<【イベント】『悪』の旗印 〜烈死鎮魂〜>

 覚悟してきたとはいえ、仲間を失う事は辛い事。
 私達も例外ではなかったわ。
 だからこそ、埋葬したいという希望を叶えたかったの。
 それがたとえ、危険な事でも……

【イベント】『悪』の旗印 〜烈死鎮魂〜 運命を信じてる霊査士・フォルトゥナ(a90326)

場所:竹林奥の水場   2006年07月15日 21時   発言数:5
●烈死鎮魂
「余計なことは言いっこなし! 拠点まで戻って、埋葬してあげたい人はいる?」
 運命を信じてる霊査士・フォルトゥナ(a90326)は、拠点に残る冒険者たちに尋ねた。幾人かの、遺体を取り戻してやりたい……との話を聞いたからだった。
「そうね……日にちも掛かる話だから、あまり多くの人に許可する訳には行かないわ。多くて5人、できればそれ以下にして頂戴。ここも安全とは限らないし……。ただ、モンスターと化した『悪』が残っている可能性もあるから、決して油断はできないわね」
 冒険者たちは、暫く悩んで会話を交わす。気持ちは皆すぐにも行きたいのだろうが、心配も拭えないからだ。
「どうやら『悪』の遺体もあるみたいだし、何か回収できれば分かるかも知れないわ」
 そんな彼らに対し、霊査士が後押し。そこまでを聞いて、ようやく何人かが名乗りを上げたのだった。


●マスターより
 内容は上記の通り。ただし、時期が時期なので、遺体を持ち帰る訳には行かないので、その場で丁寧に埋葬してあげてくださいませ。言葉を掛けて上げたいかたはその節にでも。
 戦闘はおまけ的な要素に過ぎませんが、油断はできませんので対処を忘れないように。
 また、『悪』の面々をどうするかはお任せしますが、霊査士としては「亡くなった者に罪はない」といった感傷でしょうか。
 見ようによっては追いはぎっぽい気もしますが……、そこはプレイングで繕ってくださいませ。
 烈死:造語で、はげしい死に様を意味します。
 鎮魂は、言うまでもないでしょう。

 それではよろしくお願いします。

※ 難易度=普通相当。こちらの〆は19日の8:00までとし、当スレッドへのレスをプレイング提出とみなします。

美獣乱舞・エアロ(a23837) 2006年07月18日 23時
【行軍】召喚獣は消して行動。隊列は後方。足跡などの痕跡を【隠匿】しつつ行軍。夜間は交代で見張りを。幸せの運び手を使用し、食料の負担を少しでも減らす。使用時はマント等で遮光処理を。 【戦闘】『悪』との交戦は回避。目的地にモンスターが居た場合のみ戦闘。凱歌とHWで回復を担当。必要がない場合のみ、スキュラで攻撃。 【拠点到着時の行動】『悪』の死体などから霊査材料を探す。サシャの遺体を埋葬。埋める前に遺族に渡すための遺品を回収。そして最後の見送りとして、サシャの額に口付け。「…落とし前はつけてやる」
旅人の篝火・マイト(a12506) 2006年07月19日 00時
◆全体方針:「悪の旗」軍団との戦闘は回避。隊列は、後陣にエアロさんとティーフェさん、前陣にエトワールさんと私になります。また、他の方が記述されている全体方針があれば、それに従って行動します。//個人行動:移動中は遠眼鏡で、悪の旗やモンスターが居るか確認しながら音を立てずに進みます。いた場合は別方向へ。モンスターとの戦闘は出来る限り回避。やむを得ない場合は、事前に鎧聖降臨をエアロさんと私にかけ、ホーミングアロー奥義と貫き通す矢奥義、通常攻撃を組み合わせます。最悪は鮫牙の矢未完成とライトニングアロー奥義を用います。//遺品回収と埋葬:黙祷し、一礼した後、武器や道具類を回収します。サシャさんは、遺品回収後、穴を堀り、静かに遺体を埋めます。埋める前に「我、ただ一張りの弓となりて、悪鬼を討たんことを汝に誓わん。」と誓いの言葉を。

星狩人・エトワール(a07250) 2006年07月19日 07時
【プレイング】召喚獣は忘却の迷宮に里帰り。遠眼鏡で周辺を警戒し、万が一痕跡が見付かっても分からないように多少迂回ルートを使用しながら砦へ向かいます。また、敵の行動の痕跡がないか、追跡を利用して調べます。敵を発見したら、影縫いで足止め。数が多ければ撤退優先。どうしても戦わなければならないなら、ウエポン・オーバーロードを発動し前衛として行動し、接近戦を余儀なくされればイリュージョンステップで回避しつつ戦います。攻撃は、基本に鮫牙の矢を使用し、この効果中にはライトニングアローで攻撃を。とにかく、速攻モードです。砦に着いたら安全を確認してからサシャさんの遺体を埋葬し、他の遺体は霊査材料を回収してから適当に葬ります。
灰燼・ティーフェ(a35938) 2006年07月19日 07時
【全体方針】召喚獣には随時待機命令。行軍・拠点行動前には鳴り物・光物は外す。出発前に、拠点への最短経路を全員に徹底。最短ではなく、迂回して帰還する。又、他の全体方針には従う【行軍】後方に位置し、エアロ様と連携して『隠匿』で足跡等の痕跡を消す。周囲の警戒は怠らない様に。【戦闘】可能な限り避ける。退路確保の場合・回復手のエアロ様を守る場合にのみ、ハイド併用のシャドウで攻撃【拠点】他の方々が視界にいる範囲内で行動。悪旗遺体:目立たない位置の服等を切り取って回収。サシャ様:指輪等々の小物を回収。一番最後に、言葉と周囲の痕跡を隠匿。墓が荒らされ無い様に。「他の方々の分も御礼申し上げます。…有難う御座いました…(深々と礼」

【リプレイ】『悪』の旗印 〜烈死鎮魂〜 運命を信じてる霊査士・フォルトゥナ(a90326)

場所:拠点会議室   2006年07月25日 18時   発言数:1

●行き掛けの駄賃
「まずは、このルートで行きましょう」
 暫くMAPを凝視しながら考え込んでいた灰燼・ティーフェ(a35938)のススメに従い、最短の経路で、かつての拠点へと向かった4人。
 しかし途中、その4人の視界の先に大きな蛇のようなモンスターが居るのがみえる。そう……かつての襲撃の折に倒さずにいたモンスターの1つである。
「余計な戦いは避けましょう……」
 旅人の篝火・マイト(a12506)が、すぐに安全策を主張。これまでに『悪』が変貌したモンスターはいずれも強敵揃い……幾人かは重傷を余儀無くされており、4人では厳しい……というのが概ねの根拠だった。
「まぁ、その方が賢明かも知んねぇけど……もう拠点はすぐそこだぜ!?」
 美獣乱舞・エアロ(a23837)が不満そうにマイトを見上げた。
 たしかに、遠目ながらも拠点は視界の片隅に入っている。ここからの回り道となると、結構な距離を回る必要がありそうだった。
「そうですね……いずれ放っておいても害為す存在であるのは明らか。ならばいっそ……」
 と、星狩人・エトワール(a07250)も倒す方に一票。そしてティーフェも、弔いの折に何かあっては……それだけが少し恐いです、と告げる。
「仕方ありませんね……」
 そんな意見になるのを予測していたのか……マイトは、すぐにそれを受け入れたのだった。

 そして始まった戦いは、思いのほかスムーズに展開。
 マイトのホーミングアローで始まり、それを受けた蛇の反撃をエトワールが抑える。勿論、イリュージョンステップを併用しつつ…である。
 この為、敵の攻撃は中々当たらず、冒険者側の半ば一方的な攻撃が続いた為、回復に専従しようとしていたエアロも攻撃に回る事に。
 が、エアロの召喚獣ペインヴァイパーの力を乗せたスキュラフレイムが飛び、モンスターの胴体に突き刺さると、それを機に敵がターゲットをエアロに変えた。
 鎧聖降臨の力が働いているとは言え、そこはエンジェルの邪竜導士。どう見ても体力に関しては心許ない。
 すぐにマイトがカバーに入ると同時に、万一に備えて退路の確保に努めていたティーフェも攻撃に回るべく影に潜む。
 2本の電光の矢が疾り、影の中から不意を打って斬りつける。一度マイトが敵の牙に咬み付かれ、一瞬毒を受けるも、すぐにエアロの高らかな凱歌で回復。
 それを続ける内に、ついに魔炎や出血によって蝕まれた蛇のモンスターは力尽きたのだった。

●烈死鎮魂
 こうして残っていたモンスターを処分した4人は、再び拠点へと入る。
 遺族に渡すため、指輪を始めとした彼女の遺品をティーフェが優しく外してやると、そのまま皆で外へと運び出し、近くに掘り返した土の中へと横たえる。
「他の方々の分も御礼申し上げます。…有難う御座いました…」
 そして、彼女に向かって深々と頭を垂れるティーフェ。
「我、ただ一張りの弓となりて、悪鬼を討たんことを汝に誓わん。」
 マイトは、彼女に向かって誓いを立てる。すべてに優る、ただひとつの誓いを……。
 そして埋める直前、エアロは彼女の額に軽く口付け。
「…落とし前は、つけてやる」
 こうして皆が弔いの言葉を投げかけている間も、エトワールだけは終始無言。まだ心中穏やかでは居られないらしい。

 それでも別れの時は訪れる……4人は、彼女が安らかな眠りにつける事を祈りながら、皆で少しずつ土を掛け丁寧に埋葬を終えたのだった。

●霊査結果
 その後、改めて拠点に戻り、残る『悪』の面々の遺体から、目立たぬように衣類の一部などを回収。もちろん後の霊査の為であったが、万一、白き異形らが戻ったとしても痕跡を悟られないように…との配慮であった。

 ―――こうして、目的を達した4人は無事に仲間たちの元へと帰還する。
 既に仮の拠点となっていた食糧庫を出、背水の覚悟で臨む警衛隊の面々。もちろんそれは、直接戦うことの出来ない霊査士フォルトゥナも同様であった。
「ご苦労様…」
 トロウルの件もあり、ゆっくり…という訳にはいかないものの、4人に短く労いの言葉を掛け、彼らの回収してきた品を受け取る霊査士。
 その品々から見えた物……それは。
 北へと向かう『悪』の面々。向かう先は、かつて白き異形が語っていたヤツらの拠点か?

 場面は変わり、拠点と思しき地へと入っていく『悪』。
 そこは……今でこそ見る影もなく痛々しい破壊痕が残っているものの、今は亡きソルレオンが、かつて王国を築いていた際に王都として栄えていた地。

 ―――『光輝の武都ディグガード』であった。

【終わり】
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