ステータス画面

−猪−

<オープニング>

「バルバだー、ボアヘッドが来たぞ―!」
 ラッドシティ辺境の農村に木板を打ち鳴らす音と怒声が響く。叫んだ男は次の瞬間ブーメランの弧を描いて飛来した斧に胸を裂かれ、血を撒き散らして見張り櫓から落ちた。
「イケィ! ミナゴロシだ!」
 血糊を付けた斧をキャッチしたボアヘッドが咆え、斧を振り下ろすと15匹程のボアヘッドが歓声を上げながら村に襲い掛かっていく。
「よーし自警団並べ、ラッドシティ警察が来るまで持ち堪えるぞ」
 村の自警団長プラズマが槍を突き上げると、20人程の男達が呼応して得物を突き上げる。既に伝令は走らせた。ボアヘッド15匹なら自分達でもなんとかなる。プラズマは冷静に村の広場に陣取り槍衾を敷く。
 奔流の如く押し寄せるボアヘッド達を迎え撃つ。技量の差はあれど村を守るべく剣を振るうは人の和、屋根の上より弓矢の援護は地の利、その想いでボアヘッド達を押し留める。
「よし、行けるぞ。このまま押し返せ!」
「ゴアアアァァァ!」
 プラズマが味方を鼓舞すべく叫んだ瞬間、雄叫びと共に大蜥蜴を駆ったボアヘッドが、左右に1匹ずつ斧を持ったボアヘッドを従え、村に突入してきた。号令を出していた群れのボスである。
「ナギハラエ!」
 ボスが斧を振り下ろすのに合わせ、左右のボアヘッドも斧を振り下ろす。オーラの刃が乱舞し、自警団員の幾人かが崩れ落ちた。
「なんだとっ!」
 叫ぶプラズマの瞳に、哄笑する敵のボスが写る。その顔に浮かぶ仮面は、エンドブレイカーならぬプラズマには見えないものだったのである。

「辺境の村がボアヘッドの群れに襲われるわ。村には20人程の自警団が居て善戦するんだけど、マスカレイドのボアヘッドが出て来て一気に劣勢に追い込まれ、自警団は壊滅し、逃げ遅れた村人が全員殺されるエンディングだったわ」
 噂詠の魔曲使い・ルトゥン(cn0053)は、手帳を開くと説明を始める。
「場所はこの村で付近の農地で小麦と米を作っている村よ。畑の先が放棄領域に面しているから普段から自警の意識が高い村みたいね。プラズマさんって人が自警団の長で人望があるみたい」
 地図で村の場所を示したルトゥンは、言いながら手帳のページをめくる。

「襲って来るのはボアヘッド、猪頭のバルバね。数は18匹で内3匹がマスカレイドよ。ボスは大蜥蜴に乗って大斧を持っているわ。このボスと、左右に控える斧を持った2匹がマスカレイドよ。
 残りの15匹は普通のボアヘッドみたいだけど、当然ながらこのボスと統制下にあり、ボスの号令に従って襲い掛かって来るわ。こいつらの武器は大剣と爪ね。15匹の実力は自警団20人と拮抗している様に見えたわ。
 ボスを倒せば瓦解すると思うから、この15匹が突撃して自警団とやりあってる内にボスを仕留めるのがいいと思う。ほら、自警団と15匹始末しに掛っても良いけど、マスカレイドのトドメを自警団の人に刺されると……ね」
 ルトゥンはそう言って立てた人差し指を左右に振る。
「今から行って到着は襲撃の少し前になるわ。プラズマさんと話す時間ぐらいはあると思うから、上手く連携して退治しちゃいましょう」
 ルトゥンの手帳が音を立てて勢いよく閉じられたのだった。


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参加者
紅蓮凍土・レンフェール(c00907)
ついぞ想わぬ・アズハル(c06150)
暴食カンパネッラ・アリア(c07588)
金色の夢・レイ(c09602)
野獣の子・シュブ(c10423)
ファイナルクロス・リスティル(c15843)
呪法剣士・ヴルムグン(c18497)
轟咆雷烙・ワルゴ(c21958)
自然との共生者・レヴィカ(c23468)
雛菊の城塞騎士・デイジー(c25912)

<リプレイ>

●共闘
「この村の村長か自警団の長は居られるか?」
 轟咆雷烙・ワルゴ(c21958)が、雄牛の角を光らせ見張り櫓に居る見張りに向って大音声を上げる。
「俺達はラッドシティ警察の者だ、バルバ出没の情報を受け巡回中であり……」
「この村を目指していると思われるボアヘッドの一団を発見したのです。数が多いので自警団の方々の協力をお願いできないでしょうか?」
 誰何の声を上げる見張りに、真っ白なマフラー『Preghiera-moco』を揺らしたついぞ想わぬ・アズハル(c06150)が身分を明かし、三つ編みにした銀髪を揺らして紅蓮凍土・レンフェール(c00907)が言葉を続ける。
 見張りが笛を吹き、動作で何か伝えると村の木戸が開く。
「辺境まで巡回ご苦労様です。警察の皆様の努力により我らの村も平和が保たれております。あ、申し遅れました、自警団の長を務めておりますプラズマと申します。村長は私の父なれば、私がお話しを伺います」
 プラズマと名乗った髭の男は、礼儀正しく一礼し感謝を述べ、用向きを尋ねる。
「ボアヘッドの集団がこの村に向ってるんだよ。群れのボスは大蜥蜴に跨ってたんだよね」
「そうなのよ。ボスとその取り巻きが手強そうなのだけど、数が多いので仕掛けにくいのよ」
 黒いゴシックロリータ風ドレスGothicDress『Focke-Wulf』の裾をちょこんと上げた金色の夢・レイ(c09602)が説明し、ファイナルクロス・リスティル(c15843)が紅い唇から言葉を紡いで、ミステリアスな真紅の瞳を向ける。
(「心なしか空気が美味しいですね」)
(「んー? 直ぐに血生臭くなるわよ。いやわたしがするんだけどね。……戦い、楽しみ」)
 その後ろで、ブルームーン2ndをギュッと抱えた暴食カンパネッラ・アリア(c07588)が、深呼吸して隣に声を掛けるが、野獣の子・シュブ(c10423)は、嬉しそうに笑って鉤爪をくいくいと動かす。
「デイジーの初舞台です。ココと一緒に頑張りますよ〜」
 アリアの逆隣では、雛菊の城塞騎士・デイジー(c25912)が、相棒の黄色いスカーフを巻いた猪豚ココと気勢を上げる。
「……という算段で行こうと思うんだがどうか? 戦力が足らない様なら何人か回すが?」
「大剣と爪を装備した奴らは、それ程手強そうではなかったので……どうですか?」
 サングラスの奥の瞳を光らせた呪法剣士・ヴルムグン(c18497)と、心配そうにプラズマの顔を覗き込んだ自然との共生者・レヴィカ(c23468)が、自警団による雑魚の押えと、警察によるボスの撃破を提案する。
「15匹ですか……助力は無用です。自警団だけでなんとかなるでしょう。こちらを助けて頂くより、リーダーを早く倒す事に頑張って頂いた方がいいでしょう」
 プラズマの瞳は『こっちは俺達だけで踏ん張るから、お前らもちゃんとやれよ』と言っている様であった。
「ではボアヘッド供が吶喊したら俺達も行動を開始する。……あ、それと油断させる為、見張り櫓は無人の方がいいだろう」
 腕を組んだワルゴが話を締めて笑顔を見せる。エンドブレイカー達と自警団達は、それぞれ配置についてボアヘッド達を待ち構える事となった。
(「守るべき者の為に正しく力を使う方々、何としても命を奪わせたりはしないですよ」)
 レンフェールは精悍な自警団の若者達を見た後、ボアヘッド達が襲来する森の方を見つめるのだった。

●来襲
「キヅイてナイぞ、イケィ、皆殺しダ!」
 森から現れたボアヘッド達。見張り櫓に人が居ないのを確認しほくそ笑み、大蜥蜴上のボアヘッドが戦斧を振り下ろすと、爪を鳴らし大剣を掲げ、歓声を上げ突撃して行く。
 木戸を撃ち破り村に突入するその様を、大蜥蜴上のボアヘッドは満足そうに見ていた。……が、
「ほう、バルバとは言えなかなかの剛の者のようだな。その猪の双牙で、牛の双角を折れるか試してみるか?」
「お前たちの悪行は目に余るものがある。悪いが討伐させてもらうぞ」
 繁みからワルゴが現れ、頭上でナイトランスを一閃し小脇に抱えて構え、ヴルムグンが無銘業物の柄に手を掛け、黒皮製ロングコートをはためかせながら距離を詰める。
「フクヘイか、チョコザイな!」
 ボスはひらりと大蜥蜴から飛び降りると、側近の2人と斧を構える。その側近の一人に、ヴルムグンの後ろから躍り出たシュブが獣爪を突き立て、側近はその爪撃を斧頭の側面で受ける。
「ハヤイ……な」
「……ふふふ、楽しめそうな相手、だね……楽しもう、ね?」
 そのまま斧頭の側面を蹴ってトンボを切ったシュブが着地すると、ヴォルフファングが揺れる。 
「雑魚は大丈夫そうだな」
「私達もボスを倒し次第すぐ駆けつけますが……無理せぬよう…持ちこたえて下さいませ」
 村の方をちらりと見たアズハルは、村に突入したボアヘッドが戻って来ないのを確認し、愛用の棍【ちっちゃいおっさんの愛情】を手にワルゴの隣に並び、同じ様に自警団の身を案じたレンフェールが、白と黒の翼と銀の十字架の描かれた盾を手にじりじりと距離を詰める。
「バルバって言うのは本当にどこにでも居るものなんだねぇ」
「こら、ココどうしたんだよ」
 レイが暗殺シューズAssassinationBoots『Messerschmitt』で、タイミングを計る様にステップを踏み、その横で大口を開ける大蜥蜴を見て、前に進もうとしない相棒の猪豚をデイジーが叱咤している。
「ヒザマづいテ、イノチごいシロ!」
 ボスと側近が斧を振るい、無数のオーラの刃がエンドブレイカー達に降り注ぐ。
「……させない、の、です」
 アリアのローブ『天覆う闇』の背から蝙蝠を思わせる翼が広がり、放たれたレーザーが幾つかのオーラの刃を打ち消すが、それでも尚、多くの刃がワルゴとヴルムグンを穿つ。
「黄金の蝶に誘われ、その刃増えしを阻む」
「綺麗だけど、痛いよ!」
 リスティルとレヴィカの手から、鱗粉を風に舞わして黄金の蝶が舞い広がる。
「コドモダマシを!」
 側近は斧で黄金の蝶を払いながら、その力を知らず声を荒げた。

●牙折
 突進した大蜥蜴の牙が先程までレイが居た空間を噛む。ワルツを踊る様にその牙を躱したレイが、お返しとばかりに大蜥蜴の胴体に、踵を叩いて出したシューズの刃を蹴り込む。
「蜥蜴が相手じゃ僕のワルツも宝の持ち腐れ……かなぁ……」
 唇に手を当てレイが微笑む。
「……とかげ。……大きい……とかげ」
 呟くアリアの髪が牙を剥き、力を溜める様に揺らめく。レイに蹴られた大蜥蜴はアリアの方が組み易しと見たのか、大地を駆け突っ込む。
「残念、アリア……見た目よりは……やるんだ、よ? いただき……まーす」
 その体躯を大鎌の柄で押しとどめたアリア。その髪が次々と大蜥蜴に食らいつく。その1つが口を離し、唾を吐く様な仕草をする。
「やっぱり……固い? ……それとも……不味い?」
 アリアは自分の髪と会話を始め、その周囲に薔薇の花弁。レイが幻の花弁を舞わせながら次々と蹴りと叩き込んでいく。激しく動き回っているのに着衣が乱れる様子は無い。
「紳士の嗜みだからね、当然だよ」
 鉄壁の如くスカートを操り、レイは再び蹴りを叩き込む。

 側近の振り下ろした斧と太刀が交錯し、金属音を響かせる。次の瞬間、ヴルムグンは残像を残して移動し、二方向からその側近を斬り付けた。
「コザカシい!」
「チッ!」
 残像が消えたところにオーラ刃の嵐、サングラスが折れ飛び舌打ちしたヴルムグンのこめかみ辺りから血が流れる。
「ヴルムグンさんを回復します」
 後方からデイジーの声。回復が重複しない様、声を出しているのだ。
 デイジーは野太刀を振るって癒しの拳を飛ばし、他に回復が必要な者が居ないか戦場を見渡す。因みにココはデイジーの後ろで激しく唸っているが、飛び出して行く様子は無い。
「攻撃、行きますよ」
 側背からレンフェールが盾の縁で側近をV時に裂く。小さく悲鳴を上げた側近が振り返ると、今度はヴルムグンが太刀を一閃し、薔薇の花弁が舞う。
 連携の取れた攻撃に側近は2人から跳び退さり、斧を回転させオーラの刃を飛ばす。刃がレンフェールの鎖帷子を一部を裂き、その部分に血が滲む。
「レンフェールさんを回復」
 後方からデイジーの声と共に癒しの拳。デイジーは状況を的確に把握し、癒しの拳で適時仲間を回復して戦線を支えている。
「そこだ……これで終わりにしてやろう」
「獅子の咆哮、受けてみますか……?」 
 ヴルムグンが多重残像を以て斬り掛り、レンフェールのオーラが獅子を形どり側近に喰らい付く。
「グ……キサマら……」
 振るった斧は虚しく空を切り、最後に伸ばした手でヴルムグンのコートを掴むが、側近はそのまま血を吐き、前のめりに崩れ落ちた。

 もう1体の側近の振り下ろした斧がシュブを肩口から裂くが、その腕にシュブの獣腕が喰らい付き、裂かれた傷が癒える。
「ふふふ……ふふふふふ」
 不遜な笑い声がシュブの口から漏れ、宙を薙いだ獣腕から返り血が飛び散る。
「……さぁ、もっと楽しもう?」
 踏み込んだシュブにオーラの刃を叩き付ける側近。シュブの肌が裂かれ鮮血が舞うが、勢いを殺さずシュブが獣爪を乱舞させる。
「あはは……あははははははははは!」
「狂ッタカ!」
 高笑いを浮かべたシュブの獣腕が裂く、薙ぐ、穿つ! 側近もシュブを睨むと、負けじと斧を乱舞させる。シュブは時折デイジーやレヴィカの回復援護を受け、一人で側近を抑え込んでいた。

「もらった!」
「そこだ!」
 アズハルの棍はボスの足元を薙ぎ、ワルゴのランスは回転して敵を穿つ。
「ナメルな、ニンゲン!」
 立てた戦斧の柄で棍を防ぎ、そのまま回転させた斧で、ワルゴの一撃を喰らいながらも至近距離からオーラの刃を叩き込む。
「ふふ、やるではないか。だが俺の体は貫けても、この村を守る俺の意思までは貫かせんぞ!」
 スーツアーマーが凹み、ワルゴは片膝を付きそうになる脚を気力で奮い立たせる。
「ゴアアアァァァ! シブトイ奴メ!」
 ボスが咆え、戦斧を上段に構える。その周囲を飛ぶのはリスティルとレヴィカの黄金の蝶達。ボスが斧を振り下ろしオーラの刃がワルゴを穿つ。
「慢心……舞う蝶にその心を悔いて死の舞踏を舞い踊れ!」
 応えたリスティルが大鎌『クロノス』の石突を地面に突き立てると、巨人の拳がボスを殴り上げる。
「得手を封じ、更にその体も封じる!」
 宙を吹き飛ぶボスに、レヴィカの体から伸びた白銀の鎖が絡み付く。
「この身は金剛不壊の壁! 幾度砕かれようが、決して崩れはせん!」
「その身朽ちて山の糧となるんだな」
 ワルゴが闘志をみなぎらせ、不屈の心で雄叫びを上げ再び吶喊し、合わせたアズハルの棍が振り下ろされた。
「キサマら……」
 ボスはそれらを受け血の混じった唾を吐くと、忌々しげにアスバルを睨みつけた。

●攻守
 レイの蹴りで全身を血で染めた大蜥蜴が、レイに突っ込むその後ろ、
「……穿て」
 アリアの周囲に虚空を突き破って邪剣群が現れて乱舞し、大蜥蜴とシュブが相手どる側近を切裂く。その時、シュブを援護するレヴィカの蝶が増殖し、大蜥蜴の周りを邪剣に合わせて乱舞し始めた。
「舞う蝶と邪剣と一緒にワルツを踊るのも、なかなか出来ない体験だよね。……けど、それもこれで終幕かな?」
 一緒に舞い踊るレイの足が止まり、大蜥蜴は自分を激しく傷つけた彼に大口を開けて突っ込む。その顔に蹴り、胸に蹴り、前脚に蹴り。振り抜く足の残像と共に大蜥蜴の鮮血が飛び散る。最後に顔に蹴り込まれたそのつま先の刃がマスカレイドの仮面を打ち砕く。
「グググ……」
 唸った大蜥蜴の四肢は力を失いその場に倒れ伏す。アリアとレイは大蜥蜴が動かなくなったのを確認し、シュブの戦う側近の方へ向き直った。

「……やる、ね?」
 肩口に食い込む斧を見たシュブの第一声がそれ、側近を蹴って跳び退き、仕込み杖で素早く癒しの魔法円を描く。
「サセルカ!」
「あなたがさせないんです」
 側近もそうはさせじとオーラの刃を飛ばすが、その視界を遮る様にレヴィカの黄金の蝶が乱舞する。刃と蝶が交錯する間にシュブの描く魔法円は効果を発揮し傷を癒す。
「まだ要るかな?」
「大丈夫、大丈夫!」
 問い掛けるデイジーにシュブは血を拭いながら応える。その視線の先、激闘を繰り広げた側近には、
「殲滅する!」
「私はただ、私に出来る事を!」
 ヴルムグンとレンフェールが左右から斬撃を見舞う。
「トドメは私に刺させてよ!」
 雄牛の角を生やしたシュブが突っ込み、側近を跳ね上げ落下してきたその腹を獣腕が貫いた。
「……ツヨイ……ナ」
「……もう、バラバラ? ……まだまだこれから、なのに」
 側近ボアヘッドの最後の言葉に、シュブは不満そうに小首を傾げた。

「グオォォォォ!」
 周囲を竜巻の如く黄金蝶に乱舞されたボスが呻く。その蝶達をオーラの刃で斬り裂き、その勢いのままボスが斧を投擲する。
「そうよ……もっと来てもらわなきゃ、戦う意味がないでしょう?」
 Temperanceが裂かれ血が滲むのを見て、リスティルは言うと大鎌を構え直す。
「お仲間達はおねんねした様だぞ、お前も後を追えよ」
「俺は盾ではなく壁。お前の暴虐止めて見せる」
 横合いからアズハルが棍を回転させながら突っ込み、逆側からワルゴもナイトランスを回転させながらボスの脇腹を穿った。
「さがレ、ニンゲン!」
 ボスが戦斧を振るって2人を退ける。脇腹から血がとめどなく流れ、肩で息をするボスは、大蜥蜴と2体の側近が既に地に伏し、エンドブレイカー達に囲まれている事を知る。
「オマエタチ……オノレ、キサマら!」
 戦斧を振り下ろしオーラの刃を飛ばすが、出た刃はレンフェールの盾によってクラッシュされ、目を見開いたボスにエンドブレイカー達の攻撃が集中する。ボスは幾重もの刃等に貫かれ、リスティルの出した巨人の拳に顎を砕かれ、天を仰いでゆっくり倒れたのである。

●村助
「なにを……」
 ボスの首をヴルムグンが掻き切るのを見て、アズハルが声を上げる。
「雑魚供を壊走させるぞ、急げ」
「あ、まだ殺れるのね」
 ヴルムグンの言に、戦いの余韻に浸っていたシュブが目を輝かせる。
 ボスの首を持ってエンドブレイカー達が村に突入すると、既にプラズマらに6体倒されていたボアヘッド達が、算を乱して逃げに掛る。無理しない程度に追撃し、更に3体のボアヘッドを屠った。
「わりと普通でしたね。ココ以外……」
「ご協力ありがとうございました! 無事に撃退できてよかったです!」
 デイジーは逃げ去る最後の1匹の背中を見て、威勢だけで戦わなかった相棒に嘆息し、レヴィカはプラズマと握手を交わしている。
 勝利の宴が開かれ、リスティルがファイアーワークスで打ち上げる花火に、エンドブレイカーと村人達の笑顔が煌めくのだった。



マスター:刑部 紹介ページ
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楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:10人
作成日:2011/11/25
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