●問題 あなたは見事、正解の道を選ぶ事ができた!
この調子で、またデンジャラスな道を気合で進もうっ!!
「おお、来たか。待っておったぞ」
と、体格の良い初老の男がそこにいた。その向こうには見るからに流れの速そうな川がドォーと流れている。
「悪いが橋は壊させてもらったのでな、泳いでここを渡ってもらおうかのぅ」
壊した橋を誰が直すのかという疑問も生じたが、つづけて男はこう言い放った。
「ただ泳ぐだけでは面白くないからのぅ、丸太を用意したんじゃ。こいつを投げ込んでいく・・・こんなふうにのぉっ!」
ぶぉんと投げられた丸太は激しく飛沫を上げ、勢いよく流れていった。一度でも当ればそのまま流されて行ってしまうだろう。試練をする者にしてみれば、すこぶる面白くない試練だ。丸太を投げ込んで面白がっているのはこの男だけである。
「狙って投げはしないから安心せい。おまえさんは流れてくる丸太を避ければいいだけじゃ、わっはっはっは!」
笑い事ではない。男を川に突き落としてやりたいという衝動を抑えつつ、どうやって泳ごうか考える。
流れに逆らえば、あまり流されず目の前の向こう岸に辿り着けるだろう。あえて流れに乗れば、丸太を避けやすくなるだろうが、目の前の向こう岸には辿り着けない。さて・・・・ | ●出題者
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