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夏の夢は終わりを迎えた。 貴様らの努力は労いに値する。良く遣った。我が褒めてやる。 だが、貴様らには未だ遣るべきことが遺されているだろう。 惜しむ間も無く、元居た場所へと還れ。有能な冒険者に休む暇は無い。
一月にも満たぬ日々は中々に面白いものだった。 貴様らは団長の期待に応える優秀な護衛士だった。 起こした事柄への責任は果たせたと、此処での働きに胸を張れ。
……貴様らに護衛士章を配布する。 皮肉にも護衛士である間は身に着けることが適わぬ品だ。 しかし「琥珀宮ガランルフレ」護衛士団は役目を終えて解散する。 以後であれば誰が見咎めることも無い。記念として、受け取っておけ。 我がして遣れる団長らしいことは此れくらいだな。
■最後に 日々は常に忙しなく過ぎた。 思えば、ゆるりと言葉を交わした機会も少なかったな。 少しばかり悼む機会は設けてやる。気が向けば足を運んでくれ。 泣きたいと言うのなら独り者の女限定で胸を貸してやる。甘やかそう。 男は何だ。ええと。酒なら用意するが。
■解散予定日時:14日(木)0時00分 |