<【特別業務】その4>

 特別業務も4回目。
 今回は皆に休息してもらおうと思ったのだけれど……皆、頑張り屋さんなのね。
 いつものように業務を行っている護衛士達が多かったわ。

□【特別業務】その4 荊棘の霊査士・ロザリー(a90151)

場所:ドラゴン界   2007年07月11日 21時   発言数:12
「クッションが欲しい」
 荊棘の霊査士・ロザリー(a90151)は、ぼんやりと虚空を見据えて呟いた。
「……いきなりですね」
 普段通りと言えば普段通りなのだが、深雪の優艶・フラジィル(a90222)はこのような兆候を常々、余り良くないものだと感じている。残念ながら今回もその考えは的を射ているようで、霊査士は荷物から取り出した羊皮紙を広げながら更に言葉を続けた。
「柔らかい布団で眠りたいの」
「あの、ロザリーさん。団長がそういうこと言うのは、その」
「膝枕でも良いのに」
「――主に風紀が乱れるのでやめてください」
 ノソリンにくっつけば心地良く眠れるだろうか、等と他人を巻き込んだ想像を始める霊査士を見つつ、フラジィルは自身の眉間に寄った皺をごしごしと指先で解す。らしくない出来事の後には、必ず面倒な何かが起きるのだ。
「真面目な話をすると、皆は今のところ、最良の未来を選び取って来ていると思う。ひとつも失敗はしていないし、例えば私たちじゃない護衛士団がこのドラゴン界に送り込まれていたのだとしても、こんな短期間で此処までの成果を上げることはまず不可能だったと思う」
 だから今はごろごろ転がっておけとでも言うのだろうか。
 霊査士の言葉を噛み砕いて、フラジィルは手を挙げた。
「……あ、ジル、判りました」
「どうぞ、フラジィルさん」
「もしかして、これが最後の休憩時間になるんでしょうか」
 問い掛けるような言葉を聞いて、霊査士は可笑しそうに――これがまず有り得ないくらいヤバい、とフラジィルは思うのだが――瞳を細めて唇を開く。
「そうは言わないけれど。休めるうちに休んでくれないと、私が困るのよ」
 暫く腕組みをしてから、フラジィルは行間を読んだ。
「あのぅ。ぶっちゃけ、これ以上ハードになるって、どーゆー護衛士団なんですか」
 霊査士は小さく溜息を吐くと、最初から忙しくなることくらい判っていたはずだろう、と言いたげな視線を向けて来る。
「特務護衛士団ですもの」
「……まあ、ジルも覚悟してたですよ。ロザリーさんが団長な時点で、色々」


!今回の業務内容確認!

●選択肢1:ごろごろする
 好きなだけ転がって砂塗れになります。
 棒倒しなど、遊びを見出すのも良いかもしれません。

●選択肢2:ごろごろする
 ロザリーは羊皮紙を開いたり、ごろごろしたり、気のせいか忙しそうです。

●選択肢3:ごろごろする
 フラジィルは拠点の掃除(砂均し?)をするつもりのようです。

●選択肢4:その他
 真面目に頑張る場合は、何をするかプレイング内で自己申告しつつ動いてみてください。
 基本的に自由です。何を遣っても構いませんが、危ないことをしすぎると拠点が他者に発見される可能性もあります。

■締め切り:7月13日(金)7時59分
■行動内容は150文字以内に纏めてください。
■誰も選ばない選択肢があったとしても、特別業務が失敗することはありません。

※特別業務参加は義務ではありません。権利だと考えてください。

 1. ごろごろする
   ()
 2. ごろごろする
   (2)
 3. ごろごろする
   (1)
 4. その他
   (6)

魔王様・ユウ(a18227) 2007年07月13日 00時
ロザリーさんが膝枕を所望と言う事なので僭越ながらやらせて頂きますよ、膝が気に入らなければ腕枕でもいいですがね。膝枕をしている間は赦されるならば髪を手櫛で漉きましょうかね、髪の毛長いですし綺麗ですから。こんな所じゃまともな手入れも出来ないでしょうからね。またこういう事が出来ると良いですねぇ(2. ごろごろする)
灰眠虎・ロアン(a03190) 2007年07月13日 00時
皆が休息を取っている間に見張りをする!飛行する存在や地上・砂の異変、天体の変化等遠望も用いながら観察。見張り不要時には砂を荷袋に詰めた手製サンドバッグで鍛錬をしたり、ジルに片付けられない様に旅立ちの際に貰った宝物をきちんと荷物に纏める。…それとロザリーが一番疲れているだろうし、休める様何か手伝うな!(4. その他)
白刃の影騎士・ブレイズ(a34294) 2007年07月13日 00時
フラジィルさんの掃除のお手伝いでもしていましょうかね。皆さんの私物は一箇所に纏めておく感じで。まあ、拠点に残った皆さんに聞いて、捨ててもいいようなものは処分してしまいますが。整理整頓。あとはそうですね……見張りや、地図作成に勤しんでいる方に紅茶でも持っていってあげましょう。休憩も仕事の内ですからね。(3. ごろごろする)
蒼海の剣諷・ジェイク(a07389) 2007年07月13日 01時
カーツェットと協力。お互いの情報を合わせ、現在手元に有る地図や記憶、知り得たドラグナー達の仕事を統合し、解る限りのドラゴン界の地図を作製。星の並びや神殿で見た壁画を紙に記載。神殿や黒の塔の位置関係、星の位置や壁画の円の位置と突き合わせ予測。また、地図を眺めて何か記号的な物や意味合いは無いか考えてみる(4. その他)
鏡夜奏想・リア(a13248) 2007年07月13日 02時
遠眼鏡を用い、上空や砂地・拠点に何か近づいていないか等注意しつつ、交代で見張りを行う。不審な影があった場合、仲間に身を隠すよう警戒を呼びかける。休憩時は私物を纏めつつ、覚えている事を出来る限り思い出し地図作成の協力を。他癒しの水滴で水筒に水を溜めて備えたり、幸せの運び手を使用して食事係を担当します。(4. その他)
飄風・カーツェット(a52858) 2007年07月13日 02時
ジェイクの地図作りに協力。ドラゴン界に入ってから今までに作成した全ての地図と巨塔内部でとったメモを提供。簡易物なので欠落している部分は出来る限りの記憶を頼りに補完。ドラグナー達の作業分布と時間経過による作業範囲の変化も記し、他に彼らに接触した者にも話を聞いておく。基本的な作業はジェイクの指示に従う。(4. その他)
悪を断つ竜巻・ルシール(a00044) 2007年07月13日 03時
ジェイクやカーツェットの地図作成や神殿壁画の紙複写を、武器の手入れや見張り等の合間を見て手伝おう。以前旅団依頼で見た、無限門最奥の地の壁画や古文書に似た絵や構図があるようならそれを指摘するとしよう。(4. その他)
誓桜の重騎士・キースリンド(a42890) 2007年07月13日 06時
見張りの合間に「降臨の儀」で見たことを書き記しておく。儀式の流れ、所要時間、参加したドラグナーの推定数、ドラゴンロードが表れた際の砂の渦の様子や大きさなど、どんな些細なことでも記録しておく。一緒に参加した人達にも、気がついたことなどを聞いて書いておこう。羊皮紙の無駄遣いになればいいような代物だが…

誓桜の重騎士・キースリンド(a42890) 2007年07月13日 06時
選択ミスだ。(すみません)(4. その他)
レディ・リルケ(a44136) 2007年07月13日 07時
ごろごろしつつ癒しの水滴で水を溜め続ける。ブレイズが紅茶を作るなら分けよう。ロザリーにも水の容器を持っていく。飢えや渇きは凌げても、不快感は如何ともし難いだろう。これでせめて手足や顔を洗うといい。少しは気が晴れるはずだ。……団長である前に、同じ人間。愚痴や不安があれば、良ければ聞き役くらいにはなろう(2. ごろごろする)
荊棘の霊査士・ロザリー(a90151) 2007年07月14日 14時
スレッド『■【特別業務結果】その4』にて、業務結果が出ています。各自確認してください。

■【特別業務結果】その4 荊棘の霊査士・ロザリー(a90151)

場所:護衛士回覧板   2007年07月14日 14時   発言数:1

「とうっ!」
 灰眠虎・ロアン(a03190)は御手製サンドバックを相手に、ドラゴン界でも鍛錬を怠らず自由な時間を過ごしていた。なんとなくじゃれついているように見えなくも無いが、これも武道家らしい修行の一環である。
 しかし、フラジィルの登場を察知して、ロアンはいそいそと荷物を纏める作業に掛かった。旅立ちの際に貰った沢山の宝物を捨てられるわけには行かないのだ。鏡夜奏想・リア(a13248)も同様に私物を纏めながら、次に癒しの水滴で今日の分の水を溜め、もう少し後には幸せの運び手で食事を取ろうかと自分の行動予定を考える。
 フラジィルと主に掃除に勤しんでいた白刃の影騎士・ブレイズ(a34294)は、脳裏にふと「発つ鳥後を濁さず」という言葉を思い浮かべた。暫く考えるも理由らしきものは考え付かず、一旦は捨て置くことにして頭を使う面々の為に紅茶を淹れる。
 蒼海の剣諷・ジェイク(a07389)は黙々と『地図』を作成していた。飄風・カーツェット(a52858)が護衛士依頼のたびにマッピングし続けていた地理関係など、今までに判明している限りの情報を詰め込み、ドラグナーらが何処で仕事をしていたのかまで丁寧に纏めていく。
 悪を断つ竜巻・ルシール(a00044)も己の記憶を探ったが、双方の描かれた時代が違うのか、今までインフィニティゲートの奥などで目にして来た構図との整合性は感じられない。誓桜の重騎士・キースリンド(a42890)も彼らの仕事振りを見ながら、自身の記憶を羊皮紙に書き留め始めた。報告書以上に情報を詰め込むことは出来ず、なかなか作業は捗らない。
 出来上がった図画を見ながら、壁画の円、ドラゴン界の建造物、空に瞬く星の位置関係から何らかの法則を見出せないかとジェイクは考える。しかし、建造物が二箇所しか判らない現状では情報が足りず、また星もやはり緩やかに移動しているように思えて何が確実とも言えなかった。

 しがみつくように魔王様・ユウ(a18227)の膝へ手を掛けて、霊査士は前脚を折って座る猫のような姿勢で目蓋を下ろしていた。猫の背を撫でるような気負いの無さで、彼は青い髪を指先で梳かす。寝るほどの間も置かず、霊査士はのそりと起き上がり、何か声を掛けようとしてやめた。
 レディ・リルケ(a44136)の気遣いには、必要なときには水を使っているから安心して、と返しながら緩い仕草で首を傾げる。笑みを浮かべようとしたのに唇が動かなかったような、強張った無表情のまま一呼吸の沈黙を落とした。
「……護衛士が揃ったら、前に言った『相談したいこと』を言うから」
 呟くように応えた後、溜息混じりに羊皮紙へ向かう。
 円卓の間の管理を行う霊査士を宛名に、彼女は報告書を纏め始めた。
 そして依頼に赴いていた護衛士らの齎す情報を知り、霊査士は表情を厳しいものへ変える。相談とはまた別に、決断を下すべき時期を悟ったようだった。
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