アルティメット大酒宴


<オープニング>


 銀誓館学園の呼びかけに、あるいは運命の糸に導かれる形で、『アルティメット黙示録』に出場するため鎌倉の地に集った多数の組織の兵たち。
 そうした組織の中には、妖狐七星将の『尾』や悪路王軍といった多数のゴースト達もおり、彼らをそのまま鎌倉の街中に宿泊させるわけにもいかない。
 そこで彼らが試合の日に滞在できる場所……通称『選手村』が、北鎌倉のかつてナイトメア王(キング)ジャック・マキシマムが秘密基地を築いていた土地に設けられていた。

『壮観だな』
 遠野から鎌倉を訪れた悪路王は、眼前の光景に感心したような声をあげる。
 ムカデ王、獅子王、餓魔王、鮫王といった妖狐七星将たちの『尾』。
 それにバステトが連れて来た『不滅の災い』、そして悪路王の腹心達や、遠野のゴースト達。
 もし一般人が迷い込んだとしても、世界結界の効果で夢としか思わないであろう、現実離れした情景がそこには広がっていた。
 悪路王が知る過去の時代であれば、大戦の下準備とも思えただろう。
 だが、銀誓館学園はただ競技会と交流のために、これだけの者達を呼び寄せたのだという。

『これもまた、銀誓館学園の理想への道程のひとつということか』
 悪路王軍は、一つの信念を持って成り立っている。
 ゴーストという、脅威たりうる『天敵』を持たねば、人類は堕落するだろう。
 ゴーストもまた、人類の存在なくしては成り立たぬ。
 だからこそ人類がゴーストを滅ぼすことも、またゴーストが人類を滅ぼすことも許されない。
 それが悪路王の『人魔共存』であり、その信念は忘却期以前から今も変わっていない。

 だが銀誓館学園がゴーストと人類の融和という、新たな『人魔共存』の可能性を模索するのは、彼にとっても決して悪い気分のするものでは無かった。
 人類とゴーストが永遠の戦いを繰り返す時代での人魔共存は、最終的に敗北した。
 銀誓館学園の理想は、それを覆すものとなるのかも知れない。
 銀誓館学園が、新たな『人魔共存』を実現できたならば、それは今度こそ勝者の思想と成り得るかも知れない。

『後は時の流れがいずれが正しいかを証明するであろうな』
「なんだか機嫌が良いようね、悪路王?」
『む……貪狼か』
 女性の声に、悪路王が視線を向ける。
 紅の衣をまとった妖狐七星将の一人、貪狼が、軽く手を振ってそれに応じた。
 彼女の後方では『尾』である獅子王達が貪狼配下であろう妖狐達に従い、何やら大きな壺を運び込んでいる。
『何だ、あれは?』
「お・さ・け。今回の『アルティメット黙示録』に招待された記念に持って来たんだけど。学校だから酒気厳禁って言われちゃったのよね」
『日本まで運ぶ前に気付くべきだったな』
 悪路王は冷淡だった。だが、大量の酒の扱いに悩むかと思われた貪狼は楽観的だった。
「そういうわけで、逗留期間中にここで消費しちゃいましょう。協力よろしくね」
『何……?』
 あっさりという貪狼に、悪路王は一瞬胡乱げに見下ろす。
 が、彼はすぐに酒宴も悪くはないかと考え直した。
 ゴーストや能力者ならば普通の酒で酔うこともないが、盛り上がる材料としては十分だろう。
 銀誓館学園の学生に酒の常習者はいないらしいが、宴会程度ならば問題はあるまい。
『あるてぃめっと黙示録の前に、景気づけにはなるか』
「それじゃ、銀誓館学園の二十歳以上の人にも声かけて来ようかしら」
『よし、皆の者……宴の準備をしろ!!』
 悪路王の号令一下、悪路王軍の武者達が宴会の準備を開始する。

 貪狼からの話を聞きつけた銀誓館学園の卒業生達や他の組織の能力者達も訪れ、『選手村』に用意される酒の量はますます増えていく。
 かくして、北鎌倉の地で大宴会が開始されようとしていた。

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<リプレイ>

●酒宴開幕
「遠き地より来訪し、素晴らしき宴の準備を整えてくださいました貪狼小姐、悪路王殿に敬意と感謝を込めましてー……乾ッ杯!」
「「「乾杯!!」」」
 マイクを握った束原・キリヱの音頭と共に、酒宴は開始された。

「かんぱーい!!」
 キリヱの音頭に合わせて、各務・風姫が日本酒の入った酒樽の蓋を割る。
 かつて祖父から受け取った酒樽だ。
「『一人じゃ飲むな』ってんで知り合いに預けて保存してたけど」
 風姫の持って来た酒樽の周囲には、悪路王軍の武者達や他の組織の人々も集まり、てんでに酒を持っている。
「まあ、こういう場で飲むべきよね」
 風姫が送る視線の先、ひときわ図体の大きな悪路王の周りには、銀誓館学園の能力者達も多く集まっていた。

「うおお酒じゃ……成人式以来の堂々と飲める酒じゃ!」
 久々に大手を振って酒を飲める場に、水野・亀吉が感涙にむせんでいる。
 悪路王配下の武者達が亀吉の飲みっぷりに負けじと酒を飲む中、凶月・陸井は大盃に持参した大吟醸を注ぎ、乾杯を終えたばかりの悪路王に差し出す。
「悪路王! 我は凶月陸井! 同じ戦場になるかは分からんが、黙示録では指定させてもらった! 戦い親睦を深める仲間として、よき味方として、刃の前に一献交わさせていただきたい!」
 悪路王は陸井から大盃を受け取ると、陸井と共に一息にそれを飲み干した。
『良い酒だな』
「ああ。良い仲間と共に飲むならばさらに、だ」
「悪路王、こういうの食べた事ってある?」
 葛城・時人は陸井と酒を飲む悪路王に、漬物の入った小皿を差し出す。
『ほう、粕漬けと見るが?』
「間引き西瓜の奈良漬だね」
 時人から奈良漬を受け取り、口元へ運ぶ悪路王。
 顔を覆う面頬に触れた側から、その奈良漬は消えていく。
「俺の意見は悪路王とは違うんだよね。けど、こういう機会や黙示録で邂逅するのって悪くないじゃん、って思うからね」
 時人が言う一方で、亀吉は
「その鎧どうなってんすか? 暑くないんすか寒くないんすか重く無いんすか……?」
『これは我が身体である故、な』
 ゴーストである彼は、鎧武者のように見えるが中身があるというわけでもなく、ただそういう存在であった。甲冑を脱いだりすることも出来ないので、ある意味で着っ放しだ。
「アルティメット黙示録じゃ、俺も出る。アンタらも全力でかかってこい」
『うむ。楽しみにしていよう』
 悪路王が注いだ酒を、相良・紫樹は一息に飲み干した。
「……本気と本気のぶつけ合い、楽しみにしてるぜ」
 今日の酒は美味い酒になりそうだ。そう、紫樹は予感する。
 返杯とばかり紫樹に注がれた酒を、悪路王もまた飲み干した。
 その悪路王の前に、舞妓のように着飾ったスカルロードが酒瓶と枡を手に飛来する。御鏡・幸四郎が、その隣で言った。
「地元(山形)の小さな蔵元で作られている、秘蔵の純米吟醸酒。良い米と良い水を、良い杜氏が仕込んだ良い酒です。言葉にしてみれば凡庸なんですが……善いですよ?」
 悪路王がスカルロードから酒のなみなみと注がれた枡を受け取ると、幸四郎は彼と共に、それを一息に飲み干す。
 明るく見える幸四郎の抱える寂寞を感じたものだろうか、悪路王は一礼して去りゆく彼を無言で見送る。

 緋勇・龍麻とテオドール・フォルクナーもまた、自慢の酒を持参して悪路王の元を訪れる。
「先日はお世話になりました」
「収穫はなかったけど、こうして悪路王軍のみんなが気楽に鎌倉まで来られるようになっただけでも成果かなと思ってる」
『我らが動けば世界結界の崩壊を加速すると聞いていた故、自重していたがな』
 既に銀誓館学園も一般人に情報を開示する計画を立てている以上、既に自重の必要も無いのだろう。悪路王にワイングラスを渡しつつ、テオドールはその酒を解説する。
「リースリング種で作ったベーレンアウスレーゼ級2008年。極甘口のワインだからね。こちらのアップルタルトと一緒にどうぞ」
『ふむ……甘いな』
「目を閉じると滔々と流れるライン川が思い浮かぶ。そんなワインさ」
『無骨者ゆえ、あまりその手の例えは分からぬな。鈴鹿にでも飲ませてやるのが良かろうか……』
 ライン川を知らない故に、その解釈が正しいのか悪路王には分からない様子だ。
 が、次に硬鎖禍・鴉皇が差し出した酒には明確な反応があった。
『……遠野の酒か』
「悪路王殿、お初にお目にかかる。私は硬鎖禍鴉皇と申す。以後お見知りおきを。こうして挨拶に伺ったのは他でもない。実は貴殿が本拠を置く遠野に、当家の本拠地もまた有りましてな」
 挨拶した鴉皇の家は、遠野の出だ。
 悪路王が空けた盃に二度目の酒を注ぎつつ、鴉皇は語る。
「当家はずっと、退魔を生業としてやって来ましたが、当家としても貴殿とは事を構えず、仲良くやっていきたいと思っていた次第で、こうして挨拶に伺ったわけです」
『事を構えるかどうかは、お前達次第だろう』
 もっとも、悪路王の方としては人類がゴーストと争えるほどに強くならねば、手を出す事もないだろうと考えている。
「しかし、飲み方がサマになってますね」
 草薙・藤次郎は、そう思いながら悪路王の飲みっぷりを見上げる。
 武将らしいというか、豪快な飲みっぷりだ。ゴーストであり、飲むのに躊躇が無いというのもあるのだろうが。
「飲みたくてもIGCの影響もあるから、なかなか飲めなかったんですよね。ここで出さず、いつ出しますか!」
 出身地の酒を、彼もまた悪路王に勧めに行く。
「酒宴の席はねえ、女装して相手酔わせて、油断させる手段をよくやりました、そういうの関係なく酒宴が出来る、て良いですよね」
『古典的な手は、今の時代でも有効なのだな……』
 悪路王に古典的と言われた手を得意とする忍者は、嫣然と微笑んだ。

●紅き七星将
 一方でもう一人の主催、貪狼の方にも何人もの面々が集まり、酒を酌み交わしていた。
「お初にお目にかかる、レディ」
「はい、お初ね」
 岩崎・弥太郎の挨拶に、軽く応じる貪狼。
 弥太郎が瓶を差し出すのは、有名な銘柄の日本酒の瓶だ。
「せっかく日本に来たのだ、日本酒でもどうかと思って、二三見繕ってきたのだが、レディ、日本酒を飲んだことはおありかな?」
「ええ、むかーし飲んだことがあるけれど」
「お、それは丁度良い! 飲みやすいのを見繕ってきたのだ、どうかな一つ、ここで最近の日本酒を味わって頂こう! 皆も、遠慮せずにやってくれ!」
「もうやってるよ!!」
 そう静岡の日本酒の瓶を掲げて応じるのは乾杯の音頭を取ったキリヱである。
 キリヱの周りには貪狼が持ち込んだ中国酒の入った樽はもちろんのこと、佐川・鴻之介が持って来た佐川家特製の焼き餃子や御角・心流の持って来た芋焼酎の瓶が何本も並べられ、かなりの酒気をおびているのが傍からもありありと分かった。
「ミカド行っきまーす!」
 こくこくと自ら持参した芋焼酎を飲み干す心角。近くに入ったポットには、お湯割り用のお湯が入れられており準備は万端だ。
「九州在住の祖父のツテで、この銘柄は楽に手に入るのよ♪」
「えらい盛り上がってるわねぇ」
 まるっきり大学生の飲み会調子の雰囲気に、目を丸くする貪狼。
 貪狼が枡に入った酒を受け取ると、それを差し出したキリヱは
「さて現代日本には「コール」という文化がございます。【良い所】集合!」
 号令に応じ、即座にコールの準備をする
「今日のお酒が飲めるのは?貪狼小姐のお陰です! 貪狼小姐、ありがとうーッ! それイッキ、イッキ!!」
「貧狼小姐ありっとう!それ!いっきいっき!」
 悪路王の方の席からすっ飛んで来た亀吉に心角、鴻之介が声を合わせる。
 一瞬戸惑った様子だった貪狼だが、すぐに笑顔をつくると、たちまち酒を飲み干した。コールをしていた能力者達が歓声を上げる。
「YEAHHH!! 貪狼姐さん最高ー!」
「日本人も、私の知ってる頃とは何だか変わったわねぇ」
「宴を楽しもうという心はいつの時代も変わりませぬよ」
「でも、折角みんなが持って来てくれたお酒は味わって飲みたいわね」
「では、お次はこちらを」
 楽しみつつも呆れたような貪狼に、鴻之介がすかさず酌をする。
 お付きの妖狐達も唸るほどの訓練された宴会の達人ぶりであった。
「ところで、獅子王に触ってみたいのですが、よろしいですかな? うちの嫁さんが、毛のあるでっかい生き物に目がなくてのう。前から獅子王に触ってみたい、乗ってみたい、かっこいいと言っとるんじゃ」
「あ、私も是非!」
 四季・紗紅も手をあげる。
 貪狼が指で指図すると、近くにいた獅子王の一匹が宴の場を横切ってこちらへとやって来る。
「ちょっと熱いわよ」
 貪狼の注意に頷いて触ってみると毛の一本一本は滑らかだが硬く、その体温は炎を操るためか硬く感じられた。
「ほう……温いのう。黙示録の後で時間があったら、嫁さんにも触らせてやってもらえんじゃろうか」
「ホロとはまた違った触り心地ですね……でも、あまりおいしくなさそう」
 ボソッと言われた言葉に、貪狼と鴻之介、それに肉をモグモグと噛んでいたケルベロスオメガのホロが、思わず紗紅を見つめる。
「四季さん、微妙に酔ってません……?」
 真神・綾瀬が問う。
 今回の相手が超大物ばかりで緊張していたが、他の能力者達の様子を見ていると緊張しているのが段々と莫迦らしいことのように思えてくる。

「日本の酒も、悪くはないだろう?」
「そうね。日本のお酒は甘くないのが多いけれど、こういうのもあるのねぇ」
 陶器の入れ物から注がれた黒糖梅酒に目を細める貪狼。
 この梅酒を持参したのは、仕事帰りの黒いスーツで決めた蓮堂・終だ。
 側には白い着物を身につけた高宮・夜宵が寄り添っている。
「こちらは新潟産の日本酒よ」
「ありがとう……2人は仲が良いのねぇ」
 貪狼に日本酒の入った御猪口を渡した夜宵は、貪狼の問いに微笑んだ。
「夫婦ですから」
「……夫婦だ」
 さらりという2人に納得の表情を見せた貪狼。綾瀬は思い切った表情で、彼女に、話しかけてみることにする。
「あの、貪狼さん、ダンスがお得意そうだとお見受けしますけれどどうですか?
「あら……よく分かるわね」
「プロダンサーなので」
 体つきでなんとなく分かる、という綾瀬に
「じゃあ良ければ一緒に踊りませんか?」
「いいわね。それじゃ誰か音楽でも……」
「そういう事ならば、任せてくれ」
 部下に楽器を持って来るよう指示を出そうとした貪狼を制して、終は持ち込んだケースからアルトサックスを取り出す。同じく夜宵もキーボードを取り出し、終に目配せする。
「ダンス曲でいいな。リクエストはあるか?」
「ええっと、ですね……」
 綾瀬が終と打ち合わせ、すぐに演奏が始まる。現代風の旋律に乗って、すぐさま踊り出す綾瀬に、貪狼ははじめこそ難渋していたものの、すぐに踊りを合わせていく。
「よ、待ってました!!」
 犀遠寺・限が声をあげ、桃野・香が歓声をあげる周囲の者達にてきぱきと指図する。
「はい、そこの悪路王軍の武者の人は手拍子! 妖狐の美人さんはお銚子空き瓶で太鼓役! 天輪のナイスミドルはハーモニカで伴奏! 限は龍笛で……って何で龍笛渋っ!!」
「アルトサックスに音量負けてるよなぁ、これ……」
「まあいいからどんどん吹いちゃいなさい! 何年か何百年かして『あの時馬鹿やったよなー』って笑ってくれたらいいの!!」
 限の呟きに、香は断言。
 さらには美咲・牡丹が白燐蟲で踊る者達を照らし、貪狼たちと一緒に踊り出すに及んで、場の盛り上がりはピークに達した。
「一番、美咲牡丹! とりあえず、踊ります!」
 露出度の高い衣装を着た牡丹の踊りに場が一気にヒートアップする。
「さぁ、盛り上がっちゃうわよー!!」

●人魔共存
『なんとも賑やかなことだな』
 貪狼たちのいる席の方では、香や限が先導し、銀誓館学園の校歌を歌っている。
 それを聞きつつ、悪路王は金田・祐一郎の2人と堅苦しい話題に興じていた。側には祐一郎の妻である真島・明日香もいる。明日香はアリスや貪狼との恋バナが不首尾で、どうにも不満な様子であったが。
 いつか銀誓館学園で教鞭を取りたい祐一郎が悪路王に持ちかけた話題は『人魔共存をいかに教えるか』、だ。
「同じ名前で内容が幾つも存在するのが誤解を招く要因だよな」
『当時は、まずゴーストを完全に滅ぼそうとする者とそうでない者、という絶対な違いがあった故な。その他の違いは、その違いの前では些事として手を結ぶことが良策だった』
 悪路王にしたところで──ゴーストを、人間の堕落を防ぐ存在と定義しているものとする点には銀誓館学園の能力者達にも意見はあろうが──人とゴーストが共に存在し、共に栄えることを目的とする点には違いが無い。
 そうした思想は、ゴーストを完全に相容れない存在として敵視する者達からすれば、憎むべきものであっただろう。
「そうした者が、悪路王殿の敵であったということか」
『当時の京の朝廷は、勢力圏を伸ばすと共に、日本の魔を滅することを望んでいた』
 凪・龍一朗の問いに悪路王はそう応じる。
 もっとも、悪路王に従うことを選んだ人間も居たことから、悪路王の思想が理解されうる余地があったのだろうと要・悠里は思う。
 当時の朝廷は確かに腐敗しており、やがて悪路王達が滅びて数百年の後に、人が魔を支配する形での『人魔共存』を理想とする平家によって、その中枢を支配されるのだ。
 だが、平家もまた《世界結界》に賛成する源氏に敗れ、13世紀に忘却期が開始されるのだ。
「栄枯盛衰、か」
 そう呟きつつ、龍一朗は悪路王に酒盃を向ける。
「これより先は同じ世に共存する者同士。こたびの黙示録はもとより、時にぶつかることもありましょうが――時折はこうして、共に盃を交わしたいものです」
「そうそう、年に数回しか飲まないけど……皆でわいわい騒ぐのはやっぱり楽しいわね〜」
 悠里も顔をほころばせ、悪路王に持参した酒の肴を勧めた。

「悪路王さん、九州のお酒、いかが?」
 ひょっこりと顔を出した芦夜・恋月は、悪路王の大盃に大分県産の秘蔵の古酒を注ぎつつ言う。
「銘柄は秘密なんよ。美味しいっち持ってかれたら困るけん」
「誰も聞いてないって……恋月、酔ってない?」
「ん。まだ酔っちょらんよ? 方言出ちょんけど、酔っちょらんよ?」
 あからさまに酔ったような口調でいう恋月と谷繁・碧の周りには、ビール瓶が何本も転がっていた。悪路王は無言で、恋月の杯に酒を注いでやる。
「あ、どもども。返杯いただきます」
「悪路王、新潟の酒もいいぜ! あたしは持ち込んできてないけど!」
「ここにあるわよー!!」
 キーボードを弾いていた夜宵の方から新潟の酒が入った瓶がバケツリレー形式で回されて来る。到着した酒瓶の中身は経由した者達によって何杯も抜かれたために僅かだ。
 その残りを悪路王に
「どっちが美味しいね? 新潟の方?」
「んなことないよね。ウチの酒のが美味しいよね。飲んで飲んでー♪ ……ウチの酒が飲めんちゅうんか?!」
 完全な絡み酒状態の恋月に周囲の全員が軽く引いている中、姿を見せたのは神谷・圭介と、ネコ耳巫女メイド服というチャンポンの化身のような姿をした津軽野・海だ。
「お邪魔するぜー」
「お招き感謝なのだー♪」
『うむ、座るがいい』
 どことなくほっとした様子の悪路王に内心で首を傾げつつ、2人は座に加わる。
 圭介が持って来た魚を酒の肴に加えつつ、話題となるのは『人魔共存』についてだ。
『……とまれ、世界結界を創造しようという試みの前に『人魔共存』は敗北したわけだ』
「でも、今の時代なら『人魔共存』は可能だと思うよ。子供の頃からシャーマンズゴーストが友達だったし、人類と神秘との融和はできる!」
 断言する海の頭上、にゃんがすたんと名付けた白いファンガスが揺れる。
「ところで海……このデカい瓶、何なんだ?」
「酔えなくてもお酒を味わうことならできると思って、とっておきを用意してきたにゃー! 色々なキノコを漬け込んだ自家製キノコ酒にゃ!!」
 自信満々といった様子で胸を張る海。なんとなく嫌な予感を感じ、悪路王を囲む座の一同が警戒の色を顔に浮かべる。
「キノコ酒……? それ、本当に大丈夫か?」
 過去のキノコでの嫌な経験から、特に警戒の色を強くしつつ圭介が不審げに問う。海は婚約者の様子に一瞬不満げな顔をすると、すぐさま瓶から一杯を汲んだ。独特の匂いが周囲に漂う。
「あたしが味見したら美味しかったにゃ! にゃらば圭介くん飲んでみそ!」
「う……」
 一瞬怯んだ圭介は、自分を見つめる視線に気づいた。祐一郎に明日香、龍一朗、悠里、恋月、碧。彼らの目に浮かぶ思いは唯一つだ。
(「頑張れ毒見役!!」)
(「逃げ場がねぇ!」)
 ままよ、と圭介は杯を口に運び、注目の中で一気に飲み干した。そして一瞬の後、

 ぷしっ。

 音がして、圭介の耳と口からキノコ酒が溢れた。そのまま横倒しになる
「た、倒れたー!?」
 あたふたと圭介を膝枕の姿勢に持ち込む海。その場の全員の酔ったような雰囲気が一気に醒める中、悪路王がぽつりと言う。
『……人間が飲むには適さぬようだ』
「そうだな……」
「神谷、お前の雄姿、忘れないぜ……」
 圭介の犠牲を無駄にはすまいと、一同は頷く。
 膝枕をしている海がヒーリングファンガスでもぶつけてやれば圭介にまた飲ませられるだろう、という事実は誰も指摘しない。みんな20歳以上なので大人であった。

●拳士達の宴
「段々とおかしなことになって来てるわねぇ。流石は銀誓館というかなんというか」
「ワシ、あの踊りに加わって来て良いかのう……」
「好きにすれば?」
 伊集院・信行ことセクシー拳のノブユキに、湖東・七志の姉であるタマミとタマモの双子姉妹。
 ユリア・ガーランドの持参したチーズといかの燻製、久世・洋介の持ち込んだ菓子をつまみに、酒を飲んでいた。
「ノブユキさんのご活躍は聞いていますよ♪」
「いやいや、これは照れるのう」
 ノブユキに酌をするのは山桜・麻里。闇の格闘大会や温泉の件で改めて謝辞を述べられ、ノブユキはまんざらでもない様子で鼻の下を伸ばしている。
「それにしても向こうで踊ってるお嬢さんといい、麻里ちゃんといい、銀誓館学園にはせくしぃな娘さんが多いのう」
「ありがとうございます♪」
 胸を強調するピンクの忍装束姿の麻里の白い肌は、酒のせいかほんのり赤く染まっており、より色っぽさを醸し出している。くのいちとしてのセクシーさを追求する麻里とセクシー拳の伝承者を名乗るノブユキ、妙なところで波長が合うのかも知れない。
 そんな信行に、洋介は朱雀拳士と玄武拳士を何名か、銀誓館学園へ転入させてはもらえないかと頼み込んでいた。
「個人的に、四聖獣の名を関している拳士は揃った方が落ち着くと思うんですよね」
「まあ、彼ら次第じゃのう……無理矢理はせくしぃでは無いじゃろ?」
 拳士達も銀誓館学園には興味があるようだが、一方ですぐさま協力関係になろうというほどに知っているわけではない。
 これから未来に向けての付き合いが重要になっていくのだろう。
 そう諭すノブユキには、流石に老齢ならではの含蓄が感じられた。クラスター・ホールは、そんなノブユキに深々と頭を下げる。
「信行さん! 頼む! 大人の魅力ってヤツを! オレにも出来るセクシー拳を教えてくれ!」
「ふむ……まずはお主自身が考えるセクシーさを追求するのじゃ」
 ノブユキの言葉が、クラスターの中で一つの結論へと昇華される。
 その結論が行動として表されるまで、時間は一瞬。
「なら見てくれ! これが、オレの考える、オレのセクシー拳だ!」
 ファイアフォックスらしく、太陽再生を発動できるレベルにまで露出を増やした。
 つまり脱いだ。
 突然の脱ぎ芸に、悪路王の武者達だの遠野妖怪だのがやんやと喝采する。
「はい、ドーン」
 タマオとタマミの双子から白虎絶命拳を叩き込まれ、クラスターは悶絶した。悪路王の武者達も沈黙した。小鹿のようにプルプルと震えながら、クラスターが問う。
「……ところでタマオさんはエターナル17歳は流石に止めたのか……」
「永遠の○7歳よ」
「この大酒宴の参加者はみんな20歳以上……ガクッ」
 勇者はここに眠った。
「あなたは勇敢でした……ですがそれは間違った勇敢さでした」
 なんとなく呟きつつ、一瞬の後にそれを忘れるとユリアはタマミとタマモに微笑んだ。
「弟さんもだいぶ強くなられましたよ。一緒に出場しますので、当たったらお手柔らかに」
「銀誓館学園の人達に迷惑かけてないか、しっかり確かめてあげないとね」
「では……」
 ユリアの促しに、タマミ、タマモが杯を掲げる。
 アルティメット黙示録でのお互いの健闘を祈り、再度の乾杯が行われた。

●聖女の酒
「初めまして……ではないけれど、こんな間近で会うのは初めてね。宴会の場にそぐわない話をさせてもらうわ、あなたの事情を知る前も知った後もあなたが憎かった……」
 パメラ・ウィルキンソンの言葉に、アリスの表情が強張る。
 が、パメラは表情をふ、と緩めると、
「でも、もうそれは過去形の言葉よ。私はあなたを赦すわ。まあ、こんなの突然言われても嬉しくも慰めにもならないでしょうけど、私の中でけじめを付けたいのよ」
 パメラはアリスに強引に酒杯を握らせると、そこに酒を注いでいく。
「とりあえず明日からの未来に乾杯しましょ、ほらグ〜〜ッといくのよ!グ〜〜ッと」
「は、はぁ」
「はいっ、乾杯ですっ! 欧州からようこそっ♪」
 勝手に感情を解消したパメラに戸惑いを隠さない様子のアリスに、美原・月がフルーティな日本酒を注ぐ。
「さあ皆さん盛り上がって参りましょう!」
 中茶屋・花子もとい『初代クィーン☆フラワーチャイルド』が音頭を取り、改めてアリスを囲む女性陣が乾杯する。
 その様子を、龍麻は微笑ましげに見つめていた。
「美味い酒は天と地の恵みによって作られる。つまり天地に愛された酒を飲むことは天地を愛することにも等しい。酒好きに悪い奴はいないってね」
「……オレの様な一介の欧州人狼騎士が、十騎士の一人と酒を交わす、か……分からんモノだ」
 スペルヴィア・スパーダは苦笑気味に呟いた。
 朱残・誄火が、アリスに話を向ける。
「縁とは不思議なものですね。私の妹、成上瑞羽から貴女によろしくと」
「まぁ……!」
 アリスは顔を綻ばせる。自身をニーベルングの指輪による呪縛から救い、その後の贖罪の旅に同行してくれた少女のことを忘れてはいなかったらしい。
「欧州での活動は順調ですか?」
「皆さんのご協力もあって、ある程度目途はついて来ました」
 月が酒を注ぎつつ問うのに、アリスはそう答える。
 異形に率いられ、人狼騎士団がヨーロッパを侵略せんとするのを銀誓館学園は防いだ。
 だが、その戦いによって人狼騎士団は主要な人狼騎士達、特に人狼十騎士の多くを失っている。
 一時は巡礼士達のジハードに協力していたことでも分かるように、人狼騎士団をなくすことまで視野に入れていたようだが、いまやその必要もなくなった。
「これから『見えざる狂気』の影響がなくなれば、一気に立て直していけると思います」
 世界結界の消滅によって見えざる狂気に侵されていた人狼騎士達が復帰できるようになれば、人的な不足には一応の目途がつくということらしい。
「そうか……それは何よりだ」
「ありがとうございます。銀誓館学園の皆さんが、世界結界の消滅に向けた対策をされるとのことですから……『IMS』などには、私達も期待させてもらっています」
「気に病む事は無い。オレとて、嘗ては御身ら十騎士に刃を奉じた欧州騎士の端くれ……故に、御身の手伝いをしたいとも思う。それだけだ」
 スペルヴィアの
「ところで、騎士団の人員募集してるって話をちらっと耳にしたからよ。それ俺でもなれるのか訊こうと思って」
「そういえば人狼十騎士の候補をお探しとの事で。私も立候補させて頂いてよろしいかしら?」
 沢渡・夏目とクィーンが重ねて問う。
 大生守・令二は持参した自家製のスズメバチの成虫と蜂の子の甘露煮や佃煮、素揚げ、それに野菜や山菜のかき揚げや天麩羅を出しつつ
「俺もクルースニクとして何か役に立てるようなことをしたくて参加しました」
「候補に名乗りを上げて下さる気概のある方でしたら、歓迎しますよ」
 狼の姿であちこちの席を回って酒を飲んでいた高橋・圭も、人間の姿に戻って言った。
「人狼として、人狼十騎士募集には当然名乗りを挙げるつもりだ。弱くとも、狼状態の小技と狩りだけなら負けない」
「狼状態のことを強調されても、他の人達が困ってしまうかも知れませんね」
 意気込む圭に、アリスはやんわりと否定しつつ言う。
「候補生イコール十騎士、というわけではないんです。銀誓館学園も含めて候補者を募り、実力や人格、それに、『これからの未来』での成果によって決めることになると思います」
 成果といっても、戦闘に限ったことではない。
 人狼は来訪者であり、既に長い時間、地球で暮らしているとはいえ元々地球の住民ではない。
 既に大陸各国の高官に根回しを始めているらしい妖狐とは異なり、その存在を受け入れられるために不断の努力が要求されていくであろうことは、簡単に予想されることだ。
 民族の差異があれば人類は簡単に争うことができると、能力者達はTVのニュースや教科書を通じて知っている。
「人狼騎士団団長としての意見を伺いたい。世界の行く末をどう視ますか?」
「いまだ未来への道筋は定かならざれども、未来を良くしていくことは出来る、そう思います。……皆さんのご協力があれば、きっと不幸な未来は避けられることでしょう」
 誄火の率直な問いに、アリスはきっぱりと言う。
「では、人狼達をまとめるアリスに記念にこちらを進呈しよう」
 式銀・冬華の言葉にそちらを見て、アリスは胡乱げな表情になった。
「あの……失礼ですが何ですか、コレ」
「狸の着ぐるみだ」
 至極真面目な顔で言う冬華は、自分自身でもたぬ王スタイルと名付けた着ぐるみ姿である。
「なに、みんなが着る事を望んでいるんだ……そして俺と共に向こうで踊るのだ!」

 たーぬたぬたぬたぬ音頭ー♪

 節をつけて歌い踊る冬華に、あからさまに困ったような顔で、アリスが一歩を退く。
 冬華は一歩を詰めると、その困り顔の前に狸の着ぐるみを突きつける。
 十騎士候補志願者達がやれやれと立ち上がる。
 狼が狸一匹を踊りの場に放り込むまで、時間はそうかからない。

●宴の終わり
「ああ、姉さん。いい夜だね」
 姉たるスカルロードと共に幸四郎は終わり行く酒宴の様子を眺めていた。
 三々五々と、参加者達は帰路につき始めている。
 僅かな寂寥感こそあれ、これは前祝いに過ぎない。
 すぐにアルティメット黙示録という本物の『祭り』がやって来るのだ。

 酒宴の終わりが近いのを感じながら、舞城・弓矢は悪路王に言う。
「……実の所、俺は世界結界が好きではなかった。寧ろ『人魔共存』の世界に惹かれていました」
『……』
 悪路王は無言の視線で先を促す。
「だから楽しみなんです。これからの世界が。人が、ゴーストが、どう変わっていくのか」
『ゴーストも、変わると思うか? 絶対の『死』の定めに束縛された、生命の敵たる存在が』
 弓矢は頷き、そして言った。
「もし時代や出逢い方が違っていたら、私は悪路王に仕える事を望んだでしょうね」
『だが、今は違う……か』
 悪路の真義に従うよりも、変わり行く未来を見たいと願う。
 その未来を変えていけるのは、銀誓館学園の能力者達に他ならない。
 レイラ・ミツルギは、改めて己の決意を悪路王に告げる。
「世界結界に脅かされても人と共にありたいという来訪者や、人と争わずにありたいというゴーストと出会って……人も来訪者もゴーストも望む者が平穏を享受できる世界を目指そうと思います」

(「へぇ……」)
 離れた場所で、貪狼は狐耳を微かに動かす。
 金毛九尾との会談でも確認されていたが、こうした考えを銀誓館学園の者達の多くが持っていることは、妖狐にとっては極めて喜ばしいことだ。
「この子達を乗り回せるようだと楽しそうよね」
「え、どうかしましたか?」
 獅子王とケルベロスオメガに挟まれていた紗紅が、独り言を呟いた貪狼に首を傾げる。

 一方、黒桐・さなえと都筑・騰蛇もまた、この酒宴の場で感じた思いをそのままに述べた。
「この酒宴……とても不思議な感覚ですけれど、決して悪い心持ではありませんでした」
「悪路王殿、貴殿の理想とは違う形かもしれませんが、この光景を見ていると互いに天敵という存在ではなく、良き隣人としての関係を築くのは夢物語では決して無いと私には思える」
 近い未来、忘却期は完全なる終焉を迎え、新たなる地平がその幕を開ける。
 そこで何が起こり、何が始まるのか。
 楽しみでもあり、怖くもあると、さなえは思い、その時代でも揺るがぬものは確かにあるのだと、騰蛇は思う。
「例えここに集う一人一人が小さな火花であったとしても、この出会いは未来に繋がり、この先の道を照らすでしょう」
『その未来が叶ったとて、人類が堕落するならば、我は再び人類に刃を振るうだろう』
「ええ、分かっています。悪路王の人魔共存を、否定する気はありません」
 レイラには、悪路の信念を否定する気も、変心を促すつもりもない。
 人とゴーストとは相容れない存在なのか。
 絆を結べる存在は例外に過ぎないのか。
 それが未来永劫に変わらぬ定めなのか。
 全て、誰にも断言などできないことだ。
 その証明を為すのは、これからの能力者達であり、おそらくは自分達の子孫達だ。
 ただ、互いが傷つけあわぬ未来を求め、己の正しさを証明し続ける。
 それこそが、これからのレイラの、そして志を同じくする者達の戦いとなるだろう。
「私か子か孫か……何時かの未来で。争わず、堕落せず、またこうして『みんな』でお酒が飲みたい。その為に私、頑張ります」
「乾杯しませんか? 過ぎ去りし日々と、これからの未来。そしてこの刹那に」
「往時は渺茫、過ぎ去りし日は掛け替えの無い思い出として。そして、出来るのならばゴースト達とも手を取り合い、新しい未来を築いていけるように」
 騰蛇とさなえが促すと、酒宴に参加した誰もが、それぞれの手に酒杯を握った。
 銀誓館の能力者、悪路王や貪狼とその配下達、そして酒宴に参加した幾つもの組織の者達。
 これは一つの区切りに過ぎない。
 たとえ『祭り』が終わろうと、それぞれの志をかなえるための戦いはつづくのだ。
「過去と今この時と、そして未来に!!」
 掲げられた杯は、それぞれの誓いと共に飲み干された。


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いまいち
参加者:47人
作成日:2012/12/10
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