<リプレイ>
●キャンドルが照らす世界 揺れるキャンドルの光。 赤レンガの情緒ある建物を緩く照らし、キャンドルの灯りが揺れると、赤レンガの建物も揺れた。
いつかふたたび、大切な人と巡り合えますように……。にと、願いは心の中で祈りになり、龍麻はキャンドルをひとつ並べる。 「メッセージはもちろん「直矢さんダイスキ」にしますから、直矢さんも「かれんたんだいすき」って書くといいとおもいますの!」 歌戀に言いくるめられて、最終的に直矢は歌戀に言われたメッセージをキャンドルの書き込む。その後は二人並んで、揺れるキャンドルの灯りを眺めた。 「隙ありのバレンタインキスですわ♪」 油断している直矢の隙を見つけての、歌戀からの贈り物は頬へのキス。 キャンドルがよく見えるベンチには、沙羅と楼心。 年末も一緒に見たキャンドルの灯りだけれども、また違った雰囲気に酔いしれる。 「クリスマスの時もそうだったけど、幻想的で凄く綺麗ね。見ていて飽きないわね〜」 「ホント綺麗……キャンドルって寒い中で見てこそって感じがしますよね。心まで温かくなってきます」 楼心の肩に頭を預ける沙羅。以前ならこんな事もドキドキしていたのに、今では自然で当たり前。それはとても不思議なことでとても幸せ。そうして思い出すのは夏の暑い夜の花火大会の事。 楼心がそっと沙羅の肩を抱いた。
「できるのならば…いつでも、いつまでも」 「望んでくれるなら、いつまでも、傍に」 囁き合っているようなキャンドルがふたつ並ぶ。 それは棘とひかるのキャンドル。 「甘いお菓子も、綺麗な灯りも…幻想的な空間も…ひかるが、いるから、きっと、いつもより幸せで、トクベツ、だな…ありがとう…いつも、ありがとう…」 「わたしの方こそ、一杯一杯、ありがとう。一緒の時間は、何時も、とても安心できて、幸せなのよ」 自分たちのキャンドルの前で手を握り合う。ぎゅぅっと握り締める相手の手、互いの笑顔は今にも泣き出してしまいそう。相手の想いがイタイほど伝わってくるから、またぎゅっと手を握る。ただそれだけでこの嬉しい想いを伝え、想いが伝わってくる。 二人で久しぶりに出かける、紗夜と龍巳。 最近忙しいけど、今日ぐらいはゆっくりしたいと想いながら、キャンドルにメッセージを書き込む龍巳。 「何をお書きになったのですか?」 「それは内緒だ」 メッセージが気になって尋ねる紗夜に龍巳がメッセージを隠すようにキャンドルを飾ってしまう。それに紗夜はほんの少しすねた様なそぶりを見せる。 「……きっと紗夜と同じ事を書いてるよ」 拗ねた紗夜は、龍巳の言葉を聞くと微笑み返して許してしまう。
黒のワンピースにケイティアウールコートを合わせてきた氷魚。その横にはケイン。去年までのバレンタインと今年のバレンタインを全く別のものにしてくれるのが彼の存在。 「帰りにうちへ寄って下さい。今年のバレンタインチョコはホットチョコにしましたので」 ケインはキャンドルの灯りを眺めながらも、氷魚の笑顔を心ゆくまで眺めていると、氷魚が自分の方に振り返り、誘う言葉に微笑み返しながら頷いた。 「それにしても人が一杯ね。油断してはぐれちゃったら笑えないけど…確かに人々を惹き付ける位、キャンドルの灯りって綺麗…そう思わない?」 しっかりとはぐれないようにと握ってくれている終凪の方を振り返った雪那の言葉が詰まる。あまりにも終凪の顔が近かったから。思わず顔を赤くする二人。何か言い訳をしようと思うものの、可愛い雪那の顔が近くにありうまくいかない。雪那は手を繋いでいると端からはカップルに間違えられているかもしれないと思う。色んな気持ちはあったりするけど、悪い気はしないから今位は手を繋いでおこうと思った。 ふっと視線を上げた雪那が見た方向には手を繋いで歩く華凜と紅羽がいた。 「華凛さん」 すぐそこに居る彼女の名前を呼ばずにいられなかった。 揺れるキャンドルの灯りを眺める華凛の表情。出来ることなら彼女の心を照らす灯火になれたらと思う。 「せっかく来たんだしもう少し会場を見て廻ろう? あ、そうだ、プレゼント」 明るい声色のまま、紅羽は華凜へと赤が鮮やかなプリザードフラワーアレンジを差しだす。 辺りを見渡せばいつの間にかキャンドルの灯りの灯りが溢れかえって、どこだかわからないほど。もしかしたら彼なら、自分の中の止まってしまった時間を動かし、自分を連れ出してくれるのだろうか。 沢山のキャンドルの灯りが集まり、辺り一体は幻想的な風景。 二人の姿もキャンドルの光に揺れていた。
●赤レンガの中からのキャンドル 静かに揺れるキャンドルの灯り。 静かに流れゆく時間。 その全てがほんの少しだけ日常とかけ離れていて、この素敵な時間に素直に感謝する神殊。 「綺麗だな…今度はあの人も誘ってみるかな…?」 一つだけでは小さなキャンドルの灯りも、沢山集まればそれだけで引き込まれそうに思う。幻想的な光に宗がぽつりと呟いた。 論子が着た淡いドレスの裾が優雅に翻った。「この先も健やかである様に」とメッセージを書いたキャンドルを一つ並べる。バレンタインは特別なにもなかったけれども、のんびりと周りを見渡すと心の中が暖かくなるのを感じていた。
赤レンガの建物は以前は倉庫として使われていたが、その役目を終え今はショッピングゾーンとして若者達に人気の場所となっている。 「この時期にしか手に入らないものもあるのが面白いです。他人にさしあげるのもいいのですが、自分で食べるのもオツなのですよね」 勾音の独り言は誰かが聞いていれば少し虚しく響くものかもしれないが、本人はそんな事など気にするそぶりもなく、宝探しの様に楽しげに買い物を続けていく。もうその手には結社仲間のものと自分用でいっぱいだった。 「そうだ!カメラ持ってきたんだった! これは写真におさめないとっ」 綺麗なキャンドルが見える席を確保した紫は持ってきたカメラを構える。のんびりとアッサムのミルクティーで過ごす時間。出来れば来年は誰かと来たいなと思っていた。 虹湖と小太郎は外が寒いからと、手を繋いでカフェへと赴く。 もう既にキャンドルがよく見える席はいっぱいで、良くキャンドルは見えなかったけれど、とても感じの良いカフェ。 「コタ、ケーキ2人で一種類ずつ頼んで、シェアする?」 「シェア? 良いけども?」 メニューと真剣ににらめっこする虹湖。どれもこれも魅惑的で決められない。そんな彼女の様子を小太郎が「好きなもん頼めばいーじゃん」と、笑いながら虹湖に顔を近づける。 「やっぱキャンドルの見える席は人気だよなー。また、来年も来れたら来ようぜ? 今度はちゃんと『恋人同士』として、さ… 」 楽しげに告げる小太郎の最後のぼそっと呟いた言葉に虹湖の動きが急に止まり、しどろもどろに相づちを打ちながら小太郎を見る。嬉しくないわけじゃないが、ぼっそ呟かれるのは心臓に悪い。 窓の外ではキャンドルの灯りが変わらず揺れていた。
まだ灯りが足りない場所を探して、ブラッグァルドの「智恵理を一生幸せにする」とメッセージを書いたキャンドルと、智恵理の「キャンドルの灯のように、優しく熱く、いつまでも…」と書いたメッセージキャンドルを並べて飾る。 「何故か分からないのですけど…ただ、ブラッグァさんの事、感じていたくて…」 「俺もこうやってずっと近くで智恵理を感じていたいな…」 自然と寄り添う二人の影も緩く揺れるキャンドルの灯りに揺れる。 すぐ近くにいる相手の存在、伝わる感触その全てが温かく幸せだと思える。二人は顔を見合わし笑い合うと、手を取り合って広場をぐるりと見に行く。 離れることがないようにと、ひとつのキャンドルに二人分のメッセージを書く。『兇が幸せと共にありますように』と、メッセージを先に書いた瑞鳳が、兇にキ渡すと兇は『姐さんも幸せと共にありますように』と書いた。それを見た瑞鳳は顔を真っ赤にさせる。 「…姐さんさ、俺のことばっかじゃなくてたまには自分のことも言っていいんだぜ?」 「それでも、お前が幸せでいることが一番大切なことだから。いつも幸せでいて欲しいと俺は願うよ」 兇が持っているキャンドルケースに柔らかい口づけをひとつ落とす瑞鳳に、彼女が笑ってくれれば自分も嬉しいと告げる兇は「互い恥ずかしいこと言ってんなー」と笑う。 去年の今頃はこうして二人で出かけることなんて考えられなかった。 揺らめくキャンドルの灯りを見ていると色んな事を思い出す。 朝朔からキャンドルを受け取るとまだ比較的空いている場所に飾るヴァリィ。 そんな彼の時折見せてくれる笑顔が好き。 優しい所も好き……全部大好き。 「ねえ、キャンドルに何て書いたの?…私はね…」 この先もずっと、あなたと居られますように。 メッセージの内容を朝朔が背伸びして、ヴァリィの耳元で囁く。 「朝朔、俺にとって唯一の女になってほしい」 彼女の言葉に誘われて、今まで言い忘れていた言葉をはっきりと告げる。 「お前との時間をこの時計に刻み込もう」と書かれたキャンドル灯りに二人の姿が溶けていく。
●つのる想いとあふれ出す想い 「雪姫さん、俺と付き合ってくれて有難う。大好きです。これからも貴方に変わらぬ愛を…」 揺らめく光の前で、互いの気持ちを確認するかの様に星夜と雪姫は口づけを交わす。 「形式ばるのもなんですが、一所懸命作ってみました。食べて頂けますか?」 「ここで食べて良い?」 口づけの余韻なのか、幻想的な雰囲気にか頬をほんのりと朱に染めた雪姫が、用意していたチョコを差し出す。星夜からの嬉しい申し出に大きく頷く。来年の約束をしながら、一緒にチョコを食べる。それはとても特別な味がした。 「まあ、チョコは差し上げませんでしたし、これでも巻いて温かくしておいて下さいね」 日没からのイベントは冷え込むだろうと、やっぱり薄着だった羅偉に瞳亜が包みを差し出した。 「お、マフラーか♪ ありがとな〜」 「うん、やっぱりその色がよく似合いますわ」 包みを開ければ、淡いライトグリーンのカシミアのマフラーが出てきて、羅偉は早速首に巻いてみる。さぁいこうと、手を取り合う二人。 マフラーには瞳亜が羅偉のイニシャルを入れていた。 羅偉はそのイニシャルにまだ気がつかず、瞳亜は彼が早くイニシャルに気がついてくれるのを楽しみにしていた。
互いのキャンドルケースを交換し合う晶と湊。 ゆっくりと柔らかい光が洪水の広場を見渡す。 揺れる淡い光はどうしてだかとても温かく、隣にいる晶の横顔も普段と違った印象。そうしてとても綺麗だと思う湊は、そのまま少し身を屈め不意打ちで彼女の唇を奪う。 「ほあああ。あぅー……えい! お返しなんだよぅ!」 顔を真っ赤にした晶は近くなった湊の頬に、お返しとばかりに返すキス。 その後は二人とも、少し照れたて頬を赤くしながらもしっかりと手を繋ぎ、揺れるキャンドルを眺めた。 ピンクのキャンドルに灯りを灯す。広場の外れはそれほど人は多くはなかった。 「恋人に、なってほしいのです……わたしで良かったらこんなわたしでいいのなら…ずっと傍に、居たいのです…」 キャンドルを並べた後、立ち上がったティーナが、ハイフリートに告げる言葉は切なげで儚い。揺れる炎と重ねる自分の想い。今日こそはしっかりと彼へと伝えたいから、帰ってくる言葉が怖い。 「かまわんよ。俺でいいならな」 考えた上でならと、ハイフリートが彼女の頭を撫でる。安心したティーナは何だかお腹が空いてくるから、溢れる光の中を歩きながら二人は空腹を満たしに行く。
『I VOW ETERNAL LOVE TO YOU』と書かれたキャンドルが緩く光る前に、一弥と洋恵がいた。 「洋恵さんはキャンドル飾ったりしないのか?」 「一弥は何かメッセージ書く?」 一弥が洋恵に尋ねる。逆に自分に尋ねられると、いいと首を横に振りながら彼女がメッセージを書いていくのを見る。 『Ich liebe dich』 それはドイツ語で書かれたメッセージ。 「やーよ、わざわざ説明するなんて。自分で気づいて……ね」 「気付かなきゃならない、のか。受けて立とう……後でな」 一弥が意味を尋ねると、洋恵は自分で気がついてねと告げる。 彼女は彼が本当に気がついてくれるのかドキドキし、彼は楽しみは後に取っておくものと楽しげだった。 学生同士として過ごすイベントはもうあとどれくらいだろう。もしかするとこれが最後になってしまうのかもしれない。 揺れるキャンドルの灯りにそっと隣の桃花鳥の方を見れば、この日の為にがんばった手編みのマフラーが彼の首周りを暖めている事がまた嬉しい。 ねーねーとミコが、にかがむ様にお強請りすると彼の耳もとで囁く。 「いつも有難う。だいすきです」 その言葉に微笑む桃花鳥が今度は、ミコにバレンタインプレゼントはキスでいいかと尋ね返した。 バレンタインに蛍に誘われて、それだけでとても嬉しい緑。 折角の幻想的な風景に、静かにしないと想いながらも、やっぱり嬉しくて自然とはしゃいでしまう。メッセージは書かなくても一緒にキャンドルを飾れることが嬉しい。 「チョコのお礼」 キャンドルを置いた後、蛍が緑の掌に何か小さなものをプレゼント。そっと掌を見ると綺麗な小粒のキャンデーたち。ぎゅと握ると嬉しそうな笑みを蛍に向ける。 幻想的な風景に、蛍の優しさ。その全てに感謝を捧げる。
「アタシ、龍一に惚れてます。惚れ込んでます。もっと足手纏いにならないように、背中護れる様に頑張るから…一緒に、隣歩かせて」 「すげぇ嬉しい。あんがとな」 「──それでもアタシ、龍一の事好きになって良かった」 何となく予想していた。今日はバレンタイン。アリエノールが龍一への想いを告げながら、小箱に詰めた手作りチョコとイヤーカフを渡す。嬉しそうにプレゼントを受け取り、サングラスを外す龍一は笑っていた。アリエノールの頭をくしゃくしゃにかき回す。彼女がほしがっている言葉を続けることはできないけど。彼女もまた彼を困らしている事も分っていた。温かい手に泣きそうになるのは、叶わない恋に嘆くのではなく、彼に恋して幸せ者だと思ったから。 今日はリュクサーリヒトの誕生日、好きな様にすればよいと祝ってくれる友環が、初めて自分の誕生日を祝ってくれる人。それがまたとても嬉しい。 「ひとつ、お願いがあります……私に、貴方だけが呼ぶ新しい「名前」を下さいますか? この景色を生涯忘れる事のないように」 「新しい名前…? それは……宿題だな。だが慌てる事もあるまい? これから先、幾らでも時間は重ねていけるのだから」 リュクサーリヒトからのお願いに、笑って答える友環。まだこれから二人で過ごす時間は沢山あるのだから。 だから今日は、手を繋いでゆっくりと光の川を歩いていこう。
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参加者:49人
作成日:2008/02/25
得票数:楽しい2
ハートフル3
ロマンティック11
せつない3
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冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
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