グルメオン



<オープニング>


 カーネルの森には宝石のように美しい花があるのだが、そこに巨大なカメレオンが棲みついてしまい商人達が困っている。
 この花は通称『旨味草』と呼ばれており、調味料として用いられていたもので、料理の隠し味として使われている事が多いんだ。
 『旨味草』の味は蜂蜜によく似ているが、さっぱりしていてしつこくない。
 魔物もこの花が好きで、ここを縄張りにしているのかも知れない。
 そこでお前達に魔物を退治して欲しいんだ。

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参加者
笑劇の伝道師・オメガ(a00366)
女蘭狐璃威連盟酒頭・カメリア(a02670)
快傑ズガット・マサカズ(a04969)
砕喰兼備・オルド(a08197)
爆乳と神の拳を持つ拳皇・エイリアス(a09686)
心の震える歌を・ブリジット(a17981)
断罪の剣・カズキ(a19185)
ごはんが大好き・キララ(a25679)
愛を振りまく翼・ミャア(a25700)
前進する想い・キュオン(a26505)
永劫回帰・ベルウォート(a26834)
永遠の旅人・アリス(a27926)


<リプレイ>

●カーネルの森
「エイリアスは今回が初めての依頼になるのか。……頑張れよ」
 豪快な笑みを浮かべながら、笑劇の伝道師・オメガ(a00366)が爆乳と神の拳を持つ拳王・エイリアス(a09686)の肩を叩く。
 エイリアスは地獄のズガット・マサカズ(a04969)の密かなサポートを受けながら、今回の依頼に挑んでいる。
「まだまだ未熟ですけど、自分にできる事を全力で頑張ります」
 気合を入れて頷きながら、エイリアスが森の中を進んでいく。
 カーネルの森は似たような場所が多いため、途中で迷わないようにするため木に目印をつける。
「これを機にエイリアスも依頼を取って、たくさん冒険しような♪ なーに緊張するのは半分で良い。俺がついているし、何気にメンバーの大半がベテランだから、先輩冒険者のテクニックを実地で学ぶんだぞ」
 エイリアスを激励しつつ、マサカズが彼女と同じ歩幅で森を進む。
 森にはどんな危険が潜んでいるのか分からないため、辺りを警戒しながらいつでも彼女を守れるように心掛けておく。
「この地図の通りなら……こっちに旨味草がありそうですね……」
 旨味草を採取していた人に描いてもらった地図を開き、滴る緑・ベルウォート(a26834)が目印を頼りに森を進む。
 森の地図はそれほど詳しく描かれているわけではないため、だいたいの勘と雰囲気を頼りに進んでいくしかなさそうだ。
「美味い草を食べる獣……さぞかし美味しいでしょうね♪」
 旨味草を主食にしている魔物の姿を思い浮かべ、甲殻纏う白狂・オルド(a08197)がウットリした表情を浮かべて呟いた。
「そう言えば旨味草って、宝石のようですけど、宝石じゃありませんのよね。でも美味しければ問題なしっ!」
 近くの木に目印をつけながら、香水は極上ワインな・カメリア(a02670)が辺りを睨む。
 ベルウォートの持っている地図が確かなら、そろそろ大きな沼地に出るはずだ。
「にゃう〜〜ん。とりあえず、美味しいものの独り占めはよくないのにゃ。私にも食べさせるのにゃ〜」
 適当な長さに切ったロープを時々木に巻きつけ、ごはんが大好き・キララ(a25679)がフラフラと歩く。
 少しお腹が空いているのか、鼻をヒクヒクとさせている。
「何だか妙な臭いがしてないか?」
 キララが突然コロンと倒れたため、白銀の魔狼・カズキ(a19185)がすぐさま駆け寄り辺りを睨む。
 妙な臭いは森の奥から漂っており、少し吸い込んだだけでも眩暈がする。
「ひょっとして……この先にある沼から臭っているんじゃないんですかぁ?」
 ベルウォートの持っている地図を覗き込み、愛を振りまく翼・ミャア(a25700)がトコトコと走り出す。
「……間違いない。異臭の元はあの沼だ」
 険しい表情を浮かべながら、前進する想い・キュオン(a26505)が沼を睨む。
 沼からはブクブクと泡が出ており、何かの腐ったような臭いがする。
「念のため臭い消しをかけておいた方が良さそうですわね」
 ハンカチで口元を押さえ、心の震える歌を・ブリジット(a17981)がボソリと呟いた。
「回り道をした方が良さそうだね。こんな沼に入ったら臭いがしばらく取れないだろうし……」
 爽やかな笑みを浮かべながら、虚構の微笑み・アリス(a27926)が回り道を進んでいく。
 勇敢にも沼に入っていったオメガの姿を瞳に焼き付け……。

●腐り沼
「うみゅ〜。泥はつけておかないとだけどぉ〜。塗らなきゃダメだよねぇ……?」
 回り道をして反対側の岸に着き、ミャアが険しい表情を浮かべて腐り沼を指差した。
 腐り沼の泥はグルメオンが最も嫌うものなので、身に着けるものに塗っておけば決して襲われる事はないのだが、あまりに臭くて近寄るだけでも嫌らしい。
「が、頑張るにゃ〜」
 覚悟を決めて鼻を摘み、キララがマントに泥を塗っていく。
「仕方ないわね。これも身を守るためだもの……」
 青ざめた表情を浮かべながら、カメリアが腐り沼の泥を鞘にいれる。
 しばらくトラウマになりそうな臭いであるため、テキパキと作業をこなしていく。
「……エイリアス、冒険者って仕事は危険と隣り合わせで地獄へ自ら進んで行く稼業だ。傷つき、汚れ、地に倒れたら這って泥を啜っても生き延び道を進み再び冒険を達成せねばならない。俺達が冒険をするのは俺達のためである以上に仲間や見知らぬ人々の為に冒険をするんだ」
 ようやく腐り沼を渡り終え、マサカズがボソリと呟いた。
 先行して沼に入っていたオメガは途中で深みにハマッたため、親指を立てたまま沼の底へと沈んでいく。
「冒険って命懸けなんですね……」
 自分のマントに泥をすり込み、エイリアスがなむなむと両手を合わす。
「うぅ……、後で洗濯すれば大丈夫だよねぇ……へっ? ……きゃぁぁぁ!」
 涙目になって沼に近づき、ミャアがコロンと落ちていく。
「だ、大丈夫!?」
 慌てた様子で沼に駆け寄り、オルドがあまりの臭さに逃げていく。
「ご、ごめんなさい。やっぱり駄目だわ」
 ウルウルと涙を流し、オルドが嫌々と首を横に振る。
 ミャアを助けたい気持ちはあるのだが、沼が臭くて近づけない。
「はははははっ、こんな事もあろうかと沼に潜んでいた甲斐があった。……生きてるか、ミャア?」
 豪快な笑みを浮かべながら、オメガがミャアを抱えてムックリと沼から顔を出す。
「臭くて死にそうですよぉ……」
 死の淵を彷徨いながら、ミャアがコクンと頷いた。
「えっと……、ここで着替えておきますか?」
 心配した様子でミャアを見つめ、ブリジットが予備に持ってきた服を渡す。
「き、気にしないでください。この着ぐるみは丸洗い可能なのでぇ……」
 フラフラとしながら、ミャアがニコリと微笑んだ。
 色々な意味でトラウマになりそうだが、グルメオンを退けるためには必要な臭いである。
「……ミャアにとっては災難だったな。せめて顔だけでも拭いておけ」
 ミャアにむかってタオルを投げ、カズキが黙って背をむけた。
「それにしても凄い臭いだよね……。魔物がこの臭いを嫌っているのも分かるなぁ」
 異様な臭いの漂う中、アリスが冗談まじりに微笑んだ。
「正直嫌だけど、グルレオン対策だもんね」
 青ざめた表情を浮かべ、キュオンがマントに泥を塗る。
「気にしたら負けかなと思っています」
 そう言ってベルウォートが杖をさじのようにして使い、外套に泥の臭いをつけるのだった。

●グルメオン
「これが旨味草か、絶対帝国にもち帰るぜ♪」
 旨味草の群生地に辿り着き、マサカズがクールな表情を浮かべて辺りを睨む。
 辺りには異様な気配が漂っており、いつグルメオンが襲ってきてもおかしくない。
「この何処かに……グルメオンが……」
 マサカズと背中合わせになりながら、エイリアスが警戒した様子で拳を握る。
「カメレオンさ〜ん。早く来ないと貴方の餌全部食べちゃうわよ〜」
 旨味草をぷちぷちと抜いていき、オルドがわざと大声を出してグルメオンを挑発した。
「……仕方ない。あれをやるか」
 瞳をキランと輝かせ、オメガが仲間達に合図を送る。
「行きますよ……2……1……0っ!」
 それと同時にホーリーライトを発動させ、ベルウォートが周りの風景と似つかわしくない光を発し、何処かに隠れているはずのグルメオンを探そうと試みた。
「やっぱりダンサーが必要のようね。伝説のの吟遊詩人チャ・カトウがそうしたように……」
 含みのある笑みを浮かべ、カメリアが熱い視線をオメガに送る。
「……脱ぐか。ちょっとだけだぞ」
 恥ずかしそうに頬を染め、オメガが音楽に合わせて服を脱ぐ。
 次の瞬間、グルメオンの長い舌がオメガの頭上にあった枝を狙う。
「いたにゃ! あっちにゃ!」
 すぐさまリングスラッシャーを放ち、キララがグルメオンの舌を切断する。
 グルメオンは大量の血を撒き散らし、再び草むらに隠れて辺りの色と同化した。
「引っ掛かったな! かくれんぼは終わりよっ!」
 紅蓮の咆哮を発動させ、オルドがグルメオンの後を追う。
「……気をつけてね。いきなり襲って来るかも知れないから……」
 念のため気高き銀狼を放ち、アリスがゴクリと唾を飲み込んだ。
「まだ息があるわ。……そっちよ」
 いきなり飛び上がったグルメオンを睨みつけ、カメリアが粘り蜘蛛糸を放つ。
「なかなかすばしっこい敵ですわね」
 グルメオンの逃げ道を塞ぐため、ブリジットがブレードダンス♪を踊りだす。
「ぬおっ! それは俺の……ぐはっ」
 ブリジットの強烈な一撃を喰らい、オメガが前のめりに倒れこむ。
「ご、ごめんなさい。わざとじゃないんです。……本当ですわ」
 心配した様子でオメガに駆け寄り、ブリジットが大粒の汗を流す。
「うにゅう……、真っ赤っかだねぇ」
 真っ赤に腫れた何かを見つめ、ミャアがボソリと呟いた。
「と、とにかくグルメオンを退治しよう。消毒しないと大変な事になりそうだし……」
 腐り沼の毒でどす黒く晴れ上がってきた何かを気づき、キュオンが苦笑いを浮かべて辺りを睨む。
 グルメオンは姿を消しているようだが、辺りに血痕が残っているため、ある程度の場所が分かる。
「……愚かなヤツめ。それで隠れているつもりか」
 すぐさまリングスラッシャーを放ち、カズキがグルメオンの尻尾を切った。
「俺達で倒すぞ、エイリアス!」
 そう言ってマサカズがグルメオンの体を掴み、デンジャラススイングを使って投げ飛ばす。
「これで……終わりです……」
 落下してきたグルメオンに狙いを定め、エイリアスが連撃蹴を放ってトドメをさす。
 グルメオンは辺りに臓物を撒き散らし、香ばしい匂いを辺りにもわんと漂わせる。
「やったな、エイリアス! これでお前も一人前の冒険者だっ!」
 爽やかな笑みを浮かべながら、マサカズがエイリアスの肩を叩く。
 エイリアスはホッとしたのか、その場にヘナヘナと座る。
「それじゃ、お祝いしないとね。みんなで酒場に行きましょう♪」
 辺りに生えていた旨味草を採取し終え、カメリアがエイリアス達にウインクした。
 旨味草で作った酒を楽しみにしながら……。


マスター:ゆうきつかさ 紹介ページ
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