<壮行会>


 (酒場にて、椅子に揺られて思案するリゼル)

「ふぅ。明日は、いよいよ無敵大帝に鉄槌を下す大作戦ね。明日の作戦は……」
「第2から第4作戦まで同時進行って初めての形だし、戸惑いそうなのよね。特に新米冒険者の人とか迷子になっちゃうかも。そんな重大な時にプルミーに情報局を任せるのは―――」
「むにゃ、もう食べられませんよ、ドリルマンさん……zzz」

(マンドリルとお菓子を食べあう夢を見ているプルミエール)

「ちょっと心配……どころじゃないわよね。私もユリシアも戦場の情報局はできないし、うーむ。どうしよ」
「すいませーん、エルル先生いますか?」

(初々しい声と共に酒場にやってくる冒険者。たたずまいを見るに、新米冒険者のようだ)

「エルルちゃん? ここにはいないわよ」
「あ、そうですか……エルル先生に聞きたい事があったんだけどなぁ」
「エルル先生って……ああ、あなた、スプリングスクールの生徒さん?」
「あ、はい。卒業した今でも、たまにわからない事があると、先生に教えてもらってるんです」
「へぇ、そうなんだ。エルルちゃんは偉いわね〜。ん? まてよ……エルルちゃんなら」
「おっし、このリゼルさんもあなたと一緒にエルルちゃんを探してあげるわ! ささっ、行きましょ!」

(しばらくして)

「え、えっと、今回の情報局を担当する事になったリボンの紋章術士・エルルです。
皆さんよろしくね」
「情報局では『無敵大帝に鉄槌を』の決行当日に、皆さんの生の声を受け取って、情報ペーパーを発行するの。作戦の最中はいつでも投稿を受け付けているから、皆さん、どんどん投稿してくださいね♪」
「今日は前日なので『壮行会』を行うの。作戦の前の意気込みや友達へのメッセージなどを投稿して下さいね。皆さんのお便り、待ってます♪」