●問題 "「来たか。待っていたぞ」
先を急ぐ君の前に1人の重騎士が立ちふさがる。
重騎士は手に綱を持っており、綱の先には1匹の動物が繋がれいた。
なぁ〜んなぁ〜んとその動物は、愛くるしい瞳で君を見つめて鳴いている。
思わず手を伸ばす君を手で押し留めると、重騎士の娘は苦笑しながら言葉を続けた。
「同盟に住む者なら誰でも知っている筈の問題だ。
このランドアース大陸で最も知られている騎乗動物、農作業にも使われる温厚なこの動物の名前はなにか。
簡単だが、間違えて記憶している者も多い」
彼女が手を伸ばし首を撫でるとその動物は嬉しそうに擦り寄る。
数が少ない白い肌のその子は、御伽噺の王子の姿を思い浮かべさせた。
御伽噺のお姫様を迎えにいく王子の乗る動物は、白いのが相場。
「正解したら、この子を貸してやろう。
…確かに、走るより足は遅くなるかもしれない。
だが、この先にある…沼地をそのまま抜ければ、泥だらけになるうえ更に遅れることになるだろうな」
丘の上で待つあの人に、泥だらけの姿を見せないようにするには、この問題に正解するしかないようだ。
「さて?」
答えを促すように、首を傾げて彼女は君を見た。" | ●出題者
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