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ふたりのランララ聖花祭 〜四葉と花冠〜
澄んだ青空の下。
二人は朝露の花園に来ていた。
「わあ……綺麗やなっ!!」
ハクゥは辿り付いた花園に大喜び。
「うん、本当に綺麗だね」
「この花も綺麗やし、あ、この花もっ」
どうやら、ハクゥは花園にある花に目移りしている様子。
その様子を見守るかのようにヘルディスターは眺めていた。
「……良いこと思いつーいたっ♪」
ぐっと拳をつくって、ハクゥは嬉しそうに何かを作り出した。
「何してるの?」
覗きこむヘルディスターにハクゥは。
「ふふ、できるまで内緒なんよー」
「それじゃ、それまでこの辺、見てるね」
ヘルディスターも何かを思いついたらしく、花園をじっと見つめては屈みこんで何かを探している。
二人はそれぞれで思いついたことを形にしようと頑張っていた。
そして、数時間後。
「ルディ、出来たんよ」
ハクゥは後ろ手に何かを隠しながら、ヘルディスターの前にやってきて。
「はわっそれくれるの?」
すとんっ。
「ルディ、大好きー」
背伸びをして、ヘルディスターの頭の上に乗せられたのは、色とりどりの綺麗な花冠であった。
その花冠はとてもヘルディスターに似合っていた。
「わあいっ! ありがと♪」
ヘルディスターはとっても喜んでいる。と、ヘルディスターはそっと何かを差し出した。
「あ、あのね。さっき、見つけたの♪ クゥにあげるね!」
それは、四葉のクローバーであった。
「クゥにいーっぱい、幸せが訪れますように」
そのヘルディスターの言葉は、ハクゥの心の中にすうっと入って嬉しさを倍に、いやそれ以上にしてしまっていた。
「嬉しい、ありがとなぁ」
すっごく嬉しくてけれど、それをなかなか伝えられなくて。
ハクゥは、にこにこと嬉しく微笑むしかできなかった。
「僕はクゥが幸せなら幸せだよ」
にぱーと嬉しそうに笑って、ヘルディスターはハクゥの額にそっと口付け。
「る、ルディ……」
その行動にハクゥはどきどき。微笑むを通り越して、頬がぽっと赤くなっている。
「えへへ! 愛してるよ、クゥ♪ これからもよろしくね!」
ハクゥは、そうにっこり微笑むヘルディスターに、にこっと微笑み頷いたのであった。
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イラスト:縞海すずめ
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