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煌きの祝福
暖かい陽だまりに満ちた、さえずりの泉。
そこにリラとファルクは来ていた。
「3度目の聖花祭……またご一緒できて嬉しい」
笑顔で、リラはファルクに告げた。
「ええ、僕もです。2人だけで出かけるのも、久しぶりですね」
優しいファルクの応えにリラは、嬉しそうに頷く。
木漏れ日に照らされ、泉はきらきらと輝いているように見える。
その畔にリラは腰掛け、裸足になった。
「寒くないですか？」
思わず尋ねるファルクに。
「大丈夫、気持ちいいし」
ぱしゃりとリラの足が泉を弾く。そのたびにきらきらと飛沫が舞う。
「ファルクさん、ほら見て。水がこんなにも綺麗」
泉の水を両手ですくって、ファルクに見せるリラ。
そんな風にはしゃいでいるリラに、ファルクはそっと、自分のマントをかけてやる。
「日差しは暖かいですが、まだ、風も冷たいですから」
「あ……あの……暖かい……ですね」
すくった水はいつの間にか、手から逃げてしまったようだ。
変わりにリラの頬は、ほんのりと茜色に染まる。
ファルクの石化が治って、何の不安もなく、これから先の事を共に考えられる。
そのこと全てに、感謝を感じて。
でも、このことは、余計気を使わせてしまうから口にはしないように。
（「今までお疲れ様……」）
そう心の中で呟いて、リラは瞳を細めた。
目の前にある泉。それがこんなにも眩しく感じるのは、きっと心配事がなくなったから。
「泉が綺麗ですね。何だか眩しいです」
「ん……眩しい」
「そういえば、覚えていますか？ 二人で行ったあの場所……」
「ええ、もちろん」
二人だけに聞こえるよう、小さな声で囁きあう。
楽しい会話を終えた後、二人は寄り添い、口を開いた。
「愛しています……」
「ずっとずっと、愛しています」
二人の影はいつしか、一つに重なった。
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