<運動会>激闘! 銀誓館バトルアリーナ’06


<オープニング>


 体育の日、それは「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう」ことをコンセプトとされ、国民の祝日として定められた月曜日のお休みの日。
 しかし、この銀誓館学園ではこの日に熱く、激しいイベントが開催されるのだった。
 そう、それは運動会ッ!!

 運動会では多くの競技が行われる。その内のひとつ、「銀誓館バトルアリーナ」は他の競技とはちょっと違う。
 参加者はまずヘルメットやボディアーマーのようなモノ、その他プロテクターを装着する。
 そして、「頭」、「右肩」、「左肩」、「背中」の4ヶ所に紙風船をセット。
 それらを当たり心地やわらかな長さ1m程度のスポンジ棒を使って1対1で叩き潰し合うのだ。
 試合は、四方をプロレスなどで使われているあの「みょいーん」と伸びるロープで囲まれた8m×8mの特設リングで行われる。
 試合時間3分のうちに多く潰した、もしくは全て潰した者が勝者だ!
 言うまでもなく、イグニッションは厳禁。己の素の力にて真剣勝負せよ。
 なお、参加者は高校生に限られる。注意されたし。

「……という競技だ。このクラスからは誰か立候補しないか?」
 あるクラスでの参加競技を決めるホームルームの時間。担任教師は生徒たちを見た。
「それなら……」
 と、席から立ち上がる一人の生徒。
「俺が」
「私が」
「この競技の参加する!」

 さぁ、スポンジを振るいし猛者よ。ここに集え!
 大丈夫、こわくないぞ!

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参加者
幸坂・太陽(高校生青龍拳士・b01396)
十条寺・達磨(高校生符術士・b01674)
塩森・暁徒(高校生ゾンビハンター・b02712)
ルナルネーヴェ・マイト(高校生ファイアフォックス・b03238)
高瀬・玲(高校生ファイアフォックス・b03516)
真田・月斗(高校生魔剣士・b04342)
別役・杏子(高校生青龍拳士・b04984)
御影・景紫(高校生魔剣士・b05026)



<リプレイ>

●開幕
 さぁやってまいりましたよ! 『激闘! 銀誓館バトルアリーナ06』の時間がッ!
 この競技は、1対1でスポンジの棒のみで相手の体に複数付いている風船をいかに多く割るかを競います。
 待ったなしの3分間一本勝負!
 試合の内容は実況のワタクシ、それと解説でお送りします。
「よろしく」
 では、最初の4試合に出場する選手を紹介しよう。
 幸坂・太陽(高校生青龍拳士・b01396)! 1年5組代表。身体能力はもっぱら高いとの噂だ。そんな彼の趣味は陶芸とのこと。これがどう試合に影響するのか?
 十条寺・達磨(高校生符術士・b01674)! 1年6組代表。帽子やメガネで常にオシャレにドレスアップしているナイスガイだ。愛称は「DJ」らしいぞ。イカスぜ!
 塩森・暁徒(高校生ゾンビハンター・b02712)! 1年2組代表。紅い丸眼鏡がポイント。クールな印象を持った彼は、一体どのような戦いを魅せてくれるのか!
 ルナルネーヴェ・マイト(高校生ファイアフォックス・b03238)! 2年7組代表。キュートでプリティなガールだ。戦場に咲く花とは彼女のコトか。期待は高まる!
 高瀬・玲(高校生ファイアフォックス・b03516)! 1年2組代表。眼鏡がとってもプリティだ。カレー味の食べ物が好きらしいぞ。運動もできるそうだ。要チェックだぜ!
 真田・月斗(高校生魔剣士・b04342)! 2年2組代表。彼女も眼鏡が似合うガールだぜ。物静かな印象を与える彼女は戦いでどのような動きをするのか。予想ができない!
 別役・杏子(高校生青龍拳士・b04984)! 2年6組代表。ラフな髪型だが、それがよく似合っている。長身から繰り出される一撃はどれほどのものか。目が離せない!
 御影・景紫(高校生魔剣士・b05026)! 1年1組代表。普段あまり口を開かないという彼女は、どこか謎のベールに包まれている感じだ。中性的な凛とした顔も素敵だ!
 ……この8人が序盤を鮮やかに彩る選手、いや戦士たちだ!
「意外と女の子の参加が多かったですね。あと、眼鏡率が高いのが印象的です」
 なるほど。よくわかりました、貴方の趣味が!
 ちなみに、対戦カードは公正にランダムという事でアミダクジで決めました。
 勿論、同組同士の試合はないように配慮したぞ。
 まもなく試合開始です! 一時たりとも目を離さずに注目せよ!

●ファイト1 決闘はジュースのために
 第1試合は暁徒VSルナルネーヴェ!
「あいつ見てるからな。負けて、やれんぜ」
 暁徒は応援に呼んだ依空から赤い紐ネクタイを受け取ったぞ。
 それを自分の右手首に巻き……依空の手の甲にキスをしたー! 情報によると、騎士道精神に基づいた中世宮廷恋愛の儀式だとか。
 だがしかし彼らは男同士。これは色々と期待が膨らむ!
 一方のルナルネーヴェ、
「そこ、私はちゃんと高校生なの!」
 おおっと、いきなり八百長か? いや、クラスメイトらしき生徒たちと言い合ってるようだ。
「かわいくないの子供じゃのいのうわぁあん!」
 あ。さっきキュートとか言ってしまった。ご、ごめんなさい。
(「クラスのみんな演技ありがとなの。そう、演技なの。ほんとに子供と思ってるわけないの……ぐすっ」)
 ん、泣いていたと思ったら今度は笑って……また涙目になったー!

 両者プロテクターを装着し、リング上に上がった。数歩の間合いを開けて対峙する暁徒とルナルネーヴェ。
「勝ったほうがジュース一本なの」
 ルナルネーヴェは罰付きのゲームを望んでいる! もっとエキサイティングな罰をやりたそうな顔ではあるが、彼女なりに妥協した結果なのだろう。
「別に、構わないが」
 応える暁徒。中世の騎士は思いを馳せる女性のために決闘をしたというが、これはこれでいいと思うワタクシ。と、暁徒が構えに入った!
「2B桃連合っ、塩森暁徒っ、連合と愛しき君に捧げる勝利の為にっ、いざっ」
 前口上が決まった! と同時に試合開始のゴングが鳴る!
「まずはその頭をもらうのっ!」
 棒を上段に構えつつ、突っ込むルナルネーヴェ! 暁徒も右手に棒を握り、一気に距離を詰める!
 20cmほどの身長差があるが、それでも頭部を狙おうとしているのか、ルナルネーヴェは棒を振りかぶって……、
「あまいの!」
 ああっ、直前でふみとどまってサイドステップ、暁徒の背後に回りこんだ! そして、背中の風船を叩き割ったー!
「暁徒さんは頭の防御に専念していたようですね」
 だが、暁徒は動揺のカケラも見せない。反撃とばかりにルナルネーヴェに棒のラッシュを繰り出す。手数で勝負か。
 バックステップで避けようとしていたルナルネーヴェの左肩の風船が割れる!
「まだまだ、いくぞ!」
 防御は全くと言っていいほど無視した攻撃に押されるルナルネーヴェ。
 力はルナルネーヴェの方がありそうだが、スピードでは暁徒が勝っているようだ。それでも背後は取られないよう防御しつつ立ち回るルナルネーヴェ!
「覚悟っ」
「し、しまったの!」
 ルナルネーヴェの僅かな隙を突いて、頭の風船を破壊ー! ここで試合終了!
 本当に互角だったが、なんとか決着!
「当然の結果だが、ルナルネーヴェ・マイト、いい勝負だった」
 と、健闘を讃えて暁徒は依空にネクタイを返しに行った。
「うぅ、悔しいの。とっても悔しいのー!」
 残念だったけど、次回に期待だ!
「ルナルネーヴェさんは早速ジュースを買いに走った模様ですね」

●ファイト2 策士現る
 続いて第2試合。玲VS景紫!
「ええと、構えは……こ、こう?」
 玲、棒を構えたはいいがへっぴり腰になっているぞ、大丈夫か。
「ふぅ……なんだか、いい意味で落ち着かないな……」
 対する景紫は、どこか落ち着きが無いように見えるが、こちらも大丈夫かっ。
 ところで、景紫は二刀流を希望していましたが。
「今回は公平を保つためナシということで。実際、二刀流でもそれほど勝負に影響はしませんが」
 なるほど。

 両者が位置についたところで、試合開始のゴングが鳴り響く!
 玲は1つの動きで間合いを詰める。狙いは左肩、しかし景紫はそれを軽く受け流す。
 双方攻撃の機会を失って、一旦距離を置いた。
「フフ……すきあり」
 景紫、玲のわずかなモーションの隙を狙って攻撃を繰り出す。が、横に軸をずらして回避。直後、カウンターを放つ。
 左肩に棒が直撃、玲が先制を取ったー!
 試合前の様子ではとても想像できない動きを見せる玲。一体どういう事なのか。
 景紫もここで負けてはいられない。素早い動きで体勢を立て直し、反撃の機会を窺っているようだ。
「いきます……!」
 玲は先ほどとは変わり、積極的に前へ出る!
 景紫は速さでこれに対抗。攻撃を受け流す構えで真っ向勝負だ!
 二人がリングの中央で交わる。お互いがすれ違った後……景紫は頭、玲は右肩の風船が潰れている。
 力で押し込んでもう一つの風船を破壊した玲に、持ち前の素早さを生かして棒をなんとか捻り出した景紫。
 なかなか面白い戦いになってきたぞ!
「あは、楽しいなぁ」
 景紫はうっすらと笑みを浮かべている。この状況下で頬を緩めるとは、戦いを心から楽しんでいる表れなのか。
 玲の猛攻はまだ続く。見た目とは裏腹に力強い一撃を放つ玲にガードが追いつかず、景紫のもう片方の肩風船が粉砕される。
 これでカウント3−1、玲が優勢だ。景紫の残る風船は背中。守りきることができるか!?
「あっ! 眼鏡が……」
 ぉあーっと、ここでアクシデント、玲の眼鏡が顔からポロリと……ポロリと落下! 足元に転がったー!
 どうするどうなる、玲!
「フフ……いただき」
 若干前かがみになっていた玲の頭に景紫の鋭い一撃が入る!
 しかし玲は意外にもしっかりとカウンターをする構えを取っていたが……背中への攻撃は決まらず。
 カウントが3−2になったところでタイムオーバー。勝者は玲!
「それなりですが、チームに貢献できたようですね」
 いやぁ、いい戦いでしたね。今回の戦いを見て、どうでした?
「やはり自分の力量にあった作戦が勝利の鍵、ですね」

●ファイト3 フェイント合戦
 ネクスト第3試合、月斗VS杏子!
「ふ、ふふ……容赦なく殴り合えるわけだな?」
 月斗、不敵に笑いながら正々堂々と殴り合い遊ぶ宣言だ。
 一方の杏子は、なんとスクール水着で登場だ。会場が一斉に沸く!
「長身にスクール水着というのもアリですね」
 そうですか。
「一応聞くけど、スポンジ棒以外で紙風船割ったりしたら駄目よね?」
 もちろん。
「ん、オッケ。了解よん」
 一体何を考えて……、
「(チッ、肉弾戦は駄目かよ)」
 え、今何と?

 そんなこんなで、試合開始!
 杏子は開始と共に長身を生かした先制攻撃を繰り出す。本当は色仕掛けをしたかった、と呟いていたようないなかったような。
 月斗、良い反応で攻撃を片腕でガード。
「背が開きすぎている。実戦ならピンチもいい所だ」
 ガード後すぐに棒を短く握り、杏子の裏に回りこむと、なんと、叩くと同時に手を緩めて棒を伸ばした!
 回避しようとした杏子だが、巧みに放たれた攻撃からは逃れきれず。月斗が先制を取った。
 すぐにその場を離れ、距離を開ける杏子。手足のリーチを考えると杏子の方が若干有利。この後どう攻めるか、月斗。
「リーチの長さでは俺の勝ちぃ! その他諸々の要素含め、我が勝利揺ぎ無しっ!」
 堂々と勝利宣言をする杏子。どう出るか。
 一瞬の後、杏子が仕掛ける! 大きく振りかぶったフォーム。しかし、その振りはマズかった。月斗が素早く懐に潜り込んで、肩を狙う。
 が、なんと杏子、ステップをして回避運動に入り……小さな動きで月斗の左肩を狙う! 攻撃態勢に入っていた月斗は避けられず。
 フェイントを使い、見事に風船をゲットした杏子。
 ここで月斗、細かく棒で攻撃し、杏子を翻弄させる行動に出る。それをうまく捌く杏子だったが隙も生まれた。頭を狙っていく月斗。
 思わず頭部をガードする杏子、だが急に攻撃の軌道が変わり、左肩を持っていかれる。2−1だ!
「まずは一つ。……此れはとても楽しいな……?」
 楽しそうに振舞う月斗。杏子、ピンチ! フェイントにフェイントで返した月斗。
 杏子は落ち着いた様子で間合いを開ける。そして、横なぎに棒を振るった。
 余裕の動きでそれを避け、右肩に狙いを定めるが……これもフェイント! 密着状態になった月斗の背後から伸ばしきった杏子の腕に持つ棒が、フックのように襲い掛かる。
 即座に離れようとした月斗だが、逃げ道は塞がれた状態にあった。これでカウント2−2!
 何度目か、距離をとる二人。時間ももうない。月斗、正面から突っ込む。それに真っ向から挑む杏子。
 棒が交わる瞬間、杏子は横にステップ。月斗の右肩に攻撃を繰り出し……決まったー! これもまたフェイントがうまく決まった。ここでタイムアップ。
 2−3で杏子の勝利!
「やったー!」
「久しぶりに楽しめた……な」
 能力的には二人とも互角って感じでしたが、どうでしたか。
「作戦もありましたが、運も少々影響していると思いましたね」

●ファイト4 冴えるトーク、返す刃
 さて第4試合。太陽VS達磨!
「よろしくお願いします」
 丁寧に礼をする太陽。その動きからも真面目な性格が窺える。
「ああ、よろしくな」
 達磨、軽い挨拶で返す。
 太陽はなかなか鍛えていそうな雰囲気ですが、それに達磨がどう対抗するか。楽しみですね。
「勝負は能力だけで決まるものではありませんからね」

 カーン、と甲高い音を出して響くゴング。試合開始!
「なぁなぁ、おまえって好きな娘とかいないのか?」
「……はい?」
 な、えーと……試合が始まったというのに、いきなり世間話をはじめた達磨。どういうつもりなのか!?
「ほら、やっぱ高校生活には付き物じゃないか」
 トークは止まらない! まるで修学旅行の夜、寝る前に盛り上がる話題のようだ。
 戸惑う太陽。なかなか攻撃に踏み出せない!
「ちなみに解説の私は、彼女募集中です」
 貴方の宣伝はしないでいただきたい。
「あの、そろそろ」
「この手の話は苦手か? それじゃ……」
 と、無防備に近づいて行く達磨。攻撃するようには見えないが……。
「隙ありっ」
 え、あ……あーっ! 会話で油断をさせ、隙を見て攻撃をする作戦だったようだー!
 突然の事に避ける間もなかった太陽。さり気ない動作でぽかっと頭を叩き、まずは達磨がリード。
「正々堂々と戦いましょうよ」
「わるいわるい」
 全然悪気はなさそうだ。さて、ここからが本番といった感じだろう。達磨が持っている手と向かって同じ側に棒を構える太陽。
 間合いをとって、お互い様子を見ている。摺足で達磨のまわりを円を描く様にゆっくりと動く太陽。
 不意に太陽が攻勢に出る。踏み込んで、棒を打ち込む。それを的確に打ち返す達磨。なかなかの反射神経だ。
 リズムよく打ち込み、そして引き、ちょくちょくと牽制を繰り返す。
 達磨もただ攻撃を受け続けているワケにもいかない。ここで反撃に出た!
 鋭い勢いで打ち出した一撃だが、太陽は最小限の動きでそれを回避、素早くカウンターを与える。カウンターの一撃は達磨の右肩に命中。カウント1−1!
「う、やるじゃないか」
「十条寺さんも……」
 会話を続けようとする達磨だが、それを太陽の攻撃が封じる。単調と思いきや、なかなか掴めないリズムで攻撃を繰り返す太陽に達磨、なかなか手が出せない。
「ところでさ、何か武道でもやって……」
 油断させるためか、それとも純粋に相手の事を知ろうとしたいのか。達磨は話しかけるが、返ってくるのは棒撃だけ。
 若干防御が遅れたか、太陽の一撃が達磨の頭の風船を貫いた! 2−1で太陽一歩リード。
 なんとかイーブンに戻したい達磨だが、ここで試合終了ー!
「ありがとうございました」
「それなりには愉しめたかな」
 見事な活躍を見せた太陽が勝利。振り返ってみてどうでしょう。
「会話で油断を誘うというのは面白かったですが、もう一手欲しかったですね」

●ネクストマッチ
 さぁ、盛り上がってまいりました銀誓館バトルアリーナ!
 次はどのような戦いが我々を楽しませてくれるのか。
 次の試合は、この戦士たちだー!


マスター:黒柴好人 紹介ページ
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楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:8人
作成日:2006/10/09
得票数:楽しい7  笑える5  カッコいい7 
冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
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