●試練

 あなたはジェラシーちっくな困難に負ける事なく、正解の道を選ぶ事ができた。
 他人のジェラシーなんて、全然怖くないぞっ!!


 穏やかな陽の下、細くなだらかな道が続いている。
 特に人影はないようだ。これなら楽に進めるだろう……そう思いながら一際細い道に差しかかった瞬間だった。
「ちょっと待ったぁっ!!」
 という声の後に、ふっと辺りが暗くなる。何だろうと見上げると…
「とぅっ!」
 というかなり無駄そうな声と同時に、一人のセイレーンが推定6m程の木から飛び降りてくるではないか。
 セイレーンは無駄に華麗な縦2回転の後に、これまた無駄に華麗なポーズを取りながら目の前に着地した。
「ここを通りたければ…」
 道を塞ぐように仁王立ちしたセイレーンが鋭く睨む。
 そしてやや間を空けた後にびしっと指を突きつけ、吼えた。
「叫べ。…ジーク嫉妬となっ!!」

●出題者



「ジーク嫉妬ぉぉぉ!!」
無言で足払いをかける。