≪迷ヒガ≫温泉と、白き者と成長と


<オープニング>


 残暑を更なる熱で彩る方へ。
 更なる湿気で飾る方へ。
 人在らざるものが持つ嗅覚に誘われるがまま人の理など知らぬと垣根を越え、木々や物陰に隠れるように進んでいた八人の女性がひなびた温泉へと辿り着いた。
「……」
「……」
 視線だけを交わして頷き合い、目の前に広がる光景を確認する。
 幻ではないのだと湯に浸かる八人を見回していく。
 今はまだ赤い唇をゆっくりと湿らせながら……。

 夕の陽射しと白い湯気、穏やかな風を浴びながら、思いっきり手足を伸ばす。程よい温度に保たれている湯に浸かり、澱みを取り除きながら頬を染めていた。
 水着を身につけ男女の隔てを無くした上で他愛のない会話を交わしている。
「そろそろ暑くなってきたとはいえ、やっぱり温泉は気持ちいいですね」
 白鳳・妃奈は目元を緩め、両手を組み合わせて伸びをした。
 微細な動きを感じ取ったか肩に留まっていた水滴が鎖骨へと、一部の者が羨望の眼差しを注ぐであろう深い谷間へと滑り落ち、水着に吸い込まれて消えて行く。
 視線の流れを辿ったか、はたまたただ戯れたかったか、涼風・ユエルが妃奈からゆっくりと視線を外し、仄かに目元を細めながら男性陣へと向き直った。
「あなたたちもどう? くつろいでる?」
 ついでとばかりに岩でできた縁に背を預け、胸を張るような体勢を取っていく。彼女も負けず劣らずのスタイルだ。
「……そうだねぇ……っ!?」
 困ったように頬を掻いていた護宮・マッキの表情が、瞬く間に険しさを増した。
 飛沫を上げながら立ち上がり物陰の方へと視線を移せば、八人の見知らぬ女性が出現。歓迎の挨拶がわりに身構えた。
「誰だ?」
「ふふっ、貴方たちを殺したいもの……って程度で十分かしら?」
「ナンバード……か」
 小さく肩をすくめるギンヤ・マルディーニが見つめる先、女性たちが上着を投げ捨てる。タンクトップしか身につけていないらしい豊かな果実、黒のホットパンツから伸びる健康的な太もも、艶やかな黒髪を、体中を白に染め上げて、胸元にそれぞれ3から5の数字を浮かび上がらせた。
 まごう事無きナンバードの到来。彼女たちが口走っていた通り得物は迷ヒガの面々だろう。ギンヤは己の立ち位置になるであろう場所への移動を始めながら、小さなため息を吐いていく。
「せっかくの温泉だったけど……仕方ないね」
「そうですね。敵なら仕方ないです」
 諦観の意を含む言とは裏腹に、安須来・柚架の口の端は仄かに持ち上がっていた。何よりも、誰よりも早くイグニッションカードを手中に収めている。
 胸躍らせているように思えるのは気のせいだろうか? 笑い声を抑えているように思えるのも気のせいだろうか?
 後方にて眺めつつ、英川・和夫もまたイグニッションカードを拾い上げる。ナンバードへと視線を移し、胸元に刻まれている数字を見つめていく。
「がんばらなきゃ……」
 震えてしまうのは何故だろう。
 不必要な力が入ってしまうのは何故だろう?
「……」
 足がすくんでいる様子はなかったから、ヴァン・ジェルベールは声をかけずに視線を外す。
 手元にはやはりイグニッションカード。戯れるように弄びつつ、先ほどからナンバード……彼女たちが持つ女の武器に暗い視線を向け続けている小鳥遊・歌戀を一瞥する。
「それでは……」
 浮かんだのは薄い笑み、告げたのは準備完了!
 瞳だけは笑わせず、歌戀はイグニッションカードを掲げていく。上から下へ、凹凸の見えない胸を張り、声を大きく張り上げる。
「皆さん、行きますわよ!」
 ――イグニッション!
 八人のナンバードとの戦いが、夕暮れの温泉にて開幕する!

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参加者
小鳥遊・歌戀(恋色魔王・b07854)
安須来・柚架(太陽輝く大空へ・b45503)
涼風・ユエル(蒼光の吸血姫・b47845)
ヴァン・ジェルヴェール(黒狼のロンド・b59925)
白鳳・妃奈(真ぽんこつ種ヴァンパイア・b68082)
ギンヤ・マルディーニ(アルディラ・b70345)
護宮・マッキ(輝速アレグロコンブリオ・b71641)
英川・和雄(小さな勇気・b81263)



<リプレイ>

●過去を胸に、未来を目指し今、戦う!
 湯気を浴び、熱を浴び、火照る事のない白い肌。濡れてなお無味乾燥な色合いを崩さぬ白髪に、胸元に刻まれている3から5。以前とは姿も形も数も、恐らく性格すらも違うけど、能力者を狙い殺す存在であることに代わりはない。
 足取りを重くする湯の中で、英川・和雄(小さな勇気・b81263)は斧を握り締める。瞳を閉ざし吐息に力を込めていく。
 守られるだけの存在から、守護する者へと変われたはずだから……。
「……?」
 不意に背中を叩かれ振り向けば、小鳥遊・歌戀(恋色魔王・b07854)の優しい笑み。
「大丈夫よ、いつもどおり、もう、こわいものは、有りませんわよね? だったら、いけますわよ」
「……はい、歌戀お姉さん……頑張り、ます!」
 精一杯の笑顔を返し、和雄は改めてナンバードへと向き直る。斧の先に炎の砲弾を生み出して、4の数字と丸盾を持つシオンを目標に解き放つ。
「僕は、銀誓館の英川和雄だ! 僕達はお前らなんかに負けたりしない!」
「っ……この程度……!」
「倒す相手ですからこそ、お名前で呼び合いましょうか? はじめまして、小鳥遊歌戀、あなた方を倒すものです」
「安須来柚架! 貴女達を倒す一人の名前です!」
 残暑の熱を閉ざしていく氷雪の領域を作り出した歌戀に合わせ、安須来・柚架(太陽輝く大空へ・b45503)は魔眼を開放。仲間と共に、シオンが宿す偽りの蝋燭を削っていく。
「涼風ユエル。……アナタ達を喰らうモノの名よ」
 猛攻を受け若干動きを鈍らせるシオンの背後に、涼風・ユエル(蒼光の吸血姫・b47845)が逆さ十字を召喚した。
 周囲に存在するナンバードの体力が削り取られていく中で、能力者たちはなお無傷。
 初手は動かぬ道を選び、斬馬刀や丸盾を所持するナンバードと接敵せずに済んだから。
 ホーミングクロスボウを持つナンバードが傷ついたシオンを癒すことに奔走していたから……。
「さ、ここからはゼンカイで行きますよ!」
「はい、柚架お姉さん!」
 ……一つ目の攻防が終わった後、和雄は柚架にポンと頭を撫でられた。
 いち早く駆けていく彼女を見送る内、ギンヤ・マルディーニ(アルディラ・b70345)からはドリンク剤を渡される。
「背中は僕達が守るよ。だから……前をよろしく頼むね」
「うん、ギンヤお兄さんもありがとう!」
「油断なく、驕りなく、全力で……大丈夫、やれますよ」
「うん。大丈夫……大丈夫だよ、ヴァンお兄さん!」
 ヴァン・ジェルヴェール(黒狼のロンド・b59925)と共に最初の一歩を踏み出して、先をゆく柚架を追いかける。
 柚架はいち早くナンバードと……斬馬刀と3の数字を持つミエとの接敵を果たしていく。
「さて、今はあんまり表に出てないけどアナタ達のせーで歌戀センパイのご機嫌がリバースじゃないですかっ!」
「知るかんなこと!」
 手は出さず、言葉だけで己を印象づけて、太陽の加護を身に宿す。
 外せば危険、デッドオアアライブ。己を追い込み血流を加速させていく!
「おらぁ!」
 斜め上から振り下ろされる斬馬刀が酷く鈍重に感じられた。
 重いことに代わりはなく受ければひどいダメージを負ってしまうだろうけど……柚架は避けず、挑んでいく。
 真正面から、拳を固く握りしめ……!
「っ!」
「ちっ……!」
 斬馬刀の腹を殴り、無理やりにでも起動を逸らす。さすがに手がしびれてしまったけれど、刃も無意味に湯を割った。
「通れるものなら通ってみせてくださいっ。柚架を越える力を以って!」
「……上等!」
 担った役目は殴り合い。ナンバードを後ろに通さぬために。
 ヴァンや和雄らも横に並び、それぞれの戦いを始めていく、
 後方からの援護も受け……さあ、本格的な戦いへと突入しよう!

●白湯気! 熱湯! 薄着に果実!!
「女性の胸に貴賎なし」
 護宮・マッキ(輝速アレグロコンブリオ・b71641)が遺す言葉。
「たった四ぱいで夜も眠れず」
 こたびは十一、そりゃ眠れんとはマッキの戯言。
「シオン、サツキ、ロッカ、ナナミ、マヤ、ハジメ、ニコ、ミエ、みんな素敵だ。だが、敵だ」
「……遺言はそれだけですの?」
「……いや、違う」
 ドスの効いた歌戀の声を聞いてもどこ吹く風。締りのない笑顔でナンバードたちの谷間を眺め回した後、勢い良く指さしていく。
「お前達には重要な欠陥がある! それは、それはなあ、魅了を持ってないことなんだよお!」
「……わかりました、固めて削られたいのですねそうなのですね? というか削ります巻き込んで固めて削ります」
 号泣するマッキ。こめかみを引くつかせる歳の割に胸が控えめである歌戀。同情すべきは物騒なことを口走っている後者だろうか?
 もっとも、実行に移したりなどはしない。ただ、マッキの情熱がシオンの元へと届く前に氷と雪で世界を包み、白い肌を凍てつかせる。
 無意味に、無遠慮に揺れぬよう固めていく。
「くっ、歌戀、何をするんだ!」
「……お前ら」
「別に、ただ攻撃しているだけですよ? 倒さなくてはならない相手じゃないですか」
「……だから」
「だからってなぁ……」
「いいかげんにしてください!!」
 始まりのシリアスを放り投げ漫才を始めていく二人。執拗に狙われているシオンが叫ぶのもむべなるかな。
「少しは真面目にやって下さい! 気勢をっ」
「つ、捕まえましたぁ」
 二人に気を取られている内に、白鳳・妃奈(真ぽんこつ種ヴァンパイア・b68082)が抱きつくことに成功した。彼女は鼓動も熱もない感触を柔らかな双丘で感じ取りながら、首筋に牙を突き立てる。
「あ……」
 時に直せば五秒弱。シオンの唇から漏れでた吐息が艶やかなように思えたのは何故だろう?
「……ふぅ」
 吸った力を零さぬよう赤い唇を舐めとって、妃奈はシオンを解放。少々乱れた呼吸を整えながら、恐る恐る歌戀の方へと視線を向けた。
「……」
「ひぅ!?」
 合計四つのマシュマロが互いに押し合い潰れる様。どうやら見られていたらしく、歌戀の眼はすわっている。
「やはり一緒に削らなければならないのでしょうか……ふふ、ふふふ……」
「……まあ、いずれにせよ」
 彼女の放つ殺気に背を向けて、ヴァンは濡れそぼる髪を掻き上げる。猛々しい虎の如き爪を凍てつかせ、相対する斬馬刀と4の数字を持つナンバード、ニコに向き直る。
 視線は胸元、熱に抱かれ震える果実。優しげに下がっている眦とは裏腹に……。
「やっぱり近づいたら僕の彼女の足元にも及びませんね」
「あらあら。それは挑発でしょうか?」
「ちっ」
 挑発は思わぬ方向へと飛び火する。
 舌打ちしたマッキがヴァンへと殺気を差し向ける。
「はいはい、真面目にやりましょうね?」
 シリアスブレイクの一端を担っていたことはどこ吹く風。彼をジト目で睨みつつ、歌戀は蓄積していた軽いダメージを一旦消し去るために皆を新たな世界へと放逐する。
 仲間には癒しを、敵には苦痛を……己等の状態をリセットし、攻め手を緩めぬよう努めていこう!

 ――戦いそのものは一進一退状況を呈していた。
 こちらはシオンへ攻撃を集中させ、あちらはヴァンを狙い続けている。力量もほぼ同等なのか、治療を施されていくヴァン同様、ホーミングクロスボウを所持するナンバードの力によりシオンに大きなダメージは残らない。
 故に、後はどちらに天秤が傾くか。
 関係ねぇ、俺は揺らすんだと、マッキが熱いパトスをぶつけて行く。……嗚呼、ファンファーレが虚しく響く。
「ふっ、本当、魅了だから……が通じないのがもったいないくらいだぜ!」
「戯言を……」
「ええと……とにかく、お前達を倒すんだ!」
 斬馬刀を握り3の数字を持つナンバード、ハジメの繰り出した斬撃を受け流し、和雄はシオンへと不死鳥の力を宿した斧撃を喰らわせる。
 橙色の炎が燃え上がる!
「深淵より来たれし現在の十字架よ。不浄なる魂を喰らい尽くせ……!」
 姿勢を崩すシオンへと襲いかかるは、ユエルの降臨させし逆十字。
 一欠片、二欠片と吸収した命を身に収めつつ、ユエルは己の胸元に手をやった。
「さすがに辛くなってきたわね……動きづらいし、暑くて汗も出てくるし……」
 幸いなるは後衛に位置しているが故にあまり動きまわらずに済んでいる点だろうか。もっとも、湯気を浴びた服が濡れてしまうのは避けられず、女性らしい魅力的な肉体や下着が浮かび上がってしまっているのだけれど……。
「……マッキが前にいるのが幸いね。歌戀は機嫌悪いままだけど……妃奈は大丈夫かしら……?」
 心配気な視線を送る先、気づかぬか、気をやる余裕がないのか、服が貼り付き透けるがままに動いている妃奈の姿があった。
 もし気がついていたのだとしたら、歌戀の放つ殺気を浴びてさらなる恐怖に囚われるか、はたまたマッキに見られ顔を真赤にして沈んでしまっていただろうか? ともあれ今は、若干おぼつかない手つきながらもチェーンソーを振り回し、シオンの抱く仮初の命を削っている。
 削るにせよ、削られるにせよ、大きな膨らみは揺れている。
 歌戀、にっこり笑顔を浮かべていく。
「……マッキが余計なことを言い続けた結果がこれだよ」
 煽られなければここまでの事態には……と、ギンヤはため息を吐きながらシオンの姿を宙に描く。
 素早くシオン本人へと向かわせて、丸盾による体当たりをかまさせる。
 恐怖や殺意や様々な物が入り交じる猛攻をさばききれず、シオンが此度初めて膝をつく。炎に焼かれるまま盾を振り回したけれど、妃奈は素早くチェーンソーで受け止めた。
「っと、ここは通しません」
「くっ……」
 庇い出ようとしたミエの体を柚架が燃える拳で押し留める。他のナンバードたちの進路も仲間が塞ぎ、シオンは半ば孤立した。
 ホーミングクロスボウを所持する者たちが癒しの力を注ぐけど、全快できるわけではない。畳みかけていくために、ギンヤが再びシオンの姿を描いていく。
「倒せればずいぶん楽になります……いろんな意味で」
 小さな吐息と共に一瞥するは、口元を歪めている歌戀の笑顔。
 聞いてスケッチを解き放つは、ユエルの逆さ十字が降臨する快音!
「ゴメンね。可愛らしいお嬢さん。あ、勿論マヨヒガの女性陣の方が魅力的ですけどね!」
「く、ぁ……」
 命を吸い出す魔力を潜り、スケッチの盾がシオンの顎を捉えて跳ね上げる。
 湯より脱出した体は再び暖かな場所へと戻ることなく溶けてゆき、跡形もなく消え去った。
 ――一人が倒れたことにより戦いの均衡が崩された。今、このタイミングでホーミングクロスボウのナンバードたちの手数を攻撃へと回さぬため、和雄がマッキがもう一人の盾持つナンバード、サツキへと攻撃を集中させていく。
 後はもう、数を活かしてなだれ込める。ギンヤは風を意味する短剣を握り、切っ先をサツキへと差し向けた。
「和雄、柚架! 右よ!」
 ユエルの冷静な指示の下、一人、また一人とナンバードは消えていく。
 結果だけを抜き出せば迷ヒガの面々は一人の犠牲者も出さず、同等の力と数を持つ相手に完勝したのである。

●嫉妬と成長、のどかな温泉
 終わってみれば残る物は何もなく、迷ヒガ温泉は平和な姿を保っていた。戦いの疲れも滲みでた汗もお湯に入れば流れ去ってくれるだろう。
 始まる前と同様に、各々思い思いの姿で浸かっていく。概ね疲れが癒されて行くように頬を緩めていたけれど、何故だか妃奈の顔は暗い。
 曰く、歌戀の笑顔が怖いとか。恐怖がまだ継続しているとか。
「……私だって好きで大きくなったわけじゃないのに……」
 ため息と共に漏れ出るのは心の澱。口に出すつもりではなかったのに。
 曰く、服のサイズに困るとか、削られたくはないけどもう少し小さくなってくれたほうが……と。
「……今からでも」
「ひ、ひぇっ!? か、歌戀さん!?」
「やだわ、私優しい団長よ?」
「……え、えと……その笑顔がなんだか……ひゃぅ!?」
 歌戀が浮かべるまんめんのえみに縛られている内に、妃奈の持つたわわな果実を後ろから伸びてきた手が掴みとる。
「ユ、ユエルさん!?」
 涙目の抗議を袖にして、ユエルは巧みに指先を動かしただでさえ大きな膨らみを強調する形へと整える。
「や、止めて、くだ……ひぅ!?」
「まぁ、ここまで大きいと確かに削られても仕方ないかもしれないわねぇ?」
「んだんだ眼ぷぐぉ!?」
 凝視していたマッキを殴り飛ばすは、やはりまんめんのえがおを浮かべる歌戀。その裏に隠された表情とはいったい……。
「……まあ、強敵でしたよね。みんな無事でよかったです」
 取り繕うようにギンヤが話題を変えようと試みたけれど、飛び散る火花は収まらない。
 故に、柚架は姿勢を変えた。膝に乗せている和雄の眼を塞いだまま
「……せっかくだし、のんびりしなくちゃね」
「はい……」
 心で耳を塞ぐことができないのか、膝に乗せてもらっているのが気恥ずかしいのか、和雄の頬は仄かに赤い。けれど、表情は概ね明るいもの。落ち着かない喧騒の中でものんびりできているようだ。
「……しかし、一仕事した後のお風呂は最高ですね」
 雲ひとつない青空を仰ぎ見つつ、向き合う形となったヴァンが呟いた。
 和雄へ問いかけるように。優しく語りかけるように。
「和雄君、改めてナンバードと出会って、どうでしたか?」
「……」
 目を伏せ、和雄は頭を振る。静かな行きも吐き出した。
「やっぱり、まだ少し怖い。けど大丈夫。皆が居たから」
 浮かべるは笑顔、抱く想いは暖かな……。
 優しく口の端を持ち上げて、ヴァンは再び空を見る。駆ける鳥たちを追いかける。
 山を、森を越えた先、きっと明るい未来が待っている。心が温もりに包まれたから。
 新たな勇気が生まれたから……!


マスター:飛翔優 紹介ページ
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楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:8人
作成日:2011/09/18
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冒険結果:成功!
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