湯煙誘う幻想の夜


     



<オープニング>


 春の宵は、未だ気温は低いものの冬とは何処か違う温もりを感じさせる。
 北関東に位置する、湯畑をシンボルとする某温泉では、この時期夜間に湯畑をライトアップさせるというイベントが数日限定で開催されるのだ。
 普段の白い湯煙も風情があるが、夜闇の中で赤や青など様々な色に変化するライトで照らし出された湯煙は、いつもの温泉街とは違う幻想的な風景を映し出してくれる筈だ。

「写真でもこんなに綺麗なのですから、実物はもっと素敵なんでしょうね!」
 ネットの情報をプリントした紙を眺め、癒月・マヒロ(うっかりくノ一・bn0015)は眼を輝かせてまだ見ぬ景色を想像する。
「あっ、この湯畑を一望しながらお食事出来るイタリアンカフェなんて、凄くお洒落です……!」
 うっとりと呟く彼女の心は、一足先に旅立ってしまっているようだ。
 このまま道を歩いたら、また電柱にぶつかってしまうかも知れない。いや、確実にぶつかる。
 マヒロは、期待に満ちた目を丁度居合わせた生徒達に向けた。
「能力者としての戦いは、まだまだ尽きません。皆さんも、温泉にゆっくり浸かって英気を養って置きましょうよ。ほら、憂いあれば備えなしって言うじゃないですか!」
 急に微妙な沈黙が周囲に漂う。
 数度目を瞬かせ、マヒロはオロオロし始めた。
「え……えっ、逆?」

 湯畑のライトアップは夜の19時から22時までの間。
 湯煙に想いを馳せるもよし、ライトアップされた湯畑の様子を楽しみながら温泉街を散策するのも楽しそうだ。
 温泉街らしく通りには温泉饅頭の店もあり、蒸かしたての饅頭を食べながら湯畑の景色を眺めるのも一興かも知れない。
 硫黄の香り漂う乳白色の湯にのんびり浸かって、日頃の疲れを取るのもいいだろう。
 生徒達が今回入浴出来る温泉は、湯畑に面した通りに建つ家庭的な雰囲気の旅館のものだ。
 室内の温泉で露天風呂はなく、男女別に分かれている。
 勿論、一般の観光客もいるのだから、イグニッションしたり非常識な行動を取るのは厳禁だ。
 光に彩られた湯煙の中で、ゆったりとしたひと時を過ごしては如何だろうか?

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参加者
NPC:癒月・マヒロ(うっかりくノ一・bn0015)




<リプレイ>

●癒しの湯
 微かな硫黄の香りに誘われ、情緒溢れる通りを抜けると、目前に広がるのは温泉のランドマークでもある湯畑だ。
 湧き出た湯は七つの木樋を通って熱を下げながら滝を流れ、各施設へと向かうのだ。
 立ち込める湯煙の量も、この時期が一番だという。
 定刻を前に、人々は忙しく準備に勤しむ。

「わっはー。風呂風呂ー!」
 真の声が大浴場に反響する。温泉には一般の湯治客もいる為、湯船で変わったポーズを取るのは断念した。
「ふう、いい湯ですね♪」
 手拭いを頭に乗せ、肩まで浸かった神威は上機嫌だ。
「時間があれば温泉巡りでも行きたいところだが、今回はこのくらいだな」
 じっくり時間を掛けて湯に入るつもりの冬弥は、風呂上りの定番・珈琲牛乳を想像する。
「ああ、やっぱり温泉は素晴らしいですね」
 のんびりと入浴した雪智は、上せてきたのを感じて一度涼もうと湯船から出た。
 バスタオルを胸まできっちりと巻いた崎は、洗い場で丁寧に髪を洗っている。
 彼が睨みを利かせたお陰か、不埒な行為に至る者はいないようだ。
「第一回! チキチキ温泉耐久レース!」
 秋都の声が響いた。
 敗者は全員に牛乳と珈琲牛乳を奢るという非情のルールを賭け、最後まで温泉に浸かっていられる者を競うのだという。
「面白そうだな」
 眼鏡が曇るのも構わず、颯生は不敵に口端を吊り上げる。
「いいぜー、やったろーじゃん?」
 秋都と同郷の燵吉も負けネーヨと乗り気だ。
「僕的にはジェラートを奢って貰いたいな!」
 燵吉に好物のプリンを狙われているとも知らず、リラは無邪気に笑っている。
 長風呂は苦手だが、流れから引くに引けない慊人も覚悟を決めたようだ。
 秋都の掛け声と共に、勝負は始まる。
「こらそこ、タオルを湯船に入れるな!」
「ちぇ、ブクブク遊びが……」
 タオルで遊ぼうとして秋都に怒られた燵吉は、腹いせに湯を飛ばす。
 結局湯の掛け合いになったり、リラがカフェのデザートに想いを馳せている間に、慊人は茹だってきた。
「大丈夫か?」
 無表情のまま沈みそうな彼に、颯生は助け舟を出す。
「限界、だ……」
 疲れを取りに来た筈なのに、と目を回している慊人を支え、脱衣所へ向かう。
「うーん、甘味が切れてきた」
 口許まで浸かり、泡を作っていたリラも離脱。
 残ったふたりの勝負は、まだまだ続きそうだ。

 ざぶんと勢いよく湯船に飛び込む剛に、結社の仲間達は驚きや笑みを浮かべてゆっくりと後に続く。
「あぁ気持ちいい……やっぱ温泉いいな」
 功太朗がしみじみ呟くと、月兎は「年寄り臭いぞ」と憎まれ口を叩いた。
「ま、細かいこたぁ気にせずに、今日は楽しもうヤ」
 初めて訪れる温泉に内心戸惑いつつも、那由は知られまいと誤魔化し笑みを浮かべる。
「勿論普通の牛乳じゃなきゃだめじゃぞ? フルーツや珈琲の混ざっているのは……」
 剛の風呂上りの牛乳に対する拘りを聞く斗輝は、自らも凹んでしまうテストの話題を振らずに済んで安堵した。

「ふぅ……極楽極楽」
 一方、女湯に向かった仲間達も、話に花を咲かせていた。
 ゆったりと手足を伸ばし、琴櫻はこうしていつでもまったり出来たらいいのにと思う。
「風呂上りの牛乳、楽しみじゃな。早飲み対決とかも面白そうじゃのぅ……」
 先頭を切って浴場に入った霞だが、前の晩なかなか寝付けなかったせいか恋月の労わりを込めた肩揉みに夢心地だ。
 温泉街生まれの恋月は、懐かしい湯の香りに寛ぎながら霞と出会った頃を振り返る。
 周囲が変化しても自分達の本質は変わらないし、今の状況も悪くはない。
「……改めてだね、うん。これからもよろしくね」

 大好きな彼の為にもお肌を綺麗にしようと、ひかりは乳白色の湯を掬う。
 部活の猛練習で悲鳴を上げる身体も、温泉がじんわりと癒してくれるようだ。
 彼女自身もスタイルはいいのだが、思わず他の人に視線を向けると同じように観察していた少女達とと目が合った。
「ふむ。割合普通なのでしょうか」
 華奢な割に成長著しい部分を気にしてか、絣は他の少女達と自分を見比べていた。
「なんか、みんな発育いいね♪ 目の毒ってこういうのを言うのかな?」
 明るい声音の幸だったが、周囲のプロポーションのよさにしょんぼりと項垂れる。
「……そうなんですか」
 絣は彼女の様子を不思議そうにしつつ、個人差というものをなんとなく覚えた。
 混浴ではないのが残念と呟き場内を眺める弼に、背中を流し合いませんか、と華圃が声を掛けていた。

 広い湯船で思わず泳いでしまった五右衛門が見たのは、端っこで手摺にしがみついている泉水だった。
 手招きしても「ボクはいいよ」の一点張り。
「こっちおいでって」
 言葉とは逆に近付いて行った五右衛門は、泉水を擽る。
「わ〜っ駄目だってばぁ!」
 手を離した彼女はぶくぶくと沈んでいった。足、付くのに。
「もしもぉし!」
「五右衛門、泉水さんが何処に行ったか知ってる?」
 気持ちよく湯に浸かるうち、姿が見えなくなった天宮姉妹を探していた斑鳩が尋ねると、目を点にした五右衛門は下を指差す。
「……あのぅ。沈んでない?」
 彼女の運命や如何に! 風呂上りにはフルーツ牛乳が待っているぞ!

「……少し驚いたじゃない」
 突然温泉に誘った雪那に、華凛はそう零しながらも折角だからと友人との入浴を楽しむ。
 雪那は口には出せない彼女への心配を胸に秘め、いつか現れるいい人の為にお肌に磨きを掛けなくちゃと明るく笑った。
「華凛だって……ね? こーんな魅力的な身体なんだし♪」
 じゃれ付く雪那に、華凛もほんのりと笑みを浮かべた。
 始めは恐る恐る湯に足を浸した朔だったが、今はゆったりと湯船に身を委ねている。
 彼女も、友人である円を元気付ける為温泉に誘ったのだ。
 その気遣いを申し訳なく思いつつも、円は嬉しさを隠せない。
 背中を流し合い、円は朔の綺麗な紫の髪を優しく洗う。
「ボク、笑ってる円ちゃんの方が好きなんよ」
 そう言う朔自身も、コンプレックスを抱えている。
 円は優しい彼女に、隠し持っていたタオル生地製の猫の帽子をそっと被せた。
 温泉でゆっくり温まった後、彩理はサウナに入って汗を流した。
 疲れも一緒に抜けていくようで、少し体重も減ったら……ふと過ぎり、慌てて周囲を見回す。
 温泉について予習していた筈なのに、実際来てみると戸惑うことばかり。
 それでも強がるようなマリア振る舞いに、紡は和んでしまう。
 お互いの緊張も次第に解れ、自分とではつまらないのではなんて杞憂も吹き飛んだ。
「おかしいですわ。この服、腋が破れていましてよ?」
 浴衣を広げてしきりに首を捻るマリアに、彼女は優しく着方を手解きする。
「また……一緒に何処かに行きたいです」
 出向いた先で一緒に過ごす楽しさが胸に染みた紡は、そっと呟く。

 ロビーで風呂上りの湯気を纏わせながら腰に手を当て、飲み物の入った瓶をぐいっと傾けて美味しそうに飲む一群。
 浴場には飲み物を持ち込めなかった分、浴衣に袖を通した千歳は風呂上りの珈琲牛乳を堪能する。
「ぷは〜、風呂上りにはやっぱりこれだねっ♪」
「ん〜……ふぅ、お風呂上りの飲み物は格別な気がしますっ」
 文が飲み干したのは爽やかなフルーツ牛乳。
 他にも色々と飲み物が並んでいる棚を眺め、次はどれにしようか迷ってしまう。
 空になった牛乳瓶を片付け、要はお土産コーナーや温泉によくあるゲームセンターに行こうかと考え中だ。
 彼曰く、クレーンゲームのアームのバネが緩いとか憤るのも風物詩らしい。
 夢現になりつつも、ゆったり湯に浸かって疲れを癒した玲が牛乳瓶を手に陣取ったソファからは、窓越しに湯煙が様々な色の光に照らされている光景がよく見えた。
 普段着や浴衣に半纏、思い思いの服装に身を包む。
 外の空気は冷たく澄んでいて、冷やさないようにねと見送る女将の笑顔を背に、湯畑に面した通りへと繰り出した。

●カフェの窓から
 イベントの日ということもあって、イタリアンカフェの利用客も多い様子。
 窓際の見晴らしのいい席を予約していたれいあの首尾のよさに、マヒロは感心しきりだ。
「文明の利器も使いこなす、スーパーくのいちね!」
 意外な一面を火蓮が褒めると、彼女は得意げな顔をしつつもよく失敗するのだと小声で呟く。
 高い位置からの湯畑の光景を眺めたり、この後は通りを散策しようなんて話をしながら、パスタやピザなど定番のイタリアンを食べる。
 近くのテーブルでかがみと睦まじくケーキを食べていた桜花は、マヒロに手招きをした。
 寄って来た彼女にシュークリームの刺さったフォークを差し出し、
「九鬼流忍法口封じの術〜♪」
 と笑う。
 かがみも同時にケーキの欠片を刺したフォークを向けた。
「わぁ、頂きま……」
 嬉しそうに口を開いたマヒロだったが、かがみが色々な葛藤からチワワのように潤んだ瞳で凝視しているのに気付いて、オロオロし始めた。
「あ、あぅ……」
「温かいカプチーノ、一緒にどうかな?」
 ピンチを救ったのは、カップを両手に現れた眞子。
 れいあ達の待つ席に戻ると、談笑しながら刻一刻と色合いを変えていく湯畑の様子に暫し見惚れた。
「デザートとってこよっか? 大事の前の食事って言うしね」
 眞子の言葉に周囲は目を点にしていたが、マヒロだけは大真面目。
「なるほど! 腹が減っては戦は出来ぬとも言いますし!」
 突っ込んでもいいのだろうか。
 ともあれ、テーブルには苺を使ったケーキに、チーズケーキやプリンなどが並んだ。
「マヒロさんのスカーフって、正義のヒーローみたいでカッコいいよな」
 高斗の言葉に嬉しそうなマヒロ。
 彼はいつの間にか、デザートの皿を何枚も積んでいた。
 ケーキを少しずつ交換している少女達を見て、あれも美味しそうだと追加を頼む。

●幻想の夜を渡って
 ゆったりとした音楽と共に、湯煙を照らす光は様々な色に変化していく。
 湯畑の向こうを歩く人々の影も、湯煙の幕越しに見ればまるで自分達とは別の世界の住人のようだ。
「温泉街にはこういう楽しみ方もあったのですね……」
 感嘆の声を漏らす成章に、シギンはほかほかの饅頭を差し出した。
 瞳に映る光景は、優しく揺らめく。
「そのひとつひとつが、自然の恵みと人の心を繋いでやがる証なのかも知れねぇな」
 色々と感心中の相棒を傍らに、シギンはお互いの絆も永く続いていくことを願った。
「久遠ちゃんが迷子にならないように、ちゃんと見ててあげてね」
「そっちこそ、しっかり七瀬の手綱、握ってろよ」
 悪戯っぽい笑みを浮かべた絶佳と苦笑する護の遣り取りに、久遠はしっかり彼の手を握って「迷子になんてならないです!」と口をへの字にする。
「食べてばかっりじゃなくて、景色も見なさいよ」
 先手を打つ絶佳にも、北斗は余裕だ。この後、彼が饅頭を喉に詰まらせることは、まだ誰も知らない。
 久遠は賑やかな応酬を繰り返す面々に、幸せを噛み締めていた。
 風はまだ冬のもので、夕紀は襟元を押さえながら歩く。
「明日、行ってみようよ」
「会えるといいね」
 店先を眺めながら聞いた行き交う人々の声は暗示めいていて、明日の自分に淡い期待を抱いた。
 人を伴わずの遠出に少々不安を感じていた紗夜も、人々の温もりにほっとする。
「これ、ここでこのまま食べていいのですか?」
 饅頭屋の店先で配っていた温泉饅頭を受け取ると、店の女性は笑顔で通りに向けられた長椅子を示す。
 先客の京は随分饅頭を平らげているようで、奥から店員が山盛りの皿を持って来た。
「美味しい……ですよね」
 彼女が同意を求めると、
「絶品やな!」
 と景色そっちのけで饅頭に夢中の英二も頷く。
 蒸かしたての饅頭は皮はもちもち、しっとりした餡はホクホクで幾つでもいけそうだ。
 ケイは数種類の饅頭を試食して、メモ代わりのパンフレットを片手にどれをお土産にしようかと悩んでいる。
「湯畑と言えば、温泉玉子!」
「是非食いたいなー」
 次の目標を決めた龍麻に、饅頭を頬張る恭平も反応する。
 湯畑脇の足湯にも行こうと盛り上がった。

「そこの絵になる人達、そのまま動かないでね」
 カメラを構えた孔明に言われ、散策していたマヒロ達はぴたりと静止する。
 青い光に淡く輝くような湯煙を背にシャッターが切られ、皆で少し照れたように笑った。
「こんばんは。温泉はどっちゃどすか?」
 景色を肴に話していると、饅頭を齧りながらやって来た少女に何故かじっと見詰められ、マヒロは瞬きしながら温泉の場所を教える。
 礼を言った瑞菜は反対の方向へ走って行った。
「そ、そっちは違いますよ……?」
「「大丈夫かなぁ……」」
 ハモる一同。

「あんまり美味しいから、沢山食べちゃったヨ」
 お土産を選びながら、ウィルは先程入った料理屋の話をする。
「私も食べたくなっちゃいました……!?」
 頷いていたマヒロは、彼の篭に山と積まれた商品に目を丸くした。
 やっぱり多いカナ、とウィルは苦笑しながらポリポリと頭を掻く。
 同じようにお土産を吟味している亜子の篭には、用途不明の怪しげなものも入っている。
「マヒロさんにも、お近付きの印にお土産お裾分け♪」
 と彼女が押し付けたのは温泉成分入りの滋養強壮剤のようで、マヒロは不思議そうに首を捻った。

 ペルナは湯上りの浴衣姿で待っていた。
「遅いよ、クロミツさん」
 口調の割には然程怒ってはいない様子で、食べ掛けのソフトクリームを「食べる?」とクロミツに差し出す。
「悪い、ペルナ殿」
 場所や浴衣のせいか艶めいた雰囲気のペルナに見惚れているのか、彼は少し落ち着かない。
「あ、またペルナ『殿』って言ったー」
 折角ふたりきりなのだからと強請る彼女に、クロミツは己のジャケットを掛けながら呼び捨てで囁く。
 腕を組んで饅頭屋に歩きながら、ペルナはいつか育っていくかも知れない心に胸を躍らせた。

 配られた饅頭に感動しながら、微笑ましいふたりは湯煙が流れてくる通りを下る。
 湯畑の景色をとっても綺麗だと言うセリアの言葉に、上せた少年は上手い言葉を返せない。
 人混みに揉まれ、危うく離れそうになった温かい小さな手を、ナイアーラトテップはぎゅっと握り締めた。
「逸れちゃったらいけないだろ」
 怒ったような口調は、照れの裏返し。
 それが伝わったのか、セリアも顔を真っ赤にして俯いた。

「……風邪、ひかないようにね?」
 薄着のエストの肩に、ハイネは自分のコートを掛けた。
 振り返った少女は悪戯っぽく笑い、
「抱き締めた方が、私もハイネも温かいんじゃないかな?」
 と揶揄うように言った。
 そうしたいのはやまやまだけど、とハイネは小さく笑みを浮かべ、エストの金糸のような髪をひと房掬い、触れる。
 今は、まだ。
 それでもいつかは想いが届くようにと、湯煙に祈りを託す。
 燻る湯煙は、遠い夜空へ届く前に形を失ってしまうけれど。
 目に見えなくなっても、人々の想いを乗せて高く高く昇ってゆくのだろう。


マスター:雪月花 紹介ページ
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いまいち
参加者:74人
作成日:2007/03/20
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