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向日葵の坂を登って

<オープニング>

 暑い暑い坂を登る。
 両脇には向日葵。でこぼこの歩きにくい道。
 坂を登り切ると、一度だけ振り返る。
 小さな村だ。本当に小さな村だ。誰かの家の夕飯の内容まで、村中みんなが知っているような。小さくて、お節介で、暑苦しい村だった。
「……いらない。こんな村。あんな家」
 少女は呟く。真っ白なエプロンが血に汚れていた。
 エプロンだけではない。その長い金髪にも、愛らしい頬にも。サンダルも、その手に持つ包丁も……。
 みんなみんな真っ赤な斑点が出来ている。
「こんなところで、あたしいたくない。もっと大きな、大きな所に行かないと。誰かに使われるのも、命令されるのも嫌」
「アオイちゃん?」
 声をかけられて、顔を上げる。小さく舌打ちを、一つ。
 坂を登り切った先、向日葵の道の終わりに、門がある。村と外を繋ぐ門を守るように、男が立っていた。外から危険な物が入ってこないように、普段は守ってくれているこの城塞騎士が、今日は邪魔で邪魔で仕方がない。
「どうしたんや。その血は。怪我はあるんか? 誰か変な人がおったんか?」
 血相を変えて駆けつけてくる彼が煩い。煩いのだ。包丁を振ってついていた血を払い落とす。
「ごめんね、おじさん。……死んで」
 向日葵畑の間から、一斉に野犬が飛び出す。少女も包丁を握り、男へ突き立てた。

「アクスヘイムから、マスカレイドが消えちゃった話はみんな知ってると思う」
 扇の群竜士、ベルはテーブルに飾られた向日葵の花びらを一枚むしりながら言った。
「でも、消えたのは全部じゃない。アクスヘイムを脱出して、別の都市に向かおうとしているマスカレイドもいるんだ。……彼女の名前はアオイ。田舎の女の子だよ」
 テーブルの上には、少女の似顔絵がある。16歳前後で、長い金髪の少女だ。身なりも、田舎の女の子というにしては洒落ていて、だからこそかえって田舎の匂いを感じさせていた。
「彼女はマスカレイド化して両親を殺し、街から出ようとしたところで人に止められて彼を殺して逃げようとする。その場で待ちかまえていれば現れるから、探す必要はない。一応、村を守る城塞騎士がいるから、駆けつけられる前に片を付ける方が良いだろうね。彼女は向日葵の咲く坂を登ってくるから、坂の手前で待ちかまえておくのが楽だと思うよ」
 もう一枚、花びらを千切るとベルは続ける。
「彼女は両手に包丁を持っている。それを振り回して攻撃してくるのが一つ。後、その声に不思議な力を持っているから気を付けて。……そうだね。魔曲使いのお姉さんなんかと同じような力だね。また、戦闘にはいると野犬の配下マスカレイドが5匹ほど現れる。そんなに強くはないけれども、油断はしないでね」
 田舎の暑い午後。坂を通る人影は皆無なのでそれ以外の通行人の心配はいらないと、ベルは明言する。
「逃げだそうとしているマスカレイドの数はそんなに多くないよ。でも、ここで逃がしちゃったら大変だから、みんなにはここで頑張って、アクスヘイムの脱出を阻止して欲しいんだ」
 そこまで言って、ベルは一息つく。向日葵の花びらをもう一枚、千切った。
「彼女がどうしてマスカレイドになったかまでは、解らない。でも、田舎は嫌なんだって。僕も、解らなくもないよ。田舎って、うるさいし、ほんとどこ行ってもみんな知ってるし。右から左へ色々筒抜けだし。……でも」
 誰かが窓を開けて、風が入ってきた。千切られた花びらがテーブルから攫われて散っていく。
「そういう場所も、悪くはないと思うんだ」
 そう言って、ベルはお願いします、と頭を下げた。


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参加者
蒼陽の獅士・エクサ(c00582)
悠久の風の・ユリシーズ(c01014)
夜明けの口笛吹き・ブラム(c01022)
森の妖精・ホリー(c02029)
玖瓏・ネージュ(c02991)
恵風・ユイ(c03108)
眠る光の歌声・リィンティア(c05773)
白輪・ルーク(c07530)
鏡花水月・シャナ(c10150)
爪葬・ラウ(c13765)

<リプレイ>

●暑い坂道
 蝉の声が遠くに聞こえる。
 視界すら揺らぐ暑さの中、彼女は歩いた。
 両脇には向日葵。どれもこれも一様に、陽に憧れるよう空を向く。
 ざぁっ。と風が吹いて向日葵の花が揺れた。
 歩みを止めるとサンダル越しに足の裏が熱かった。
「悪ぃね、お嬢ちゃん。……あんたは、どこにも、行けないんだよ」
 風と共に金の髪がなびく。悠久の風の・ユリシーズ(c01014)はそう言って、軽く髪を掻き上げた。
「悲しい話でござるが……被害が増えぬよう、全力を尽くさせて貰うでござる」
 大きな体を屈めて向日葵畑に隠れていた蒼陽の獅士・エクサ(c00582)が、姿を現す。少し、アオイは驚いたような顔をして……そう、と頷いた。
「ごめんなさいね、此処から先は通せないのよ」
 恵風・ユイ(c03108)が呟く。白いシャツが流れて、騎士らしからぬちょっと困ったような、何とも言えない優しい顔をした。
「子供の頃から、あたしずっと信じてたんだ。……いつか、誰かが迎えに来るって」
「アオイお姉ちゃん」
 アオイの言葉に、森の妖精・ホリー(c02029)が声をかける。……ホリーの大事な人と同じ名前の彼女も、きっと優しいと思っていた。一歩、思わず踏み出す彼女を、とっさにエクサが肩を掴んで引いた。
「ホリー殿!」
 さっと、本当に軽く、流れるような動作で包丁が空を切る。何のためらいもなく、その辺の向日葵でも切るように、包丁はホリーの首を狙っていた。
「……」
 唇を歪めてアオイは笑う。ホリーを庇うように若干ユイが前に出る。円陣を組むように、逃がさないようにと心がけていた。
「こんな村、出て行ってやるの……。みんなみんな殺してやる! ……おいで!」
 アオイは口笛を吹く。物音がして、向日葵畑から突如野犬が現れ飛び出した。
「させないよ!」
 鏡花水月・シャナ(c10150)が邪眼の力で睨み付ける。守りを堅めながら、ユイが大剣を振り下ろし、ホリーが不快な和音を奏で、エクサはバルカンを召還した。
「……きゃはっ」
 アオイは剣を包丁で受ける。炎と目に見えない音階に縛られるようにして動きを鈍らせる。ユイの剣を殺しきれず、ざっくりとその左手に食い込んで血が流れた。そこにユリシーズがナイフを投げつける。
「ホリーちゃぁん。可愛いね。外から来たのね。だれにも、わからないよ。外から来た人に、あたしの気持ちは」
 名を呼ぶ声は間延びするような甘ったるい声。……そこに、
「ヤんなっちゃうね。包丁を振り回すなんてヒステリックでお洒落じゃないし。さっさと終わらせようか。……俺も田舎は好きじゃないんだ」
 向日葵畑に潜んでいた爪葬・ラウ(c13765)が飛び出して召還された野犬を爪で引き裂く。
「ごめんなさい。街から出るの、止めさせていただきますね」
 眠る光の歌声・リィンティア(c05773)が切ない歌を奏でた。ラウに引き裂かれた野犬が、それを受けて苦しげに泡を吐く。曲は周囲の野犬も巻き込んで、アオイも不快そうに顔をしかめた。
「やだ。嫌いなら解るでしょう? どうしてあたしの邪魔をするの? 貴方たちは、何の関係もない外から来た人なのに」
「故郷に戻れないわたしから見れば、態々居場所を壊す方が」
 玖瓏・ネージュ(c02991)が呟く。飛び出して、弱っていた野犬に鎌を振るった。苦しげにうめいて、一匹が倒れる。帰りたくても帰れぬ人もいるのに何故と。最後の言葉は声にならなかった。
「俺にはこの向日葵の咲き誇る丘陵は、都会にあるどんな虚飾よりも綺麗だと思うけどね……」
 夜明けの口笛吹き・ブラム(c01022)が頭上から野犬を斬りつける。すとんとそれは見事にはいって、悲鳴を上げて野犬は倒れた。
「アオイは何処へ行こうとしているの」
 白輪・ルーク(c07530)が、杖を握りしめて小さく尋ねた。アオイはルークを見る。思わずルークはぎゅっと杖を握る手に力を込めた。ルークのデモンフレイムが野犬に当たる。炎に包まれる配下を見て、アオイは首を傾げた。
「聞こえなかった。もう一回言って?」
 そう言いながら、まるで聞く気もないように彼女は笑っている。いつの間にか、彼女を逃がさぬように、ぐるりと取り囲んでいた。アオイは口元をぬぐって、軽く目を細める。
「良いな、みんな綺麗。みんなお洒落。みんなみんな、お洒落だね。……さあ、そこをどいて。じゃないとみんな、殺しちゃうから」
 そう言うと、アオイは両手に包丁を持ち、愛らしく首を傾げる。蝉の声が遠くから響いていた。

●殺意と蝉
 ユリシーズが野犬の頭上から蹴りつける。傷を追っていた野犬は悲鳴を上げて後退した。
「……きゃはっ。あははははは! どいて、どいてどいてどいて、そこ、どいてよ!」
 アオイの声が空を切る。それは不快な音となってエクサとユイを包んだ。耳の奥がひりついて、動きを封じさせるような音である。
 傷だらけの野犬が、リィンティアに噛みつく。それを避けるよりもリィンティアは竪琴を弾いた。曲によって野犬を締め付ける。
「耳障りだな」
 ラウがリィンティアの腕に噛みついた野犬に向かって爪を振るう。悲鳴と共に吹き飛ばされ、動かなくなる野犬に、リィンティアは血のついた手を握りしめた。
「あ、ありがとうございます」
「別に。礼を言われるほどのことじゃないよ」
 肩を竦めるラウ。
「やれやれ。……どかぬでござるよ!」
「……ごめんなさいね」
 声に顔をしかめながらも、ユイが岩をも砕く大剣で、残った野犬を全力で斬る。同じ野犬に、エクサのバルカンも走った。
「……後、2匹。ううん、一匹」
 何かをこらえるような声音で、ホリーが邪剣の群れを召還して走らせる。また一匹、倒れる野犬に数を言い直す。
 続けざまに、シャナが剣を召還して野犬とアオイを巻き込んで傷つけていく。それを包丁で払って、アオイは地を蹴った。
「……おっと!」
 シャナを切り裂こうとした刃は、だが、ブラムによって阻まれる。それを手で受け、そうして脚を上げて野犬とアオイを一凪ぎに蹴りつけた。
「逃げられないさ、もう」
 ネージュが呟く。放たれたレギオスブレイドは、野犬に突き刺さって最後の一匹が倒れた。ルークが地を蹴る。氷結を纏った剣は、アオイが包丁で受け止めた。
「貴方たちはどこから来たの? どうしてこんな事をするの? ねえ。痛いよ。痛いよ……」
 囁くようなアオイの声。ルークは思わず肩をすくませる。……人と、あまり話したことが無い彼は、だからこそ、彼女の声が恐ろしくて。身を縛るようなその台詞に、唇を開く。
「あの、僕は……」
「耳を貸しちゃ駄目よ、ルークさん!」
 ユイが声を上げて、二人の間に割ってはいるように剣を振り下ろす。ざっくりと包丁を握るアオイの腕が切れて、悲鳴を上げてアオイは下がった。
「痛い。痛いよ……。ねえ、ルークくぅん。あたしを、助けて……」
「だめだよ、だめ。耳を貸しちゃダメだよ!」
 シャナが叫んで、邪眼でアオイを睨み付ける。苦しげにアオイは悲鳴を上げる。
「声に不思議な力か……。嫌になるよね!」
 ラウが遠くから見えざる爪の衝撃波でアオイを切り裂く。アオイは苦しげに包丁を振り回した。
「……私たちも、残念です。こうなる前に君に会えていたら、あるいは」
 ブラムが呟いて、頭上から斬りつける。金髪が斬れて落ち、その頭上から血が流れた。
 アオイはでたらめに包丁を振り下ろす。それをユイが必死で受ける。他に攻撃を回さないようにしっかりと弾いた。受けきれずにどんどん腕に傷を作っていくが、耐えながらもユイは声を上げた。
「エクサさん!」
「任せるでござるよ!」
 ユイの声に、エクサが癒しの魔法陣を描く。しびれと傷を癒され、ユイは大きく剣を振りかぶった。
 重い一撃が振り下ろされる。腕に剣を受けて、アオイの表情が恐怖へと彩られていく。一歩、後退して、どこか逃げ場を探すような動きに、ネージュが鎌を振り下ろした。
「諦めるんだ。お姉さん。お姉さんに、行くべき所はもうどこにもない」
 唯、あくまで静かなネージュの声。
「いやよ……。いやよ! いやぁっ! こんな村から、あたしは……!」
 声が響く。それは大きく、一瞬にして周囲に広がっていく。リィンティアが堪えきれぬように口を開いた。
「そんなにっ!」
 悲しくて、つい声に出た。誘惑魔曲。アオイと同じ、声による力だ。けれども、彼女とは違う透明な歌を奏でる力だ。
「そんなに、響く声をお持ちでしたら。そんなに、強い気持ちをお持ちでしたら、どうして……っ!」
 もっと道があったのではないかと。
 そんなこと、言っても仕方のないことだけど。
 リィンティアの曲の力に、苦しげにアオイはうめく。
 シャナは前に出る。何も言わない。それ以上言ってしまえば唯悲しいだけだ。鎌を大きく振りかぶって、アオイへと振り下ろす。それを避けようとして、避けきれずに、アオイはざっくりと右肩を深く抉られた。
 ルークが前に出る。アイスレイピアを振りかぶる。アオイは包丁を握りしめようとして、そうして取り落とした。
 ホリーのバルカンが走る。唇を噛んで、けれど俯かないように前を向いて。そうして、とどめを刺そうとしたルークを、
「やめときな、辛いだろ」
 ユリシーズが遮って、思い切り蹴りつけた。同時に、ブラムの刃がアオイに突き刺さる。
 アオイは倒れた。うつろな瞳が何かを探す。
「アオイは何処へ行こうとしているの」
 だからもう一度だけ。ルークは聞いた。アオイは唇を動かす。
「……、か……」
「え?」
「……とおくへ、かえりたい……の」
 遠くへ帰りたい。けれどそれが、どこだったのかは誰にも解らない。
 彼女はもう、ゆっくりと目を閉じてしまったから……。

●向日葵の声
「アオイおねえちゃんと同じ名前、ね。1人で森にいた私に、一緒に来きますか? って言ってくれた。優しい、大好きなおねえちゃん……」
 だから、彼女も優しい人だと思ったけれど。
 アオイの死体を前に、ホリーは小さく呟いた。唇を噛んで、何かを堪えるような顔をしている。
「1人は……寂しいの。泣いても……笑っても……何時も1人……」
「束の間の夢は楽しかったか、お姉さん? ……一人は、結局いつか、辛くなるだろう。都会の方がきっともっと、冷たくてぎこちない。そんなところに、一人で行っても仕方ないだろう? ……そんな話が、出来れば良かったな」
 ホリーの言葉に、ネージュは呟いて、近くにあった向日葵を一本、切った。彼女の手に持たせる。
「きっと、皆にとても大切にされて育てられたのではないでしょうか? あなたにとって、愛は重いものでしたか? ここではない、どこか遠くへと帰りたいと願うくらい……」
 リィンティアが、悲しげに呟く。なるべく気を付けて戦ったが、それでも折れてしまった向日葵を、ネージュの向日葵の隣に供えて軽く祈った。
「……花のない都会より、アンタにはひまわり畑の方が似合ったんじゃねーの」
 ラウが、その向日葵ごとアオイの身体を向日葵畑の方へほんの少し移動させる。仰向けにして、きっちりと花を持ち直させた。
 ……くだらない、意味のないことだと、ラウは一人呟く。でも、そうしたかったのだ。
「……お休み、お嬢ちゃん。好きな所へ行くといいよ」
 ユリシーズが、小さく彼女に声をかけた。
 自分も下層育ちだから解る。今いる場所から離れたいという気持ちも、逃げ出したいという気持ちも……。だが、両親を殺して、マスカレイドになってしまったのは、どうしてこんな酷いことになってしまったんだ、と思わずにはいられない。
「もしも貴方がマスカレイドじゃなければ、一緒に別の所を目指したかも知れない。……ごめんなさいね」
 白銀の美しい剣を仕舞って、ユイが呟く。埋葬するには時間がないから、彼女も向日葵の花を一本供えた。
「……」
 この美しい情景が彼女の魂を癒してくれることを願おう。
 ブラムは手帳をぱたんと閉じた。それを懐にしまって、ブラムも小さく息をついた。
 もしかしたら、向日葵を見るたびに彼女のことを思い出すだろうか……。
「おっつかれー! 折角だからさ、皆でメシでも食ってかない?」
 一同の空気を吹き飛ばすように、ユリシーズがそう言った。シャナも顔を上げて、悲しそうに微笑む。
「……撤収しようか」
「うん……。そう、だね……」
 ホリーが頷いて歩き出す。その肩を、軽くリィンティアが励ますように叩いた。
「田舎の美味しい飯屋知ってるんだー」
 明るい声を出して元気づけようとするユリシーズ。
「ふむ。では先ずは皆の傷を癒しておくでござるよ」
 エクサが残る怪我を治しながら笑う。
「田舎か。田舎は嫌いだねぇ。なのにどんなに嫌いな故郷でも、出れば似たようなところを見つければ、なんとなく懐かしいって思うのはなんでだろうね」
「不思議ですが、たまにありますね」
「まー俺はそういう、思い出してしまうところも含めて故郷が嫌いなんだけどね、はは」
 ラウの言葉に、ブラムは頷いた。
「それが、故郷というものなのかもしれません」
「よし。折角だから私おごっちゃおうかな!」
 ユイの言葉に、エクサがそれは頼もしい、と返したので、慌ててそんなに無理だけど! と付け足していた。
「……やっぱり、わたしにはわからない。その手で、もっと綺麗なものが掴めると思うのに」
 ネージュが、代わらず表情のない声音で呟いて、アオイに背を向けてあるきだす。
「……ルーク……?」
 シャナが声をかける。いつまでもアオイの前にいたルークを迎えに来た。ぎこちなく、ルークは頷く。
「おら……や、何でもない、よ。初めての依頼だから、緊張してただけ」
「そっか……行こう?」
 シャナが手を引っ張ると、ルークは頷いて向日葵の中眠る彼女に背を向け歩き出した。早々に立ち去ると、決めていたので、心残るが仕方がない。……ただ、
「一人では出来ない事も皆とならきっとやれる……」
 だから彼女も、誰かがいれば良かったのにと。小さく呟いた、その時、

 かくん。

 と、足が引かれた気がした。
 振り返っても、誰もいない。勿論、ルークの足を引く者も。
 ……ルークくぅん
 ただ、どこかで。
 甘ったるい女の子の声が聞こえた気がした。
 きっとそれも……幻聴なのだろう。



マスター:ふじもりみきや 紹介ページ
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楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:10人
作成日:2010/08/03
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