●残念!

 かわいい黒いノソリンはゆっくりゆっくり進みます。
 あれ? なにやらコースが違う気がするぞ?
 それでも黒いノソリンはゆっくりゆっくり進みます。
 もしもーし、あの、ノソリン君、コースが違うんで、戻ってくれませんか?
 そのような事を、あなたは黒いノソリンに頼みました。
『がってん承知っ!!』
 黒いノソリンはそんな表情を浮かべると。
 のそのそのそのそ!!
 現在、黒いノソリンは時速8キロで進んでいます。最高速度です。
 頑張っています。黒いノソリンの光る汗も眩しく見えます。
 あ、ゴールが見えてきました。
 いえ、ゴールではありません。
 そこはスタート地点です。
 黒いノソリンは満足そうにスタート地点でゆっくりと腰を落としました。
 あなたは、悲しげに黒いノソリンを見ました。
 どうやら、もう一度、丘を目指さなくてはならないようです。
 気を取り直して、もう一度、進んで行きましょう!