誰かさんの他にも、この場に無自覚なタラシがいたようで。
「まあ、同情はしても手加減は無しだ。止めさせてもらうぞ」
 それだけ言って、エキリは流星脚を炸裂させる。流れるような蹴りの一撃から、そのまま空中に蹴り上げて。
「永久なる零の世界へ……お逝きなさい」
 最後は極限まで加速したミナが、ペキンパーの身体を真っ二つ!
 制止した時が動き出し、美しく割れた二つの仮面。瞬間、ペキンパーの身体から無数の粉塵が溢れ出し、木っ端微塵に爆発した。

●嫉妬戦士よ永遠に
 戦いは終わり、街には再び和やかな空気が流れていた。爆死したペキンパーに関しては、何やら危険な物体に手を出した故のことだと誤魔化してある。
「なあ、ところでさ。マジでリヴァ大に予定が無いヤツなんて居るのか?」
 あ、ダレンさん。それ、間違いなく地雷です。
「皆、今の聞いたっぺか?」
「うん。ボクらの戦いはこれからだよ……!」
「というわけで、リヴァ充爆発しやがれェ!」
 案の定、漆黒のオーラを纏ったフェリチェ、カナタ、そしてレインの三人がダレンの後ろに並び、なにやら武器を構えて叩き殺さんと迫る。が、それらの一撃がダレンを襲うよりも先に、ミナの太刀とエキリの脚が、それぞれに嫉妬戦士達の方を叩き伏せた。
「はいはい、そこまでよ」 
「自分の爆発で満足しとけ」
 不意打ちの突っ込みを食らい、悶絶しながら卒倒する嫉妬戦士達。ずるずると引き摺られながら退場する彼らのことを、最後にケイトが微笑ましく見送っていた。



マスター:雷紋寺音弥 紹介ページ
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楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:8人
作成日:2014/12/24
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冒険結果:成功!
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