卒業旅行2009〜水上都市に抱かれて〜


   



<オープニング>


 春めいてきてはいても寒いものは寒い。
 こんな季節は暖かい部屋の中で炬燵に潜り込み、背中を丸めてしまいがち。これに番茶と煎餅と蜜柑があれば文句無しだ。まだまだ年若いはずなのに、こう言う側面は田舎者丸出しである。余りにも活気のない怠惰な下一・紫緒(静寂の禰宜・bn0079)の元へ、親しい仲の楠・まひる(高校生運命予報士・bn0204)が訊ねてきた。
 目の前に積み上げた雑誌と広告の山。
「まったくもう! いくら出不精でも卒業旅行ぐらい、自分で計画たてなよ」
「ですが」
「ですが、じゃなーい! 旅行だよ、海外もいけるんだよ、部屋の中で寝て過ごさないの!」
 かくして寒さだけが原因かは計りかねるものの、全く動かない紫緒に代わり、旅行には直接行かないまひるが卒業旅行の日程を組んだ。しいて言うなれば、居残る自分に美味な土産を買ってきてくれと言う下心付きで、前に紫緒が興味を示した場所を選んだ。
 遙かなる西のイタリア、迷宮が如く広がる運河の街ヴェネツィアへ。
「と言うわけで、イタリアに行って来ようかと思うのですが、ご一緒しませんか?」

 ごそごそと懐から案内を探し出す。
「まひるに手配して貰った旅行のコースなんですが、基本は一日ずつで、まずローマ、ナポリを経由して午後にはカプリ島、フィレンツェ、ヴェネツィア、ミラノの順で廻ろうかと」

 残念ながらカーニヴァルの時期は過ぎてしまっているが、紫緒としては水の都ヴェネツィアへ降り立つのが最大の目的らしい。
 世界一美しいと称賛されしサンマルコ広場や寺院、鐘楼、ドゥカーレ宮殿、ヴェネツィアングラス工房を見学し、有名なリアルト橋やためいき橋も行ってみたい、ゴンドラにも乗りたいと紫緒は話した。
「やりたいことや行きたい場所は沢山あるのですが、やはりヴェネツィアングラスとゴンドラは外せませんよね。食事が美味しいそうですから、とても期待してます」
 とはいえ、あくまでも普通の卒業旅行だ。場所は海外である。飲酒喫煙は勿論、本業に限らず能力は使用してはならないし、一目が多い観光地を廻る為、使役ゴーストと楽しむのは不可能だろう。
「普段と同じ事に注意していれば、何か問題になる事はないと思いますし」
 スーツケースの中に、乾燥味噌汁だとか梅干しだとか、海外旅行に不釣り合いな物質を山と積み込んだ紫緒は、笑顔で手を差し出した。
「一人では心細かったのですが、ご一緒頂けるなら言葉が通じなくても心強い。楽しい旅行になりそうです。ご迷惑おかけしますが、長旅宜しくお願いします」
 晴れやかな空。絶好の旅立ち日和である。

マスターからのコメントを見る

参加者
NPC:下一・紫緒(静寂の禰宜・bn0079)




<リプレイ>

 旅の始まりはローマだ。
 食事に感激し、現地民から記念のミサンガを貰ったと思えば『テンユーロプリーズ』と英語で金銭を要求される。海外独特の驚愕体験を味わった者達は両手で足りなかったが、皆が皆、有意義な旅を過ごしていた。
「あんなに綺麗な青の世界だと思わなかった」
「当日の天候次第って聞いてたからなぁ。でも霊菜の瞳に勝る美しい青は無いけどな!」
 次の日にナポリを経由し、午後にはカプリ島へ足を伸ばした。
 幻想的な青の洞窟を見た氷姫霊菜(b00109)と矢神疾風(b00145)が、フィレンツェへ向かう高速列車の中で互いの手を握り幸福感に浸っている。
 下一紫緒(bn0079)を筆頭にして集まった総勢八十六名。
 移動及び宿泊先の団体行動を除けば、皆好きなように時間を過ごしていた。
 ヴェネツィアの朝。
 引率の先生宜しく、点呼を手伝う御堂巽(b01048)が欠員に気が付いた。
「紫緒さん。なんか一人居ないんですが」
 置き去り事件発生か。
「ヴェローナ行くって言ってましたよ」
 噂の男、竜桜院秀樹(b27613)はロミジュリ求めて早朝から旅に出ていた。彼が浪漫とと商魂逞しい現地の実情に鞭打たれて戻ってくるのは、数時間先の話である。
 最低限の諸注意と集合時間を伝え、再び解散。
「御堂さん。わたしは昼間はゴンドラに行きますので、夜は時間になったらロビーで待っていて下さい」
 歩み寄ってきた幸坂太陽(b01396)が優雅に微笑む。
 二人とも全く面識は無かったが、道中にサッカー談義で白熱。観戦チケットを手に入れたようだ。
 ふと敷島桜(b12713)がゼイム・イシュロード(b05718)に声をかけた。
「ゼイム君。ガラス工房の見学にいきませんか」
「となるとムラーノ島への水上バスに急ぎますかねぇ?」
 慌ただしくが工房目的の九名が走って行く。
 一人急いでいたヒナ・ローレンス(b19746)にレティス・フランメル(b21330)が声をかけた。
「あなた一人? 良かったら、一緒に工房とか廻らない? 今回一人で少しつまらないの。どう?」
「私、ヴェネチアングラス工房が一番楽しみで。お土産とかも探したくて。短い間ですが、宜しくお願いします」
 新たな発見と出会い有りのヴェネチアが始まった。

「半日乗っていても飽きなさそうじゃ……が、んー格好が拙かったかのう?」
 観光客及び現地民に凝視される男、その名を狐塚蘇芳(b00814)。
 私日本国民です、を全面アピールした伝統的な着物でゴンドラに乗っている。
 相席の東雲雛(b00112)は、狐塚の言葉に同意した。
「揺れる水の流れ。風が気持ちよくて、ついウトウトしちゃうかもです! 全てが素敵すぎます!」
 賑やかなのは彼等だけでなく、相席になった三人組と二人組も同じであった。
「街並みがとても綺麗で、水上から見る景色も美しいですわねぇ」
「なんて素敵な街! 夢みたいです」
 各務天華(b00353)の言葉に星宮雪羽(b04516)が相づちを打つ。
「我が儘聞いてくれてありがと〜、こうちょっかいかけたくなるのは愛の力?」
「寝言は寝てから言ってくれ」
 興奮する岸健三(b23311)に対して適当に話を聞き流す各務光竜(b00352)。
 妹に手を出すな、お前を突き落とす落とさない等の不穏な会話が交じるが、話の本筋は「今後とも宜しく」という真面目な気持ちだった。
 リアルト橋に近づいた時、風見玲樹(b00256)は船頭と写真を撮った。
「ボンジョルノ! 夢のような光景だね!」
 胸一杯にイタリアの空気を吸い込みながら岸の一方向を見つめた。其れまでサンマルコでの買い物計画を相談していた星宮が袖を引く。
「玲樹さん、あれはなんですか?」
「集合した時、見た顔だね。彫像のフリ、なのかな。あれ、いっそ短剣でジャグリングして周囲に魅……なんでもない。広場のバールでランチとアイス食べよう。その後は宮殿と教会だね。確か十五時から開館のはずだよ」
 思わず見なかった事にされた一派については、後に語る。

 ゴンドラでは飲食禁止である。
 揺れる船は掃除も大変だ。因みにゴンドラのみならず、景観の保護等を目的に、歴史的建造物付近を始め飲食場所が限定されている所がヴェネツィアでは多々存在する。その為、ゴンドラに乗りながらジェラード堪能、という野望を砕かれた西古佐吠示(b00560)は市営公園に場所を移した。
「せらちゃん見て! ジェラートついちゃった!」
 唇の端を指差す。
「付いているな。ハンカチを忘れたなら貸そうか?」
 高田瀬良(b00689)の心遣いに落ち込む。やがて瀬良は要望を知り舐め取った。
「ラブラブじゃん」
 冷やかしの声はジェラードを持った洞闇出雲(b03321)だ。日夜野導眞(b33203)もいる。お互い食べ物持参でゴンドラに失敗したらしい。
 ブルータス、お前もか。
 正しくそんな雰囲気が満ちていた。川崎紀里恵(b35613)も現れる。
「ベネチアングラスいいね。あとね、服と靴とみてきたんだけど、こっちの子供服でもはいっちゃうよ。アタシ。あ、ジェラード買えた? 導眞の超、美味しそう」
「キリーがジェラート欲しいつーなら、あーん、で食べさせてあげんぜ」
「あーん」
 更に土産の物色をしていた邪聖真魔(b03986)に加え、ナポリのスフォリアテッレといい、グラニータ添えのマチェドニアなど言語が分からずとも不屈のボディーランゲージで次々甘味を手に入れてきた神宮戒(b20174)と同行者の雛枇カザキ(b36802)も現れた。
「それ、一口味見させてくれないか?」
「ヒヨヅモ見っけたァー! ちょっとよこせよ」
 完全に食い気である。注意が反れている隙を窺い、邪聖がこっそり神宮達の味見を試みる。彼等はジェラード争奪戦の後、ゴンドラや町中へと散っていく。

 一方、カンツォーネを依頼した一部に赤っ恥ハプニングが起こっていた。
「歌ってくれた感謝は確か、ボーノッ!」
 木賊・エル(b23522)が大声で言い放ち、ラル・ビスタ(b39349)が訂正する。
「褒め言葉はブラボーですよ」
「エルちゃん」
 乗船前に、チャオとブラボーとボーノが分かればいいと言い放った桜・美琴(b25470)の生暖かい眼差しが益々切なさを誘う。
 フィオーレ・ノエル(b23027)が首を傾げる船頭に「ブラボー」と伝えたかったのだと説明を施す。
「まさにファンタスティック。おお、ブラヴォー」
 美味しいところは三島月吉(b05892)が攫っていく。

 紫緒同伴で同じくカンツォーネを享受していた草壁志津乃(b16462)達。
 草壁と環薙紅吏(b02220)が一曲習って歌い始めた。水鏡白都(b29550)はカメラをかまえつつ「華やかだなぁ」と贅沢な気持ちを味わっていた。榊リク(b08794)が一人、漕ぎ手が女性でなく濃ゆいオッサンという現実に衝撃を受けていた。
「ホントに違う世界にいるみて……刈谷さん? 刈谷紫郎さーん?」
緋桜瑞鳳(b00860)が刈谷紫郎(b05699)に手を振った。先刻まで不安定な席に当たって「景色が絶対一番良いよな!」と自己暗示宜しく強がっていた男は、新婚旅行先を妄想中だ。
「早くいけるように努力しなさい」
 紅吏が笑う。
「食べ物の持ち込みあかんかったなんてなぁ。もう昼時やし、ええ店見繕って本場の味を堪能するでぇ」
 源真神那(b17752)が恋人の話題を避けていた。
「到着ね。紫緒さん。この後」
「ゴンドラの方にいたのか。蒼達のように迷子になったのではないかと心配していたぞ」
 火御守和司(b11316)の声が聞こえてきた。
 傍らには写真撮影に夢中になってはぐれた神山蒼(b20409)、「あの二人なら大丈夫」と判断し、ドゥカーレ宮殿に消えた北坂理都(b17841)と舞志野美咲(b04977)の姿もある。
「サンマルコ寺院すげぇ創作意欲沸いたぜ。おっ、昼だし、やっぱ食うならピザがいいな」
「紫緒ちゃんもよかったら一緒にどうかな? みんなで食べたらきっと美味しいよ」
「和司くん、なんとなく、ごめんなさい。下一さんも一緒にどうでしょうか?」
 朝の解散直後から行方不明の迷子を回収して廻った火御守は、観光どころではない。
 何を思ったのか火御守の手に燦然と輝く一枚のミニピザ!
 迷子の空腹に備えた非常食だが、気が付けば匂いにつられた紫緒の口に押し込んで刈谷達を振り返り。
「心配するな。午後からの下一の面倒は此方で見よう。よし、食事にいくぞ」
 保母さんよろしく、去っていった。

 サンマルコ広場は、膨大な鳩と人にまみれていた。
 有翼の獅子を熱心に観察して絵に起こす相庭蒼烏(b32706)を始め、美術館を巡る布津祭理(b00603)、最初は生演奏とカフェに浸っていたはずが『誰も寝てはならぬ』を披露している工藤拓人(b02339)もいた。

 付近の料理店ではサンマルコ寺院の感動を胸に一通り注文した後カツレツ三枚追加、という食欲を発揮する宇喜多斑鳩(b03362)と鳳城院桜(b03619)の姿がある。
「椿の事。宜しくお願いしますね? あの子には、貴女が必要ですから。これからも」
「突然どうされたのかと思えば……まあ、任せておいて。あと、ありがとう」

 星野優輝(b15890)と葛城浪漫(b17113)互いのパスタを分け合っていた。
「卒業しちゃったね俺ら。進路は別々になっちまうだろうけどさ、これからもよろしくな!」
「団長を引退、学園を卒業か。少し厳しいが、夢に向かって頑張らないとな。勿論だ、相棒」

 甲斐蝦蛄子(b10152)と黒白鴉(b08187)、里久鴇縞(b08188)の三人はアイスを片手に、カフェから広場に目を奪われていた。
「荘厳な建物ですね。ジェラードなんにしました? 私はチーズ味にしました」
「凝った造りしてんなァ。俺は檸檬。縞、お前、寒くねェのか?」
「私はストロベリー味。え? ……うん。平気」
 赤くなる顔。

 水の都の旅は、或意味人生の分岐となっているようである。

 山ほど名物料理を食べるガイ・ブリアード(b00913) や伊達正和(b00969)、美味しい物を巡る渦巻青人(b04815)やシャローム・シュレスウィヒ(b23389)に、あえて裏路地のシーフード料理店を狙った篠本立己(b14427)。地元人が頻繁に出入りする店を狙う夜月真琴(b31678)達とは異なり、街を楽しむことに熱意を注ぐ者達が居た。

 迷宮を思わせる小道はカッレと呼ばれ、無数の名前が存在する。
 大体は名前に因む店や職人街へ通じ、時折広場や小広場に出た。
「何処か懐かしい気分。あ、セレアさんだ。スキアヴィーネカッレにいけたかなー」
「私も普通の人みたいになったわね。あなた先刻の。殺人者カッレは見つけた?」
 時折、何度か同じ顔に遭遇する。
 幾度か遭遇する内に、全く知らない顔でも情報を教えあって、散策を楽しんでいた。ウィル・アルトリオス(b29569)とセレア・ルージュ(b23810)がカンピエッロに出ると、長靴カッレで出会った茨木祭(b02799)と常葉紅霞(b06728)が佇んでいた。
「立ち去っていいかな。ここらの家ってみな壁たっけぇよなぁ。土地が少ねぇから、人が増えると上に伸びてった……だっけか?」
「ホントに入り組んでるんすね。これは迷わない方が難しいんじゃ……あ、どうもでっす」
 道に迷ったのかと訊ねれば、二人は一方向を指し示す。
 武内恵太(b02430)が焔堂さやか(b15942)にビンタされている。
 路上キスに遭遇して、巻き込まれたようだ。間が悪い。寝た子は起こさない方がよいと、四人は足音を忍ばせて立ち去った。

 一方ムラーノ島では、千百度の高熱ガラス相手に奮闘していた東雲梓真(b29203)達九人が、実演有りの製造工程経て土産を選んでいた。
「流石は軽業師の妙技。日狩さんは青のブレスレットとか似合いそうだね」
「水飴みたいで美味しそうだったね。東雲さんにはこっち。シャーくん、似合う似合う」
「柄じゃねー気もするが、折角見立ててくれたんだしな」
 東雲と日狩篠(b34063)に言われ、シャーバイン・クレイツ(b37094)が気恥ずかしげにしつつも受け取った。
 会計をしていた銀静蓮(b01195)と日下部砌(b01206)の会話も聞こえてくる。
「実際に見るのとは全然違うな。本島に戻ったらジェラード奢ってやるぜ」
「機会があれば、カーニバルにも来てみたいものね」

 溜息橋の方を漂うゴンドラでは、景色に感動していた藤咲珀(b01007)や鳳流羽(b03012)達とは正反対の目的の者が居た。
 紅蓮峠氷姫(b08557)と大加美稜牙(b14619)が噂を信じて誓いの口付けを行う。
 勿論目立つ。
「彼等の次にロマンティックスポットたる橋の下へ向かいましょう!」
「春美ちゃんのような美人さんを捕まえておいて、不満だなんて言えないわよね、ルーイ? ……何してるの」
 意気込む中原春美(b32109)と風宮桜(b31192)に対して、ルートビッヒ・オルフォイス(b35264)が橋を探していた。

 昼過ぎのリアルト橋。
 運河を眺める絶好の場所だが、欄干に人が鈴なりで集まっていた。
 華月麗音(b33431)と蒼焔哉蛇(b33834)が腕を組んで愛を囁く。
「すっげ綺麗な町並みだし! 何かちっと新婚旅行みたかったょな? 愛してるんだぜ」
「俺も楽しかった。新婚旅行一回目みてェな? 俺も愛してるぜハニー」

 桃色付近を漂う無数のゴンドラ。

 逢坂壱球(b16236)と盃堂鷸瑠(b24636)月織奏音(b34312)の姿があった。
「一年ホントに楽しかった。二人とも進学だっけ?」
「最高の一年やったき。これかも宜しゅう頼むぜよ」
「私は音楽大学に通うことになりましたわ。これからも宜しくお願いします」

 午前中マッスルポーズで奇異の視線を浴びていた玖田宗吾(b25426)達が居た。
「近づいたら皆で身を寄せ合って写真を撮ろう。不安定な船の上だが、何とかできようよ」
 鬼谷蒼玄(b25041)が景色を眺めた。
「予想通り周囲の視線が痛かったのはさておき。いい街だな。ここを皆と訪れることができて感謝している。昼食のパニーニは生ハムと共に用意させて貰った」
「彫刻ポーズは体格のいいメンツが揃っているからできたんですよ。私もカッフェの用意を。デザートはティラミス。味は一流ですよ」
 提案者らしい神城菜月(b21410)がウインク一つ。
 続いて天河翼(b03014)がそろりと手を挙げた。
「少し、焦げて……いるの、ですけれども……ビスコッティを」
 枯野神壁(b26902)がフィネの抱えている荷物を覗き込んだ。
「こりゃうまそうだな。ゴンドラで食べられたら最高なのに、やっぱダメか」
 フィネ・シュピールベルク(b30064)苦笑い一つ。
「降りたら教えて貰った公園に行って食べよう。おじさん、かけ声かけてくれ」
「トゥレ! ドゥーエ! ウーノ! ゼーロ!」
 3、2、1、0。イタリア語で数えられた数字の末に、笑顔が刻み込まれた。

 夕暮れのカナル・グランデ沿いを歩くシシリア・アリオスティ(b37025)の横顔が茜色で染められてゆく。

 尚イタリア国鉄が二十四時間のストライキを起こした為、少々日程が崩れたようだが、それも感慨深い旅の記憶として皆の胸に刻まれたのであった。


マスター:やよい雛徒 紹介ページ
この作品に投票する(ログインが必要です)
楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:86人
作成日:2009/03/17
得票数:楽しい30  知的1  ハートフル1 
冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
   あなたが購入した「2、3、4人ピンナップ」あるいは「2、3、4バトルピンナップ」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 マスターより許可を得たピンナップ作品は、このページのトップに展示されます。
   シナリオの参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。