ステータス画面

みなさんごはんはすきですか?

<オープニング>

「おい、お前ら。これちょっと見てくれ」
 上司……と言っても、どう見ても20代そこそこの男の言葉に、料理長は凍り付いた。
「し、支配人……。まさか、ご自分で作られたのですか?」
「おう。そうだ。急なお前ら明日は急な仕事で忙しいだろ。だから、パーティーの料理は俺が手の空いてる奴らと作ろうと思ってさ。いくらうちが場所を貸してるって言っても、パーティーがパーティーだから、あれ、そんなに上等の料理でなくても良いと思うんだ」
 背後でその、『手の空いている従業員達』が、必死に料理長に向かって目配せしている。ごめんなさい誰かこの人を止めて! と言っているのだ。
「いえ、そんな必要はございません。料理は料理人の領分。はい。誠心誠意。徹夜で! 例え血を吐いて倒れようとも! わたくしどもがやらせていただきます!」
「おいおい。でもお前ら、今夜は忙しいって言ったじゃないか。大丈夫だよ。俺に任せとけって!」
 彼はにこにこと笑っている。だれもが絶望に打ちひしがれ、そして気が付いていなかった。……足元を這う、小型犬ほどもある大きなネズミの姿を……。

「ねえ、誰か、料理が壊滅的に下手じゃなくて、僕につきあってくれる人、いる?」
 扇の群竜士・ベルがそう声をかけた。手にはなにやら籠がある。
「とあるお店の催し物で、一晩倒れるまで歌って踊るっていうイベントがあるんだ。これが、ただひたすら踊るだけなんだけれども、だからこそ結構盛り上がるみたい。……そこに出される、料理を作って、その料理を狙う大ネズミマスカレイドを退治してほしいんだ」
 歌は主にテンポの速い曲で、叫んだり跳んだり跳ねたりと踊りは結構忙しいみたい、と、ベルは付け加える。
「本当は料理を出すはずだった人たちが、急に仕事で忙しくなっちゃって……。なんで、そのお祭りの主催者が、料理を作ろうとするんだけれども、これが凄く下手。毒物並みに話にならなくて、それを食べたマスカレイドも苦しみ暴れまわってあたりを滅茶苦茶にしてお祭りは中止になっちゃうんだよ。怪我をする人も何人も出ちゃってさ……。せっかくのお祭りなのに、そんなのはつまらないと思うんだ。だから、みんなで料理を手伝って欲しいんだ」
 そう言って、そっとベルは籠を差し出す。籠にはたくさんのスコーンとサンドイッチが盛られていた。
「食べてみて。その人が作ったものだよ」
 どれ。と、近くにいた人々が手を伸ばす。一つ口に入れて、次々に叫び声が上がった。
「ちょ、これ、何で魚! しかも生!」
「なあ。このパンとパンの間に挟んでいるゴミは何なんだ? まさか肉とかいうんじゃないだろうな」
「大変だ、このクッキー、油で揚げたジャガイモの味がする……!」
 一同の間に驚愕が走る。誰かが、犬の飯みたいだと言い出したので、ベルは至って真面目な顔で、
「何言ってるの、お兄さん達。犬は喜んで犬のご飯を食べるでしょう?」
 一同に緊張が走る。犬その辺にいないか? という声がして、しばらくして悲鳴が聞こえた。
「……」
 一口、ベルは紅茶を飲んで、続けた。
「……だから、みんな、僕と一緒に料理を手伝ってくれないかな。大丈夫、ちょっと料理が下手くらいなら、屁でもないから。準備は祭りの前日から。お祭り自体はその翌日の夕方からだね。別に料理は作りたてでなくても構わないから、その頃準備が終わっていればお祭りを楽しんで踊ることが出来るよ。もっともっと、料理を作りたいって言うのなら、止めないけれどね」
 そこまで言うと、誰かから、あれ、ネズミは? と、突っ込みが入る。それでちょっと間をおいて、ベルは照れたように笑った。
「そうそう、ネズミマスカレイド。ボス一体と配下が二体で、すごく強いって訳でもないけど、油断しないで。小型犬ほどの大きさがあって、噛みついてくるの。ボスの一体が一回り大きくて、毒を使った攻撃をしてくるから気をつけて。ちょっと手こずるかもしれないけれども、みんなでがんばれば大丈夫だよ」
 そう言って、頭を掻いた。
「あんまりに料理のほうが別の意味で脅威だから後回しになったよ。ごめんね。僕もあんまり料理は得意じゃないんだ。下手だって訳でもないんだけれど……。でも踊るのは楽しそうだから、潰れるまでは頑張るつもり。みんなも、一緒に遊ばない? 料理人の人たちには、料理の練習をして振る舞いたいからやらせてくれってこっちから頼んでみるつもり。その代わり、戦闘で料理を台無しにしないように気をつけてね。それが終わったら、みんなでお祭りを楽しもうよ」
 お願い。とそう言って、ベルはぺこりと頭を下げた。


マスターからのコメントを見る
参加者
槍の狩猟者・トト(c00028)
杖の星霊術士・エイデル(c00681)
杖の星霊術士・アヤ(c03522)
杖のデモニスタ・チェリー(c03580)
太刀のスカイランナー・クロエ(c04697)
太刀の魔法剣士・セイジロウ(c05432)
爪の魔獣戦士・チマキ(c06359)
竪琴の魔曲使い・エリー(c06477)
鞭の魔法剣士・アナム(c06804)
鞭のスカイランナー・フェデルタ(c07743)
NPC:扇の群竜士・ベル(cn0022)

<リプレイ>

●料理準備
「ぎゅっとにぎって、しおをかける。カンタンだな」
 そう言いながらも、おにぎりを準備しているのは槍の狩猟者・トト(c00028)だ。
「ふふ。おにぎりって、おいしそうだね」
 杖の星霊術士・エイデル(c00681)が、野菜をゆでながら笑う。
「甘くて幸せです」
 その隣では太刀のスカイランナー・クロエ(c04697)が、生クリームを泡立てていた。
「豚のヒレ肉にチーズで包んで揚けで、さらに粉チーズまで掛けちゃいましょう。効かないとは思うのですけど……念のために麻痺薬とか毒とか盛ってみようかな。買い出しに行ってくれる人がいるから、助かりますね」
 楽しげに、杖のデモニスタ・チェリー(c03580)が鼠捕獲用の料理を作っている。思いの外手伝ってくれる人が多かったので、料理に集中することが出来る。それからはた、と、チェリーは気付いた。
「ネズミさんのご飯の方が手間が掛かってますね!」
「ははは。楽しそうで良いじゃねえか」
 太刀の魔法剣士・セイジロウ(c05432)が揚げ物をしながら言う。揚げるだけの状態にした物を持ってきたので、流石に手早い。一皿だけ残して、後は綺麗に仕舞う。
「こんな感じかな……」
 鞭の魔法剣士・アナム(c06804)が、鼠を誘い出すために香味の強い油で揚げ物をしながら呟いた。
「チーズも添えるよ〜」
 鞭のスカイランナー・フェデルタ(c07743)がのんびりした口調で言う。出来上がった鼠用の料理が部屋の隅に盛られていく一方で、
「料理は出来たものから退避させておくべぇ」
 爪の魔獣戦士・チマキ(c06359)が、完成した料理を棚の上などに並べ始めた。
「お手伝い、しますぅ〜」
 杖の星霊術士・アヤ(c03522)が、それを手伝って料理を運んでいく。
「あ、このお鍋も、取っておくのに使えそうだよ」
 竪琴の魔曲使い・エリー(c06477)が、一口サイズのケーキなどを一旦鍋の中に入れながら声をかける。
「あ、おいしい」
 そのケーキを一つつまんで、扇の群竜士・ベル(cn0022)は呟いた。
「待って」
 ふっと、耳を澄ませて周囲を警戒していたエイデルが声を上げた。かさかさかさっ、と、小さな足音がする。
 子猫ほどの大きさの鼠が三匹、こそこそと走り回っていた。鼠たちはくんくんと何かを探すように匂いを嗅ぎ、二匹が用意されていた鼠用の餌に向かっていく。もう一匹が、壁を伝って高いところに置いてあった料理向かって走ろうとしていた。
「私の作ったご飯を無視するとは何事ですか!」
 まず、チェリーの魔法の矢が、壁を伝おうとした鼠に向かって飛んだ。
「素早さで、鼠にスカイランナーが負けるわけにはいきません」
 クロエがふわりと空中殺法をで調理器具を避けながら、同じ鼠を蹴りつけて牽制する。
 そんなことは気にもとめずに、おとり料理に向かったマスカレイドともう一匹の配下は、その料理をばりばりと食べている。そこに、
「いくよ!」
 エリーがディスコードをマスカレイドに使う。それと同時にアナムが鞭で配下を捕縛しようと巻き付けた。逃げだそうとした残りの配下の鼠を、フェデルタも鞭で捕らえる。
 配下は手早く捕まったが、マスカレイドはそうも行かない。異常に気付き、身体をくねらせる鼠はしかし、料理効果だろうか。微妙に動きが鈍い気もする。もがく腕がエリーの手に当たる。避けようと思えば避けられたけれども、それをすると捕縛がとけてしまいそうで、エリーは耐えた。
「大丈夫かい?」
 心配そうな声に、エリーは大丈夫だよ、と笑う。
「すぐ、回復するですよぉ〜」
 アヤが、声をかけてすぐさまアナムを癒しにかかる。
「テメェらにやる飯はねぇ!」
 このまま暴れられたら危険だと判断したセイジロウが、マスカレイドに斬りかかった。トトもファルコンで牽制するように援護する。そこに何度も、エリーの鞭が巻き付いた。
「手順が面倒だけどいくべぇっ!」
 動けない状態になっているマスカレイドの配下に、チマキが袋をかぶせていく。
「ベルも頼むべぇ」
「ん。任せて。……あっ」
 袋詰めにされた配下が、袋詰めにされながらもベルの手からその隙にちょろちょろと逃げ出した。それを見た手伝いに来ていた人々が、アビリティで援護してくれる。そのおかげで、何とか捕まえ直した。
「今、加勢するからね〜」
 フェデルタが声をかける。アナムと共にマスカレイドを捕縛しようとする。
「おら、さっさとはいれ!」
「よいしょっと」
 捕縛と虚脱で動けなくなったマスカレイドに、クロエとセイジロウが二重に袋をかけた。
「もう、やってもいいな? ざまあみろ! みんなのだいじなりょうりをねらうからだ!」
 幾重にも袋に詰め込んだ鼠を目のつかない場所へと運んで、トトが言う。全ては、厨房を汚さないための配慮だったのだ。とどめを刺すなら、厨房以外の人気のないところが良いと判断したのである。
「早く倒してお料理作らないと」
 エイデルも言う。トトのファルコンがまず最初に襲いかかり、その後から一斉に皆が攻撃していった。
「ほいさ。それでは、後処理宜しくだべぇ」
 ぼろぼろになった袋に、チマキが言う。何重にも袋にしまって、手を払った。セイジロウが袋を持って立ち上がる。
「もう死んじゃってますが、囮用の餌も一緒に入れておいてあげます。どうか安らかに……」
 チェリーが何事か祈っていた。隣でエイデルが、
「鼠の死体は、ゴミはちょっと可哀想な気が、する。もし埋められそうな所を見つけられたら、埋めてあげたいなぁ」
「まあ、出来そうならな」
 焼こうか。という声がどこかでするので、その辺は要相談だな。セイジロウは返している。何人か、片付けの手伝いを申し出てくれる者がいたので、共に屋上を下りていった。
「お前ら、よく手ぇ洗えよな! 後のこりのコロッケ、暇な奴揚げておいてくれ」
 なんて声が、皆に飛ぶ。はーい。なんて返事が返っていた。

●お掃除しましょう
 ある程度暴れた後の厨房も、ブラウニーによって掃除されている。それほど派手に道具などは傷つけたりはしなかったので、周囲にばれる心配もないだろう。
 用意された清潔な石けんで手を洗って、料理が再開された。
「揚げ物って結構難しいですよね」
「ああ。温度が肝心だな」
「油と材料も大事ですよ」
 セイジロウとエイデルがそんなことを言いながら揚げ物をしている。宴まではあと少しという時間帯だ。
 アナムが、中身が様々なドーナッツを皿に並べながら言っている。そこから油の話とよく行く食材屋の話が始まっていた。何となくセイジロウとアナムのエプロン姿にこだわりを感じる。
「じゃーん、あたしにはこの最強レシピがあるのさ! ベル君一緒に作るんだよ!」 
「なにそれ。唐揚げ? 良いよ。一緒につくろ」
 あちらではベルが声をかけられていて、真剣に料理のレシピを見ている。なんだか人が集まっていて、わからないところはベルも周囲の女性に聞いたりしていた。
 鍋からお菓子を戻していたエリーの肩が叩かれる。
「あ、あんたエリーだっけ。差し入れ、みんなありがとうって言ってたぞ。つーか、今日はなんか客が多くて、驚いたよ。商品持ち込み交渉に来る奴がいたり、いろいろ聞かれたりして手伝いに行けなくて悪かった。俺も一品だけでも……」
「支配人さん」
 様子を見に来た支配人の言葉を、チェリーが遮った。このままではあんまりにも従業員が可哀想だと思ったのだ。あれだ。彼の手の中にある皿にのっている物は新種の毒物か何かだろうか?
「料理をしましょう」
 ひぃ、と周囲が引いたが、チェリーは気にしない。簡単な伝統料理の図解入りレシピを用意して包丁を握る。
「お、おう」
「いいですか? 伝統料理っていうのは、その味が完璧だからこそ、今に味が伝えられているのです! だからこそ、変なアレンジを加えちゃいけません! 欠片たりとも変えてはいけません! このとーりに作ってください! 本当にこの通りに!」
 実演をする。神妙な顔で彼は隣でそれを真似ている。
「なあ、この分量だと、甘すぎないか?」
「いいから! ……あっ」
 叫んだ拍子に包丁がずれて指が切れた。血が出る指を、あーあ。と、支配人はひょいと手にとって軽く口に含んだ。
「……」
 そして、チェリーが固まる隙に支配人は首を傾げ「やっぱりもうちょっと辛い方が……」などと調味料を入れようとし始めたので、
「そのまま、そのままで!」
 慌ててチェリーは叫んだ。
「飲み物もあった方が良いべぇ」
「メシはすきだぞ。あまいのもからいのも。でも、マズいやつはだいきらいだけどな」
 素知らぬ顔で、チマキはレモンを絞り始める。トトも遠目でそれを見ながらもチマキを手伝った。宴の音は、もうすぐそばに来ていた。
「それじゃあ、料理運んできますぅ」
 アヤが言って笑う。エリーも、皿を沢山持って笑った。
「お祭りの始まりだね!」
「じゃ〜そのまえに、どうぞ。みんな、お疲れ様〜!」
 フェデルタが、一同にクレープを配った。それに、みんなは嬉しそうに笑った。

●さあ、踊ろう
 アップテンポの曲が流れている。
「フェデルタのお兄さんのお菓子、おいしいです……」
 作った料理を食べながら、食べながら歩くクロエ。上品な味付けのワッフルは、フェデルタが作った物だ。つまみ食いしながらも料理を運び、会場の扉を開けると、その熱気にクロエは目を丸くした。
「大丈夫〜? 凄い人だね〜」
 隣でフェデルタも笑う。プレーンとチョコのワッフルは、トッピング用の生クリームやカスタード、ベリー系の果物やチョコソースが乗っていた。生クリームはクロエに作ってもらった物である。
「あ。このおにぎり、おいしいね〜」
 フェデルタが料理を手にとって笑った。半分に割ってクロエに差し出し、二人で食べる。
「おどりかたってよくわかんねぇや」
 トトが、サンドイッチを片手に言った。白パン、黒パン、ライ麦パンのサンドイッチで、中身はペパロニと野菜。サーモンとクリームチーズと玉ねぎのマリネたっぷり玉子。ハーブチキンとレタスとチーズ。ソースはピクルスと玉ねぎ沢山のタルタルソースがある。一つずつ食べていく。
「ん。じゃあ、一緒に踊ろうよ。最初は、音に合わせて……。あ、音楽、今、アナムお兄さんなんだ」
 鼻歌交じりに曲を奏でていたアナムは頷いた。
「うん。やっぱり歌は良いね」
「なにか、おいしそうなりょうり、あったか?」
 トトの言葉に、アナムは考え込み、
「ボール状の小さめのコロッケかな。中身が南瓜とポテトの。リボン付きの串が可愛いよ。それに、肉の塊をナイフで削って野菜と一緒にクレープ生地に包んだの。あれも野性味があっておいしかったよ。サンドイッチはたくさんあって良いね。ちっちゃいマスタード入りのが良かった」
 密かに様々な料理をチェックしていたアナムである。
「あ、僕、コロッケ食べたいかも。……ちょっと待ってて」
 ベルは小走りでコロッケを探しに行く。その頃には、肉の入ったクレープとサンドイッチを持って戻ってきていた。
「はい、トト君の分も」
「ん。ありがと」
 トトも頷いて、コロッケを受け取った。おいしい。と、小さく呟く。
「アナムさん。ボクと一緒に演奏しようよ!」
 エリーが声をかける。最初は踊っていたのだが、その早さにちょっとついて行けなくなったのだ。
「なら、おどりやすそうなの、たのむ」
「まかせて!」
 二人の歌が流れ始めた……。
「いやっほぉ〜い♪」
 隣でチマキが激しく踊っている。そこに、露出の高い女性が現れて、共に踊り出したので、トトは顔を真っ赤にして下を向く。
「たおれたひと、めんどうみてくる」
「あ、トトお兄さん」
 さーっと去っていくトト。途中倒れた人を、背負おうとして、重くて諦めて引きずっていった。ベルが顔を上げると、丁度セイジロウがワッフルを食べているところだった。
「ベルよぉ、今更だが俺、お兄さんってよりおじさんだと思うぞ。世間的には」
「嫌だった? そう言ったらみんな喜ぶんだよ。特に女の人とか」
「そりゃまた、別問題だろ」
「別なの? どうして?」
 純粋に聞かれると、さて、大人の事情はどう説明したものかとセイジロウは考え込む。そのセイジロウの様子に、ベルは思わず笑って、
「それじゃあ、セイジロウおじさん。折角だから踊ろうよ」
「そうだべぇ。みんなで踊ると楽しいだべさ!」
 チマキが声をかけて踊る。途中で片手にレモンスカッシュを飲み干すと、とても楽しそうに笑った。
 きらきらと落ちる汗に、セイジロウは目を細めて、
「若いって良いな。よし、おじさんもちょっとおつきあいするか」
 そう答えた。

「ふふ。みんな、楽しそうです」
 倒れた人を解放していたチェリーが、笑った。どこか遠くで、「変な料理をあえて取って犠牲になってみんなを守るのも……」なんて言う声も聞こえてきている。
「変な料理なんて失礼な。今回の支配人の料理はやっぱりくそ不味いですけれども人間の作った物の味です」
 そんな、従業員の声がしていて、チェリーは密かに目元を和らげた。
「このドーナッツ、おいしい」
「ワッフルも、おいしいよ。生クリームがやっぱり良いね」
 食べ歩いていたエイデルが声をかける。
「あら。エイデルさんのお料理も、おいしいですよ」
 フィッシュ&チップスを口にしながら、チェリーは笑う。
「はぅ〜。このシュークリームとフレンチトースト、甘くておいしいですぅ〜」
 アヤがみんなの分を持ってきて分けてくれた。
「あ、ジャムののったクッキーとケーキだ。甘いものって、良いよね」
 嬉しげにエイデルが言う。
「そう言えば、こんがり焼いた骨付き肉が置いてあって、あれもおいしかったよ。香草が入ってて、荒削りっぽいけど凄く丁寧でおいしかった」
「ね〜。これは、なぁに〜?」
「カナッペですね。チーズ、生ハム、ゆで卵、オニオン、パテ、蒸し鶏、ゆでたエビ、オイルサーディン、野菜とハーブ各種、ソース類、香辛料があって、下地はパンとクラッカーでこれをのせて食べるんです」
 アヤの言葉に丁寧にチェリーは答える。
「さー。まだまだ踊るべぇ!」
「ワッフル追加来ましたよー!」
 チマキとクロエのの元気な声が聞こえてくる。
 まだまだ夜は、始まったばかりだ……。



マスター:ふじもりみきや 紹介ページ
この作品に投票する(ログインが必要です)
楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:10人
作成日:2010/04/15
  • 得票数:
  • 楽しい23 
  • 笑える1 
冒険結果:成功!
  • 生死不明:
  • なし
   あなたが購入した「2、3、4人ピンナップ」あるいは「2、3、4バトルピンナップ」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 マスターより許可を得たピンナップ作品は、このページのトップに展示されます。
   シナリオの参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。