しみわたびより


<オープニング>


「しみわたり、って知ってますか?」
 もう少しすれば春の気配も見えてきそう、そんな時期。終えたばかりの戦いを労いながら、そんな事を問いかけてきた生徒がいた。
 知らないとかぶりを振った相手に生徒──坂上・木犀(高校生運命予報士・bn0059)は目を大きく開く。
「それは人生の楽しみの一部を損していると思います!」
 そして拳を握り力強く主張された。

「しみわたりはですね、簡単に言えば雪の上で歩く事なんです」
 それは、一面の雪原を。説明を始めてくれた木犀はそう語る。
 その機会を得る為の条件は、いまだ沢山の雪が残る雪国に近付く冬の終わりと、とても寒い夜、そして快晴の朝。
「雪が降るより、降らない晴れた朝の方が実は寒いんですよ。で、そう言う日が来ると積もった雪が、凍るんです。積もりっぱなしの田んぼとか平気で歩けるくらいに。むしろ走っても平気ですね。真っ平らの、それまで誰も踏み込んでなかった所をです」
 冷気で白んだ空気の中、吐く真っ白な息が空の青に溶けてゆく。
 それまで誰も踏み込ませなかった雪原は、明け方の陽に照らされてきらきらと輝いている。
「……足、沈まないの? あと滑って転んだり」
 一面の雪原というものからして見た事の無かった生徒は、信じがたい話に怖々と問いかけた。
「大丈夫です。スケートリンクの氷みたいに凍るんじゃなくて、ざらざらしてるんですよ。不安なら長靴とかを履けばいいですし……怖がる事は無いです、一歩踏み出してみてください」
 そうすれば新境地ですよと笑う木犀の姿に、恐る恐るその世界へ足を踏み入れた自分を想像した。
 多分、ただ歩くだけでもいいのだろう。例えば隣に友達や大切な人がいたならば冷える手を繋いで、時折言葉を交わしながら。一人ならば穏やかに思いを馳せながら。
 うっすらと付いた足跡を振り返ってみたり、ふらりふらりと先に進んでみたり、楽しくなってきたら走ってみたり。それだけでもいいのだろう。
「……シートとか、敷いて座ってもいい?」
「あったかいお茶とか、埋めるのは難しいので置いて冷やしてみたミカンとか、あれば美味しいでしょうねー」
 その言葉に更なる想像を巡らせて、生徒はついに呟いた。
「……いいかも」
「条件が限られいるので、チャンスは本当に少ないんですよ。だから迷わず行こうと思って。じゃあ、決まりですね」

 その日の天気は、確実に晴れだから。
 雪化粧が施された山を柔らかな朝陽が照らし、薄赤色に染めている。
 見上げれば一面の青、見下ろせば一面の白。
 貴重な貴重な、冬の朝。

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参加者
NPC:坂上・木犀(高校生運命予報士・bn0059)




<リプレイ>

●1
 寒い、寒い朝だった。
 きんと空気が張り詰める、綺麗に晴れた朝だった。
 果て無く広がるまっさらな白、それは容易く足を捕らえてしまいそうで、目の当たりにしても沈まないなど信じられなくて。

 初めは恐る恐る、けれど一歩を踏み出した途端に心が躍る。灯はそんな様子を見て笑う静馬に歩ける所まで歩きたいと告げて手を取った。暫く歩いた後の休憩にはココア缶──ただし、二人で一本を。差し出されたそれを静馬が躊躇なく飲んだから、灯は照れ隠しでぴたりと身を寄せた。
 告げた理由は「寒いから」。だから手だって繋いだままで。一緒に巻いたマフラーは暖かくて嬉しいけれど、転んでしまったら死なばもろとも運命共同体。だから瑞鳳は兇の腕へ自分の腕を絡ませた。時折見た雪とは何かが違う不思議な感触、奥深い特別さ。後で一緒に思い出せる『同じ』は言い表せない程に嬉しくて、幾ら集めても足りないとすら思う。
「……本当に沈まないんだ」
 気を囚われてしまいそうになっていたフェシアはその声に現実へと戻る。隣を歩く楓が巻いているマフラーを見ると気恥ずかしくなってしまうのは、少しいびつなそれを大切にしてくれているから。
 結んだのは暫く歩いたら温かな紅茶を飲もうという約束。そこに、甘いチョコレートを添えて。
「藤本先輩平気? なんか寒そ……」
 麻奈の指先の赤さが気になって、結は自分の手袋を手渡した。
 どうせ使ってなかったからと笑う結に麻奈は頬を指先以上赤らめる。その温かさやさりげない優しさが嬉しくて、お礼になればとお弁当を差し出した。
 女の子のお弁当もタコ型のウィンナーも甘い卵焼きも大好きだ。幸福感に溢れた結の「いただきます」が響き渡る。
「えーい!」
 日織の眠気はとうに吹き飛んでいた筈だった。けれど思い切って寝転がった雪の上をごろごろとしていたら、再び眠くなってきて。
「……って、雪の上で寝てどうするんですか」
 それ、冷たそうと思って諦めていたというのに。シートで寛いでいた直人は眠ってしまった日織の頭を自分の膝へ乗せ、溜息混じりに語りかけた。
 過ごし方は、人それぞれ。
 水中にも似た世界をひたすら走り抜け戻ってきた棘に、見守っていたひかるは嬉しそうに目を細めた。息を弾ませた棘が手を取り二人で歩き出したけれど、今度はひかるが走り出してしまう。
 やがて気持ち良さそうに振り返ったひかるは髪も服も白くて世界に溶け込んだかのようで、棘はただ思う。きみが好きだなあと、そう思った。
 しみわたり、凍み渡り。綺麗な言葉だと笑む凜の気持ちが浮かれているのは冬の朝の空気が大好きだから、そしてはしゃぐ自分を微笑ましく見守る浅葱がいるからだ。
 微笑ましすぎて言葉も無いといった様子の浅葱へ転んでも見なかった事にと告げた瞬間に視界が一転、澄んだ青が目に飛び込んだ。笑いながら片手をかざせばきっと、大好きな手がそれを取る。
「雪原見るの久しぶり……」
 繋いだ手は共に同じポケットへ。柾世と紫空は柾世の故郷の話に花を咲かせながら真っ直ぐに歩いていた。やがて立ち止まり振り向けば、残った軌跡は二人で歩いた確かな証。今まで過ごした日々、これからも二人で進む未来。
 何気ない一歩に宿る確かな重み。
 白い世界の端はまだ遠い。ずっとずっと、先だった。

●2
 正直、雪を甘く見てました。
「ささささむさむさむい!」
 身を抱き込み叫ぶ翔太に対し、目の前にはふははと笑う麻花の姿──そう、彼女は雪女。更に完全防寒でぬくぬく状態のレンジが明けの空を見上げていた。
「……おおっと手が滑った!」
 そんなレンジの事を不自然な声を上げつつどついてみる。更に髪を毟ろうと試みる。
「うわ、やめ……! 麻花先輩助け……」
 小姑がいじめると叫ぶレンジが麻花へ助けを求めるも、彼女は微笑ましい目線と立てた親指を進呈するのみだった。
「マグちゃんと一緒なのですー!」
 元気いっぱい駆け回るましろの声が響く。恰好はまるで夏の浜辺仕様、遂にサンダルも脱ぎ捨ててしまったちまっこ雪女の手を取って、マグも雪原へ溶け込むように駆け出した。
 ましろが疲れたら狼に変身を。大喜びで抱きつき頬を寄せるましろに鼻先をお返し後、わう、とひとつ鳴いてみせた。
 元気な雪女はここにも一人。時間を置かずこの世界に慣れて走り出したジブリールの薄着姿を見て崇之は改めて自覚する。
 先へ進む彼女を見ていると胸が小さく痛むのは何故だろう。いつ振り向くかと賭けようとして苦笑した。
 雪しか無い、それは遊ぶには少し向かない。だから崇之と一緒で良かったと彼女が思っている事にはまだ、気付かない。
 卯淡と八眼、そして蜘蛛童の珠鬼は共に雪の中を駆けた。案の定転びかけた卯淡の腕を八眼が引いて助けた所でお互いの足跡を確認すると、歩幅も足跡も卯淡のものが一番小さくて。唸りながら項垂れた卯淡の肩を、八眼が笑いながら叩いて励ました。
「これで俺よりデカくあっちゃ困るじゃねぇか」
 そしてもう一走りしようと告げる。
 足跡の無い場所は、眼前にまだ溢れる程にある。
 雪上に置いたミカンが冷えるまで、次郎とコテツ、そしてシャーマンズゴーストのナナシは恐る恐ると散歩に出掛けた。
「ていうか……あれだね」
 ナナシを真ん中にして手を繋いでみたら、まるで宇宙人捕獲の図のようで(のんびり屋さんの宇宙人だ)。歩き慣れて楽しくなってきたらコテツを先頭にそのままダッシュ。ミカンの事を忘れないよう、要注意。
 ずっと楽しみだった約束が叶って嬉しくて、熾火は祈一郎とモーラットのたんぽぽの手を取った。点々と続く動物の足跡、それを辿る途中で振り向けば自分達の足跡が。
「見失わないでくださいませね」
 白い子を抱きくるり回った白いコートの女の子が可愛くて、祈一郎はつい微笑みを深くした。雪上の冒険は、まだ始まったばかり。
 一面の雪景色、霞凛の目の前には去年雪で遊んだ時と同じくソランジュがいる。今年は、フランケンのゴーチェも共に。
 歩く時はソランジュが用意したストールを巻いて、三人でくっつけばきっと暖かい。光る雪原、何の跡も無い銀の海、あの時とは少し違う世界をゆっくりと散策した後は、心地よい感覚に身を任せ温かなお茶を飲む。
 協力して持参した朝食を、ヴァージニアとアリーセは共に楽しんだ。初めて見るけれど何処か懐かしい風景に魅入りながら暫く、カメラへ風景を収めようとする義姉さんに付いて歩いてみたら、やがて駆け出したくなって。舞うように走り出したアリーセの振り向き様の笑顔を、ヴァージニアはすかさずファインダーの中へ収めた。
 生きてて良かったと思える時がある。燵吉にとってこれは、ささやかながらに匹敵するような事だった。
「凄く嬉しい。こうして又会えた事、一緒に居られる事」
 三人で遊ぶのは初めてだ。声に振り返れば、寒さで可笑しくなった訳じゃないのだと主張するアトラがいて。寒いから競争しようと持ちかけてきたアトラに、しみわたり初体験を楽しんでいた正が手を打った。
「負けたやつは、後であたたか〜いコンポタ奢ってもらうからな!」
 異論は出ない。ならば勝つ予定だからヨロシクと、笑みを深くした燵吉は強く雪を蹴る。
 歌うように呟いて、小さなキックで雪が散り。きらきらのそれに綺麗だよと顔を上げた七海は、興奮気味に雪を踏む由真に犬の尻尾と幻の耳を見たような気がした。
「太陽とか雪とかすげー綺麗。こんなん見たの初めてだ」
 振り返った由真が無邪気に笑う。
 世界は白いヴェールに守られて。どこを見ても綺麗で、そして、隣には君が居て。
 幼い頃に共にしみわたりをした事を思い出していると、騰蛇の冷えた指先がさなえの頬をそっとなぞった。記憶が更に蘇る。あの時も確か、こうして優しく頬を撫でられた。
 お返しとばかりに両手で騰蛇の頬を包み、温める。あの頃と変わらない感触は柔らかくて懐かしくて、少しだけ照れてしまって笑い合う。
 きんと冷える空気を深く吸い込めば全身が洗い流されるような感覚を覚えた。霧人はそのまま、誰もいない方へと朔の手を取って歩き出す。
 普段なら誰も通れない場所、振り返って足跡を見た朔は特別な場所のようだと満足げに思う。そしてもう一つの特別は、
「?」
 頬を染めた自分を心配そうに覗き込む、霧人の姿。繋いだ手の力が自然と強まった。
 北国生まれの彼方にはこの感覚が懐かしい。堪えきれない高揚感に任せサクサクと歩んでゆけば、見掛けるのは戦友達の姿。笑みを深くした彼方は手を振りながらまた歩む。
 手を振り返しながら彼方の背を見送った迅は、次いでサッカーボールを器用に蹴り上げ少し高めに蛍の方へ。ジャンプしかけた蛍は反射的に思い直し、ヘッドで受けようと身を低くした。
「これだ!」
 ……瞬間、迅はほくそ笑みながら注視する。蛍の頭頂で揺れる二本のアレを。
「──!」
 さて、ヘディング誘発作戦の結果や如何に。

 すごい、白い、面白い。遥姫は兎のように何度も飛び跳ねた。同じく時折飛び跳ねつつ散歩をしていた木犀を見つけ捕まえて、朝ご飯に誘う。
「こーいうの、たまには、いいね」
 一緒に座ってお味噌汁に一息吐いて。同意を求めれば、返ってきたのは嬉しそうな笑み。
「この雪の下には何かが眠ってるのかなぁ……」
 黄色い手袋越しに雪を叩く未都がその上に置いたのは、湯気の立つクラムチャウダー。それもまた、冷たい身体に『しみわたる』。
「田んぼですよ。定期的な段差がそれっぽいでしょう?」
「へえ……凄く綺麗」
 紅茶とクッキーを並べていた遥日が示された方を見て感嘆の声を上げる。先刻までは少し怖かった。けれど今は全く怖くない。歩く事も跳ねる事も──お茶会を楽しむ事も。この世界はまるで拒まない。
「……ところで」
「あ、木犀君も食べる?」
 受験に対し渇を入れる時は、風邪を引かない方法で。十個以上のカップアイスに震えながら挑んでいた臨へ、そんな言葉と温かな飲み物を。そうなったらきっと、目に焼き付けた光景も寂しい色を宿してしまうから。
 温かな時間に感謝を告げて再び散歩へ出た木犀の背に、手を繋いで近付く影。次の瞬間溢れたのは感激の声とありがとうの言葉。章とアリアの言葉にひとつひとつ頷いて、卒業という単語に目を細めた。
 寂しさを打ち破るようにデジカメを取り出したアリアが二人の横にぎゅうと並ぶ。真っ直ぐに前を向き、そしてシャッターを切って。
 何気ない一日が連なって、徐々に春へと近付いてゆく。
 木犀へ声を掛けた朱絹は思う。この機会に顔を綻ばせ、遅ればせながら冬を満喫している自分。対し目の前の人物は何を想いながら足跡を残すのだろう。暫く並んで歩いてみても、見せてくれるのは笑みばかり。
 足元を転がるように遊ぶムースから、咲夜は雪原へと視線を移す。目の前でやけに楽しそうに過ごす人物が常日頃様々な未来や過去を視ている事を思うと、留まらぬ思考に混じって胸の奥へ痛みが落ちた。
 思わず伝えた言葉に木犀は少しの間を置き口を開く。
「俺は凄く弱いから……だから支え続けるんですよ」
 いずれ溶けるこの雪よりも、揺るぎなく。

●3
 雪原の端っこで、カプリスが皆の様子を眺めていた。気分的には雪の中を走り回る犬を暖かい部屋から見つめる猫のような、思わずちょっかいをかけてみたくなるような。目覚まし二つで早起きに成功したさやかも、興味深そうにきょろきょろと視線を動かしている。
 いざ、と意気込むも目の前は白、白、白。踏みしめたいけれど踏み荒らすのには躊躇する。相反する感情に葛藤していた落葉はやがて、ようやくの一歩をそろり踏み出した。
 雪上を容易に歩ける事も、この雪がやがて全て融け消える事も、ウィルにとっては不思議な事だった。この白い道をドコまでも好きに歩けたら。目の前の風景に、そんな事を考える。
「どこか懐かしい気がするですね……」
 初めて聞いた素敵な言葉、ほぅと息を吐いた華月はのんびりとした歩調で歩き出し、自分を取り巻く自然を楽しんでいる。黒いトレンチに身を包み、どこか遠い目で雪原を見つめていた散人の傍を通ると、しみわたりの思い出──少し胡散臭い──をひたすらに語っているようだった。
 北国の常識も、一歩他の土地へ出たなら驚きの出来事へと変わる。
「こんな行事があるんですか……」
 行事とは少し違うかもしれないけれど。コートの襟をしっかり閉めた雪花は、楽しまねば損とスキー場とは違う雪上へ一歩踏み出した。
 勢いのあるジャンプに乗せて雪の上へ立った龍麻は、まるで子どものようにはしゃぎながら駆け出して。折角の静かな気分が龍麻から追い越された事で拭い去られた結那は、ボクが先に見つけた場所だと腕を振りつつ追いかける。二人の行く先に、大きな窪みがあるとも知らず。
「立った! 悟が立ったで!」
 疑り深く雪原に踏み出した悟も、気付けば飛び跳ね駆け出し満喫中。まるで雲の上にいるようで、このまま太陽まで歩いて行けそうで。かたや歩き慣れた様子で散歩をする今日介に、雪女ならではの夏服姿の雪が声を掛けた。世間話の合間に立った陽の当たる斜面でカメラへ景色を収めていると、にこりと微笑んだ今日介が光る雪床を指し、告げる。
「こんな素晴らしい世界を俺たちは守っているんだ」
 素晴らしい世界と、そして誰かの幸せを。
 こういう景色は雪の降る地方でしか見られない、それが少し羨ましい。景綱もまた、太陽の角度により色を変えゆく世界をカメラに収めゆく。
「寒くないか?」
 龍也が問うとリコリスは後ろに伸びる蛇を揺らしながら小さく微笑んだ。彼女の挙動を眺めたり、望遠鏡で遠くを覗いたり、適当に歩いたり。たまにはこんな事も良い。
 ワンドを携えた相棒オルガの軽やかな足取りに合わせて夜は歩む。追い越さず追い越されず、ただ気ままに。出会ったばかりでも、点々と刻まれる足跡のように共に歩んで行きたいと。
 寝転んだ幸也はスケルトンのマサキへ無表情のまま「座れば」と告げた。ゆらりと腰を落とした義父に幸也がマフラーを巻いたのは、何となく。ただの気紛れだったけれど不思議な満足感を得たのは温かそうに見えたから。
 出会った皆とのお茶会と、しみわたりに関する蘊蓄話に興じた克乙はサキュバスの乙姫と腕を組み、散歩を楽しむ事にした。のんびりと、風を感じながらの時間が過ぎてゆく。

 朝靄が徐々に薄れてきて、空の青が濃さを増し始めた頃。
 しゃがみ込んで雪の絨毯を眺める雛を、少し離れた場所で只見守る硝子郎の姿があった。大きな足跡が傍に無い事に雛が目を伏せる。自問と後悔と罪悪感が真っ白な世界に自分を閉じ込めているけれど、踏み出さなければと小さなコルク瓶を握り恐る恐る立ち上がる。
 陽が高くなり始めている。振り返り見た優しい笑顔に雛の頬を涙が伝い、溶け始めた雪へと落ちた。

 白い世界を抜け、迎えた朝に新たな足跡を。


マスター:笠原獏 紹介ページ
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楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:76人
作成日:2009/02/20
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冒険結果:成功!
重傷者:なし
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