模擬店の星


<オープニング>


「やっぱり無謀だったんじゃないかなぁ……女装ツンデレ妹喫茶なんて」
「女装ツンデレ『メイド』妹喫茶だ!」
 文化祭と言えば模擬店。
 彼ら文芸部3人組も、昨今流行りの萌え系喫茶店を運営する事にしたのだが、現時点で来客は0。
 女の子の居ないむさ苦しい萌え喫茶など、誰も来たがらないものだ。
 ――チリンチリン。
 と思いきや、店員を呼ぶベルの音。
 見ればいつの間に来店していたのか、テーブルに着いている4人組の姿。
 ほぼ同年代の男子で、他校の生徒か、あるいはこの学校のOBと言った雰囲気か。
「お、お帰りなさいませご主人様っ!」
「お帰りお兄ちゃんっ!」
「べ、別にアンタを待ってなんかいなかったんだからねっ!」
 各々のキャラで接客する3人。
「……全然ダメだな……」
「あぁ……俺達の時は……こんなもんじゃなかった」
 しかし客達は、店内や店員をジロジロと見回しては、小声で何かささやき合っている。
「お兄ちゃん、これ……私が作ったの。良かったら食べて?」
 やがて、妹ウェイトレスが出したオムレツを一瞥した所で、彼らの最終的な結論は出た様だ。
「お前らには任せておけない……」
「模擬店は……遊びじゃねぇんだよ……!」
 文芸部員3人が変わり果てた姿で発見されたのは、それから数時間後の事だった。

「秋と言うと、学校ではイベントのシーズンよね。運動会とか文化祭とか……あと、修学旅行とか?」
 柳瀬・莉緒(中学生運命予報士・bn0025)は能力者たちに軽く挨拶すると、早速本題へと入る。
「今回はね、ある高校の旧校舎の一角に奇妙な地縛霊が棲みついているの。間もなく始まる文化祭で、この旧校舎の2階にある教室を使う予定の文芸部員達が、生命の危機に瀕しているわ」
 この文化祭に生徒として潜入し、地縛霊を退治するのが今回の任務と言うことらしい。

「4体の地縛霊は、旧校舎の2階に棲んでいるわ。文化祭の期間中、全然お客さんが入らない模擬店に出現するの」
 彼らは模擬店にかなりのこだわりを持っているらしく、お客を呼べない企画ミスな感じの模擬店に反応し、店内をめちゃめちゃにして店員らも皆殺しにしてしまう。
「問題の教室は本来、文芸部が使う予定の場所よ。でも、空き教室は他にもあるから、あなた達が先に陣取ってしまえば、文芸部員達は別の教室を使う筈よ」
 旧校舎の2階で模擬店を開くのは、漫研部と文芸部、そして能力者達だ。当然の事ながら、生徒らを巻き込まずに地縛霊を退治する事が重要となる。
 偶然店を覗いた客が中に入るのを躊躇う様な演出する事が必要だし、仮に物好きな客が来店した場合も、極力早く帰ってもらいたい所だ。

「3体の地縛霊達は、鉛筆やカッター、ハンマーと言った文房具や工具を使って攻撃して来るわ。特に模擬店の評価を下げる原因になっていると思われる店員には、集中的に攻撃してくる傾向があるから、その点だけは注意が必要かも」
 幸い、地縛霊の出現と共に教室内は特殊空間になる為、戦闘中に一般人が乱入してくる危険はなさそうだ。

「何しろ文化祭の最中だし、侵入自体はフリーよ。中に入ってしまえば、まさか部外者が模擬店をやってるなんて誰も思わない筈だしね」
 問題は、どの様なコンセプトの店にするか。一般人来客への対応をどうするか。
 全ては能力者たちのセンス次第だ。
「それじゃ、早速現地に向かって頂戴っ!」

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参加者
柊・夏実(平和を求める不屈の空手家・b09116)
葉中・優実(花蝶風月・b17825)
笹木・伊織(今日も明日も・b24145)
マリス・フェイネス(猫娘・b24392)
刀守・梓杜乃(メイドオブオールワーク・b42779)
クロリス・フーベルタ(戯れの蝙蝠・b49141)
桐生・アスカ(ロンギヌス・b76566)
近衛・聖(紡がれた即興曲・b78591)



<リプレイ>

●文化祭を守れ
 文化祭――それは生徒らの日常活動における成果を発表する為の行事――とか何とか小難しい名目があるが、高校生達にとってそれは純粋に楽しいお祭り。
 いわばハレの日であり、授業やカリキュラムに追われる日常から解き放たれる、特別な時間である。
 この高校においてもそれは例外無く、準備期間を経てついにやってきた文化祭の1日目。生徒達は朝から意気揚々と学舎に参集しつつあった。
「年に一度の楽しい文化祭、きちんと守らないとですね!」
「あぁ、さっさとゴーストを退治しちまおうぜ!」
 そんな生徒達の楽しげな表情を見て、決意を新たにする笹木・伊織(今日も明日も・b24145)。マリス・フェイネス(猫娘・b24392)も、生徒達同様、心を躍らせている様子で応える。
 そんな一行はこの学校の制服を纏って偽装しており、本物の生徒達に紛れて校門を通過しても不審がられる事はなかった。
(「文化祭にどんな恨みがあるのかは判らねぇが、人の命を脅かすとなりゃ放置は出来ねぇ」)
 旧校舎は校門をくぐって間も無く目に入る場所に有った。その場所に巣食う地縛霊の都合は解らないが、すべき事はただ一つ。柊・夏実(平和を求める不屈の空手家・b09116)はグッと拳を固める。
(「その後は目いっぱい楽しんじゃうんだからね」)
 一方、手提げ袋の中身――模擬店で使う衣装や小道具――に視線を落とし、内心で誓うのは桐生・アスカ(ロンギヌス・b76566)。
 ゴーストを退治し、一般人を救う事は当然こなすべき任務だが、そのついでに文化祭気分を満喫するのも彼らの目的の一つ。
 一行は、足早に問題の空き教室へと向かうのだった。

 旧校舎2階。
 能力者たちが立ち入った教室は、本来文芸部が萌え喫茶店に使う予定だった部屋で、椅子や机等が配置されていた。
「こちらを厨房として使いましょうか」
 ベニヤ板で仕切られた空間に、資材を運び込む葉中・優実(花蝶風月・b17825)。
 ケチャップを包んだサランラップ、くしゃみや咳を録音したMDと、それを流す為のプレイヤー等をてきぱきと用意する。
「(職業柄、不味い飲食物を作るのは非常に辛いですが……)」
 刀守・梓杜乃(メイドオブオールワーク・b42779)は本職のメイド。料理もお茶を淹れるのも一流の腕前だが、今回ばかりはその腕を発揮する訳にもいかない。
 何しろ彼らが運営する模擬店は、客を呼ばない事が肝要。地縛霊を誘き出すためにも、閑古鳥を鳴かせなくてはならないのだ。
「こんな感じかな……」
「唇も少し紫にした方が、それっぽいかも……ですね」
 クロリス・フーベルタ(戯れの蝙蝠・b49141)と近衛・聖(紡がれた即興曲・b78591)は、鏡を見ながらメイクに集中。
 わざと顔色を悪くし、いかにも不健康な感じを出す――そう、今回の模擬店のテーマは「病弱メイドカフェ」。


●開店! 病弱メイドカフェ
「病弱……メイドカフェ? あ、あの……ここって文芸部が使う予定だったんですけど」
 それから小一時間が経過し、看板も出し終わった所で、男子生徒3人組がやって来た。
「もう準備始めちまったし、悪りぃな」
 並べた机の上に、布を広げる夏実。
「いや、始めちまったとかじゃなくて……ここは俺達が! それにメイド喫茶って被ってるじゃないかよ!」
「うん、同じ様な模擬店をこんな近い所でやるなんて、お互いにとって良く無いと思いますね」
 さすがに文芸部員達も、食い下がるが……
「いらっしゃいませー……ケホッ」
「いや、俺達は客では――って血が出てるぞ!?」
 応対しようとした優実だが、咽せるなり口元から赤い液体が流れ出る。
「げほげほっ!! ごほっ!!」
 と、今後はベニヤ板の向こう側から、激しく咳込む声。
「おい、行こうぜ……なんか病院の待合室に居る気分だよ」
「あぁ……この感じじゃ、俺達のメイド喫茶のがまだ客が入りそうだ」
「それじゃ、僕らはこれで……お大事に」
 文芸部員達は、毒気を抜かれたようにそそくさと退散して行った。
「……やってますかぁ?」
「病弱……メイド……喫茶?」
 それからまた暫くすると、今度は女子生徒が3人やってきた。こちらは正真正銘、お客としてやってきた様子。
「はー……」
 しかし店の入り口に立つアスカは、呼び込むどころかそんな客に対しても溜息混じりに無愛想な態度。
「……行こうか」
「うん、そうだね」
 女生徒達は、結局店に入ることなく立ち去っていった。
「なにこれー、病弱メイドだってよー」
 次にやってきたのは、チャラい感じの男子2人組。
「ってか可愛くね? 君何年何組?」
「……」
「解った、これアレじゃね? ツンデレじゃね?」
 包帯ぐるぐる巻きのアスカに無視されても、全く動じない。結局記念すべき(?)初の来客となった。
 彼らの様なタイプは一度ツボに嵌れば、長時間入り浸ったり、別の仲間を連れて来店したりする可能性も十分有る。
「体が弱いので水はセルフサービスでどうぞ」
「いや、きたねーだろあれは」
「マジ無理だし、ウケる。所で君も可愛いね、何年何組?」
 消火用と書かれたバケツと、その横に置かれた紙コップを指さす優実。それでも男子は、余り堪えて居ない様子。
「どれどれ……ってなんか、血みたいの付いてるぞこれ」
「病弱カフェだからだろ」
「ご注……決ま……ですか?」
 掠れ声でオーダーを取りに行くクロリス。
「えーっと……何だよこれ、ロクなもんねーじゃねぇか!」
「マグロの目玉に、イナゴの佃煮、蛇の焼き鳥……って焼き蛇だろそれ」
 だが、メニューに記されているのは、ゲテモノ料理ばかり。
「注文まだ?」
「くしゅん! くしゅっ! げほげほっ!」
 急かす様に睨み付けるアスカ。隣では聖がくしゃみと咳を繰り返しており、メイド風パジャマの袖口に仕込んだ血糊を滴らせるのも忘れない。
「……いや、俺らもう行くわ」
「行くべ行くべ」
 2人は結局、注文する事無く店を後にした。
 幸い、その後も興味を示した一般客は何組か居たが、入店する者は居なかった。

●模擬店命
 2時間程が経過した時、彼らは現われた。
 隅のテーブルに、揺らめく青白い燐光。やがて、高校生程度の男4人組へと姿を変える。
「……全然ダメだな……」
「あぁ……俺達の時は……こんなもんじゃなかった」
 低い声で、早速店にダメ出しをし始めた。
「出てきやがったか」
「ゲテモノ料理店に来てくれたお礼に、たっぷりサービスしてやるぜい♪」
 魔方陣を展開するマリス。
「行くよ、文ちゃん」
「真珠、僕達も」
 聖はサキュバス・キュアの文花へ真紅のオーラを纏わせ、クロリスは真モーラットピュアの真珠に指示を出しつつ、貴種の血を覚醒させる。
 次いで、黒燐蟲らをRattailに纏わせる伊織。高速演算プログラムを発動させたアスカが続く。
「お前らには任せておけない……」
「模擬店は……遊びじゃねぇんだよ……!」
 ガタンと椅子から腰を上げる4人の地縛霊。
「貴方達、学生時代に女性にモテました?」
 漆黒の闘気を纏う梓杜乃。ふとそんなことを尋ねる。
「……関係ねぇだろっ! そんな事っ」
「そうだ! 高校生活で最も大事なのは……『文化祭で何を成したか』だろうがっ!」
 彼らの反応を見る限り、どうやらモテた経験は無さそうだ。
 確かに文化祭は学校生活における一大イベントだが、残留思念となる程強い思い入れを残すのは尋常ではない。
(「現実やいずれ訪れる将来を見据えられず、過去の楽しかった出来事だけに執着する愚か者の末路ですわよね?」)
 梓杜乃は心の中でそう呟くに留めたが、もし口に出していればさぞかし地縛霊達は激昂した事だろう。
「大体なんだこの病弱メイド喫茶ってのは……そんなんじゃ校内一の模擬店にはなれねぇんだよ」
「文化祭は遊びですよ。だって、何よりやりながら楽しむのが一番でしょう?」
 フランケンシュタインFWのぷぅを前衛に立たせる優実。周囲に浮遊する雑霊達を呼び集めると、正論と共に撃ち出す。
「バカがっ! 文化祭ってのはなぁ……戦いなんぐはぁっ!!」
 地縛霊が言い掛けた所で、その顔面を夏実の拳が捉える。
「客を殴るなんざ店員失格だっ!」
 ――キィン!
 振るわれる白刃。カッターの刃をスクエアリボルバーで受け止める夏実。
「オラオラ、ノロマ野郎、そんなんじゃ、アタシからは逃げられないぜ!」
 間髪を入れず、鋭い弧状の蹴りを食らわせるマリス。
「一緒に行きましょ、文ちゃんっ!」
 更には、呪いを篭めた漆黒の弾丸と、文花の投げキッスが追い打ちを掛ける。
「ぐっ……ここなんだよ……文化祭で皆を見返すんだよ!」
 金槌を投げつけてくる地縛霊。どうやら文化祭は、彼らにとって数少ない晴れ舞台であった様子。
「集中して参りましょう」
「うん、解ったよ」
 間合いに躍り込んだ梓杜乃が八咫烏の黒刃を振るうに合わせ、クロリスのガンナイフが火を噴く。
「グアァァァァ――」
 真珠の火花が地縛霊達に降り注ぐと、さすがに手負いの地縛霊は持ち堪えることも出来ずに消滅する。
「不埒なお客様は……次はあの人に退場願いましょう!」
「よし、任せとけ!」
 次に優実が狙いを定めたのは、前衛に残るもう一体の地縛霊。
 ――カッ!
「文化祭は……文化祭はぁぁ――」
 ぷぅのファイナルキャノンが地縛霊らを飲み込むのに合わせ、雑霊弾と龍顎拳がオーバーキルと言って良い大ダメージを見舞う。
 招かれざる客は、これであと2人。
「こんなふざけた店……ぶち壊してやるっ……!」
「店内での暴力行為は困りますよお客様?」
 尚も模擬店をめちゃくちゃにしようと目論む地縛霊を、伊織の瞳が睨み付ける。
「なっ……ぐわあぁっ!!」
 禍々しい怨念の力を籠めたその視線は、地縛霊の眉間を射貫く。
「どんだけ模擬店に思い入れがあるのか知らないけど、楽しいはずの文化祭でこんなことしたら駄目でしょ」
「遊び半分でっ……模擬店をやるなどっ……」
 詠唱停止プログラムの文字列が、アスカの拳に宿る。最後の地縛霊もまた、鋏を手に身構える。
「さっさと消えちゃいなさいよ!」
 ――バシュッ!
 交錯する両者の攻撃。
 地縛霊の鋏はアスカの髪を僅かに掠めるが、アスカのデモンストランダムは正確に地縛霊の頬を打った。
「俺達が……俺達の模擬店が最高の――」
 燐光を放ちながら、崩れゆく地縛霊。その姿と共に、禍々しい思念は四散した。
「皆様、お疲れ様でした。……さぁ、今から売上1位を目指しますわよ」
 梓杜乃は皆を労うが、微笑みつつ言うその目は本気だ。

●萌え系!? ハロウィン喫茶!
 伊織の持参したかぼちゃランタンが各テーブルに置かれ、看板と共にメニューも一新。そして店員達の衣装替えが行われると、店は劇的な大変身を遂げた。
「6名様、ご案内致しました」
 綺麗に包帯を巻き直し、ネコ耳や尻尾を追加した梓杜乃が宣伝に出ると、あっさり数人の客が着いてきた。
「シェフの気まぐれ南瓜スープかぁ、美味しそう!」
「ふふふ、シェフの気まぐれって一度使ってみたかったのですよ♪」
 伊織によるこのスープは、店の看板メニュー。
「いらっしゃいませ、ご主人様……ケホッ」
「うわっ……血糊かぁ、びっくりしたぁ」
「あはは、こいつ本気でビビってたし」
 優実はそのままリビングデッド店員として振る舞うが、今ではホラー分を補う良いアクセントになっている。
「このケーキちょー美味しそう!」
「この紅茶、凄い良い香りー!」
 本職の腕前を遺憾なく発揮する梓杜乃は、紅茶とケーキのセットを提供。茶葉をジャンピングさせ、完璧な温度とタイミングで煎れられたお茶に、高級なケーキとくれば、当然の如く好評価。
「お帰りなさいませ、お嬢様」
「きゃー、お嬢様だってー」
「やばい、執事喫茶みたーい」
 クロリスは更にマントを纏い、執事よろしく恭しい態度で女性客を出迎える。多少猫を被ってはいるが、自然体で接客出来るとあって伸び伸びとしている。
「お帰りなさい、ご主人様……ご注文を……ぁ……」
「ちょっ!? だ、大丈夫ですか?」
 聖はと言えば、文花から学んだ接客術を実践。ふらついた拍子に男性客へとしな垂れかかる。
「申し訳御座いません……」
「い、いや。僕は全然っていうか……はい……」
 とっさに受け止めた男子生徒は、真っ赤になってしまった。
 彼のこの体験談が、更なる来客を呼ぶことになるのだが、それはまた後の話。
「お待たせしましたー♪」
「おい……」
「うん、見えたよな……」
 一方で、更に過激なもてなしをするマリス。超ミニスカのメイド服で踊るように料理を運ぶものだから、色々と大変な事になったりならなかったり。
「あ、あの、撮影良いですか?」
「良いけど、チップちょうだーい♪」
 コスプレイベントと勘違いした数名(どうもオタク系の文化部の様だ)による撮影会まで始まってしまう始末。
「おいマリス、手が足りねぇぞ」
 厨房から、両手に皿を持ってやってくる夏実。店はいつのまにか大盛況で、彼女も手が空き次第接客に回っている状況だ。
「あの、良いですか?」
「えっ……オレ?」
 そんな彼女にもカメラ小僧から声が掛かる。
「ポーズお願いして良いですか?」
「……こう、か?」
 結局、ミイラ取りがミイラになってしまった。
「あの、このお店の皆さんって、何部なんですか?」
「えっ? ……えっと」
 隅のテーブルでは、オーダーを取りに行ったアスカがそんな質問をぶつけられている。
「あ、いやほら、皆さん凄く可愛いから……」
「……あ、ありがとうございます……」
 ちょっとした話の切欠が欲しかっただけらしく、少年がそれ以上尋ねてくる事は無かった。はにかみながらも、笑顔で礼を返すアスカ。
 萌えと色気と美味しいメニューで人気を博したハロウィン喫茶は、その後も営業終了の時間まで、大いに賑わい続けるのだった。

 そして今後、この学校でどんなに残念な模擬店が企画されたとしても、誰かの命が奪われる事は無い。


マスター:小茄 紹介ページ
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参加者:8人
作成日:2010/10/27
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