みんな素直じゃないんだから


<オープニング>


 ――がらがらっ。
 教室の扉を開くと、女子の視線はボクに集中した。
「……あっ! アイツ来たよ」
「うわー……相変らず髪ぼさぼさ、あれ洗ってるの?」
「その割にネクタイちゃんと締めてるし、シャツは中に入れてるし」
 ヒソヒソと、しかしギリギリ聞こえる程度の声量で話すその技術は、女子の得意技だ。
 彼女達はヒソヒソ話では満足出来なくなったのか、着席したボクの所へやって来て取り囲む。
「ちょっとアンタ、いつもより遅くない? べ、別に心配とかそう言うんじゃないんだからね。ただ、いつも居る奴が居ないとなんか落ち着かないだけだから!」
 アキコちゃんは、学級委員でスポーツ万能、頭も良くて気が強い。ちょっと乱暴だけどボクにぞっこんさ。
「カケルさ、最後に髪洗ったのいつ? じ、自分で洗えないなら私が洗ってあげても良いかなって……って変な事想像してるでしょ、このエッチ!」
 ケイコちゃんは幼なじみ。いつもボクの身なりの事を気にしてくれている。
「なんでそんな格好してるの? ……別に悪いとは言ってないし、逆に個性的かなってちょっと思っただけ」
 エミカちゃんは文学少女で大人しい子だけど、ボクの前では結構沢山喋ってくれる。
「おはよう皆、今日も素直じゃないね。フヒッ」

「せっかくナイトメアを倒したって言うのに、一般人がその力を望んで利用したがるなんてね……」
 柳瀬・莉緒(中学生運命予報士・bn0025)は、深い溜息をついてかぶりを振った。
「気持ちは解らなくもないですけどねぇ」
 俗物の志筑・涼子(残念な子とは呼ばせない・bn0055)は、自分だったらどんな夢に引き籠もるか夢想している様子。
「カケルさんは高校2年生の男の子よ。その外見と内向的な性格のせいで、高校に入ってからはクラスの女子にいじめられていたみたい」
 そんな彼が「自分をいじめている女子は皆ツンデレだった」と言う脳内変換をそのまま投影した夢に引き籠もってしまったのだと言う。
「そんなしょうもない夢を終わらせて、現実世界に戻る手助けをしてあげて欲しいの」
 力ずくで夢を破壊する事も出来るが、現実に戻ってからのカケルの事を考えると、ある程度自主的に現実に戻る気を起こさせるのがベターだろう。

「不思議の粉を渡しておくわ。夢の中では、現実世界の常識が通用しない事もあるから気をつけて。それと、夢の中で重傷を負ったり命を落とせば、現実でもそうなるって言う事を忘れないでね?」
 神妙な面持ちでそう告げ、莉緒は説明を終えた。

「ねぇ、アタシ達のこの日常を怖そうとしてる奴が居るんだけど」
「えっ?!」
「アタシは別に構わないけど、アンタが寂しがるかなって思っただけ」
「絶対嫌だよ! ボクは戻らないぞ! もうあんな……女の子が誰も優しくしてくれない世界になんか……!」
「ふーん……アンタがそう言うなら、守ってあげるんだから感謝しなさいよね!」
 こうして、カケルとクラスメイト達は、迎撃の態勢を取って侵入者を待ち受けるのだった。

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参加者
武内・恵太(真牙道忍者・b02430)
神農・撫子(おにしるべ・b13379)
姫宮・心(称号を勢いだけで変えちゃ駄目・b42378)
時守・癒太(夢幻世界投影者・b52874)
三井寺・雅之(風炎の光彩・b60830)
鈴鹿・小春(空色のうたかた・b62229)
水原・風戯(禍福の風・b64135)
春風・旋風(小さなつむじ風・b79424)
NPC:志筑・涼子(残念な子とは呼ばせない・bn0055)




<リプレイ>

●夢の中へ
「ではいきましょう!! ドリームダイブ!!!」
 姫宮・心(称号を勢いだけで変えちゃ駄目・b42378)は、皆がティンカーベルの粉を取り出すより早く、夢への入り口を開く。
 どうやらナイトメア適合者の彼女は、ティンカーベルに対抗心を燃やしている様だ。
「やれやれ、ナイトメアの物語は完結したと思っていたのですが、まだ続きがありましたか……」
 ナイトメア適合者の経験を持つ時守・癒太(夢幻世界投影者・b52874)は、カケルの部屋を見回して何かを確かめてから、夢の中へ。
「夢をお楽しみの所、お邪魔して申し訳ないですけれど。このままでは彼の為にもなりませんし、ね」
 神農・撫子(おにしるべ・b13379)、そして一同が後に続く。

●カケルの世界
「アタシ達の邪魔は絶対にさせないんだからねっ! って、べ、別にずっとカケルと一緒に居たいとかそういうんじゃないんだからねっ!」
 能力者たちが夢の中へ入るが早いか、早々にツンデレの洗礼が浴びせられる。
「お前たち、一体なにが目的だ?」
 鋭い視線を向けつつ、問いかけるのは三井寺・雅之(風炎の光彩・b60830)。
「私達はカケルを守りたいだけ……カケルってば全然頼りないんだもの、幼馴染の私が面倒見てあげなきゃしょうがないでしょっ」
 カケルと腕を組みつつ言うケイコ。
「高校2年にもなってこんな妄想してるのかぁ……」
 あきれ気味に言うのは春風・旋風(小さなつむじ風・b79424)。
「どうせなら何かに打ち込めば現実の女の子の見る目だって違ってくるでしょうに、しょうもない人だなぁ。涼子おねーさんもそう思うよね? ……って涼子おねーさん?」
「私だったらどこかの国のお姫様になって贅沢しまくってやるですぅ! パンが無ければ菓子パンを食べれば良いじゃない!?」
 話を振られた志筑・涼子(残念な子とは呼ばせない・bn0055)はと言えば、カケルに負けず劣らずしょうもない妄想。
「いや、俺なら眼鏡っ子に囲ま……スイカ、陥没、文学系、元気系、癒し系、天然、教師、人妻に姉妹、色んな眼鏡っ子でハーレ……」
 そしてその隣に居る武内・恵太(真牙道忍者・b02430)も、相変わらず眼鏡っ子によるハーレムを夢想している。
 ミイラ取りがミイラだ。
「夢とは!! 現実から逃げるためのものではありません!!! 追いかけるものです!」
「?!」
 さて、そうこうしている間に教壇の上に登った心は、きっちりポーズを決めて正論をカケルにぶつける。
「ヒーローに憧れるなら、ヒーローになろうと努力するのです! 魔法少女に憧れるなら、魔法少女になるのです! ギャルゲーの主人公になりたいなら!!! なればいいです!!! 現実で!!!!」
 ババーンと効果音でも鳴り響きそうな決めっぷり。ヒロインのあるべき姿だ。
「……何綺麗事言ってんだよぉ! ボクみたいな男が、どんな努力したってギャルゲーの主人公になんかなれるわけないだろぉ!」
「そうよ、カケルは並大抵の非モテじゃないんだからね! ま、まぁ他の人にモテない分も私が……な、何をいわせるのよバカぁっ!」
「アキコちゃん……嬉しいよ……お前ら、何しに来たのか知らないけど、僕は絶対にこの夢から出ないぞ! 現実なんかクソ食らえだ! ボクは死んだってここを出ない!」
 ツンデレ娘3人に守られながら、声を張り上げるカケル。当然といえば当然だが、簡単に戻る気は無さそうだ。
「夢ってどこかで聞いたりした事が元になってるらしいですよー。つまり完全に新しい事は出ないって事で……今の夢に飽きたらどうするんですか?」
 フランクな口調と態度で、問いかける鈴鹿・小春(空色のうたかた・b62229)。
「飽きるだって? ボクがこの子達との生活を飽きるわけないじゃないか! この子たちが居れば、他には何も要らないんだ!」
 と、言っている事はロマンチックだが、カケルの現実逃避レベルはかなり高そうだ。
「おーい、この世界に居るのも良いけどそろそろ新作ゲームの発売日と番組改編期が近づいてるんじゃないか?」
「な、何?」
 水原・風戯(禍福の風・b64135)の言葉に、ピクリと反応を示すカケル。
「あなたは『進軍! エイ娘』の第二期がどうなるのか知りたくはないのですか? 『レベルA』も佳境に入りつつありますよ?」
 脈有りと見た癒太が、すかさず言葉を繋ぐ。
「ううっ、二期が始まるのか……それに、まさかあの隠れた名作『レベルA』がアニメ化するなんて……」
「カケル、そんな二次元のキャラの方が好きなの? 私達よりアニメが大事?」
「はっ!? そ、そんな訳無いじゃないか! 二次元なんて幻だ……モニターの中から出て来ないし、触れないし……中の人は……それに台詞だって考えてるのは所詮――」
「色々と危険な発言はやめて現実を見るんだ、少年、そして涼子(と俺)!!」
 カケルの発言を制して、恵太が更に説得を試みる。
「俺にツンデレ属性はない。が似たような願望がないわけじゃない、むしろお前の夢はほぼ全人類の夢だ」
「あぁそうさ……そうだとも、それが解っててどうして邪魔するんだ!」
「けどお前が女子に幸せにしてほしい願望を持つのと同様、お前に幸せにしてほしい女子がこれから先の人生必ず現れる。夢に篭ってその子を不幸にしていいのか?」
「えっ……? ボクに幸せにして欲しい……女子?」
 同じ男として、平均的思考を持つ恵太の言葉に、少なからず心を動かされたと見えて耳を傾けるカケル。
「ここで愛され優しくされたように、今度はお前の勇気と意思で愛し優しくするんだ。髪を切り服装を整えさりげない気遣いと笑顔を武器に」
「……ボクの勇気と、意志で……」
「遠く果てしないモテロードへの戦いを挑め。さあ、行こうぜ、リアルワールドへ」
 にこっと微笑み、手を差し伸べる恵太。カケルの表情にも希望の光が宿り、おずおずとその手が伸ばされる。
 両者の手ががっちりと握られ――かけた、まさにその時である。
「ただしイケメンに限る……」
 眼鏡をくいっと持ち上げつつ、呟いたのはエミカ。
「っ!?」
 カケルの手がさっと引かれる。
「そうだ、くそっ……騙される所だった。そっちの世界にはボクと話したがる女子さえ居ないんだ!  お前みたいなイケメンの言葉信じてたまるかよ!」
「くっ……俺がブサメンじゃないばかりに……涼子、後は頼んだ」
「なんでちょっと嬉しそうなんですかねぇ。まぁタイタニックか大和に乗ったつもりで任せておけですぅ」
 自信満々に進み出た涼子。
「所詮JKなんてまだまだ子供、JDの私が本物の女の魅力って奴をそこのオタクボーイにたっぷりと教え込んで――」
「ひとつ言っておく、ボクはそう言う『〜ですぅ』みたいなあからさまな口調が何より嫌いなんだ」
「……一等船室の客からボートに乗せろー……ですぅ」
「沈むの早っ」
「とても謙虚な方ですのね。でも、もっと現実のご自分に自信を持たれてはいかがでしょうか」
 さて、カケルを宥めるように説得を再開するのは撫子。
「自信? 自信なんか持てるわけないだろ……生まれてからずっと、ボクは一度だって女子に好かれた事がないんだぞ」
「では、そんなご自分を変えたいと思われた事は? ……ここに居ては、何も変える事など出来ません。変わる意思がおありなら、現実に帰りましょう」
「あぁ……思ったさ、変わりたいって……でも無理さ、人間は変われないんだ……君みたいな可愛い女の子には解らないだろうね? 生まれつき周りがちやほやしてくれて、誰もが優しくしてくれる……そんな子には解らないよ、ボクの気持ちなんて!」
「そうよカケル、この人達はアナタを騙そうとしてるだけ……辛い現実に引き戻して、カケルに地獄を味わわせるのが目的なのよ」
 能力者達の心を篭めた説得も、十数年の時を経てねじ曲がってしまったカケルの心に、簡単には届きそうに無い。
 その上、ツンデレ娘3人組がベタベタしながら口を挟む物だから、尚更分が悪い。
「こんなに素敵な磨けば光りそうな原石な人を捕らえておこうなんて、僕が女の子でおねーさん達と同じ立場だったらやるかもですねー。その為の夢の力ってどこから手に入れたのかなー」
 小春はそのツンデレ娘達を煽てて、さり気なく情報収集。
「これはカケルの愛の力よ。私達への強い思いがこの世界を作ったの」
 と、事も無げに答えるツンデレ娘。
「まず夢、特に悪夢なんかに篭もる時点でツンデレという性格や特徴を分かっていないぜ」
 さて、やや別方向からのアプローチを掛けるのは雅之。
「いいか、ツンデレはいつかデレると分かっているから相手の辛辣な態度にも堪えられるんだ」
「それがどうした。ボクを相手にツンデレについて語るなんて、身の程を知らない子供だな!」
「だけど現実はそういう場合ばかりじゃない。相手がいつデレるか、果たして本当にデレるのか分からないよな。だから悪夢に篭もったんだろ、違うか?」
「だったら何だ! ここはボクの居るべき場所なんだよぉっ!」
「さらに言うならデレる前には必ずそれなりのイベントがあるはずだ! その女の子を理解するまたは助けてあげるようなイベントが。お前はそれらのフラグが立つような行動をしてきたのか? ただ手をこまねいて嘆いているだけじゃないのか?」
「っ……フラグ……そ、それは……」
「さあ今からでも遅くはないから、現実で誰かを本当にデレさせてみようぜ。同じような考えの女の子も探せばきっといると思うからな」
「そんなの……無理だって言ってるだろ……現実はクソゲーだ、セーブも出来ないし選択肢も出ないんだぞ……それなのに、フラグなんて立てられるわけがない……」
 頭を抱えてうずくまるカケル。
「それはどうかなぁ? クラスメイトのおねーさん達にボクがカケルに会いに行って来るって言ったら、これを渡してほしいって」
「ボ、ボクに?」
 すかさずここで、手紙を差し出すのは旋風。

 ――前略。
 カケル、元気ですか? アンタが学校に来なくなってもう大分経ちます。
 アンタみたいなキモくて汚くて見てるだけでイライラするような奴は、居ない方が良いに決まってるって思ってました。
 でも、最近は毎日が物足りなく思えます。
 学校でアンタを苛めないと、1日が始まらないし、終わらないって事に気付いたんです。
 だから私の為に早く戻って来て下さい。

 P.S.
 勘違いしないでよ、別にアンタが好きとか心配してるとかそう言うんじゃ全然ないんだからね。解ったらさっさと戻って来なさい! このバカ!

「こ、この手紙は誰から……」
「差出人は匿名希望だよ。恥ずかしいから言わないでって」
 手紙を持つカケルの手がわなわなと震える。
「現実のおねーさん達も実はツンデレで、カケルが居なくなった事で寂しがっているんだよ」
「なん……だと……その発想は無かった」
「あれほどナチュラルに真っ赤な嘘を並べ立てるとは……春風さん、恐ろしい子! ですぅ」
 戦慄を覚える涼子。
「それにな、カケル……この世界には足りないものがある! メイド、スク水、巫女服、ニーソ、ブルマ、ネコ耳、クーデレ、ヤンデレ、その他諸々、何より萌えが足りない!」
「!」
 ここぞとばかり、一気に捲し立てるのは風戯。
「ツンデレは例えるなら鍋に入った肉だ。肉が無ければ鍋は寂しいが、肉だけでは鍋とは言えない。もちろんその他の属性も1つ1つではなく、全てが渾然一体となって初めて互いを引き立てるんだ! って綾! 痛い痛い、物を投げるな首を絞めるな! これは被害者を助ける為に仕方なく――」
「水原、無茶しやがって……」
「……ボクも薄々気付いていたさ。確かにボクはツンデレが好きだ、ボクはツンデレが大好きだ。強気な幼なじみが大好きだ。プライドの高いお嬢様が大好きだ。すれっからし風の女盗賊が大好きだ。(中略)……でも、確かにツンデレだけの世界ではツンデレのインパクトは薄れてしまう」
「はぁ? ちょっとカケル、アタシじゃ不満だって言うの!?」
「そうよ、私が居ればそれで良いって言ってたくせに!」
「い、いや違うんだ……でも……」
 能力者達の必死の説得も紆余曲折を経て、何となくカケルの心に迷いを植え付ける事に成功し始めた様子。
「くっ、これ以上の話し合いは無意味よ! アタシ達とアンタ達、カケルを賭けて勝負しましょうっ!」
 と言う事らしい。

●戦闘シーンはダイジェストでお送りします
「まじかるどり〜む マジカルこころん♪ 夢の国から大登場♪ あなたの夢にどりーむだいぶ★」
 キラッと星を飛ばしながら、変身ポーズを決める心。
「ユメノさんGOー!!」
「「きゃー!」」
 ナイトメアのユメノが、ツンデレ女子3人を蹴散らしながら突進してゆく。
「回復はさせませんよ。皆さん、参りましょう」
「ええ。元適合者として、見過ごせません」
 撫子の指先がエミカを指すと同時に、癒太の原稿が教室内を乱舞する。
「くっ、アンタ達なんか大嫌いなんだからねっ!」
「行くぞ!」
「綾は後ろで援護を!」
 紅蓮の炎に包まれた雅之の赤手が、黒炎を帯びた風戯の長剣が、それぞれ悪夢の守り手をなぎ倒して行く。
「あんまカケルおにーさんを甘やかすと筋金入りの残念な人になっちゃうよ?」
「まったくですぅ」
 弧状の蹴りを放ちつつ、ちらりと涼子に視線を向けた旋風だが、当人は気付く様子もない。
「夢はここまでですよー!」
 妖狐の力を解放した小春。七星が頭上を照らし、ツンデレ娘の悪あがきを完全に封じた。
「目を覚ましな!」
 恵太の背から伸びる土蜘蛛の脚。
 説得により弱化した悪夢の守り手達は、所詮能力者の敵では無かったのだ。

●夢から醒めて
「駒が消えちゃいましたね。グッドモーニングさんやボストンバッグさんも反応ないし」
 色々試してみた心だが、特にめぼしい反応は無かった。
 これまでのナイトメア事件とはやはり別と言う事だろうか。
「ボクの夢が……終わってしまった……」
「終わらないアニメと夢は無いんですよぅ。これからは現実で物好きな彼女を見付ける作業に戻るが良いですぅ」
「はっ、そうだ君っ」
「え?」
 うなだれていたカケルだが、唐突に旋風に顔を向ける。
「さっきの手紙、誰からなのか教えてよ!」
「えっ、あぁあれは……えっと、恥ずかしいから絶対教えないでって言ってたからぁ……学校に行けば解るよきっと」
「ツンツンしてくる子や、酷い事を言ってくる子がそうだと考えて間違い無いですぅ」
「そうか、解ったよ!」
 旋風や涼子の口車に、あっさり騙されるカケル。
 ひとまず、悪夢にとらわれる心配は無くなったかも知れない。
「ある意味ものすごぉーくポジティブな方な気がするのは気のせいでしょうか」
 やれやれと疲れた様子の撫子。
「だからあれは作戦で……って一寸待て綾! 流石にそれは洒落にならな……」
 そして綾に締め落とされる風戯。
 かくして一行は、1人の少年を悪夢から救い出したのだった。


マスター:小茄 紹介ページ
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楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:8人
作成日:2011/03/03
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冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
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