〜死者の祭壇〜
円卓の間の決定により、死者の祭壇へと特攻をかけんとするドリル戦艦。
だが、特攻をかけようとした戦艦は、祭壇に君臨する巨魔によって押し留められていた。
戦艦を片腕で止めてのける巨躯の怪物。それこそ、地獄第66層を統べる「大魔王」、デストロイキングボスである。
「力とはパワーだ! そしてパワーは……」
デストロイキングボスはその言葉と同時に、戦艦を両腕で掴み直し……、
「デェェェストロォォォォイ!!」
真っ二つに引き裂いた!
引き裂かれたドリル戦艦は、轟音と閃光を放ちながら爆発し、炎と煙を轟々と巻き上げながら、無残な鉄屑として大地に打ち捨てられた。大地に戦艦の落下した振動が響く。
満足げな表情の後、デストロイキングボスが咆哮の如き笑い声を上げる。
「なかなかのデストロイであった! お前の言う通り、地上も捨てたものではないな、リゥドゥラ!」
その声に、足元にいたノスフェラトゥの第三皇子、麗冥帝・リゥドゥラは薄く笑みを浮かべる。
それは、地獄の軍勢が磐石の体勢を整えた事に対する、落ち着き払った余裕の笑みであった。
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