●残念!

「あ、ありがとう………」
 照れたように女の子は、そうあなたに告げた。
 どうやらあなたに気があるようだ。
 さあ、どうする?

 ………。
 ………………。
 よし、一緒に丘の上に行こうっ!!
「丘の上ですか? 残念だけど、私が行きたい場所は……あそこなのっ!!」
 女の子の力は凄まじかった。
 女の子の走りも凄まじかった。
 女の子の言う行きたい場所はスタート地点。
「ふう、これでもう大丈夫ね!」
 よくわからないが、これで大丈夫なんだろう。
 そう言い聞かせながら、あなたはスタート地点から、また登り始めたのである。