| 
| <オープニング>●呪いの遺跡恐らく彼の国を襲った冒険者達に生き残りは殆どいないであろう。
 そして滅びた彼の国に踏み込んだ者は二度とその健やかなる表情を見せることはなかった。
 
 それは、既に滅びし北の国に伝わる伝承である。
 
 この情報は、アンサラーの護衛士が捕えた盗賊がもたらしたのだが……。
 「ここより東にある廃国の遺跡には滅多にない金銀財宝が有る。だがしかし、その地に踏み込んだ者は例外なく罰を受けて死ぬのだ……」と。
 盗賊の間では、その遺跡は『呪いの遺跡』と恐れられているのだという。
 「これは、間違いなくあの遺跡を指していると思わないか?」
 そう――モンスター地域解放戦の中で突如として現れた黄金の遺跡。
 
 解放戦の時には、多くのモンスターが集う、この地域を解放する事は出来なかったが……。
 新たに冒険者を編成して遠征すれば、この地域の解放は可能だろう。
 
 近隣の街跡から出土した文献からは『呪いの遺跡』『光の石』の二文字しか読みとれなかった――
 しかし、遠目から様子を窺うだけでも、途方もない大きさの遺跡なのは間違いない。
 
 そこで過去にどのような文化が営まれ――どのようなモンスターが潜むかは不明である。
 
 「巨大な黒い犬が立ちはだかる姿が視えマシタ」
 白髏の霊査士は冒険者達に告げる。
 数少ない霊査の材料をかき集め、やっと視えたひとつのモンスター像である。
 「皆サンには地域を開放した上で、是非あの遺跡を調べていただきたいのデス――出来る限り、内部マデ」
 危険であることは言うまでもない。
 だがコレは実に、冒険者らしい依頼であろう。
 
 周辺のモンスターを掃討し地域の解放を行うと同時に、遺跡の探索を行うのだから。
 
 「この地域を開放できれば、グリモアの力も増すかもしれまセンネ」
 最後に、ロウはそう付け加えた。
 
 
 ※注意
 続モンスター地域解放作戦に参加する冒険者が少なかった場合、地域を開放する事はできずグリモアの力も増すこともありませんので、注意が必要です。
 
 
 |  |