≪悪二文字≫そうだ、山パーティーに行こう!


<オープニング>


「山に行こう!」
 そんな日明の一言から、全ては始まった。
 新学期。学校も始まってすっかり朝と夜は涼しくなった。
 けれどまだ昼間は残暑が厳しい! というか暑い!
 だったら涼しいところに行けばいいじゃないか!
 涼しいところといったらまず海だ。けれど海はもうクラゲだらけ、とてもじゃないけど泳いでいられない。
 というわけで、山に行こう!
 山に行って一日思いっきりパーッと遊んじゃおう!

「というわけで、とある山にあるキャンプ場に行きたいと思うんだ」
 すぐそばを小川が流れるそこは、残暑が厳しいこの季節でもとても涼しい。流石に小川の水は少し冷たいから泳ぐのは厳しいかもしれないけど、足をつけたりするくらいなら問題もない。一応泳ぎは許されているので頑張ってみるのもいいかもしれない。
 ちなみに少し上流に歩けば、釣りスポットと釣竿のレンタルコーナーがある。
「よし、じゃあ夕飯はバーベキューだな!」
「山菜も取れるみたいですし、魚釣りも出来ますしね」
「お肉や野菜なんかは持ち寄ればいいにゃ」
 日明の持ってきたパンフレットを覗き込みながら、盛り上がる虎信や流梨、マリスにクロたち、悪二文字の一同。
「ちなみにキャンプファイヤーも出来るぞ」
「おおーっ!」
「それは楽しみだねー」
 俺も行きたい、ではおれも、私も、と飛鳥や仁斗、氷魚、それにケイン、流梨、水、シャロームと、次々に皆が手を上げる。
「それじゃ、山で思いっきりアウトドアパーティーだな!」
「「「おーっ!」」」
 日明の言葉に頷き合うと、馨麗や智明、柳枝や風子も加わって、悪二文字の面々は早速相談を始めるのだった。

 そして、今日はパーティー当日!
「おおー、広いなー!」
「それに、涼しいね♪」
「川の水も綺麗ですわねー」
「あ、こんなところにしいたけが……」
 梨阿や杏樹、澪……それに悠衣や恭賀たちが、次々に感嘆の声を上げる。
「いいとこだなー……今日は誘ってくれてありがとなっ!」
 人数が多い方が楽しいから、と誘ってもらったこたんが、嬉しそうにぺこり、と頭を下げた。
「それじゃ、さっそく……」

「「「パーティーの始まりだっ!」」」

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参加者
彩峰・悠衣(惡乃華・b00005)
勅使河原・氷魚(白銀の巫覡・b01098)
涼宮・杏樹(ステイゴールド・b03582)
ケイン・ハイアット(魔法貴族・b04058)
片崎・澪(白星紅風・b05292)
陽山・日明(ヒートハートビート・b05412)
棗・恭賀(石頭狗・b13941)
平良・虎信(荒野走駆・b15409)
藍羅・仁斗(黒い翼・b17482)
シャローム・シュレスウィヒ(ナッハヴェーラー・b23389)
陽桜祇・梨阿(魔刻ストレイキャット・b29348)
マリス・アンダー(烈風の虎狼・b31212)
国東・流梨(高校生土蜘蛛の巫女・b33882)
剣崎・水(真昼の転寝・b39980)
神宮路・馨麗(クリソプレーズ・b41617)
奇亜求・智明(侵魔・b46037)
櫻井・クロ(スピィーディキャット・b55904)
新橋・柳枝(九尾の猫・b56791)
鈴木・風子(中学生月のエアライダー・b64185)
周・飛鳥(アーネンエルベ・b67191)
NPC:島牧・こたん(中学生牙道忍者・bn0275)




<リプレイ>

●秋の野山に大集合!
「いい天気だ! さぁ皆、思いっきり楽しむぞー!」
 今回の発案者、陽山・日明(ヒートハートビート・b05412)の宣言に、集まった21人から「おーっ!」と声が上がる。
「さて、本当は海が良かったのだけれども」
 この季節であれば山の方が過ごしやすいと、ケイン・ハイアット(魔法貴族・b04058)の顔がほころぶ。
「いいねいいねっ! このメンバーで出かけるの初めてだけど楽しめそうっ!」
 辺りを見渡し、マリス・アンダー(烈風の虎狼・b31212)が興奮した口調ではしゃぐ。
「は気持ちいいねー♪ んー、今日は思いっきり楽しむぞー♪」
 彩峰・悠衣(惡乃華・b00005)がぐっと伸び上がりながら深呼吸。
「山の中は一段と涼しいですねー」
 神宮路・馨麗(クリソプレーズ・b41617)がその隣で微笑む。
「最初は食材の調達だにゃ!」
 しっかり楽しむとするにゃ♪ と、櫻井・クロ(スピィーディキャット・b55904)が声をかけ、
「さー、皆でれっつぱーりぃ!」
 馨麗の言葉にわっと皆が準備へと動き出す。
 そんな様子をそっと眺めて。
「皆で山へ遊びに、ね。――平和なような、でもそうでもないような」
 新橋・柳枝(九尾の猫・b56791)はそっと呟いた。

●山だっ、林だっ、食材だーっ!
 剣崎・水(真昼の転寝・b39980)は、魚がかかるのを待っていた。
「思ったより釣れないものね……」
 待つ。
 さらに待つ。
 …………。
「私だって簡単に釣れるとは思って無かったさ!」
「おお!?」
 突然怒鳴りつけられて、棗・恭賀(石頭狗・b13941)が慌てて振り返る。
 そしてああ、と頷く。置かれたバケツは、まだ空のままだった。
「あの岩場あるべ? ここをこう……流れの弱いとこに回り込むように投げんだよ」
「えっと……」
「ほれ、こうやって」
 水の後ろから一緒に釣竿を持って、釣り針を誘導してやる恭賀。
「あっ、来た!」
 ほどなくして訪れた手ごたえ。4つの手がぐっと釣竿を引き上げる。勢いよく跳ねながら宙を舞うのは銀色の魚!
「やったぁ……!」
 頬を紅潮させながら魚を針から外し、水は再び釣り針を垂らす。
 水の調子が出てきたのを確認し、恭賀は岩陰の魚を捕ろうとその場を離れ……何を思ったか戻ってくると、いきなり手を伸ばした。
 ぺろーんと舞い上がるスカート。固まる水。
「チッ、水着か」
 振り返った水の視線に、恭賀は思わず顔を引きつらせた。

 やがて戻ってきた2人の頬が、それぞれ別の意味で真っ赤になっていたのは、言うまでもない。

「せっかくだからのんびり行こうかな、普段の戦いなんて忘れてね……っと!」
 水着にビーチサンダルに麦藁帽子。気合たっぷりのマリスが、釣竿を思いっきり引き上げる。
 糸の先には、勢いよく跳ねる川魚。傍らのバケツでも、魚がピチピチと跳ねている。
「まだまだ入って行けそうにゃ」
 水の冷たさを確かめてから、クロがざぶざぶと水に突っ込む。その手には釣竿はなく……。
「来たにゃっ! えいっ!」
 大きな水音。盛大に上がった水しぶきが静まる頃には、魚を引っ掴んだクロが立っていた。
「おーい、魚が捕れましたにゃー」
「お、またですか? 素手でってすごいですよね! ……どっちが多く捕れるか、競争しません?」
「望むところだにゃ!」
 二人は顔を見合わせて笑うと、真剣な顔で川へと向き直る。
 その結果、十分すぎるほどたっぷりの魚が、パーティー会場に運び込まれたのだった。

「この時期に食べられる山菜なんかがあればいいのだけど……」
 ケイン・ハイアット(魔法貴族・b04058)はツナギを着、上から下まで完全防備でガイドブック片手に山菜を探す。
「キノコ詳しいですよ、キノコ。ほらこれなんか美味しいですよ」
 ささっと木の根元に駆け寄り、上手く選り分けて差し出すのは馨麗。
「馨麗すごいなー……」
 涼宮・杏樹(ステイゴールド・b03582)が感心した顔で頷いて、今度は傍らを歩いていた島牧・こたん(中学生牙道忍者・bn0275)に振り返る。
「こたんは詳しいの?」
「えっと、ちょっと知っとるよ。これは食えるし……あ、これ! なまらマズイし、食べたら体しびれるんだ」
 こたんが指差したのは、一見地味な、けれどかなりの毒を持つキノコ。
「食べると危ないものもありそうだからね。ちゃんと区別しておかないと」
 柳枝が鞄から図鑑を取り出すと、周囲から感心したような声が上がる。
 みんなが取ってきたキノコを確認し、柳枝がささっと安全なキノコを取り分ける。

 木の根につまずいたりして、少しよろめきながら歩いていた杏樹に、シャローム・シュレスウィヒ(ナッハヴェーラー・b23389)が手を差し伸べた。
「ほら、足元気をつけて」
「ありがとう、シャロン♪」
 ぱっと顔を輝かせ、杏樹がシャロームの手をとる。互いの手の温もりを感じながら、二人は再び食材を探しに歩き出す。
「春の山菜だったらワラビとか結構わかるけど、秋の恵みのメインのキノコってわかんないね」
「キノコは絶対に安全ってコトはなかなか言いがたいからね……それじゃ、外しておこうね」
 言いながらふと顔を上げれば、そこには大きな栗の木が一本、二本。
「山栗は確実に安全だね〜。栗御飯だね♪」
 さっそくイガを割り、杏樹が籠に栗を入れていく。その傍らで、シャロームは草を摘み始めた。
「この辺なんか野草の天ぷらとかに良さそうだよ」
「なるほどね〜」
 二人で採った栗と野草で、籠はあっという間にいっぱいになった。

「食事向きの山菜よりは、デザート系の方が多いようですね」
「アケビとかもあるといいですねー」
 ケインと馨麗が頷きあって、アケビやヤマブドウを採り始める。
 その後ろからなにやら後ろ手に隠して近づくのは、藍羅・仁斗(黒い翼・b17482)
「皆が楽しそうに盛り上がっている。しかし、何かスパイスが足りない」
 そう言って、仁斗は手に持っていたものをさっと籠に放り込んだ。
「ふふふ、たのしみだ……」
 素早く籠から離れ、そ知らぬふり。
「あ、毒キノコではありませんよ?」
 というわけで、一体何かは食事のときのお楽しみ。
「ある程度でいいわよね。肉や魚がメインでしょうし」
 柳枝の言葉を合図に、一同は山の幸がたっぷり入った籠を手に、調理班が待つキャンプ場へと向かったのだった。

●野外で料理ってなんだかわくわくするよねっ!
「任せてください。どんと大船に乗ったつもりで。どーんと」
 きっぱりと宣言した国東・流梨(高校生土蜘蛛の巫女・b33882)に、その場の全員の視線が集まる。
 しばらくの間の後、こほん、と咳払いを一つ。
「だ、だいたい。バーベキューなんてお肉と野菜を適当に切って焼くだけです。失敗をしようはずも無いじゃないですか」
「まぁ、確かに……では下味やソース、副菜などに腕を振るうとするか」
 頷いて、片崎・澪(白星紅風・b05292)はまな板の前に立つ。
「ま、学生は味より量だしな! 切り落としの牛肉、オマケしてもらったぜ!」
 鈴木・風子(中学生月のエアライダー・b64185)がどんっ、と買ってきた肉を調理台に載せる。人数分は余裕でまかなえそうなその量に、歓声が上がる。
 食材調達組を待ちながら、さっそく調理が始まった。

「山篭りに慣れた俺様からすれば、キャンプなど御茶ノ水ナントカだ!」
「お茶の子さいさい、ですよね……?」
 平良・虎信(荒野走駆・b15409)が、勢いよく石でかまどを組んでいく。その背中に、思わずツッコミを入れる悠衣。
「しかし虎信さん手馴れてますね……山篭りとか違和感ないから驚くより納得しちゃいました」
 悠衣が手伝いながら、感心したように呟く。
「おう悠衣、石で指を詰めるなよ、別に心配しているわけではないが!」
「はーいっ」
 いくつかのかまどを組み上げて、手早く火を起こす虎信。それを悠衣がうちわ片手に手伝う。
「けどこれだけ手際いいなら、一緒に暮らしたときとか楽そう……」
「ん、どうした?」
「あ、いやなんでもないです」
 赤くなった頬は、炎のせいか、それとも。
「手伝うのは良いが火傷するなよ!」
「はいっ!」
 虎信の言葉に、幸せそうに悠衣は微笑んだ。

「しかしこれだけ人数いると……どれだけ作っても少なくなりそうだ」
 大鍋にいっぱいの豚汁をかき混ぜながら呟いて、日明は豚汁を小皿にすくって口を寄せる。
「んー……ん、美味い♪」
 日明の顔に会心の笑みが浮かんだその時。
「日明、そっち手伝うことないかー?」
 顔を出したのは陽桜祇・梨阿(魔刻ストレイキャット・b29348)。
「ああ、じゃあ梨阿、味見してみるか?」
 日明が小皿にそのまま豚汁をすくって差し出す。
 口をつけたそのまま。
 思わず固まる梨阿。
(「こ、これってその、間接キ……い、いや、ここで躊躇ったら逆に変……」)
「何固まってるんだ?」
「い、いやなんでもっ!」
 不思議そうに首を傾げる日明に慌てて、梨阿は自然に見えるように、と心がけながら……口をつける。
「う、うん、美味しいぞ。日明、料理上手いんだな」
「それは嬉しいが……顔赤いぞー熱でもあるのかー?」
「ぅ、わ……」
 赤くなった額に顔を寄せられ、完全に固まる梨阿だった。

「飯ごう炊飯って、結構コツがいるんですよねェ」
 少し離れたあたりでこちらもかまどを組んで、勅使河原・氷魚(白銀の巫覡・b01098)は米を炊いていた。
「最新のジャーより私的にはやりやすいですが……さてさて、皆さんおかずはゲットできますでしょうか?」
 その言葉と同時に、向こうの方でわいわいと声が上がる。
「首尾は上々だったようですね」
 そう言って、氷魚は火を止め、そっとふたを取る。
 ふんわりと粒の立った御飯が、見事に顔を覗かせた。

「手伝えることがあれば言ってくださいね」
「俺も。雑用っていうか、裏方の仕事とか好きなもんでね」
 一旦手の空いた奇亜求・智明(侵魔・b46037)と周・飛鳥(アーネンエルベ・b67191)が申し出る。その途端、
「ただいまーっ!」
 振り向けば、そこには手に手にキノコや魚を持った仲間たち。一度落ち着いた調理場が、再び活気に包まれる。
 皿や調味料を運んだりと、せっせと動き出す智明と飛鳥。
「家事が苦手でもコレ位ならなんとかならぁよ」
 キノコを洗ったり、肉を並べたりと忙しく働き始める風子。
「さて、どんな食材も、調理してみせましょう」
 手際よく山菜を切り分け、魚をさばく澪。危なそうなものは、取り分けてビニール袋へ。
 準備ができた食材は早速運ばれ、あっという間に準備が整う。
「それじゃ、いただきます!」
「「「いただきまーす!」」」
 元気の良い21の声が、山にこだました。

●食べて、遊んで、火を眺め……
「さぁ皆よく食べろよー! 可愛い女の子達が作ったんだ、残したら罰が当たるからなー」
 日明が言いながら、せっせと食事を取り分ける。その隣では梨阿が、何だかぼんやりした顔で箸を動かしていた。
「もちろんいただきますよ。うん、最高においしい」
 女性陣担当の部分を褒めながら、せっせと食事を平らげるケイン。
「感謝していただかないとねっ」
 杏樹がシャロームの隣で、幸せそうによく焼けたキノコをかじる。
「お姉ちゃん達が作った料理はおいしいにゃ♪」
 早速網焼きの魚に手を伸ばし、頬張るクロ。
「自然の中での食事は美味しいですね♪」
 串に刺して焼いた魚に、マリスががぶり、とかぶりつく。
「バターを垂らすと美味しくなりますし、日本人ですから醤油を忘れちゃいけませんね。すりおろした生姜もまた悪く……」
 たら、と流梨の額に汗が流れる。ちょっとかけすぎたかもしれない。
「ま、まぁ皆さん、食欲旺盛ですから大丈夫ですよね!」
 まぁ、風子がすぐに取ってもりもり食べているんだから、大丈夫だったのだろう。
 こたんがキノコを、ぱくりと口に放り込む。次の瞬間、その顔が真っ赤に染まった。
「か、辛いっ! キノコが辛い!?」
 後ろでニヤリと仁斗が笑う。
「……皆さんで食べるのもおいしいですね」
 そんな騒ぎを尻目に、智明は魚や野菜を自分の皿に運ぶ。そしてマスクに手をかけ……。
「とって食べないんですかー?」
「食べ方は気にしないでください」
 きっぱりと言って、智明は少しだけずらしたマスクをあっという間に元に戻した。
「あ、虎信さん虎信さん、あーん」
「あ、あーん……」
 悠衣に肉を差し出され、恥ずかしそうな顔で口を開ける虎信。
 山のようにあった食材が、すぐに食べ盛りの胃袋に収められていく。
「やりますね……学生の胃袋如きには負けませんよ」
 呟いて、澪は調理場へと立って行った。

「む、これはちょっと食べ過ぎた……」
 水がお腹をさすりながら呟く。
 そろそろ皆食べ終わり、片付けを済ませたものから思い思いに遊び始める。
「それじゃ馨麗ちゃん、なにをするかにゃ?」
「何して遊ぶべな?」
「うーん、それじゃ……」
 川辺に集まったクロとこたん、馨麗の視界の先に、岩の上に座るケイン。
 チィ……と音を立て、ツナギのジッパーが下ろされる。そして現れたのは……水着。
「泳がないか?」
 その光景に、女の子三人が固まる。
 一瞬の間。
「けっていー! 全員、ケインさんに突撃ーっ!」
「水かけれー!」
「かけるにゃー!」
「おわあぁ!?」
 女の子たちの総攻撃に、ケインがあっという間に水に沈む。
「川で遊ぶのは良いが、流されるなよ! ええい、俺様は引率か!」
 川遊びメンバーに声をかけながら、思わず虎信は自分にツッコミを入れた。

「大分涼しくなってきましたから、泳ぐ人は風邪ひかないようにしませんとね」
 氷魚がその光景を眺めながら、温かいお茶を用意する。
「いかがですか?」
「あ、ありがとう」
 水辺で足をつけていた柳枝が、差し出されたお茶を飲んで一息。
「気持ちいいわ、のんびり出来ていい」
 水遊びの方も、そろそろ決着がつきそうだった。

 辺りはすっかり暗くなり、キャンプファイアーの火がパチパチと爆ぜる。
 皆で一つの火を囲んで。釣りや水遊びで濡れたものは、ゆっくりと体を温めて。
「キャンプファイアーだし、踊ってみないか?」
「わ、私はっ!」
 いたずらっぽく差し出された飛鳥の手から、慌てて風子が逃げ出す。
「夏の思い出に、多くの仲間と過ごせたな……」
 ようやく我を取り戻し、ゆっくりと炎を眺める梨阿。杏樹とシャロームは、炎を前に静かに寄りそう。
「こうやって皆でって、ホント楽しいね。次は違う時期にまた……」
 炎に照らされ、微笑む悠衣。
「皆が笑っていられる場所があれば、どんな苦労も乗り越えられる。この学園で学んだ一番の科目なのかもな……」
 澪の言葉に、一同が頷く。
「いい思い出になった。また皆でどこか遊びに行きたいな」
 頬を染め、日明がそっと呟く。
 そして、立ち上がって言った。
「皆、今日はありがとう。皆大好きだぞー!」
 それに皆がわっと応え。
「悪二文字、万歳♪」
「「「万歳っ!!」」」

 それは、夏の終わりを飾る、確かな一つの思い出になった。


マスター:旅望かなた 紹介ページ
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知 的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:20人
作成日:2009/09/25
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