●残念!

 これくらいなら、大丈夫だろう。
 あなたは、そう思い、知り合いの名前と旅団名を書いていった。
「ありがとよっ!!」
 彼はそう言って、さっさとその場を後にしようとした。
 と、そのとき。
 あなたの頭の中にある事が浮かんだ。
「何で、私の名前を書いたの?」
「あなたからの紹介でって言われたけど、正直困るんだよね」
 沢山の知り合いから攻められるあなた。
 その光景が浮かんでは消え、消えては浮かぶ。
 ちょ、ちょっと待ったっ!!
 あなたは急いで立ち去る彼の手を掴んだ。
「交換条件だ。スタートに戻るか戻らないか……決めてくれなきゃ、これは返せねぇぜ?」
 意地悪く笑みを浮かべる彼の言葉に、あなたは決断した。

 こうしてあなたはスタート地点へと戻ってきた。
 やり直せるだけ、幸せあのかもしれないと思いながら。