Gは下水のG


<オープニング>


 ドブネズミは必死に走っている。
 小型の猫並に太った巨体と知恵で、彼は下水の主だったのだ。ついさっきまでは。
「キィ!?」
 本道へと左右から下水が流れ込む合流点で、彼は足を止めた。
 ……奴らが来る。目の前に現れる黒光りする体。左右から聞こえる不気味な音。
 奴らの中の一匹は、既に彼の背後にいた。彼が気付く間もなく。
 黒い刃が一閃し、ドブネズミはその生涯を終えたのだった。
 
「……みんな、いらっしゃい」
 いつになく元気のない長谷川・千春(中学生運命予報士・bn0018)が一同を出迎えた。
「今回の敵はね、家庭内害虫のアレみたいな妖獣だよ」
 運命予報でその姿をまじまじと見てしまった不幸を表情に表しながら、千春はいう。
「それが全部で5匹もいるんだ。大きさは……」
 いつものように、敵の大きさをジェスチャーで表現しかけた千春だったが……。
 対象が何なのかを思いだしたのだろう。
「水泳のビート版くらいかな?」
 微妙に季節感のにじむ例えを返した。
 だいたい全長が50cmの羽を広げた場合の幅が30cmといったところらしい。

「妖獣が出るのは、広い下水道に左右から別の下水管が合流する場所だよ」
 広い下水道というのは幅が3mもあり、向かって右の側面には幅1mほどの細い通路まである。
 そこを歩けば汚水につかる事は無い。
 合流してくる方は残念ながら、下水がドボドボと流れ込む丸い下水管があるだけのようだ。
 こちらの幅、というか直径は1mほど。広い方の汚水面より少し高い位置にあるらしい。
「あ。流れる下水の中で戦う事になっても服の心配は要らないから、ね」
 慰めるように言う千春。イグニッションを解けば悪臭も汚れも消えるとはいえ、げんなりな任務だ。
 汚水は千春の腰までくらいらしいので、その中で戦うならば動きが困難になるやもしれない。

「場所の説明はこんな感じ。で、妖獣が出てくる状況も話しておくね」
 獲物がその四つ角に差し掛かったところで一斉に集中攻撃をかけるのが妖獣の好む狩り方だ。
 逆に言えば、その場合だけは確実に一網打尽にできる。
「出てくるのは右からか、左からか、ひょっとしたら天井とか水の中からかもしれない」
 敵の罠に掛かる形にはなるが、汚水をさらって一匹づつ探す時間はない。
 敵の手の内も分かっているし、何とかなるよ、と千春は言った。
「外見はでっかい……、アレなんだけど」
 あまり名前を言いたくない様子の千春。
 彼女が説明する所によると、五匹の間では多少の能力の違いがあるらしい。
「まず、近づいて羽で切り裂いてくるのが二匹。壁を伝ったり避けにくい動きをするから気をつけて」
 それ以外に、口から礫のような物を大量に飛ばしてくるのが二匹。
「それから、最後の一匹は、多分奥のほう、少し離れたところで見ている司令塔だよ」
 その一匹が残り四匹に指示を送っているのだという。
 それを倒すまでは、弱っている者に攻撃を集中したりと的確な動きを取る可能性が高いようだ。
「それと、ダメージを与えると飛ぶ奴もいるから……その前に倒すのがいいかもしれないね」
 飛んでいる家庭内害虫の恐ろしさは筆舌に尽くしがたい。
「ええと……」
 全てを説明し終えた千春は、この任務に赴く勇敢な能力者にかける言葉を探していた。
「……辛くても、誰かがやらないといけないことだから、頑張って!」
 少女の激励の笑顔を後に、救いの無い戦場へ能力者たちは向かう。

マスターからのコメントを見る

参加者
皇・なのは(グレートへっぽこ・b02806)
栢山・征四郎(静謐なる豪拳・b05661)
兜・祐二郎(復讐者・b06208)
笹原・七彩(高校生使役ゴースト・b07126)
空木・紫唖(幻影道化師・b22801)
塚原・龍蔵(剣魔・b25198)
十三夜・ひばり(中学生月のエアライダー・b27646)
御子柴・綾香(紅の御使い・b27682)



<リプレイ>

●汚水を越えて
 人の営みの影に存在する現代の地下迷宮、下水道。
 日の光から、そして文明社会から遠く隔たった劣悪な環境の中を能力者たちがゆく。
「下水って結構暗いんだよね、滑って転んだりとかしないようにしなきゃ」
 皇・なのは(グレートへっぽこ・b02806)が自分に言い聞かせるように呟いた。
 マスク代わりの覆面越しなので、ややその声はくぐもって聞こえる。
「……少し歩きにくいですね」
 その隣を、十三夜・ひばり(中学生月のエアライダー・b27646)は慎重に歩を進めていた。
 足元に気を使った靴を選んだとはいえ、普段から履いているスケートとはだいぶ感覚が違うらしい。
「ここは、足元に気をつけるといい。滑りやすくなっているようだ」
 先頭を行く栢山・征四郎(静謐なる豪拳・b05661)が後ろの仲間に注意を促した。
「ありがとうございます」
 不測の事態に備えて最後尾を歩いていた塚原・龍蔵(剣魔・b25198)が礼を言う。
「そういえば、兜さんは慣れてるんですね? こういう依頼」
 臭い対策に鼻を摘みながら歩く笹原・七彩(高校生使役ゴースト・b07126)が言った。
 七彩の額には、兜・祐二郎(復讐者・b06208)が突入前に仲間に配ったヘッドライトが輝いている。
 それ以外にも、祐二郎の助言で幾人かの仲間は靴に荒縄を巻いていた。
 原始的だが、現地までの道中、通路で転ばない為には十分有効な対策だ。
「アレと縁でもあるってのか、禄でもねぇ」
 祐二郎の表情は、女性から頼りになると評価されたにしては暗かった。
 一年前、彼が初めての依頼で見たのは、単体とはいえ今回のものより更に巨大なGだったのだ。
「……兜様、縁があるんですの? アレと」
 青い顔をした空木・紫唖(幻影道化師・b22801)が祐二郎から半歩分距離をとる。
 彼女にとって、今回の妖獣……とよく似た昆虫は天敵のような物だった。
「相手がどんな奴だろうと関係ない!……ゴーストは全て消し去ってやる!」
 紫唖の様子に気付いたか否か、祐二郎は己の中での決意を新たにする。
「黒くてシャイなアンチクショウも、随分と態度もサイズも大きくなったものです」
 呆れたように言う御子柴・綾香(紅の御使い・b27682)の後ろを彼女の兄が無言で歩いていた。
 彼女と同じ姓を持つ鞠也が駆けつけた理由は初依頼に挑む妹が心配だったのか。
 それとも他の理由だったのか。その表情からうかがい知る事は出来ない。
「まあ、あまり、戦いたい相手でもなければ、場所でもありませんが。誰かがやらないと行けない事ですからね」
 貧乏籤を引いたと思って頑張りましょう、と続けた龍蔵の言葉は、学園祭が終わってすぐに下水の中を歩かねばならない一同の心中を如実に表していたに違いない。
「そろそろみたいよ。気をつけて」
 その時、小さくなのはが囁き、一同も表情を引き締めなおした。
 予報士が言っていた、汚水が流れ込む合流点が少し先に見えている。
「……あそこ!」
 腕に括りつけたライトを左右や天井に向けていたひばりが小声で仲間の注意を促した。
 彼女の視線の先には、下水の中から触角だけを突き出して能力者達の様子を伺う風情の妖獣がいる。
「そこにも、ですの」
 鋭い感覚で天井に這う妖獣を察知してしまった紫唖の目は半泣きだった。
 無論、見つけた二匹が切り裂くタイプか酸の遠距離攻撃タイプかまではわからない。
 それでも、二匹の居場所が先に判明した事で、不意打ちをうけるリスクは大きく減っただろう。

●奇襲! ……それはどちらにとって?
「よし、踏み込むぞ」
 明かりを再度確認した征四郎の声に、一同が大きく頷いた。
 数条のヘッドライトの光が闇を裂き、彼らの道先を照らしている。
「必ず勝ち、皆で無事に帰れますように」
 待ち受ける罠へと踏み込む直前、綾香は目を閉じ、胸の前で十字を切った。
 僅かな間に精神を研ぎ澄ました綾香が再び目を開く。
 前を向いたその視界の中、10mは離れた下水の中にちょうど、黒い何かが現れたところだった。
 それまでに見つけた二匹よりも一回り大きなあれが司令塔だろう。
 その姿を見せ付け、能力者たちを誘うように、ソレは触覚を掲げた。
「こうして近くで見ると、けっこうかわい……くは無いよね」
 七彩が乾いた笑いを浮かべる。
「出やがったな、害虫め!」
 現れた敵の頭に憎悪を込めて言う祐二郎。
 しかし、その激しい敵意を叩きつける時はまだ先だ。
「栢山、悪いが最初は頼むぞ。気をつけろ」
 祐二郎の声に、征四郎は静かな決意を秘めた笑みで応え、一歩を踏み出した。
 誰にも見えはしない、それでいて確かに存在する一線を彼がゆっくりと越えた時……。
「来るわよ!」
 なのはの声が下水の中を響く。
 それまでピクリとも動きを見せなかった妖獣の群れが一斉に飛び出したのはその瞬間だった。
 右から流れ込む下水がゴボリと音を立てて裂け、そこから黒い影が飛び出す。
 咄嗟に身を庇った征四郎の腕に、一瞬で鋭い切り傷が刻まれた。
「まだだな。左もだろう!」
 征四郎が振り向いたとほぼ同時に姿を現した妖獣が、汚水の中から口を開く。
「きゃあ!」
 辺りに撒き散らされた酸性の分泌物が降りかかり、悲鳴を上げる紫唖。
 物理的なダメージによる物もさることながら、精神的な被害の方が大きそうだった。
 一同の背後と、そして天井にいた妖獣も追撃しようとその身を起こす。
 だが、見えている敵にまで一方的な攻撃を許すほど、能力者は甘くない。
「悪いけど、みえみえですよ」
 天井から滑り落ちながら切り裂こうとした妖獣の刃は龍蔵に掠り傷を与えたに過ぎない。
 下水から強酸を吐き掛けた一匹も、前から襲いかかった敵ほどの被害は与えられなかった。
「栢山さん、大丈夫?」
 七彩の治癒符が征四郎の負った腕の傷を癒していく。
「助かる!」
 礼を言うや、狭い通路を有効に使うために征四郎が下水へと身を躍らせる。
 彼が譲った場所は、剣呑なチェンソー剣を両手にした祐二郎が素早く埋めた。
「か、覚悟しやがれですの……!」
 祐二郎に庇われる位置の紫唖は、アレを直視するのは避けつつ、震える声で啖呵を切る。
 彼女のヒュプノヴォイスの強力な力に抗しきれず、前衛側にいた二匹の妖獣が動きを止めた。
「兜さんは前の敵をお願いします!」
 同じ敵を狙う事の無いように声をかけながら、ひばりが強力な導眠符で狙った敵は奥の司令塔だ。
 飛んできた符に一瞬怯んだものの、さすがにボス格の妖獣はその魔力にかろうじて抗った。
 同時に祐二郎が投げた導眠符は、龍蔵へ手傷を負わせた後衛側の妖獣を眠りに落とす。
「眠っていないのは二匹ですか……」
 目の前の敵が眠りについた龍蔵は、油断無く敵を見ながら頭上に刀を構えた。
 力が沸きあがると同時にその身に負っていた浅手が癒える。
「ダメージを受けている敵はなし。司令塔からですね……」
 鞠也が治癒符を投げる横で、綾香は確認するように言った。
「では、いきます!」
 下水の中から隙を伺う黒い巨体へ、綾香の炎の魔弾が打ち込まれる。
 遠距離攻撃を想定していなかったのか、司令塔はその攻撃をまともに受けた。
「チャンス! 痺れて落ちなさい!」
 続く声と共に、なのはが放った雷の魔弾を妖獣はかろうじてかわす。
 奇襲をしかけたはずの自分達が痛い目にあった事を驚くように、司令塔の触覚がざわめいた。

●飛び回る悪夢
 ソレには間違いなく理性や感情といった機能は無い。
 しかし、獲物を狩るという一点に関してだけは優秀な知能を持っていた。
 包囲して攻め立てたはずの二本足の群れと逆襲を受けた味方の状況を妖獣は冷静に観察する。
 初手は完全に能力者達のものだった。
 ふらつきながらも意識を取り戻せたのは、眠りに落とされた三匹のうち一匹に過ぎない。
 つまり、行動できるのは司令塔をのぞくと僅かに半分の二匹。
 だが、ほぼ大勢は決したように見える状況でも、妖獣はいまだ交戦の意志を露にしていた。
「ギギギ……」
 司令塔が軋り音を発すると、後衛側にいた妖獣が下水の中から能力者たちに向く。
「来ます、酸です!」
 綾香が警告を上げると同時に、ばしゃあ、と酸が振り撒かれる。
「きゃあ!」「させません!」
 嫌悪感に悲鳴を上げた紫唖を庇うように、綾香が一歩前に出ていた。
 紫唖が負うはずだった怪我もその身に受けた綾香の防具は一瞬でボロボロになる。
 華奢な彼女にとってはかなりの深手によろめき、綾香は膝をつきかけた。
 そこへ、間髪いれずに鞠也の治癒符が飛ぶ。
 しかし、強酸がダメージを与えていたのは能力者達だけではなかった。
「仲間を……!?」
 驚いたように言う征四郎の行く手を阻むように、酸のダメージで目を覚ました妖獣達がその羽を広げる。
「……チームプレイが出来る虫って脅威って感じですね、それもGですし」
 ため息交じりで冗談めかして言うなのはだが、その目は真剣な光をたたえていた。
 だが、彼女が勢い良く飛び立った黒い影へと打ち込んだ雷の魔弾は、惜しい所でかわされる。
「どうせ回避などは期待できん。殺られる前に殺らせてもらおう」
 膝上まで汚水に浸かった征四郎も、目の前の敵へ勢い良く朱雀之篭手を振るった。
 鮮やかな朱色の軌跡は飛び回る酸噴き妖獣を確かに捉える。だが、敵はまだ生きていた。
「浅かったか……!」
「飛び回るのは一匹で十分です!」
 ひばりの放った導眠符が羽を広げかけたもう一匹を再び眠りの世界へ叩き戻した。
「落ち着いて、まだ大丈夫よ」
 七彩がゆるゆると舞うと、数度の酸攻撃で蓄積していた仲間達の怪我が幾分癒えていく。
「ギギィ」
 その姿を見ていた司令塔が再び軋り音で指示を飛ばした。
 七彩がチームの要だと見て取ったのだろう、眠っていなかったもう一匹が勢い良く飛び掛る。
「危ないっ、ここは引き受けるよ!」
 その前に慌てて割り込んだなのはを、黒い刃は深く切り裂いた。
「く……、無理をするな!」
 司令塔へ突進する隙を狙っていた祐二郎が小さく呻くと、なのはへと治癒符を飛ばす。
 しかし、能力者たちとてやられてばかりではいられない。
「攻撃は集中……、ですね」
 綾香の炎の魔弾が、征四郎に一撃を受けた空中の敵をかすめ、よろめかせた。
「隙はこっちで作ります。栢山さん達は司令塔をお願いしますよ!」
 体勢が崩れた所へ龍蔵の影が伸びる。
 影の腕で羽を切り裂かれた妖獣は勢いのまま壁に激突、四散した。
「まずは一匹です」
 言い放つ龍蔵の視界の向こうで、司令塔がゆっくりと黒い羽を広げて飛び立った。

●黒き悪魔、堕つ
「ゴ○ブリは大人しく小さくかげでコソコソしてなさい!」
 綾香が果敢に振り回す箒をかいくぐり、妖獣が再び七彩を襲おうとする。
 妖獣の吐く強酸のダメージ蓄積を考えれば、彼女の回復が欠ければ勝てると判断したのだろう。
 その見極めは正しかったかもしれない。しかし、連携プレイは能力者の側にこそ一日の長がある。
「早く終わらせてやりますの……!」
 飛び回るアレへの恐怖と、能力者としての強い使命感の狭間で紫唖が叫んだ。
 気合の篭った導眠符はその側面にべたりと張り付く。
「こっちは私が!」
 掛け声をかけながら、ひばりが別の敵へと導眠符がを放った。
 しかし、後衛側の敵はそれを素早く回避して再び強酸を撒き散らす。
「大丈夫? 頑張ってね」
 そこをすぐさま七彩の癒しの舞いがカバーした。まさに一進一退の戦況。
 後衛側が巧みに持ちこたえる間に、前衛が動いた。
 事前に打ち合わせていた通り、最優先で叩くべきは司令塔。
 目の前を塞ぐ敵が落ちた隙に、祐二郎が通路を駆ける。
 前衛側に残っていたもう一匹の妖獣が素早く彼の進路を塞ごうとするが……。
「速い……。が」
 祐二郎に道を譲った征四郎はその動きを読んでいた。両の手にした朱の旋風が黒影を迎え撃つ。
「追えぬほどではない!」
 征四郎の正拳が黒い妖獣の甲殻を正面から砕いた。深手を負った所へ、なのはの雷の魔弾が向かう。
「今度こそ!」
 彼女の魔術を再三かわした素早い身のこなしは既になく、二匹目の妖獣も汚水に沈んだ。
「ギギィ」
 その身を宙に躍らせた司令塔が素早い動きで祐二郎の一撃を避けようとする。
 だが、彼の力の篭った二本のチェーンソードは敵に回避を許さなかった。
「手前らの好き勝手にはさせん!消え失せろ!」
 刃が柔らかい腹部に食い込んだ瞬間、チェーンソードの回転動力炉が唸りをあげる。
 妖獣は内臓をぶち撒けながら弱々しく足掻いた。
 まだ息があるところへ、祐二郎に巧みにタイミングを合わせた龍蔵が闇色の魔手を放つ。
「長居はしたくありません。終わりにしましょう」
 どしゃり、と重い音を立てて司令塔の妖獣は遂に水面へ堕ちた。
 司令塔がいなくなってしまえば、残る二匹は能力者達の敵ではない。
 手も足も出ず一匹づつ料理されるのにさしたる時間は要さなかった。

「これで、当分コレは見なくて済みそうですね」
 消えゆく敵の残骸を見下ろしながら、綾香が言う。
 涙目でこくこく、と頷いた紫唖の同意はむしろ願望に彩られていた。
「あーあー。嫌な物を見ちゃったね……。早く外に出ましょう、新鮮な空気を早く!」
 早足で駆け出した七彩の声に、荒い息を抑え切れぬ祐二郎が続く。
「いつまでもここにいる理由は無い。早く帰ろう。鼻が馬鹿になっちまう」
 外への通路を急ぐ一行の中でも、とりわけ祐二郎の姿は敵の返り血で散々だった。
 チラリと横目でそれを見たなのはが苦笑する。
「イグニッションだから平気だけど、気分的にひとっ風呂浴びたいです」
 仲間達が口々に同意する。
 下水から這い出して吸う外の空気は、今の彼らにとって何より素晴らしく感じられた。


マスター:茶毛 紹介ページ
この作品に投票する(ログインが必要です)
楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:8人
作成日:2007/07/18
得票数:楽しい10  カッコいい4  怖すぎ2 
冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
   あなたが購入した「2、3、4人ピンナップ」あるいは「2、3、4バトルピンナップ」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 マスターより許可を得たピンナップ作品は、このページのトップに展示されます。
   シナリオの参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。