ステータス画面

俺のアクスカリバー

<オープニング>

「あのー、皆さん」
 盾の城塞騎士・アレス・ギーディス(cn0034)は、何やら暑苦しい雰囲気を漂わせた男性を連れて酒場にやってきた。
「実はですね、この人……困ってるらしいんです。もし手の空いてる方がいたら、助けてあげてくださいませんか?」
 その暑苦しい雰囲気の男性の名は、バーニィ。
 どうやら、何か大事なものを落としてしまったらしいです……とアレスは説明する。
「えーとですね、アックスソードらしいんですが」
「違うっ!」
「うひゃぅっ!」
 突然叫ぶバーニィと、驚くアレス。
「あれは俺が家宝にすべく大事に毎日磨いた名剣アクスカリバー! 斧と剣が組み合わさった素晴らしい剣だ!」
 世の中ではそれをアックスソードと呼ぶのだが、自分の剣にどう名前をつけようと本人にの自由なのでそれはさておき。
「……だそうです。それでですね、そのアックス……」
「アクスカリバー!」
「……を、探してほしいそうなんです」
 バーニィは暑苦しい表情で涙を流しながら、語り始める。
「あれはついこの間の事だ……度胸をつける修行をするべく辺境へと向かった俺は……」
 バーニィの長い話を要約すると、彼は、ついこの間大事なアックスソードを持って辺境の泉へと向かったらしい。
 そこでどうやら、凄い速さで走る2足歩行のトカゲを見たらしい。
 そして、あまりに驚いて逃げ帰ったようだが……その際に、アックスソードを落としてきてしまったらしい。
「ああ、俺のアクスカリバー……早く取り戻してやらねば!」
 男泣きするバーニィを余所に、アレスはエンドブレイカー達の耳元に口を寄せて、こそこそと囁く。
「まあ、ご覧の通りの方でして……しかも放っておくと彼、一人でトカゲに突っ込んでいって死んじゃうみたいです。だから、なんとかしてあげませんと……」
 しかも見えたのは、4匹のトカゲに殺されるエンディングなのだという
 確かにそれでは、バーニィさんが困りはてていたのも仕方ないですよね、とアレスはこっそり溜息をつき。
「頼むぅ!」
「ひぃやぁ!」
 驚いて前に倒れるアレスと、絶叫するバーニィ。
「今も、あの泉に俺のアクスカリバーはあるに違いない……あれは俺の宝なんだ! 取り戻してくれ!」
 バーニィの必死の願いを受け、エンドブレイカー達は出発の準備を整えるのだった。


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参加者
アックスソードの魔法剣士・アスファード(c01101)
槍の城塞騎士・セルティア(c01165)
爪のデモニスタ・ラプラス(c01185)
斧の魔獣戦士・ショウタロウ(c01555)
アックスソードの魔獣戦士・ヴァゼル(c02892)
太刀の群竜士・ハルディア(c03141)
ハンマーの魔法剣士・ゴリアテ(c03672)
ハルバードの星霊術士・ノイシュ(c03964)
トンファーのスカイランナー・キルフェ(c05383)

NPC:盾の城塞騎士・アレス(cn0034)

<リプレイ>

●泉へと続く道
 泉へと続く道を、歩く人影。
 それは、青年バーニィからの依頼を受けたアックスソードの魔獣戦士・ヴァゼル(c02892)達だ。
「バーニィのためにもアクスカリバーを早く見つけようぜ!」
 槍の城塞騎士・セルティア(c01165)の言葉に爪のデモニスタ・ラプラス(c01185)も頷く。
「やはりぃ、大事な物という事ですしねぇ。見つけてあげたいですなぁ」
 セルティア達が向かっているのは、依頼人のバーニィがアクスカリバーを落としたという泉だ。
 バーニィ曰く、慌てて武器を落としたらしいが。
 どうにもこうにも、鞘ごと落としたというから、今でもきっと錆びてはいないだろう。
 見つけて磨くような事態にはならない。
 落とす原因となった大トカゲもそこにいるはずだから、気は抜けないが……。
「……自分の相棒を落として逃げるなんて……情けないな。まあ大切な相棒なら見つけないとな」
 ヴァゼルを盾の城塞騎士・アレス(cn0034)は笑いながらなだめる。
「トカゲが二足歩行で全力疾走なんて、私もいきなり見たら驚いちゃうかもです。慌てちゃったのも無理ないですよ」
「走る二足歩行の蜥蜴ですか……」
 それだけではいまいち良くわからないですけど、凶暴性が高いみたいですし……と呟く太刀の群竜士・ハルディア(c03141)。
「正直アクスカリバーとやらはどーでもいいが、死にに行かれんのは、寝覚め悪ぃわな……」
 トンファーのスカイランナー・キルフェ(c05383)もそう言って、ふうと溜息をつく。
 ここに来る前、自分も行くべきだろうか、とか男の責任がどうとか言い出したバーニィを止めたキルフェだが。
「あんたはくんな、すげー邪魔」
 この正直で端的、かつ冷静極まりない一言が凄く効いたらしく無事についてきてはいない。
 気のせいか凄いヘコんでいたような気もするが、たぶん彼の性格的なものなので問題は無い。
 帰る頃には元気に復活していることだろう。
「ともかく、力を合わせて事件を解決しようぜ!」
 元気な口調で激励する斧の魔獣戦士・ショウタロウ(c01555)。
「そうですね。仕事優先です……」
 何やら迂回路らしき道をチラチラ見ながらハルバードの星霊術士・ノイシュ(c03964)も頷く。
 帽子を目深に被っているので分からないが、そちらの道が気になるのだろうか。
「敵を倒すまでは全員で纏まって行動しましょう」
「ええ、依頼を受けてる事情はわかってます。仕事優先です」
 アックスソードの魔法剣士・アスファード(c01101)に、ノイシュは頷いて。
「通りすがりの鎧でも居たんですか?」
「鎧は通りすがらねぇだろ……」
 ボケるアレスと、めんどくさそうに棒付き飴を舐めながら突っ込むキルフェ。
「トカゲ共を武ッ殺してからアクスカリバーを探すわい!」
 意気込むハンマーの魔法剣士・ゴリアテ(c03672)。
 目的の泉までは、もうすぐだ。

●泉の大トカゲ・遭遇
 泉は思ったよりは小さく、しかし透き通っていた。
 辺りに生えた草は青々とした香りを放っており、ちょっとした行楽には良さそうな場所だった。
 場所の雰囲気だけで言えば、バーニィがやってきたのも納得できる場所だ。
 とはいえ、大トカゲの住みかではあるのだが。
 ここに、アクスカリバーが落ちているのだろうか。
 チラリを辺りを見回した限りでは、目の届く範囲にアクスカリバーを見つける事は出来ない。
「探す前にまずは敵を片付けるのが先だぜ」
 ヴァゼルの言葉に頷き、ノイシュは水辺に近寄らないようにしながら辺りを見回す。
 辺りの土はぬかるんではおらず、しっかりしているようだが……。
「水で滑って足元すくわれてりゃ、世話ねーからな」
 キルフェも、辺りを確認するように見渡す。
 特に利用できそうな木などはないが、戦闘に不利になりそうなものもない。
「おい、あれってトカゲじゃないのか?」
「4匹……ですか」
 セルティアの言葉に、アスファードも泉の向こうを見る。
 泉の対岸を、併走して競争するように走る4匹の大トカゲの姿。
「どうやらぁ、探して回る必要は無くなったようですねぇ」
 ラプラスの言う通り。最初から4匹で来るというならば、警戒する必要もない。
「原則2対1以上で戦い、なるべく正面から当たらない様に……」
 作戦を反芻しながら、ハルディアは春霞を引き抜く。
「残像剣でたっぷり可愛がってやるぜ!」
 ゴリアテがハンマーを取り出し、トカゲ達が正面に現れる。
「来る事が分かってるなら……!」
 セルティアの風縛を伴う風刃乱舞が1匹のトカゲに命中し、トカゲはそれでも構わずセルティア達の方へと突っ込んでくる。
「全力でくるのはいいが、足元がら空きだぜ?」
 横斬りから縦斬りへと続くヴァゼルの十字剣が命中し、それでも構わず最接近した大トカゲの全力の蹴りがゴリアテに叩きこまれる。
 飛び回し蹴りからサマーソルトキック。
 キルフェの空中殺法を受けたトカゲが、反撃とばかりにホーミングウェーブを伴うダブルシュートを放つ。
「てやー!」
 アレスが激しくぶつかり突進して、接近していた大トカゲを吹き飛ばし。
 ラプラスの召喚した鮫剣と黒霊剣が大トカゲへと襲いかかる。
「獣の力、見せてやるぜっ!」
 ショウタロウの弐の太刀・電刃飛翔斬りが大トカゲに叩きこまれ、背後に回ったハルディアの精神統一した心臓打ちが放たれる。
 戦いの風向きは、アスファード達へと向き。
 しかし、まだまだ油断はできない。

●泉の大トカゲ・決着
 何度かの交差の後、一匹の大トカゲをキルフェが打ち倒し。
 すでに戦いの流れは、完全に彼等のほうへと向いていた。
「トドメだっ!」
 ショウタロウのアクスブーメランが大トカゲの腕に命中、続けて胴体に命中し、大トカゲを打ち倒す。
 電光収束撃ちから電光連続撃ち。
 アスファードのサンダーボルトが、更に一匹を打ち倒し。
「残りは貴方だけです」
 残った一匹の大トカゲに、ハルディアのパワーボムが炸裂。倒れた大トカゲは、そのまま動かなくなる。
「これで障害は消えましたね」
 アクスカリバーは何処じゃ〜、と叫びながら消えていくゴリアテを見送りながら、ノイシュは呟いた。
「手分けして探せばきっと見つかるよな! 」
「はい、頑張りましょう!」
 セルティアとアレスは頷き合うと、互いに反対方向を探すべく泉の周りを回り始め。
「さて、あとはアクスカリバーを見つけるだけですね」
 アスファードはアックスソードの刃を拭ってから鞘に収める。
「アックス……アクスカリバーを探しましょうかぁ」
 泉の付近を探るようにして、ラプラスも歩き出す。
 そう、ここからが本番。
 バーニィのアクスカリバーを見つけるべく、大探索が始まった。

●俺のアクスカリバー
「……あれ? アクスセイバー……じゃなかった、アクスカリバーか」
 草をかき分けながら、ヴァゼルはふと思い出したように呟く。
 長らく大トカゲの住処になっていたせいなのだろうか。
 伸び放題に伸びた草は、実に探索の邪魔だった。
「俺も伝説の武具とかすげー興味あるから、いつか家宝として伝えられるぐらいの武器を手に入れてみたいぜ」
「夢は大きく……ですねえ。んー、ないです……ね」
 泉を覗きこみ、セルティア達は溜息をつく。
「……持ってかれて無ければいいんですけどね」
 額の汗を拭い、ハルディアは呟く。
 槍の群竜士・シャオリィ(c00368)や太刀の魔法剣士・ルーン(c01799)、シールドスピアの魔獣戦士・ステイベリー(c06588)といった居合わせた面々のサポートを受けながらの大捜索だが、中々アクスカリバーは見つからない。
 ハルディアの危惧も最もなものと言えるが……今まで此処に大トカゲが居た事を考えると、わざわざ命をかけてアクスカリバーを取りに来る暇人もいそうにはない。
「木の根元とか、獣道の脇とか……そういう所も探してみないとな」
 言いながら、セルティアは別の場所へと探しに行く。
 誰かが持っていけるわけがないとなると、大トカゲによって泉の中に蹴落とされた可能性もあるが、先程セルティア達が泉を覗いた限りでは、その可能性も低そうだ。
「どっか見落としてると思うんだがな」
 キルフェは言いながら、近くの草をかき分ける。
 協力してくれている大剣の魔獣戦士・クロト(c04753)やハルバードのスカイランナー・ミルシェリス(c07386)達も芳しい結果はないようだが……。
「そういえばぁ、あちらの方はぁ、まだ探してませんでしたねぇ」
 ラプラスが指し示した方角では、丁度ノイシュとヴァゼルが探索を行っていて。
「お、見つけたぜ!」
 そんなヴァゼルの声が響く。
「……やけに綺麗だな、ほぼ使った形跡がないような気がするが……まあいいか」
「でも、このアックス……アクスカリバー……どこをどう見ても普通の……だと見えるのですが……何か刻印とかあるのでしょうかね?」
 不思議そうに呟くノイシュとヴァゼルだが、そういう大切にしすぎてあんまり使わないという人間は結構いるものである。
 実際、アクスカリバーなるアックスソードは何処からどう見ても普通のアックスソードで。
 幾らノイシュが調べても、刻印の類は見つからなかったという。
 しかしそれでも、バーニィにとっては大切な剣であったに違いない。
 何しろ、一人でこの泉に来ようなどという考えを持っていた程なのだから。
 これを返せば彼が無茶をしてこの泉に来る事も無くなる。
 そして、大トカゲも全て倒した今……危惧されていたエンディングは打ち砕かれ。
 バーニィの望みを叶える事にも成功したのだ。
「何とか見つかってよかったな!」
「んじゃ、帰るか」
 大トカゲの肉を満足そうに鞄に詰めたショウタロウに、キルフェも頷き。
 アレスは、探索のサポートをしてくれた面々に簡単な礼をする。
 背中には、見つけたアクスカリバーを背負い。
 胸には、やり遂げたという確かな満足感。
 エンドブレイカー達は、軽やかな足取りでバーニィの待つ場所へと戻っていくのだった。



マスター:相景狭間 紹介ページ
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参加者:9人
作成日:2010/04/25
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