本当の修羅場と向き合えますか?


<オープニング>


 ほら、あれだよ。
 前日なのに地方から参加なのにホテル入りしてるのに、ノートパソコンとモバイルプリンターとペンタブと上質紙持ち込みでコピー本作ってるんだよ。
 わかってくれよ。
「実際オフセット本の締切も落としたんだよね。なのに今日まで書けなかったんだよね」
 ペンタブ壊れんじゃねって勢いで線入れ。
 正直反対の手でネーム描きたいくらいなんですよね。
 わかってくれよ。
「あたしって」
 そんなこと言ってる場合があったら描かなきゃいけないんだけどさ。
「ほんとバカ」
 言いたくなる時もあるんだよ。
『じゃあ死んじゃえばいいんだよ』
「…………え?」
 次の瞬間、少女は分厚いオフセット本の角で頭をかち割られていた。
「か、可哀想です……原稿落としてホテルに缶詰めの挙げ句に地縛霊だなんて……」
 思わずハンカチを握り締める桃野・栞(高校生コミックマスター・bn0134)の肩を、穂村・勇史(高校生運命予報士・bn0292)はぽんぽんと叩いてカクテルを差し出す。
 ジュニパーベリーのエキスにブドウジュース。オレンジエキスにレモンピューレを振って。
「こいつの名はデッドエンド。つまり」
「締切じゃないですかーっ!」
 超追い討ちだった。
「ともあれ、ホテルの一室で修羅場と戦っている少女が危険だ。地縛霊の退治をお願いしたいんだが……」
「何か、問題とかあるんですか?」
「問題というか、だな。今から行くと、女の子のチェックインに間に合わないんだ」
「えっ、じゃ、じゃあ!」
 慌てて顔を青くする栞に、勇史は首を振って。
「地縛霊の出現条件が『数時間マンガを描き続けること』だから、まだ殺されてはいない。そこで」
 ニコリと勇史は笑って口を開く。
「お前らには『必殺・被害者と仲良くなって部屋に入り込んでマンガ描きを手伝いながら地縛霊が現れたらさくっと倒す作戦』を敢行してほしい」

 幸いにか不幸にか、彼女――同人作家『虹の谷たから』(本名秘密)にはアシスタントを引き受けてくれる友人もいないようで、一人で作業のために広めの部屋を取っている。
「そういうの……わかります。私も、一人でマンガ描いてましたから……」
「じゃあみんなで描く経験もいいだろ?」
 そう言う勇史の言葉に、栞ははっとしてからにこりと笑みを浮かべて。
「なお地縛霊の能力は、近くの対象を同人誌で殴って追撃つきのダメージを与えたり、近くの敵に同人誌を見せてダメージと侵食を与えること。まぁそんなに強くないな」
 ちなみに地縛霊の格好は、コスプレでよくある魔女服をモチーフにした衣装。
「戦闘の間の虹の谷たからの対処は任せるが、もし上手く戦闘をごまかせたら、乗りかかった船ってことで最後までマンガを手伝うのもいいかもしれないな」
「はいっ! 頑張ります! あ、も、もちろん地縛霊退治もですよぅ!」
「おう。皆、頼んだぜ」
 にっこり笑って、勇史は能力者達を送り出した。

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参加者
要・耕治(涵蓄淵邃の徒・b00625)
小鳥遊・歌戀(恋色魔王・b07854)
八坂・茴香(穿ツ終ノ雷咆・b16991)
九段下・弾音軌(大きなタマネギの下で・b52030)
霞谷・氷一(隔離されるべき論外裏商人・b55422)
渚砂・実流(いつだって全力全開の魔砲少女・b57743)
冬柴・細(ペンネームは姉小路細雪・b60582)
橡・咲葉(メルヒェン・b69256)
裏佐・朱鷺恵(白の拝み屋・b74082)
オリヴィエ・シンフォティア(魔法陣描く金鈴音の魔女・b77441)
NPC:桃野・栞(高校生コミックマスター・bn0134)




<リプレイ>

「戦争が始まる……聖戦前夜、修羅場という名の戦争が……」
 行きの電車の中で要・耕治(涵蓄淵邃の徒・b00625)が、漫画製作ソフトのマニュアルをすごい目つきで読み込んでいた。
「栞さんもコミケ大丈夫ですか? お手伝いくらいはできますわよ?」
「あ、あの、私……まだ、あのイベントに本出すほど上手くはないので……」
「BLものでしたら三倍増しでヤル気がでましてよ!」
「さんばい……!? い、いえ、興味がないわけじゃないですけど……三倍に」
 能力者達を乗せた電車は、某国際展示場の近くへと向かう。

 国際展示場的な即売会的なイベント。
 それは、一年の楽しみで、集大成でも――修羅場である。
「さぁ修羅場って参りました! という訳で本日は突撃隣の同人作家!」
 霞谷・氷一(隔離されるべき論外裏商人・b55422)がマイクを握るポーズでナレーション。
 ちょうど『虹の谷たから』が、チェックインを終わらせて鍵を待っているところである。
「私は読み専門だけど、本作る人は大変だよね。お手伝いして友達探しの手助けもできれば良いけど」
 オリヴィエ・シンフォティア(魔法陣描く金鈴音の魔女・b77441)が心配そうに呟く。
「いやー、興味深いでござるなー。こういう機会はなかったでござるからなー」
 裏佐・朱鷺恵(白の拝み屋・b74082)は対照的に、カタログ片手にわくわく。
「マンガ描きのピンチを救う依頼か。たまにはアシの真似事をするのも悪くはないかねぇ」
 冬柴・細(ペンネームは姉小路細雪・b60582)が商売道具を詰めた鞄を背負い直す。彼の職業は、漫画家。
「そういやゴーストも出るんだったな。ちったぁソッチの仕事も真面目に」
 やってくれるんですか?
「するフリをするか」
 フリだけですか。
「今年はサークル落選だし、一般参加も微妙だったんだよね。それが仕事ついでに参加できるなんてらっきー★」
 画面端で渚砂・実流(いつだって全力全開の魔砲少女・b57743)がVサイン。
 ちなみにジャンルはオリジナル魔法少女もの、コスプレイヤーもやってるよ!
 既刊もあるよ!
「……とりあえず締め切りが怖いなら締め切り(地縛霊)を倒せばよし、行きますよ〜」
 のんびりと氷一が言って、歩き出してから。
「あ、俺、絵は五世紀くらい先なら理解される程度の腕前です」
 前衛的すぎるんですね。はい。

「突撃隣の同人作家ー!」
「や、やめてやめて今日の同人誌いつも通りなの……あれ、違った?」
 氷一の無茶ぶりにノリよく答えるお嬢さんだった。
「そこの人、見た感じお仲間だね?」
「む、そういうあなたも……オリジナル作家と見た!」
 実流とたから、二人の眼力がぶつかってバチバチと音を立てる。
「それもコピー本が仕上がらなくて困ってる……でしょ?」
「なにぃっ!?」
 あ、たからが負けた。
「前日の地点でコピ本も用意できてないあたりかなり切羽詰まっているな」
「な、なんでわかるのよーっ!?」
「仲間は何となくわかるの。困ってるときはお互いさまっ!」
 実流が胸を張って言うのに、ささっと朱鷺恵が割り込む。
「いやーうるさくて申し訳ないでござる。イベントとなればテンションが上がってしまうのは致し方ないでござるな」
 朱鷺恵がパチンとウィンクして言えば、たからが「そうだよねー」と頷く。
「なにはともあれ手伝いをしたいのは本当でござるよ。いやー、前日のコピー誌制作など醍醐味のひとつでござるからな♪」
「本当!?」
 たからの瞳が、嬉しそうに輝いた。
「いいだろう、この九段下弾音軌様が手伝ってやるのだ、有り難く思うがいっ」
「そんなわけで手伝ってもいいですか?」
 さくっと九段下・弾音軌(大きなタマネギの下で・b52030)の口を塞いで、氷一が人のいい笑顔を浮かべる。
「あ、俺虹の谷センセーのファンなんです」
「本当ですかありがとうございます!」
「以前イベントでお見かけしたことあるわ、サークル参加するんですね」
「そうなんですよーようやくサークル参加当選してー」
 感激に瞳を潤ませるたからに、オリヴィエと細は笑顔で頷いて。
「なんか疲れてるみたいですけど、手伝えることあります? 絵描くの得意なんで」
「修羅場なんですよね。アシスタントとして使える人間知ってますし、俺も結構できるんで」
「本当ですかマジお願いします!」
 たからがびしっと頭を下げた。
「というわけで原稿手伝うから泊めてっ!」
「OK! 今じゃぁちょっと手続きし直してくるんで!」
 フロントへと向き直ったたからが、やがてぐっと親指を立てる。
「しおりんも一緒にねっ!」
「わ、わわっ、あの、私もお手伝いしていいんですか?」
「むしろ大歓迎!」
「わっ!」
 桃野・栞(高校生コミックマスター・bn0134)の手を掴んで引っ張っていく実流。驚きつつも嬉しそうな栞。
「部屋こっちですよー!」
 たからが鍵を振り上げて能力者達を呼んだ。

「今日からコミケでしたっけ? なんともギリギリまで頑張るものなのですね」
 小鳥遊・歌戀(恋色魔王・b07854)が部屋へと去っていく仲間達とたからを眺めながら、ほうと息を吐く。
「……ふむ、成る程、判らん。わね」
 事前勉強に勤しんでいた橡・咲葉(メルヒェン・b69256)は、ううむと首を傾げた。
『コミケ心得』とか『今日から貴女も同人作家』とかのタイトルが並んでいる。
「掛け算の辺りとか、特に。だって6×9も9×6も答えは54じゃないの……?」
「それが……なかなか……違うんですよ……」
 八坂・茴香(穿ツ終ノ雷咆・b16991)が意味深に笑みを浮かべる。
 そうだね、そういや君には前か後ろかが重要な恋人いたねぇ。
 その時。耕治の携帯電話に、連絡が入る。
『先輩? ちょいと頼まれてくれないかな』
 オリヴィエからのその電話は、待機組を呼ぶ了承が取れた合図。
「素敵な作品を出すことができるように、目一杯お手伝いをいたしましょう!」
 歌戀の言葉に頷いて、一同は部屋に向かって早足で歩きだした。

「故事曰く『数は力』……と」
 持っているパソコンを全部起動させたその様子に、おおと歓声がこぼれる。
「お友達に聞いて、手伝いに行かないとと思い伺いました!」
 差し入れに、とお菓子や飲み物を歌戀が差し出せば、「すっごく助かります!」とたからが頭を下げる。
「彼らはとても頼りになりますからね〜。すぐ終わりますよ♪」
 氷一がにこりと笑みを浮かべて、「あ、俺は絵描くの苦手なんで、絵的じゃない仕事ありますかね」と尋ねる。
「お願いします!」と渡されたのは、既刊本の山。これにシール貼って誤植を直すお仕事。
「サークル入場券を……無くしてしまって……困って……いるのです……製本の……お手伝いも……しますし……コスプレで……売り子も……しちゃいます……」
「それは大変だよねぇ。うん、私も大変だからお互いに助け合うってことで!」
 泣きそうな茴香に、たからがぐっと親指を立てる。
「細さん、超上手くないですか!? 商業出してませんよね!?」
「え?」
 カリカリとペン入れを手伝っていた細が、はっと顔を上げる。
「いや、知らないな。俺は……『通りすがりのアシスタント』ってことにしといてくれ」
 細はあいまいな笑みを浮かべ、ペンを走らせる作業に戻った。

 そして数時間。
「は、はぁ……あの、ちょっと飲み物出してくるね……」
 そう言ってふらりと立ち上がったたからに代わって、耕治がさっと前に出る。
「あ、取ってきますよ」
「そう? ありがと……」
 能力者達の体力ならばまだまだ修羅場には耐えられるが、それよりも重要な問題。
 そろそろ、地縛霊が現れるはずなのだ。幻覚としてごまかすことにした以上、たからにあまり休んでもらう訳にはいかない。
「コーラとオレンジジュースとお茶がありますけど」
「オレンジジュースお願い……」
 そう呟いて机の前に突っ伏すたからに、ジュースを手に取った耕治が向かおうとして。
「っ!」
 周りの能力者達もさっと顔を上げる。
 気がついたのだ。残留思念が形となった、少女の姿に。
「あ、あれ……え、あの子誰?」
 たからもただならぬ気配を察し、魔女服の少女に気付……こうとしたところで細がその視線を遮った!
「描き過ぎで幻覚が!? センセーは休んでな」
「あ、うん、その方がいいかな……」
 そのまま再び突っ伏すたからの視線をカットしつつ、細はギンギンカイザーXを飲み干す。
「な、なんだか、白い靄がかかって見えて……」
「たからさん、貴女疲れているのよ」
 咲葉がそう言ってたからの目から地縛霊を隠す。
 実際のところ白い靄かかっているのである。だって幻影兵団だもの。
「落ち着いて、只の修羅場の生み出した幻覚だから……オフセ本がカタログに勝とうとは笑止……」
 耕治がこっそり魔道書で地縛霊を殴り飛ばす。
「そういえば地縛霊もいたんだったな。さっさと倒すぞ」
 小声で言いつつ、弾音軌が栄養ドリンクを飲み干す。栞も仲間達を見て、すぐに栄養ドリンクの瓶に口をつける。
「時間が勿体無いからちゃっちゃと片付けるの」
 実流がその言葉通り、素早く魔法陣を描く。
「疲れているとはよくないですね〜。終わったら食事にでも行きます〜?」
「あ、いいね。行きましょー」
 たからが突っ伏したまま手を上げる。氷一がそれに頷き、『葬』の一字を書き上げて地縛霊へと飛ばす。その後ろをオリヴィエの描いた魔女っ子が、飛んで行って杖で殴りつける。
「これは締め切り前に出てくるなんかそういうものですちょっとちゃっちゃと倒しますので、休んで原稿を進めてくださいませ!」
「がんばりますー……」
 歌戀がさよならの指先で地縛霊に冷気を送り込みながら言うのに、たからが起き上がろうとしてまた倒れる。
「そう……すべては……幻……先生の……想像力の……なせる技……なのです……」
 茴香が言いながら、パイルバンカーに衝撃を込めてぶちおろす。幻影兵が部屋の調度を傷つけずに飛び、地縛霊だけを穿つ。
「七星ビーム、でござる!」
 その間にこっそりと朱鷺恵が七星の輝きを降ろすが、地縛霊の動きは止まらない。そのまま歌戀へと同人誌の真っすぐな一撃を振り下ろす。
(「前衛後衛考えるより、さっさと倒す方が早いか」)
 細がそう考えつつ、ささっと地縛霊を描いて飛ばす。
「……日本刀?」
「え? この日本刀?」
 ぼんやりした顔を上げた瞬間のたからと目が合って、咲葉はきょとんと首を傾げる。
「えぇ、そうそう、あれよ。私、実はレイヤーで。明日のコスプレで使うの。ちょっとポージングの復讐を。って」
「あの……三十センチ以上の長モノは持ち込み禁止……」
「……そうなの、どこかに預けて行くわね……」
 方便なんだけどこか寂しそうに、咲葉は刀を弓代わりに破魔矢を放つ。
「魔道書? 違う、これは只のカタログ……」
 こっそりとたからの死角に入りつつ、耕治が魔弾の射手を起動する。
「折角だから歌も披露したいところだが、幻覚が幻覚じゃなくなってしまうな」
 そう呟いて、弾音軌がすらすらとスケッチを描く。実流の雷の魔弾とともに、地縛霊を殴りつける。
 さらに栞のイラストが、すいすいと飛んで行った。
「魔法少女ものって、みんなコスの色違うしねっと!」
 さらにオリヴィエが描くのは、色違いの衣装。
「天……?」
「ああ、この『天』の文字は俺の中での自己暗示の文字でして、疲れた時はこれを書いて気合を入れようという訳なんですよ」
 氷一さん、その戦文字「天」の誤魔化し方は無理が……、
「そうですか私も気合入れなくちゃー」
 あ。誤魔化された。
『私の世界……見てみて……』
「あ、これはなかなか、萌えますね!」
 地縛霊の原稿用紙に、斜め前で茴香がダメージに声をもらして悶えるのを無視しつつ、すかさず歌戀が雪をまといつつ目を通す。
「おっと、原稿も大事でござるな。汚さぬように気をつけるでござるよ、うむうむ」
 朱鷺恵が気をつけながら幻楼七星光を輝かせる。
 心遣いに感じいったのか、地縛霊の体が石に変わっていく。茴香がそこに踏み込んでインパクト。
 細が、咲葉が、最新の注意を払って舞う。地縛霊の残した侵食が、祓われていく。
「ほら、幻覚の消去は僕達に任せて、君は作業を続けてもらっても大丈夫だよ。折角のスペースを無駄にしたくないだろ?」
「そうだよね! がんばる!」
 がばっと起き上がったたからの視界の外を、雷の魔弾が駆け抜けていく。
「うむ、まさに修羅場っぽいな、良いぞ良いぞ」
 弾音軌とオリヴィエの、そして栞のスケッチが飛び出す。
「ほうほう、これは大変……『葬』です! こうすれば……」
 さりげなく氷一が戦文字「葬」をぶちかます。
「多少のBL耐性ならバッチリですわよ!」
 歌戀が雪を指先から送り込みつつ言い放つ。むしろ求めてるんじゃないのか。
「むふふ、飛ばすのはトーンナイフの方がらしいでござるか」
 念動剣が直線を描いて朱鷺恵の手から飛んでいく。茴香が振り下ろしたパイルバンカーとともに、それは地縛霊に突き刺さって。
「キミより白紙の方が怖いんだからねっ!!」
 確かに。
 納得せざるを得ない実流の言葉と雷に、地縛霊は消えていった。

「あ、なんか視界がすっきりした」
 たからがぼそりとそう呟く。
「幻覚でも見えたの?」
「疲れてるのよ、一人で頑張るから。それにコミケには神が舞い降りるとも言うしね」
「いやはや、疲労が重なるとありもせぬものが見えるでござるなぁ」
 そう誤魔化しながら、能力者達はこっそり息をつく。
 自分達は、人一人の命を守ることができたのだ。
「そんな事より作業の続きっ!」
「乗り掛かった船だわ、折角だし最後まで付き合うわよ」
「ありがとー!」
 実流と咲葉の言葉に、たからがイエイと拳を上げて。
「笹船に乗ったつもりで……」
「それは頼りないかも」
「あ、そう?」
 咲葉が首を傾げて、作業の続きへ。
「ベタならお任せくださいませ! トーンだって貼れますわ!」
「あぁ……ら、乱丁に……落丁が……ど、鈍臭くて……ごめんなさい……」
「いーんですよ手伝ってくれるだけで嬉しいです! というわけで歌戀さんベタお願いします! 茴香さん、ホチキス止め手伝って!」
 必死の作業の中、時計の針が音を刻む。「本番は三日目だ、く〜っくっくっく♪」と笑い声が漏れたり……ともあれ。
「「「できたあああああ!」」」
 まだ夜が明ける前、新刊がバッチリと出来上がった。
「ありがとう、本当にありがとー!」
 全員と次々に握手を交わすたから。そんな中、細は笑みを浮かべ風のように去っていく。
「いっそコスプレして売り子でもやろうか?」
「わ、わわ、私もですか!?」
 実流が肩を叩いて栞が焦るのに、皆が笑みを浮かべて。
「みんなで作業するの、楽しいわよね。ファンの子とかお友達作ればいいのに」
「そうですね、身近にあんましこういう子いなくって。でも」
 たからは、みんなに向かって頭を下げ、にっこり笑った。
「あなた達が、最初の同人友達ですよねっ!」


マスター:旅望かなた 紹介ページ
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楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:10人
作成日:2011/08/12
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