【魔法少女村】開催、魔女大祭!

<オープニング>


「あぁらステュクスさんこんな所で休憩だなんて、余裕ですこと」
「そういうパンドラも暇そうじゃないか、今日の活動はゴミ拾いか何かデスカ?」
 歯をギリギリしながらステュクスとパンドラがおでこを突き合わせていた。
「あれはあれで、仲イイって言うんですかねえ……あ、呑みます?」
 水筒から黄緑色の液体を出して飲むらみか。隣のフェリシアに突き出してみる。
「スーパーお断りだよ」
「まあそう言わずに」
「まさかの引っ張り!?」
「飲まぬなら飲ませてやろうホトトギス、って師匠言ってた気がします」
「ヤメテー!! はぶっ……あ、でも思ったより飲みやすい!?」
 フェリシアの顎を掴んで水筒(本体)を傾けていくらみか。
 その光景をフルパワーで無視しつつ、灯雪は腕組みをした。
 ステュクス達の会話に耳を傾ける。
「お前とはそろそろ決着を付けなきゃいけないと思ってたところだ」
「偶然ですわね、わたくし先日も同じことを申し上げた筈ですけれど」
「見てろよ、『魔女大祭』でガチ泣きさせてやる」
「その頃にはあなたは地面にキスしてるでしょうけれど」
「「ぐぬぬぬぬ……」」
 このままいけば凹むんじゃないかってくらい額を突き合わせる二人。
 それをのほほんと眺めつつ、灯雪は小さく手を上げた。
「質問だ。その『魔女大祭』というのは」
「……あら、まだ説明してませんでしたの?」
「お前こそ、大イベントじゃないか」
 首をかしげる灯雪に、二人は手短に説明を始めた。

 いっぽーそのころ。
「いい? 魔法少女に必要なのはパッと見のインパクト。出会った瞬間の『何なのコイツ感』。口調や設定は後回しでもいい、まずは見た目から入ることね」
 魔法少女村・集会場。倉庫にあった提灯やらランプやら電飾やら、やけに統一感の無いキラキラ飾りがそこらじゅうに飾られている。
 だがそれ以上に、飾りつけをしている少女達の統一感の無さはハンパ無かった。
 熱心にメモを取る草凪まどかに弁を奮っているのもその一人で、なんやか複雑な名前の魔法少女だった。
 白いラインの入った緑ジャージを着て、瓶底みたいな眼鏡をつけ、頭にバンダナを撒き、だと言うのに戦場の通信兵かってくらいバッテリーパックのようなものを背負っている。リュックのバンド部分にも何かのバッテリーがついていて、軽く人間一人分の重量は抱えていそうだった。そして今は、手にメガドライブを持っている。まさかコレ用か?
「そろそろ気づいてるかもしれないけど、この村には中途採用で入ってきた魔法少女も大勢いるの。何だかっていうタイミングで人材を沢山失っちゃったらしくてね。まあそれはよく知らないんだけど」
「はあ、それで巫女アビとか見ても平然としてたんですね。カリュプソーさんの神風アタックとか、あなたのデモンストランダムとか……」
「まあね」
 横から顔を出してきた氷室まどかに、短く返答する魔法少女。目は合わせず、ソニックなんちゃらをプレイしていた。本当に魔法少女か? と問われると非常に怪しいのだが、割と有名どころの魔法少女らしい。
「なるほど……」
 まどかとまどか(あえて表現をややこしくしています)は同時にメモ帳を閉じて振り返った。
 色とりどりの灯りの下、笑弥たちが何かの作業を手伝っていた。

「その鉄パイプはここッスよー!」
 カリュプソーがスキップしながら鉄パイプの束を運んでいた。
 見かけによらず力持ちである。
 彼女の指示に従って屋台骨を組み上げていく笑弥と小夜。
 そして二台代わりに使われて若干不満げなヤツフサ。
「お祭りと言っても、何か儀式めいたものかと思ってましたけど……」
「凄まじく和風ですね」
 集会場に作られたセットは、一言で述べると『縁日屋台』だった。
「魔法少女自体が日本から来た文化ッスからね。ああいうのを資料にしてると、自然と日本かぶれするんスよ。と言っても、コナモンとか作れないんで、クレープとかそういうのばっかになるんスけどね」
「複雑な和洋折衷ですねえ……」
 のほほんとした顔でネジを絞めていく小夜と笑弥。
 見上げれば、大きな『のぼり』にでかでかと現地の文字が書いてあった。
 意味は『おいでませ魔女大祭』……だと思う。

 『のぼり』が高く掲げられるのを見て、静香はとりあえず携帯カメラのシャッターを押した。
 世にも奇妙な光景もあったものである。
 彼女の隣にはアトロポスが腰掛けている。
「この魔女大祭には、大きく分けて三つの意味があるの」
「三つとな……」
「普段街に散っている魔法少女達の親睦と結束を深めること。お互いの技術を見せ合って切磋琢磨すること。あと……」
 頬に手を当てるアトロポス。
「なんでもないわ、意味は二つね」
「……」
 そんな適当な。
「だから、イベントの内容も二つに分かれてるわ。お祭り屋台を出したり楽しんだりして、親睦を深めること。もう一つは、競技に出て技を競い合うことね」
「競技というのは?」
「渡した紙に書いてあるわ。魔法少女としての技を競い合う……コンテストのようなものよ」
 言われて、静香はポケット(?)から紙を取り出した。
 そこには競技のルールが大雑把に書いてある。
 どうやら……一組2〜3名のチームをつくり1試合だけ別チームと戦う。そこで獲得したポイントで順位を決める大会であるらしい。『倒した相手プレイヤーの数×芸術点』がポイントとなり、戦闘能力よりもむしろ、芸術性(美しさや激しさ、可憐さや神々しさといった見た目)が重視される試合のようだ。
 アトロポスは目を閉じて言う。
「物理的な強さでは、人々を守ることなんてできないわ。確かに強ければ強い程外敵を追い払えるかもしれない。でもそれは、もっと強い敵を寄せ付けてしまうだけ。街に不安を呼んで、治安を悪くしてしまうの。でも考えてみて、強さはそこそこでも、精一杯可憐に戦っている魔法少女達がいるとしたら、街はとても健康になれるでしょう?」
「……そういうもんかのぅ」
「そういうものよ。大事なのは強さの量じゃない。その強さで、何をしているかなの……なんて、まだ村に来たばかりじゃ分からないかしら」
 穏やかに笑うアトロポス。
 静香は曖昧に返事をして、空を見上げた。
「さて、どうするかのう……」

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参加者
神谷・小夜(真土蜘蛛の巫女・b27152)
氷室・まどか(ひなたぼっこする雪女・b51391)
フェリシア・ヴィトレイ(きまぐれな野良猫・b54696)
蒲生・灯雪(日常の護り手ホワイトスノー・b55309)
舞城・笑弥(糸紡ぎ・b59830)
片折・らみか(ナイトメア適合者ランページ改・b80677)
志方・静香(小学生土蜘蛛・b81318)
草凪・まどか(籠人・b82655)



<リプレイ>

●魔女大祭のわけ
 欧州の隠れ里に、スパイシーなカレーの香りが漂っていた。
 何処からともなくサックスジャズが流れてきて、上をみやれば提灯や電飾がごちゃまぜに飾られている。
 広場へと目をやれば、クレープやキャンディを手にハロウィン顔負けの奇抜な少女達が歩いていた。魔法少女は個性、というだけあって皆どこかしらキャッチーかつインパクトのある恰好をしていた。
 皆一様に楽しそうである。
 魔女大祭と言うよりは『まじょっこフェスティバル』みたいな雰囲気だった。
 そんな中。
「ひっひっひ……とか言ったらソレぽいですかね?」
 大鍋をぐるぐる回していた草凪・まどか(籠人・b82655)が顔を上げた。
 なんでも野山を駆け回って材料を集めてきたんだそうで、鍋から漂うカレー香には若干ワイルドな香りが混じっている。
「静香さんはカレー好きですか?」
「まじ大好物なのじゃー」
「……本当に?」
 携帯ぐりぐりしながら頷く志方・静香(小学生土蜘蛛・b81318)。
 今時の小学生らしいと言うべきなのか、デフォルトで脱力していた。
「少し如何です?」
「もらうのじゃ」
 発泡スチロールのカップにカレーライスを入れて貰う。
 カレーライスである。シャメる静香。
 欧州にカレーをご飯にかけて食べる風習があるか否かは別として、地元の魔法少女達にはこの食べ方がえらくウケた。
 どうやら、この辺で手に入るお米は日本のものほど美味しくないので、こういう派手な味付けが好まれたようだが。
「今更ですけど、なんでここの人達って妙に日本かぶれしてるんでしょうね」
「さあ……魔法少女の資料が日本にばっかりあったのかのぅ。それで、そろそろ行けそうかの?」
「あ、はい」
 エプロンを外して屋台のパイプに引っ掻けると、まどかは静香と一緒に屋台めぐりに出発したのだった。

 銃底を膝に乗せ、金属バーを強く引き下げる。
 ガチンと音が鳴ると同時に空薬莢を弾きだす。
 丁度背丈に合った台を見つけ、銃身を乗せてバランスを取った。
 目を細める静香とまどか。
 トリガーを引けば、銃声。
 音速を超えて飛ぶライフル弾がゲーム○ーイカラー(スケルトン)を粉々に砕け散らした。
「…………」
「…………」
「大当たりぃー!」
 ミリタリーファッションにフリルをつけまくったという気の狂ったコスチュームの魔法少女が空襲警報みたいな鐘を打ち鳴らした。
 二人そろって『なんじゃこりゃあ』みたいな目で見る静香達。
「まじありえないのじゃ……」
「い、いま……こなごなに……」
「わざとついてる値札タグを狙って撃つのがコツっすね」
 ペロキャン舐めながら顔を突っ込んでくるカリュプソー。シャメる静香。
「楽しんでるっすかー?」
「はいすこあめいかーの実力を見せてやったのじゃ」
「粉々になりましたけどね?」
 ゲー○ボーイカラーの十字キーだけ貰ってストラップ状にするまどか。
 三人連れで屋台を離れて歩き始めると、見知った顔の面々が屋台を出していた。
 『お好み焼き』『たこ焼き』と書かれている。
 クレープやキャンディばっかり売られている屋台群の中で明らかに浮いていたが、電飾と提灯が混在する魔女大祭ではむしろ快く受け入れられていたようである。
「どうじゃ、もうかってるかの?」
「ぼちぼちなのですよー」
 片折・らみか(ナイトメア適合者ランページ改・b80677)がマダコを鋭利な何かで刺殺しながら手を振ってきた。
「フフフ、おばあちゃん秘伝のたこ焼きテク、ここで見せずにいつ見せるのです」
「ご実家、たこ焼き屋?」
「駄菓子屋なのです。でも、たこ焼きも焼いていたのです」
「あ、あるあるー。銭湯のくせにたこ焼き屋いてたりするっすよねー」
 無駄に話に乗ってくるカリュプソーだった。
「生のタコくらい処理できないと嫁にいけないよって教えてくれたのですよ」
「良いおばあさんですね」
 静香達が透明パックでたこ焼きを受け取るその横で、神谷・小夜(真土蜘蛛の巫女・b27152)がお好み焼きを焼いていた。
 本職の人達になると凄まじく美味いもんを作るお好み焼きだが、小夜はその辺普通だったので、一般のご家庭で作る程度のやつを普通の速度で作っていた。
 でも青のりとソースの香りが嬉しいのか、原料ほぼ同じで形変えただけなのに受け入れられてるのが不思議なのか、土地の魔法少女達にはウケていた。
 一方静香達はその辺の魔法少女達と雑談しながらシャメったりしていた。元々気合の入ったハロウィンパーティーみたいな連中なので、色々な部分で開き直ると溶け込むのも早いのだ。
「んー……それにしても」
「どうしたのです?」
 何か引っかかるものを感じて首をかしげる小夜。
 らみかがたこ焼きくるくるしながら問いかけてくる。
「ここの中途採用が行われたのって、確かここ数年でのことだったんですよ。それまでは村の魔法少女だけで治安活動を回していたらしいんですけど……」
「けど?」
「不思議じゃないですか。女だけで、どうやって今まで血を保ってきたんです?」
「……おお!?」
 高速で振り返るらみか。頭上にはりついたマダコがうにょんと足を上げた。
 するとそこへ……。
「やはり気になりまして?」
 優雅に腕組みをしたパンドラが割り込んできた。
「あ、パンドラ先輩! 競技出るんですよね、これサービスしておきまーす!」
 透明パックと紙コップをそれぞれ突き出され、パンドラは優雅に受け取る。一々立ち振る舞いが優雅だった。
 が、今はそれどころではない。恐る恐る尋ねてみる小夜。
「あの、パンドラさんは知ってるんですか?」
「村に来る魔法少女さんは皆気にされますもの。あ、一応ヒミツですのよ? でも街の子供を攫ってるなんて思われても嫌ですし、口に出さないお約束で聞いて下さいましね」
 優雅にコップを口につけるパンドラ。
「この村には昔、男性の魔法少女が居まし――ぺぎゅん!?」
 パンドラは盛大に青汁を噴出した。

●魔法少女コンテスト
 年に一度の魔女大祭。このお祭りでは、『魔法少女らしさ』を競うためのコンテストが開かれる。
 腕に自信のある者や、新技の反応を見たい者、そして他人の技を見てヒントを得たい者が一同に会し年最大の盛り上がりを見せていた。
 そんな、数ある試合の中のひとつがこれだ。

 大音量で鳴り響くトランペット。
 スウィングジャズと呼ばれるミュージックが会場の空気を独占していた。
 だが本来大人数で行われるスウィングはしかし、ステージに上がった少女二人によるものだった。
 短めの演奏を終え、トランペットガンを片手で回す少女。
「おぅけーい、さんきゅーえぶりばーでぃ! 魔法少女バンビちゃーんです!」
 白いスーツの少女である。もう一人の黒スーツはじっと黙ったまま動かない。
 場の空気が彼女二人にがっちりと掴まれた……と思ったその途端。ステージ上を強い吹雪が通り過ぎた。
 思わず目を覆うバンビ。
 風がやみ、漸く目を開くと……。
「魔法の雪姫マジカルまどか、優雅に参上!」
「カレイドエミヤ、及びヤツフサ。華麗に推参!」
 氷室・まどか(ひなたぼっこする雪女・b51391)と舞城・笑弥(糸紡ぎ・b59830)が背中合わせに立っていた。
「あなたのハートを凍らせて、私達に夢中にさせちゃいます」
「あなたのハートを食らいつくし、私達が頂点に立つのです」
 登場時のインパクトはほぼ互角。黒スーツの方がじっと黙っているのでまどかアンド笑弥の方が若干リードと言った調子である。
「では手筈通りに!」
 まどかは結晶輪を投擲。その間に笑弥はヤツフサとの準備を進めていく。
 バンビは飛んできた結晶輪を射撃で迎撃。上に傾けるようにリロードしてから響音弾を連射した。
「私達の絆は先輩たちにも負けません……」
 くるくると赤い糸を紡いでいく笑弥。
 その一方でまどかは雪の装甲でガード。
 黒スーツが仕込み杖を抜いて斬りかかって来たが、それをヤツフサのブレードが阻んだ。その間に「死がふたりを分かつまで」、ゴーストフォートレスの二つが完成する。
「まどかちゃん、ヤツフサ……行きますよ! 合わせて下さい!」
「分かりました」
 途端、まどかが深い礼のような動きと共に吹雪の竜巻を発動。
 バンビと黒スーツが目を覆ったのを見計らって、笑弥の穢れの弾丸とヤツフサのレッドファイアが炸裂した。
「「ブレズレイ・ブリザード!」」
「うわっ!」
 試合終了の鐘が鳴る。
 黒スーツはいとも簡単にステージから転げ落ち、きれいな顔をゆがめた。
 笑弥とまどかはウィンクを交わす。
 だがふと、相手の黒スーツのことが気になった。
「んん? もしかしてその方……」

 一方その頃。
「魔法少女リリカルキャット、只今推参!」
「魔法少女ホワイト☆スノー、只今参上!」
「魔法少女ステュクス、只今見参!」
 フェリシア・ヴィトレイ(きまぐれな野良猫・b54696)、蒲生・灯雪(日常の護り手ホワイトスノー・b55309)、そしてステュクスが一斉にポーズをとった。
「フフ、今日こそは決着をつけますわ……ステュクス」
 羽のついた綺麗な扇子を構えるパンドラ。左右には魔法少女達が控えている。パンドラとは趣の異なるドレスファッションだ。
 どうやらステュクスやパンドラは大会のたびにメンバーを変えているらしい。魔女大祭の目的でもある魔法少女の交流を促すためだ。
「ステュクス、因縁はあるだろうけど今日のボク達はチームだ」
 フェリシアはゆっくりと魔道書を開きつつ、背中越しに囁きかける。
「君の背中を護る仲間がいることを、忘れないでくれよ」
「ありがとう、フェリシア……行こう」
 ステュクスがヤドリギの祝福をやや豪快に発動。それに合わせてフェリシアと灯雪が攻撃を開始した。
「少しだけ時を止めるよ!」
 パンドラたちの前で幻楼七星光のフラッシュが生まれ、石化の呪いを振り払っている間に封神十絶陣が発動した。
「ノン・オア・フォックス!」
 狐をひたすらモフモフできるパラダイスで戯れる灯雪やフェリシア達。パンドラたちはそれを遠くから見せつけられた。
「はっ、これは……幻覚!?」
「パンドラ、君は素晴らしい魔法少女と聞いてるよ。でも一番の魔法少女は我等なんだからね、覚悟しなさい!」
 灯雪とホワイトスノーが微妙に混じったブレブレな口調で指を突きつける灯雪。
「言いますわね……フォーメーション、『荊の箱』!!」
 パンドラが頭上で指を鳴らすと、ステュクス達を中心に三色の薔薇が咲き乱れた。そう、茨の領域が複雑に絡み合っているのだ。思わず足を取られるステュクス。
「く、しまった!」
「まだまだ、星屑よ敵を砕け、スターダストブレイカー!」
「先手必勝、スノーカッター!」
 フェリシアの隕石の魔弾と灯雪の結晶輪が相手魔法少女に激突。
 思わずガードする魔法少女、だが。
「我の軌跡を凍らせよ、スノー☆ライン!」
 眼前まで迫っていた灯雪がさよならの指先を発動。魔法少女を撃破する。
 きりりと振り向く灯雪。
「フェリシア、ステュクス、あれをやろう!」
「判ったスノー、ここで決める」
「全く元気だねアンタ達は」
 茨の拘束から逃れたステュクスがパンドラを中心に茨の領域を発動。灯雪とフェリシアが対照的にポージングし、天妖九尾穿を叩き込んだ。
「「デュアルナインテール」」
「なんの、この程度……!」
 パンドラは両手を大きく広げると、混じりあった二本の尾槍をそれぞれの手で掴み取って見せた。
「ええっ、片手ずつで止めたの……!?」
「この魔法少女パンドラ、ちょっとやそっとじゃ倒れなくてよ!」
 豪奢なドレスを振り乱し、パンドラはずだんとステージの床を踏み鳴らした。
 周囲から飛び出す無数の茨。
 しかしその時点で、終了の鐘が鳴ったのだった。

 全ての試合が終了し、採点の時間に入る。
 それぞれのステージで戦いを終えた魔法少女達が、互いの健闘をたたえ合う。
「ありがとうございました、いい勝負でした」
「楽しかったです、これからも一緒に頑張りましょう」
 それぞれ握手を交わす笑弥やまどか。
 笑弥は黒スーツの魔法少女とぎゅっと手を握り合い、そして言った。
「失礼ですが……もしかしてあなたは、男の娘ではありませんか?」

 明らかになる魔法少女村の秘密。
 紛れ込んだ男の娘。
 全ての結末が訪れようとしてる。
 ――つづく。


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いまいち
参加者:8人
作成日:2012/05/01
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