<Halloween>宙の秘密


<オープニング>


「ゴースト退治のついでに、年に一度のハロウィーンに好きな人同士で過ごしてみねぇ?」
 小此木・エドワード(小学生運命予報士・bn0026)が某公園の園内パンフレットを手にしながら声を掛けてきた。
 欧州の街、童話世界をそのまま再現したような建物。
 小さな観覧車や回転木馬、ミラーワールドのささやかなアトラクション施設に、外は至る所に花園と噴水、洒落たイタリアンレストランやイルミネーションの彩るロマンティックな風景。
「……で、園内の片隅に、コオロギのリビングデッドが5匹出現するんだ。秋の音が……と、呑気に云ってられないんで、他の一般人に被害が出る前にサクッと退治してくんねぇかな?」
 退治したその後は、大切な人とゆったりとした時間を過ごしてみてはどうかな?

 折しも、ハロウィーンの様相に彩られた公園には仮装した一般客も多い。
 エドが一冊のパンプキンノートを見せる。
「園内の各所で、宙(ソラ)の欠片を咥えた巨大ジャック・オ・ランタンのオブジェがある。そこでスタンプを集めて、コンプリートすると、記念アイテムが貰えるそうだぜ」
 全部で5カ所だが、周囲の風景を眺めながら石畳を歩いてみれば、自然に全てが集まる筈。
 ちょっと寄り道をしてクレープやハンバーガーを摘んで、噴水横のベンチで休憩もいい。
 ひやりとした秋の風が仮装姿で散歩する人々の頬を、優しく撫でるだろう。
 ラストスポットは、白いお城の建物を背景に白鳥泳ぐ湖の前で。
 湖の周囲は暗いが、それがより一層、水面に映るお城のイルミネーションを美しく見せる。

 煉瓦の街の灯火は、まるで天上から降り落ちた宙の欠片のようだ。
 見上げる宙には星が瞬く。
 大好きな人と大切なひとときに見上げる宙の輝く星は、何万年、何億年前の奇跡の光だろう。
 今この時、この光を君と見上げる為に、自分達は出逢えたのかもしれない。
 君と過ごせる時間を大切に思える喜びを語り合おう。
 
 エドが、そっと能力者の皆に囁いた。
「皆の他にも大切な人と過ごしたい一般人が園内に訪れてる。その人達の為にゴーストは倒してあげてな。皆が退治に割いてくれたほんの少しの時間が、誰かの幸せな時間に繋がるって事」
 そして役目を終えたその後は、皆にも幸せな時間が訪れますように。
 ハロウィーンの夜に……貴方は誰と過ごすのだろう。

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参加者
風見・玲樹(プリンスメロン・b00256)
涼宮・杏樹(誘ウ光焔・b03582)
高瀬・洋恵(テンクチャー・b05079)
黒矢・剛(驚きの白さ・b07495)
森山・樹里(碧風の旋律・b10514)
砂原・時雄(何とかしてくれる人・b17034)
地蔵河原・咲左衛門(夢はでっかくメジャーへだぜっ・b21665)
鈴原・芽衣(明るく元気なひだまり娘・b23385)



<リプレイ>

●宙(ソラ)の囁き
 黄昏は早く宙を迎える。
 淡い紅から紫に変わるグラデーションに地上の人々は、天の高さを知る。色は何処までも果てが無く伸び、地上の星光が徐々に夜を彩る様に心奪われる。
 天上の星、地上の星を結びつける青い夜が訪れる。
 一歩踏み入れば、そこは季節の花と緑が咲き溢れる西洋童話の世界。
 欧州の街並みに、馬車が通りそうな石畳は長く、幻想風景をハロウィンの仮装に身を包んだ恋人達が歩いていた。
 そして、これは一人のバトルモードな少年の呟き。
「ハロウィンと聞くと、賑やかなお祭りをイメージするんだけど、恋人達の祭典でもあるのさ」
 そうだろ?
 そうさっ。
 そして自分も今年は、鈴原・芽衣(明るく元気なひだまり娘・b23385)と一緒に過ごす事を思い浮かべ、地蔵河原・咲左衛門(夢はでっかくメジャーへだぜっ・b21665)は照れた。
 園内を駆ける足は、誰よりも軽く。
「さくっと敵を倒して、デートに専念するぞ! どりゃあ! 何処に居るんだコオロギブラザーズ!」
 秋の夜風は、幸せな彼を速く速く前へ押し続けた。
 やがて彼の通った跡にはコオロギが、ぷちっと踏み潰されて昇天していた。……合掌。
 幸せのカタチ。
 芽衣との待ち合わせ場所へ辿り着いた時には、逸る気持ちが収まらない。
「んじゃー早速行こうぜー!」
 お互いに顔を合わせた後には、即パンプキンノート片手に、はりきって園内を駆けようとする咲左衛門の腕を芽衣は引っ張って止めた。
「今日はゆっくり回ろうよ〜」
「そ、そうだな。戦いは終わったんだし、ゆっくりしようか」
 二人の時間は始まったばかり。
 手を繋ぎ合ってゆこう。ゆっくりゆっくりね。

 ここからは今夜、宙の下に集った人々の幸せな時間の始まりになる。
 Happy Halloween!

 一年で一番好きなイベントを大切な人と過ごせるだけで幸せだね!
「ここの所、玲樹くんと、しっかりお話が出来てなかったから、今日は嬉しくて、凄く楽しみにしていたの」
 風見・玲樹(プリンスメロン・b00256)は、まじゅりんこと森山・樹里(碧風の旋律・b10514)と、お互いにマントを翻す吸血鬼の仮装でノートを片手に微笑む。
 お互いの指に煌めく大切な銀製のペアリングには、最愛の人の名を刻み、思い出と永遠の愛を宿らせている。
 そして玲樹の手には得意のお菓子。樹里は一杯の愛を抱えて。
「ハロウィンのお菓子を持ってきたよ♪ お菓子が欲しい? それともイタズラ?」
 お菓子ならバスゲットごと手作りのパンプキンパイを渡す。
 イタズラを選ぶなら、抱きかかえて何処かへ連れ去ってしまおうか♪
「そうねぇ……玲樹くんにならイタズラされたいかも?」
「判った!」
「きゃあ?! あ、お菓子も食べたいっ……って云うか、私があげないとダメなのかなっ?」
 ……云っている間に、玲樹は樹里を抱きかかえて颯爽と笑いながら、カボチャのオブジェを巡り走り出した。玲樹の首にしがみつき樹里の慌てた顔は、次第に視界を流れるイルミネーションの風景を見る内に、彼の胸元で笑顔に変わっていく。
「玲樹くんは毎日ほんとに楽しそうだよね。それに優しいし。私はいつも甘えてばかりで、ごめんね」
「ん? 何か云った?」
「なーんでもないっ!」
 今日は楽しいハロウィンにしようね。
 そんな甘いミツバチのような囁きが聞こえる時、公園のあちらでも幸せな恋人達が石畳の街道を歩いていた。
 
 寒いから……。
 それは甘さたっぷりの口実。
 指先迄、温かな血が通う手を長く繋ぐのは、相手に触れていたいから。そう思う。
 巨大カボチャのオブジェが、温かな光に浮かび上がり、手を繋いで立ち止まる黒矢・剛(驚きの白さ・b07495)と琉架の二人を迎えた。
「うわーすごいー。剛さん見て見て。これが宙の欠片かな」
 手が離れる。
 周囲を巡って見つけたジャック・オ・ランタンの空いた口の部分にあるダチョウの卵ほどの鉱石は、透明ではなく、夜空より淡く青空より深い、宙の色だった。
 園内各所に置かれたカボチャ達は、この欠片を持って待っている。
 瞳を輝かせる琉架に、剛は「そろそろ行くか?」と声を掛ける。
「あ、次に行かなきゃ」
 慌てて駆け寄る彼女と再び手を繋いで、次なる道を辿る。
 その繰り返し。
 街道を彩る花。
 街灯にオモチャの装飾。
 煉瓦屋敷から覗くハロウィン人形達。
 その瞳に映る全ての物に目を輝かせ「剛さん、見て!」と呼びかける彼女が……。
 ──愛しい。
 琉架の瞳を通して見た童話世界は、どんなキラキラに染まっている事だろう。

●宙の約束
 そして白い天使に手を引かれたうさ耳執事が入っていくミラーハウスを背に。
 まだお互いの関係や心の距離も測れないまま、昼に観戦したサッカー試合会場からここへ千尋を誘った砂原・時雄(何とかしてくれる人・b17034)がいた。

「後半2点返せたのは大きかったけど、相手チーム強かったなあ。タマ離れも早いしルーズボールもよく拾ってたし」
「もう一方のチームは攻められる時間が長かったから、1トップのストライカーも完全に孤立しちゃってたね。守備の課題としては、んー…」
 同じ部に所属する彼等の共通の話。
「激しくプレスしてくる相手に対して、ボールをキープ出来ない弱点が……あ、流れ星」
 会話が、すっと途切れた。
 本当に流れたかは判らない。
 見上げる宙には、地上の星の光が明る過ぎて一等星くらいしか見えないから。それでも、弾む会話を切ったのは、時雄の決意からだった。
「ここから先は……恋人同士。ってのは…どうかな?」
 その言葉は先程の軽い調子はなく、真剣なトーンを含み、二人の間に緊張が走った。
 肩をそっと抱こうとした手を、千尋は押し留め、代わりにサッカーボールを手渡した。
「基本的に遊ぶのとか、サッカーの話とか大好きだけど……それより先に来るなら。これを通しての方が解り易いと思うよ?」
「それって…どういう意…味」
「私に完全に勝ったら……うん、考えてみる」

 私の好きだった人も、私を完全に抜けなかったから……ね。

 千尋の呟きが、時雄の気持ちを奮い立たせた。
「…良いね。そういうのは大好きだ」
 なんか、普通にOKされるよりもすごく燃えた。
 目の色を変え、雰囲気が完全に本気モードに移行していた。
「ここじゃ他の人の邪魔だから、今度の週末にしよっか。体調整えといて。言い訳出来ないように」
 二人の決着はどうなるのだろう。
 先の事は、まだ誰にも判らない。ましてや当の本人達ですらも。
 幸せの勝利は得られるのだろうか。

●宙の想い
 途中、二人の吸血鬼にも出逢ったの。
 鏡の世界は、一つ灯した光が合わせ鏡の向こうで無限に連なっていく。
 本物の天使を貴方は見つけられる?
 鏡の迷路で逃げる白い天使をうさ耳執事は探して、捕まえて、そして二人は遊んだ。

 遊び疲れた白天使の涼宮・杏樹(誘ウ光焔・b03582)とシャロームは、回転木馬で互いに違う馬に乗り合い、微笑み合った。
 楽しい音楽と光の色が二人の瞳に映り合う。
 金と銀の馬は二人を背に乗せ、横並びに走りゆく。
 互いの腕に纏うブレスは、流れる風の吐息にも曇る事ない輝きを放っていた。

 ノートのスタンプを集める途中で見つけた甘い香り漂うクレープ屋さん。
 噴水場の横のベンチで、咲左衛門と芽衣は座っていた。
「ん? 芽衣の頬にクリームがついている」
「っ!?」
 咲左衛門が頬を寄せて来たかと思った瞬間、芽衣は頬に温かい感触を覚え、目を見開く。
 我に返る咲左衛門と目があって、二人で赤面して焦る。
「はは……こ、こういうのもいいよなっ」
 唇で触れられた所が何だか……熱い。

 光と溶け合う噴水の水飛沫に、通りすがりの恋人達は感嘆の吐息を漏らす。
 風が揺れる度に水が囁き、花々が囁き返す。

 風景を眺めながらスタンプを集め、幾つか溜まった所で琉架のノートに押し忘れがある事に剛は気付いた。
「……押す所、ずれていないか?」
 互いのノートを見比べると、琉架が最初の場所で押し忘れている事が判った。
「また戻らないと……ごめんなさい…」
 恐縮して謝る琉架に、剛は実直に云う。
「いや、その分長く居られるから、嬉しい」
「……そっか、よかった。ありがとうです」
 言葉と一緒に繋いでいた手を握り返され、……照れて何も云えない。
 結局、最初のスタンプの場所に戻る迄、お互い照れて黙ったままだった。

 秋風が再び二人を包み見守り続けていた。

●宙の時間
 くるくる回る大きな観覧車は、地上の星の洪水を宙へ汲上げる光の水車のようだ。
 宙の秘密って何なのかしら……。
 観覧車から欠片達を眺めたら、何か見えてくるかしら?
「俄然、興味が湧いてきたわ。ほら、早く早く!」
 儚く炎のように燃える紅の振袖を翻し、高瀬・洋恵(テンクチャー・b05079)が一弥の腕を引っ張り、搭乗口へ連れて行く。
 彼は何の抵抗も示さない。

 一つの空間を共有し、宙に昇っていく間、洋恵と一弥は先程のクレープの話をしていた。
 地上から離れる程に言葉が少なくなる。
 宙に近付けば、近付くほどに、この地上の光よりもっと多くの無数の星がある事に気付かされる。
 果てが無く、広いわ。
 硝子張りの窓に頬杖をついて、宙を、地上を見渡す。
「ね、不思議よね。このだだっ広い世界で、あんたとたった一度の偶然で出逢って、いつの間にか沢山時間を共にして……これって結構、途方もない確率の上よね」
「そうだな…」
「不思議と云えば、何で何かと、あたしの我儘に付き合って一緒に居てくれるの?」
 帯留めに手をやり、呟く。
 こんな大事な物までくれてさ。──やっぱり物好きよ、あんた…。
「お互い様だろ。……上手く云えないが、あんたの声を聞くと安心するんだ。こんな事は今まで……」
 言葉を飲み込んだ一弥に、洋恵は唇だけ動かし音無き声で呟いた。
 ──……。
 無は何も伝えない。
 すっと切れ長の瞳が柔らかく細められた一弥の視線が、眼下に広がる地上の星々へ向いた。
「いい、眺めだな」
「──ん、良い眺め。終わるのがちょっと勿体ないわ」
 やがて天辺を通り過ぎ、近付いて来る。
 地上。
 本当にもう少しだけ、終わらなければ……。

 音無き音。
 声無き声。

 それは、あたしだけの秘密。
 言葉にして手放すよりも、心の宝石のまま持っていたいと思う。

 そして観覧車は廻り続ける。

「二人きりだとドキドキしちゃうな。あ、あのさ、もっとこっちへ寄って……僕のすぐ横に」
 一番天辺に近付いた時、僅かな振動が2人の心音を揺らした。
 暫し世界が永久に停止した気がした。
 それは長い……。
 二人の視線が結び合った時、玲樹がエアライドの吸血鬼少女の頬を引き寄せてキスをする。
 自然に二人のありのままの気持ちで。
「いつもネタな事ばかりやっている僕だけど、本当に愛しているのはまじゅりんだけだよ。これからも一緒に思い出を作っていこうね♪」
 玲樹は樹里の髪を優しく撫で笑顔を見せた。

 観覧車を降りた二人は、次の場所へと歩み始めていた。

●宙の秘密
 光が途切れ、森の闇が二人を迎えた。
 陽気で賑やかな音が途切れ、静寂と水音。葉擦れと風が運ぶ仄かな花の香り。
 森を抜ければ、そこは光に彩られたお伽のお城。

「剛さん、白鳥が夜なのに泳いでますよ!」
 光を反射した湖面を静かに揺らしながら、通り過ぎる優美な姿に琉架が無邪気に振り返り、手を引っ張った方へと歩み寄る。
「白鳥、可愛いです」
 淵に佇み、心奪われる琉架に顔を寄せ、剛はそっと額にキスをした。
「今日はハロウィンなのだから、少しくらい悪戯したって構わないだろう?」
 そう唇を離しながら囁く剛の言葉に、きょとんとした琉架の顔が暗がりでも判る程に赤く染まった。
 手を強く、強く。先程よりもっと強く、握り返された。
 それは少女の気持ちが純粋過ぎる程、真っ直ぐに剛へと返された印なのだろう。
 彼女の心の体温が伝達されて来る。

 それは、熱く。そして温かい。
 Happy Halloween。

「本当に…綺麗……」
「これは…とても幻想的で綺麗だなぁ」
 並んで立って湖面の光景を見つめていると、咲左衛門の身体が冷え込んだのか、ぶるりと震えた。
 芽衣が持っていたバックからオレンジ色のマフラーを取り出し巻く。
「うわぁ……これ、すごく暖かいや」
「失敗して、かなり長くなっちゃったんだけど」
 あまり自信が無さそうに云う芽衣が可愛らしくて、咲左衛門が彼女の首にもマフラーを一緒に掛け、肩を抱き寄せた。
「こうすれば、もっと暖かいよ?」
「……あ、ありがとう」
 お互いに身体が寄り添った事に照れて微笑むと、そのまま時間を忘れて立ち尽くしてしまいそう。

 閉園時間が来る、その時まで。
 Happy Halloween。

 少し暗くてもシャロームの銀髪は何処かの光を受けてキラリと光る。
 彼の微笑が優しくて好きって思う。
 
 唐突だった。
「シャロン」
 と呼ぶ。
「シャロン、シャロン」
 と、繰り返し呼ぶ。
 シャロームは杏樹の緑瞳が目の前に飛び込んだ瞬間、隠しきれない胸の鼓動。一瞬触れた唇に、何が起こったか判らなかった。唇を離した杏樹の指先と彼女の指輪が、自分の頬をなぞる。
「キスは、私の方から先にしたかったの♪」
 その意味を。
 貴方から沢山の物を貰ったの。言葉も贈り物も、嬉しさが込み上げる優しさも全て。
 云わなかったたった一つの言葉を、きちんと伝えたかったから。
 貴方の唇に私の欲しいカケラを見つけたの。
 間違いなく私はもう──シャロンが好き。
「……っ」
 暫く微笑む金髪の少女を天使の翼ごと抱きしめて、次はシャロームの方からそっと口づけた。
 付き合い始めてから、いろんな箇所で判るいろんなシャロン、見つける度に大好きになる。
 これからも見つけていきたい。貴方の……新しい色々な貴方を。

 恋人達の耳元に宙の囁く声が聞こえる。
 Happy Halloween。

「今日は楽しいハロウィンをどうもありがとう」
 樹里が玲樹を後ろから、そっと抱きしめる。

 ここは幻のお城みたいね。夜が終わり、朝が来たら消えそうな。
 今こうしている時間に似ている気がする。
 Happy Halloween。

 一年に一度しかない日。二つと同じ物はない時間。だからこそ、かけがえのない眩しい一夜。
 それを一緒に過ごしてくれた人に想う事は、
 夢の終わりに、笑顔と共に贈りたい言葉は、
「今日はありがとう。最高だったわ! また来年も来ましょうよ」
「一年先のミッションか」
 一弥は洋恵に向き直り微かに微笑み、一言「了解だ」と告げた。
「……ありがとう」

 今日が終われども、明日も逢える喜び。
 Happy Halloween。

 サッカーボールを抱えた二人が駆け抜けて行った。
 共に約束をして。

 宙だけが識っている。
 地上の恋人達が出逢う、その奇跡を。
 宙の欠片を掌にそっと乗せて、青い夜に映して見れば、宙が語りかけてくれるかもしれない。

 ──君に、貴方に、出逢えた本当の意味を。
 宙だけが識っている秘密。


マスター:ココロ 紹介ページ
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楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:8人
作成日:2007/11/11
得票数:ロマンティック25 
冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
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