≪≫≫SUNNY FUNNY≪≪≫ジャックと名のつくものをシバくだけの簡単なお仕事です


<オープニング>


 とある県の、廃校になった小学校。そこでは夜な夜な南瓜頭のお化け……つまりジャック・オー・ランタン達のパーティが行われているとかなんとか。
「今回のジャックは頭が南瓜らしいぜ!」
 小生意気な顔したオレンジ南瓜を頭の上に乗せてみる林野・景伍(深緑の大地を馳せる白虎・b04813)。
「……仮装すると出てくるらしいです」
「季節はずれもいいところだね」
 仮装道具を抱えて、くすくす笑っている桜・姫恋(桜花斬舞・b72049)とリーベンデイツ・パドラック(寵愛の鍵・b47432)。
「……つまり今回の抹殺対象は……オレンジ頭のジャック……ですね……」
「金髪のジャックなら心当たりあるけどな」
 ツンドラ微笑を浮かべるフレスティータ・オルヴァ(ツンドラと呼ばれた雪女・b45354)。チラッ、チラッと意地悪な視線を投げまくる坂城・祥(琅稈の魔狼・b51743)。
「じゃあ早速ジャックと名のつくものはシバき倒すわよ!」
「「おーっ!」」
 日比谷・陽子(太陽の申し子・b78601)の掛け声に、拳振り上げ一斉に賛同する結社の皆様。異様なほどやる気満々。ただし約一名除いて。
「なんだ、そのジャックに俺も含まれてるような言いっぷりは!?」
 さっきから黙って聞いてりゃ言いたい放題だよと、ジャック・スミス(真クルースニク・b53905)。
「全世界のオレンジ頭のジャックさんに謝れ! ついでに俺にも謝れ! 今ならまだ間に合う!」
「…………」
「…………」
「そろそろ着替えようぜー」
 いそいそと着替えを取り出す陽子と景伍。
「まさかの謝罪者ゼロかよ!?」
 まさかというよりは、至当のような気がしないでもないことは置いておいて、問題の教室でそんなやり取りをしていたら、辺りは一瞬にしておとぎ話のような暗い森の中へと――。
「……特殊空間……だと?」
「ジャック、話が違います!」
「仮装しねぇと出てこないはずだろうが、ジャック!」
「何故俺責められてる!?」
 詰め寄るリーベンデイツ、姫恋、祥へ、情報の出所俺じゃねぇよとジャック。
『かーっかっか! 来たな仮装した暇人め』
『ケーキをよこちゅでちゅよ!』
 お出ましたるは、目にも眩しいシュールでチープなおこちゃま達!
 南瓜頭の金太郎と、南瓜になまはげの仮面かぶった頭重そうなのと、いちいちポーズを決めているユニオンジャックの全身タイツ。
『さ〜もなく〜ば〜』
 ユニオンジャックは助走をつけ始め、
『い〜たずら〜』
 ぐるんと華麗に宙返りを決めつつ、
『し〜ちゃう』
 そのまま一分の乱れなく身をひねり、
『ぞっ!』
 フィニーッシュ!
 決まったー!
 華麗な後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり炸裂!
 これは金メダルかー!
 ではなくて。
「ちょい待ち! 誰が仮装してるって!?」
 なんとなーく嫌な予感に如月・久遠(迷宮組曲・b67802)が問い詰めれば、
『お前だお前。きつねなんてナンセンスな仮そ……』
「素顔やー!」
『なん……だと……!?』
 あり得ないものを見るように愕然としている……と思われる(二重の仮面で表情がまるで見えない)なまはげジャック。
『僕たちは、仮装した相手襲うっていう決まりがあるだろジャック!』
 ぐるんと振り返り、ジャックたちを問い詰めるなまはげジャック。
『えもにょがちたってゆっちゃのは、ジャックでちゅよ!』
 指差す金太郎ジャック。
『ジャ〜ック、お〜まえか〜!?』
 どこからともなく取り出したあん馬の上をえびぞりしながらくるくる回るユニオンジャック。
『違う、僕ではないぞジャックよ!』
『でも、さいちょにでていちゅたのジャックでちゅよ』
『じゃ〜あ、おま〜えじゃ〜ん、ジャック〜』
『うるさいぞジャック! あれが仮装でないと誰が思った』
 地味に認めつつ、人のせいにする子。
「やかましいわ!? そもそもなんやその仮装は! ハロウィン臭がまったくせぇへんやろが!」
 するとなまはげジャックは鼻で笑い、
『フッ、無知なきつね仮面め。何を馬鹿なことを。思い思いの仮装をして、大人から飴玉せしめる行事と書いてあるし」
 まぁ、そうかもしれませんけれども……テーマは不気味なものや怖ろしいもので、民間で伝承されるものや、文学作品に登場する怪物……。
 あ、でも目の前の、愉快なジャックたち。ある意味……。
「不気味じゃねぇかよ!」
 ユニオンジャックの全身タイツを纏い、雑技団も真っ青なポーズ決める南瓜被った三等身のおこちゃまとか!
「民間の伝承だった!」
 なまはげ。
「文芸作品だし!」
 金太郎。
『フッ、そうとも。何処にも間違いはないのだよ無知なものどもめ。いっぺん死んで学び直したまえ!』
 かーっかっかっかと子供らしくないけれどもなまはげにはぴったりなんじゃないかという笑い声を上げるなまはげジャック。
「つぅか、テメーらに無知なんて言われる筋合いねぇわ、ボケェ!」
 叫ぶ祥。
「むしろツッコミどころ満載だし!」
 多すぎて何処からつっこんだらいいか困るわよと陽子。
「……覚悟は……いいですか……?」
「けんかじょーとー」
 笑顔なんだけれどもヤル気満々のフレスティータとリーベンデイツ。 
「「ジャックと名のつくものはシバく!!!」」
「最初に言っておく! 間違っても俺はシバくんじゃないぞ!?」
 並々ならぬ気合の皆様の片隅で、間違ってシバかれそうな予感にちょっぴり戦々恐々のジャック。

 さてさて――ジャックと名のつくものの運命や如何に!

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参加者
林野・景伍(深緑の大地を馳せる白虎・b04813)
フレスティータ・オルヴァ(ツンドラと呼ばれた雪女・b45354)
リーベンデイツ・パドラック(寵愛の鍵・b47432)
坂城・祥(琅稈の魔狼・b51743)
ジャック・スミス(真クルースニク・b53905)
如月・久遠(迷宮組曲・b67802)
桜・姫恋(桜花斬舞・b72049)
日比谷・陽子(太陽の申し子・b78601)



<リプレイ>

 情報を簡単に得られるこんな現代でも、見たことも聞いたこともない海外の文化はまだまだあるわけだけれども――昔の人がハロウィンを初めて聞いた時、思い浮かべた頓珍漢な想像は、もしかしたらこんな感じでなされていたのかもしれない。
 つまり――
『トリックー』
 南瓜となまはげの、仮面ナゼかダブルなジャック。
『おあ』
 南瓜頭にパッツン黒髪なびかせて、前掛け一丁のジャック。
『トリ〜トォ〜』
 最早奇抜すぎて表現するのも面倒、ユニオンなジャック。
 ――こんなの。
「うわ〜い、キツネ仮面のおかげでゴースト出たな、スゲースゲー」
 棒読みの坂城・祥(琅稈の魔狼・b51743)by緑のカッパ。
「ええ、おかげで楽しめそうね」
「久遠の顔をキツネと間違えるだなんてちょっとマヌケなジャック3人衆だよね♪」
 包丁と飴玉を振り払い、全てのジャックを倒しましょうねと朗らかな様子でシバき宣言する桜・姫恋(桜花斬舞・b72049)by魔法忍者(魔女の服装を忍者のようにした格好)と、サムズアップ、テンション高めの林野・景伍(深緑の大地を馳せる白虎・b04813)by狼男(ただし何故か犬に見える)。
 そして片隅で、
「やだ、なにこれ、私の思ってる魔法少女と違う! 動きづらい」
 仮装に妙なアレンジ加わってるんだすけど! と不満爆発、日比谷・陽子(太陽の申し子・b78601)by魔法少女(慣れないふりふりミニスカワンピースに苦戦中)。
「あらやだ、もふもふかわいい。こ〜んなカラフルでオシャレな卵も付けていただいて……ってイースターじゃんこれ!」
 オバチャンの手つきでノリツッコミ、ジャック・スミス(真クルースニク・b53905)byウサギの着ぐるみ(この時期にかなりのふわもこ)。
『かーっかっか。仮装した暇人め! 欲出す大人は成敗するわ!』
 さも魔王様のように、偉そうに踏ん反り返って笑っているなまはげ。
「そんなあなたたちも仮装しているみたいだけど」
 暇人に暇人呼ばわりされましてもと、姫恋はにこやかにつっこんで。
『か……かーっかっか! 年甲斐もなく仮装した暇な大人どもめ! 飴欲しさに子供の特権利用するような大人は成敗してくれるわ!』
 言いなおした。
 小癪にも、幾分自分たちの仮装は当然であるかのように。
 チープでシュールなお子ちゃまたちは揃って先制攻撃。
「ボクが出会うジャックはこんなんばっかりか、全員シバく!! ……あとその辺どさくさ紛れてキツネ連呼すな!」
 振り返りつつ、どこかにカウント打ち込む如月・久遠(迷宮組曲・b67802)。
『逆にシバいてやるぞ、キツネ仮面! 更にキツネのお面付けおって、僕の真似するなんて迷惑甚だしい! つーかダブルキツネの意味わからん!』
「何処がダブルキツネやー! 誰が誰の真似――」
 つんつん。
 叫ぶ久遠にフレスティータ・オルヴァ(ツンドラと呼ばれた雪女・b45354)は無表情で肩をつつき、振り向いた瞬間おでこにあるブツを真下へスライド。
「……キツネが……キツネのお面とか……」
 走る稲妻!
 白剥く糸目!
「ど……どうしてこうなった……」
 奇しくも腹立たしい仮面ナゼかダブルななまはげと仮装お面繋がりとかマジ勘弁。
「久遠はキツネ仮面じゃないもん、イトメンだもん」
 床運動の軌道をかわし、キッと愉快なジャックたちを睨みつけるリーベンデイツ・パドラック(寵愛の鍵・b47432)byジャッカロープ(鹿の角付バニーガール)。
「そもそもお面ダブルじゃなくてシングルや!」
 一方愉快なジャックたちは、頭へバケツのかわりに南瓜を乗せた雪ダルマの着ぐるみを纏うフレスティータを見て、まるで雷に打たれたかのように衝撃を受ける。
『まさか……』
『こ、これはもちかちて!』
 どよめく三人。そして感極まったユニオンが、
『とぉ〜もよぉ〜』
 しゅたしゅたしゅー!
 華麗なるバク転繰り出しつつ、フレスティータへ両手広げてジャンピング抱擁。
 ぱこーん☆
 両手空しく宙を切り、ナイトメアランページにはね飛ばされるユニオン。
『ジャック、だいじょうぶでちゅか!』
『ジャ〜ック! な〜ぜ〜!?』
 僕たち仲間じゃないと、オネェ座りしつつぼろぼろ涙零すユニオン。まさかのジャック呼ばわりに、怖気立つフレスティータ。
 一緒にしないで頂戴と、身も凍るような視線を投げかけて。
 ところであんたたち、彼女を誰と間違えている。
『仲間に変装して不意打ち食らわせるなんて、大人って本当に汚いな!』
「でも先手を取ったのはあなたたちじゃないかしら」
 嗚呼、たくさん転がっている飴玉が眩しい――。
 笑顔でつっこむ姫恋。
『…………か、かーっかっか! 良く気付いたな、無知な大人ども! 単なる馬鹿ではなさそうだな!』
 自分の間違いを華麗に小手調べ相当にすり替えるなまはげ。誤魔化すように攻撃再開。
 振り撒かれた包丁と飴玉の比率1対9。
「楽しませて頂戴ね」
 姫恋はにこにこしつつ、ヒーリングファンガス。
『はやくケーキをよこちゅとですよ!』
 くまたんに乗ってはいどうどう。
 リーベンデイツはハンティングモードで守りを固めつつ突進。ジャッカロープなバニーガールの衣装であらぶる女豹のポーズ。
 約一名、顔真っ赤になったとか何とか。
『ち〜きゅうは〜ボ〜クをちゅ〜うしんに〜回るのさ〜』
 あん馬の上を高速回転。赤と青と白の残像しか見えない、どう見ても現在回っていると感じるのはアンタ。
「謝れ! グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国の人にッ!」
 陽子が発したフレイムキャノンを、ユニオンはシャチホコのポーズで回避。
「ま〜のび〜なんかしてないでささっと話してよ!」
 景伍は震脚一発。しかしすっ転んだのはなまはげと金太郎で、ユニオンは抱え込み宙返りで回避。
「なによあれ!」
「いちいち大げさなんだけど!」
 かわされたうえ屈伸宙返りを食らってワナワナする陽子。お口あんぐりな景伍。
「ちっ、無駄に凄いアクロバティックな攻撃うぜぇ!」
 祥はそのものを突き刺すくらいの勢いで聖葬メイデンをぶん投げるも、新体操バリに柔軟なポーズですり抜けられるとか。
「アンタがいると、しばきタイム〜直接殴る〜に入れないのよ!」
 陽子はフレイムキャノンの標準を定めつつ、文句も発射。
 とにかく間延びしているくせにすばしっこいユニオンに、皆様イライラ。
「おイタが過ぎたなボウズにお仕置きタ〜イム!」
 ジャックは軽やかに跳ねながら獣撃拳。
『アゥ〜チ〜!?』
 何故だろう、リズムが合うのかウサギの肉球が、ユニオンの脇腹めり込むとか。
 そしてユニオンの悲鳴が耳障りだとか。
 積もるイライラ。
 久遠はデモンストランダムで一先ずユニオンへ。けれどするりとかわされ、柳眉を跳ね上げた瞬間、

 シュッ――。

 アレ、今耳元でシュって言った、シュって。
 目の前走っていく馬が、一応ユニオンをはね飛ばしていったようだけれども、幾分左サイドが涼しげになったのは気のせいですか……。
「こらティータ殺意高いぞお前!?」
 今ここ当たったとものすごい勢いで訴えるも、当のフレスティータは、
「……別に当たってもかまいませんが……」
 しれっとそんな言葉を解き放たれた。
 ユニオンと金太郎はチープな南瓜を手に、
『な〜かよくし〜たま〜え』
 南瓜の頭をスポン……ジャックが増えた!
「うあ〜、やべぇ全部ジャックに見える! 女の子混じってるよな、迂闊に攻撃できねぇじゃ……」
 女の子には優しい祥お兄さん。しかしこの優しさが命運を分ける。
 陽子改めジャックは、手当たり次第にバス停振り回し、「ジャックは敵よぉぉぉぉ!」
 スコーンと顎にアッパカーット!
 因みに、陽子に悪意はない。
「ぎゃあぁぁぁ、もう少し優しく治してくれ!」
 顎押さえぷるぷるとしていると、
「しっかりしてぇな? 祥にーさん……」
 パカーンと後頭部に、詠唱定規で西瓜ならぬ南瓜割り。
「……どうも有り難う。だがお前、俺とヒゲの扱いだけ酷くねぇか?」
 額からだらだら血を流しつつ、据わりきった目で詰め寄る祥。
 因みに、久遠に悪意はある。
「陽子、目を覚まして!」
 リーベンデイツが手加減して陽子の南瓜を取り外すのを見計らい、
「……まぁ……見分けがつかないなら……ツンドラらしく……ジャックと名のつくモノはまとめて……氷雪地獄で凍らせればいいですよね……」
「ティータは普段からツンドラやから見分けつかん……」
 無表情で氷雪地獄を発動するフレスティータ。ぼそっと囁く久遠。
 すると――、
 凍りつくヒゲ!
 凍りつくキツネ!
「なにドサクサに紛れてまきこんどるんや!」
「見分けついてるだろ!」
 因みに、フレスティータに殺る気はある。
『な〜かむつまじ〜き、ぼく〜たちは〜う〜つく〜しい〜』
 間延びした口調で小馬鹿にしている様な態度。魔氷をぶっ壊して聖葬メイデンの標準を定めるものの、とにかく思うように追撃決まらずイライライライライライラーな祥。
「ウゼェ、ヒゲェ!」
「ブッ!」
 真横にいるジャックへ八つ当たり。
「ヒドイ!」
『かーっかっか! さぁ、当たった飴の数を数えろ!』
 飴玉に混じる包丁をかわしつつ、ユニオンのあん馬を武器で受け止めながら、
「いたずらでアメを投げるくらいなら許せるけど、包丁を投げるような子はお仕置きだよ!」
 景伍は白虎絶命拳――をしようとしたら、真横の人にスポンと南瓜。

 ジャックはなかまをよんだ!
 さらにジャックがあらわれた!

 いやごめん、最初からいたんだった!
「くっそー、取れねぇ! ところでなんか妙な視線を多数感じるんだけど、俺って人気も――」
 そう言えば、皆様「ジャックを倒す」なんて今世紀最大の殺る気と本気を見せつけておられたのを思い出し、ヘタレ笑いを浮かべるジャック。
「俺もジャックだった!」
「そこかジャァァアアック!」
 マイガーと仰け反るジャックへ、陽子ロックオン!
 って、アレ、混乱しているのはどっちだっけ!
「ぐはっ!?」
 陽子のフェニックスブロウが、綺麗に鳩尾決まったー!
「ヨーコちゃん酷いわ……」
 涙たなびかせつつぷるぷるするジャック。
「あぁ、こんな所にカウンセラーマンが……」
 祥は黒い笑顔、躊躇も遠慮も微塵もなしで、フロストファング渾身の一撃!
「おぅぶ!」
 コメカミのあたりにサクッ!
 真っ白な雪うさぎになってぷるぷる震えるジャック。
「遊んどんちゃうぞ」
「目を覚まして!」
 無表情で詠唱定規を振りかぶる久遠。リーベンデイツは手加減なしで一発。
「リーベちゃんまでいけずぅ……」
 仰け反りつつもんどり打つジャック!
「しっかりして」
 間違えて(わざと)、ヒーリングファンガスではなくシューティングファンガスを投げ与える姫恋。
 痺れるジャック!
「早く目を! 目を覚ますんだ! ジャ〜ック!! さん」
 景伍の平手打ちが綺麗に南瓜を捉えた。
 ぽーん!
 薄ら笑いすら浮かべて、味方の強烈かつ熱烈な愛の鞭にふらふらと果てるジャック。
 なんだか、味方から攻撃を受けた気がするんですが気のせいですか?
 多分混乱していたの自分だった気がするんですが間違っていますか?
 お菓子くれないと悪戯するとか言ったけど、スカートめくりとかだったら、かわいいものじゃないですか。
「全部おまえらのせいだからな、ちくしょお〜!」
 最後に全然関係ないことを徒然なるままに思いながら、ジャックは起立。そして凌駕。で、八つ当たり。
 怒りのウサギちゃん肉球獣撃拳がユニオンの顔面に炸裂。
『ぼ〜くの、う〜つく〜しい、かお〜が〜』
 綺麗なエビゾリ状態吹き飛ぶユニオン。
 其処までほざけるほど美しい顔だったのか、真相は南瓜の奥に突っ込まれたまま――だけれど誰も気になる人はいないと思われ。
『おのれ、ヒゲウサギ。よくもジャックを!』
『ゆるさないでちゅ!』
 仲間を倒され、拳を握りしめ打ち震えるなまはげと金太郎。
『俺の包丁の露と散れ!』
 さも、ジャック一人に狙いを定めているかのようですが、全周。ある意味でたらめ、でたとこ勝負。
 飴降りしきる中、リーベンデイツは突進してくる金太郎の真正面に構え、
「力比べなら負けないよ!」
 デットエンドで思いっきりグーパンチ!
『ひどいでちゅー』
 一発で星になる金太郎。
「金太郎も倒したし……次はヒゲのジャックだね! 容赦しないよ! ……あれ? ヒゲは?」
 くるりと振り返れば、飴に打たれ、もうすでに伸されてた。

 ――チッ、もう少しやっとくんだった。

 今一瞬だけ、誰かの心の声が聞こえるくらい神になれた様な気がするのは気のせいですか。
『かーっかっか! どうだ見たか、僕の本気を!』
 そんな皆のアイドル(?)ヒゲを倒した当の本人はご満悦で、愉快そうに笑っていた。
「笑っていられるのも今だけよ」
 姫恋はデッキブラシ握りしめ、なまはげにニッコリ。
「ん。アンタにはツッコんであげない。ほーら見なさい。あそこにこわーいお兄さんがいるわよ?」
 意地悪く笑って、陽子はちらりと祥へと視線を投げて。
「……悪い子いねがぁ〜? 泣ぐ子はいねがぁ〜?」
 低い声で無駄に脅かしつつ、おどろおどろしげに詰め寄ってゆく祥。
『ふん。カッパが来たところで怖くなどないわ。僕の華麗かつ的確な攻撃の前に刻まれるだけよ、なぁジャッ……アレ?』
 振り返れば、寂しげにひゅーと木枯らしが吹くばかり。
 今更オンリーワンだと気付いたそうな。
『ば、馬鹿な! ジャックだけでなくジャックまで!』
 一転、慌てふためくなまはげ。
「久遠を侮辱した罪はしっかりと償ってもらうよ。本には載ってない、恋する乙女の拳骨っていうものを教えてあげる」
 キランと光るリーベンデイツの瞳。
「8回(天の声含む)もよぉ狐呼ばわりしてくれたな……?」
 不穏な海を浮かべる久遠。
『まて、少し冷静に話し合おうじゃないか。キミタチ立派な大人だろう!?』
「ほー、散々小馬鹿にしてこの言い草……」
 祥は指ポキしつつ、
「子供が悪いことしていたら、叱るのが立派な大人ってもんだよなぁ」
 黒い笑顔を浮かべる唯一二十歳すぎた大人。
「世の中の厳しさってもんを教えるのも先輩の役目だよね!」
 景伍、ニカッ。
『オケツはぶたないでーーーーーーっ!』
 悲鳴に混じり、まるでハロウィンを締めくくるフィナーレの如く、ドンパチ鳴り続ける破壊音。
 なまはげがひょっとこに見間違えるほど無残な有様で、蓑から飛びだすお尻を真っ赤にしながら明後日の方向へ飛んで行きましたとさ、キラン☆
「ふぅ〜何とかジャックと名の付く敵を倒せてよかったね」
 清々しく汗を拭う景伍。
「楽しかったわよ。ジャック」
 姫恋はちらっとジャックへと視線を投げて。
「全然楽しくない……」
 未だ地面に張り付いたままのジャック。
「さ、それじゃあ学校に帰ろうか」
 ジャックと名のつくものを見事全員シバき倒し、季節外れのハロウィンパティーは幕を閉じたのでありました。


マスター:那珂川未来 紹介ページ
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楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:8人
作成日:2011/08/02
得票数:楽しい2  笑える13 
冒険結果:成功!
重傷者:ジャック・スミス(真クルースニク・b53905) 
死亡者:なし
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