キマイラを打ち倒せ!


   



<オープニング>


 集まった能力者を前に、高篠・紗希(高校生運命予報士・bn0217)が一礼した。
「お集まりいただき有難う御座います、皆様」
 紗希の瞳に一瞬だけ不安が過ぎる。
 だが、それでも。彼らならば成し遂げてくれるはず。
 そう信じれば不安もどこかに行った。
 予報が始まる。
「山奥のうち捨てられた墓場に、強力な残留思念が見つかりました。これを排除しなければ大変なことになります」
 まずは淡々とそれだけを。
 今回の依頼は、強大な残留思念がゴーストと化すその前に消し去ってしまうこと。その一点に尽きる。
 要は詠唱銀を振りまいて出てくるゴーストを倒せば良いのだ。だが、事はそれほど単純でない。
 何が、と問えば。
 そう、敵が凶悪なまでの力を秘めていることだ。
「キマイラ、という怪物をご存知でしょうか?」
 頭は獅子で身体は山羊、蛇の尻尾を持つ怪物の名。
 それがキマイラ。
 有名な神話に出てくるほどの化生である。
「それと同じモノというわけではないでしょうが……外見は同じです」
 強さも並みの妖獣の比ではない。
 獅子の顎に噛み砕かれればただでは済まないだろうし、山羊の身体から繰り出される突進の加速は未知数で、蛇の尾は毒を持っている。
 そのキマイラが2体、現れる。
「それに加えて地縛霊が4体、現れます」
 地縛霊は2パターンの種類がそれぞれ2体ずつ存在するようだが、見た目だけでは判別が付きづらい。主に回復行動を取ってくるようだが、隙あらば叫び声を上げて周囲に攻撃してくる。しかもその叫び声を一度耳にすれば、身体を蝕まれていくようである。
 キマイラに比べればかなり力は劣るものの厄介な敵である事は想像に難くない。
 敵はこれで全てである。
 語り終えた紗希の瞳にすでに不安はなく。
「キマイラを倒した英雄は、天を駆ける馬を以ってこれを討ち滅ぼしたそうです」
 そのような存在は、ない。
 だが、能力者たちの力、それそのものが英雄のそれに匹敵するはずであろう。
「強大な敵です。どうかお気をつけて」
 最後に再び一礼し。
 紗希は能力者たちを見送った。

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参加者
榊原・優(中学生白燐蟲使い・b02172)
揚羽・てふ(暗闇の紅蓮蝶・b07092)
狩夜・由岐(紅葬剣・b12529)
鹿島・麗子(切断淑女・b14171)
渕埼・寅靖(縛鎖のキマイラ・b20320)
天泉・五月(緋天・b23065)
守衛・刹那(優しき神罰の執行者・b34281)
百鬼・ルル(氷れる炎の振るうは常盤緑の矛・b40707)
劉・麗鳳(仙道師・b41025)
レナ・フォレストキャット(歌い踊る猫・b42543)
渡辺・拓己(中学生呪言士・b56301)
コルネリア・ヴィスピャンスカ(いばらの森・b57930)



<リプレイ>

 日は高く、夏特有のぎらぎらとした光を振りまいていた。しかし届く光はほとんどない。鬱蒼とした緑に遮られて、どこかひんやりとした空気を纏っていた。
 ガサガサと茂みを掻き分ける音が響く。
「う、うーん、すごい場所れすね」
 コルネリア・ヴィスピャンスカ(いばらの森・b57930)が、目の前の灌木を折りながら歩を進める。
 そんな場所のため進むのにも一苦労だ。わずかに道であった名残を思わせるかのように、木々の谷間ができているくらいだった。
「ただのお墓ではなかったのかもしれませんね……」
 目的の場所について、榊原・優(中学生白燐蟲使い・b02172)がそう言う。
 打ち捨てられて如何ほどの年月が経ったのだろう。道があったという事は、その昔に人が通っていた事も意味している。だが、すでに過去のこと。何があったのかは知る由もない。
 そして、過去は過去。それよりも大事な物は。
「まさか、キマイラと戦う時が来るなんて思ってなかったな……」
 ぽつりと、守衛・刹那(優しき神罰の執行者・b34281)の言葉が虚空に消えた。戻ってきた記憶が急かしてくる。
 早く、早く、と。過去の衝動は、現在の焦燥として襲ってくる。
 違う。
 約束を思い出す。自分のやるべき事は。
 焦っていては倒せる敵も倒せなくなる。見つめるは過去でなく。
 そう、大事な物は過去でなく―――現在。
 そんな彼を鹿島・麗子(切断淑女・b14171)は無機質に見つめていた。何ともない右足をさすりながら。
 だが、それもほんの短い時間のこと。何事もなかったかのように、前へ進み始めた。
 バキバキと枝を折る音が続く。
「キマイラって、どっかで聞いたようにゃ?」
 レナ・フォレストキャット(歌い踊る猫・b42543)が小首を傾げる。ちょっと考えたところで思い出すのを放棄した。
「キマイラと言えば、西洋の怪物やったかな」
「神話のキマイラは魔神の娘らしい」
 劉・麗鳳(仙道師・b41025)の言葉に、渕埼・寅靖(縛鎖のキマイラ・b20320)が答える。
「伝承に名を残すそれと、どちらが果たして強いものか……いや、どちらでも関係ないか」
 狩夜・由岐(紅葬剣・b12529)が首を振りながら前を見据える。
 敵が何でもあっても、やるべきことは一つ。
「ゴーストを倒すのが、能力者の本懐です」
 不屈の心を以って、天泉・五月(緋天・b23065)は決意する。
 木々の先を抜け、見えた先に戦場は広がっていた。
 そこは墓場というには寂れすぎていた。地面に埋まる墓石の残骸が、わずかに墓場だったという過去を残しているだけ。
 その中央を一見しても何もない。だが、ひしひしと強力な残留思念の存在だけは感じる。そう、これが今回の敵。
 周囲の地形を確認しながら、麗鳳は障害物を除こうとした。が、さすがに地面に埋まった墓石を掘り起こすのは厳しい。戦闘のときに気をつけるしかない。
 作戦で決めた通りに布陣する。
 キマイラに対する麗子、刹那、五月、寅靖の四人は中央。およそ残留思念の手前。
 対して地縛霊は、前衛に由岐、麗鳳、百鬼・ルル(氷れる炎の振るうは常盤緑の矛・b40707)の三人が崖の近くに立ち、後衛として、揚羽・てふ(暗闇の紅蓮蝶・b07092)、レナ、渡辺・拓己(中学生呪言士・b56301)、コルネリア、優の五人は残留思念より崖側の茂みに近い場所へ立つ。
 それぞれ、サポートの面々も茂みの中に潜む。
「皆、覚悟はいいか」
 準備の是非を寅靖が問う。
 全員が決意と共に頷く。それを合図として、詠唱銀がはらはらと宙を舞った。

 太陽が雲に陰る。銀が輝きを失っていった。
 空間が歪んだような錯覚を全員が感じた。
 不定形だった何かが次第に凝縮し形を持ち始める。一点に収束していく思念。
 それが限界まで収束していったとき、臨界に達し、弾けた。
『グルルルルルル……』
 直後、目の前に巨大な異形が姿を見せていた。
「あ、キメラだニャン」
 実物を見て、先の疑問が晴れたのか。レナが得心した声を上げる。だが、キマイラに気を囚われるわけにはいかない。
 思念のいくつかが、今度は地縛霊にその姿を変えている。
「気を引き締めていかないとね」
 空を仰いでいたてふが地縛霊を見据える。
 にわかに雲が空を覆っていた。
 ポツポツとルルの頬を雨が打つ。
「これだけの強敵と戦えることを嬉しく思う」
 地縛霊へと目を向け、両のナイフを構える。昂ぶる体の熱気を冷やす雨がどこか心地よい。
 キマイラたちは唸り声を上げながら値踏みするように、寅靖を見下ろす。
「俺は蜘蛛の脚を持つ虎、姿は違えど一種の『キマイラ』だ」
 凶暴な瞳に臆すことなく、手甲を装着した両腕を構え、己を鼓舞する。
「さぁ、異形同士の共喰いといこうか!」
『ガァアアアアアアアアアアアア!!』
 咆哮が開戦の合図となった。

 今回の作戦はキマイラたちを四人で押さえ込み、その間に残り八人で地縛霊を撃滅してしまうというものだ。
 厄介な地縛霊を素早く倒さねばならない。
 即座に駆け出したのはルル。
 真っ先に仕留めたい敵は、こちらの強化を妨げる方の地縛霊だ。
 だが、姿形は同一。区別はできない。
 とは言え、迷う道理はない。まずは動くこと。それこそが重要。
 手近にいた地縛霊にすばやく蹴撃を叩き込む。軽やかなフットワークは敵にその動きを掴ませずに、確かな一撃を加える。
 地縛霊の体がくの字に曲がるが、それでも何ともなかったかのようにふわふわとその身を宙で泳がす。
「じゃ、いきなり本番行くニャン!」
 陽気なレナの掛け声と共に、紙の吹雪が地縛霊たちを切り裂いていく。
 そこへ黒球が飛んで弾ける。黒燐蟲の群れが一斉に地縛霊へと襲い掛かる。
「やったか!?」
 一体への直撃は確信した由岐が声を上げる。三人の攻撃を受けたのだ。並の敵ならば倒れる。
 だが、ゆらりと地縛霊がその姿を現す。その後ろにいる三体はレナと由岐、二人分の攻撃でもほとんど傷すら付いていない。
(「やっぱり強力な相手……!」)
 優が苦虫を噛み潰したような顔のまま、ナイトメアランページを放つ。
 狙った相手はひらりと避けるが、その後ろに浮かんでいた地縛霊は捉える。
 その直後、凄まじい勢いで火炎が迫る。その軌跡の雨が一瞬で蒸発していき、そのまま炎の弾丸は集中していた地縛霊に直撃する。
「どう……って、まだ!?」
 てふの叫び声が雨音に消える。
 地縛霊の姿はいまだにあった。しかし、動きは見た目に分かるほど鈍っていた。もう一押しか。

 キマイラに対する四人。
 咆哮を上げるキマイラよりも早く寅靖は動く。背中から蜘蛛の足が生えたかと思うと、それがキマイラへと突き刺さる。
 串刺しにした状態、そこから周囲へ竜巻を起こす。狙いを定めていたキメラの体を氷が蝕む。
 だが、それを物ともしないかのように、キマイラの視線は寅靖から外れない。
「チッ!」
 直後、零距離から噛み付き突進してきた。
 衝撃に備え重心を下に落とし、両腕で体全体を庇った。
 そのはずだった。
「ガフッ……!」
 雨で濡れた地面を削りながら進み、突き出た墓石に叩きつけられたところでようやく止まった。
 その横では、頭上から麗子がチェーンソーを振りかぶる。
「あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」
 狂気に囚われたかのように声を張り上げながら、幾度か斬り付ける。
 それを鬱陶しいものでも見るかのように一瞥し。
「―――ッ!」
 気付いたその瞬間に、その巨躯は動いていた。突進を身に受け、地を滑る。
 体が地面に横たわったその刹那にでも意識が落ちかける。だが、それを痛覚が許さなかった。
 チリチリと痛みが右足に集中してしまうような感覚。
(「右足、大丈夫。私の右、足。違う、違う、足、足、足、足をッ!」)
 挙動に気をつけ、わずかに体の軸をずらしていなかったら本気で危なかった。
「わた、私の……私のッ、足をっ!!」
 ただの一撃で全身をばらばらにされたかのような痛みが襲い掛かってくる。それでもまだ戦える。
 寅靖がぬかるみ始めた地面を抉り拳を握り締める。まだ、立てる。
「これ、ほどとは……だが!」
 サポートに入った全員、それにコルネリアのヒーリングファンガスが二人を癒す。
 傷つき息は荒いながらも立ち上がる力は戻った。

 麗鳳が腰を沈める。敵に近づこうと一歩を踏み出すより早く、地縛霊は祈りを捧げ始めた。
 どの地縛霊がどんな相手に相当するかをルルは見極めようとする。
 しかし、回復の様子では判断しづらい。自分あるいは自分以外の一体だけ回復しているのか、それとも全員を回復しているのか。集中で攻撃した敵の動きはやや鈍いままだが、元々そこまで回復できないのかもしれない。
 直後、奥にいた二体がさらに祈りを捧げる。地縛霊を見ても変化は分からない。
(「くそっ、どれがどれだ……!」)
 ルルが心中で悪態をつく。
 さらにもう一体が祈りを捧げる。
 その瞬間、動きの鈍っていた地縛霊が見る目に分かりやすいほど復活する。しかも黒い霧のようなものがその地縛霊を覆う。ガードアップの効果か。
(「とすると、あいつは先に倒す必要のない方!」)
 しかし、そこではたと気付く。
 キマイラの方を見ると一体が黒い霧のようなものを纏っていた。先ほどの祈りのどちらかだ。
 他の者もキマイラの挙動に注意しておくべきだったか。
「あ、あっちも倒す必要のない地縛霊れす!」
 コルネリアの声が上がった。キマイラに向かう四人の回復役も兼ねていた彼女が偶然にも気付いていた。
「では目の前のこいつと、奥にいるあいつだな!」
「分かったニャン」
 レナが奥にいる地縛霊をカラーボールの標的にする。
「陽の気を持って陰気を払わん!」
 麗鳳の退魔呪言突きが、黒い霧を纏った地縛霊へ突き刺さる。詠唱兵器の刺さったその場所から次第に体が石へと化しはじめる。
 一時は動くことができないだろうが、今のうちに厄介な敵を滅ぼす必要がある。
 拓己が呪詛呪言で、地縛霊へ追撃をかけるが。
「クソッ、何だよあれ!」
 黒い霧が、言霊を邪魔する。
 標的を定めたとは言え、苦戦は必至だ。

 キマイラの突進で弾き飛ばされた二人に代わり、刹那が駆ける。
「僕は……負けられないんだッ!!」
 刀を八双に構え、強く一歩を踏み出す。
「受けてみろ……!」
 黒影剣。
 斬撃は確かな手ごたえをもたらしたが、しかし、キマイラはまったく怯まない。
「ウォオオオ!!」
 再度、寅靖が土蜘蛛の足でキマイラの体を穿つ。だが、黒い霧がその全ての勢いを殺す。
 返礼で二人に突進が迫る。
 寅靖の体が地面に叩きつけられ、鮮血の花が大地に咲く。
 回復したにもかかわらず、その一撃の前に彼は動かない。
 噛み付かれた刹那の肩口から血が噴き出す。その状態のまま突撃を敢行するキマイラ。
 歯が肉を裂き、刹那の体が鞠のように跳ねて地に落ちる。
 ただの一撃で意識ごと力を根こそぎ持っていかれそうになる。
(「嘘、だろ。僕は、俺は……ッ!」)
 雨が傷口を叩く。痛みでも良い。意識を覚醒させてくれるのでさえあれば。
「まだ。まだ、やれるさ……」
 精神力のみで立ち上がる。噴き出る血と全身の痛みは最大限で警告を鳴らす。ムカムカするほどの吐き気が良い証拠だ。
 それでも、両の足を地に着ける。
 すぐさまサポート陣が全力で回復を行う。
「この傷、貴様の血で癒させてもらう」
 麗子がキマイラに飛びつき、そのまま犬歯をその体へ突きたてた。
 危険を承知で五月は前へ立つ。放つ氷の吐息は、黒い霧を超えて傷を与えている。
 だが。ただでさえ深刻な傷を与えられない上に、地縛霊が傷を癒していた。
 刻一刻と、死という悪魔が迫り来る。

 地縛霊側もあまり時間を掛けていられないことは分かっていた。
 しかし、黒い霧に阻まれて致命傷が与えられないでいた。敵はほとんど攻撃してこないとは言え、元々が強力なため、幾度もの攻撃を叩き込まないと倒しきれない。
 ルルのクレッセントファング、てふの炎の魔弾でようやく石化していた地縛霊が沈む。
 次はレナがペイントした相手だ。
 すぐさま、連続的に攻撃を叩き込んでいく。
 優のナイトメアランページ、麗鳳の定規の一撃、拓己のスピードスケッチ、由岐の暴走黒燐弾。
 これだけ叩き込んでも、まだ倒れない。とは言え、敵の回復速度を明らかに上回っている。
 加えて範囲攻撃が多い。ほぼ等しく敵全体に大きな傷を与えることができた。
 何より敵には回復を続けてもらっていた方が良い。敵の範囲攻撃で、キマイラに対している仲間が倒れてしまっては厄介だ。回復圏にいるためには、どうしても地縛霊の攻撃範囲に入らざるを得なかったが、今のところそのような状況には至らない。
「このまま押していこうぜ!」
 拓己の掛け声と共に果敢に攻める。
 再度、全員で猛攻を続けたところで二体の地縛霊を葬り去った。
 これで余裕ができた。その安息も束の間。
「か、狩夜先輩……こ、こちらへ……」
「き、気をつけれくらさい!」
 五月の苦しみに彩られた声と、コルネリアの切迫した声が全員の耳朶を打つ。
 由岐が振り返るとそこには凄惨な光景が広がっていた。
 寅靖は血溜まりに沈み、麗子と刹那の身体は地面に投げ出され、五月は右腕から血を流し、その横腹には一体のキマイラの蛇が噛み付いている。
 しかも一匹が完全にフリーとなっている。
(「止めないと!」)
 どれを次の標的にしようか見定めているのか、三人を蹴散らしたキマイラは周囲を見回している。
 横合いから黒影剣で斬り付ける。キマイラの体に線が走る。
 痛覚を感じていないのか、それとも身を蝕む妖獣としての痛みが勝っているのか。咆哮をあげて由岐に突進が突き刺さる。
「クソッ、こんな化け物を相手にしてたのか……」
 何とか耐え切っても、身体が思うように動かない。傷は癒えても、まだ足りない。
 横では尻尾の噛み付きを受けて瀕死の五月。そこに容赦なく突進が迫った。
 撤退。その言葉が頭に浮かびかかる。だが。
『グォオオオオオ!』
 横から幾度もの連撃がキマイラを打ち据える。
「あとは、キメラだけだにゃん!」
「よくここまで持ちこたえてくれました。ここからは、僕たちも加勢します!」
「悪い、遅くなった」
 地縛霊に対していた残りの六人も向かう。
 八対二。
 押せるか。
 否、押し切る。
「オオオオオオオ!」
 裂帛の気合と共に八人は駆ける。
 全員での猛攻。一体を倒すだけでも相当に手こずる。だが、数の利を押し切ることなどできない。攻撃を受ければ下がり完全に癒す。少しずつ自分たちもダメージは蓄積するが、能力者たちの攻撃速度を上回ることはできない。
「その歪みを断ち切る!」
 最後の一体を由岐の黒影剣が引き裂いた。

「ハァハァ……」
 ガシャリと詠唱兵器を下ろす。
 被害はあったが、何とか葬り去ることはできた。
 残った八人は息をつき、そのまま腰を下ろす。
 降って来る雨は冷たくも、どこか安堵に似た感情を与えてくれた。


マスター:屍衰 紹介ページ
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楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:12人
作成日:2009/07/30
得票数:カッコいい19  知的3  えっち1 
冒険結果:成功!
重傷者:鹿島・麗子(切断淑女・b14171)  渕埼・寅靖(縛鎖のキマイラ・b20320)  天泉・五月(緋天・b23065)  守衛・刹那(優しき神罰の執行者・b34281) 
死亡者:なし
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