<運動会2008>今年もやって来た! 運動おんちーずの集い


<オープニング>


 10月13日。
 銀誓館学園の一大イベントである、運動会の日。

 同じ組の皆で一丸となり、一つの目標に向かって頑張る者。
 普段は勉強が苦手でも、競技で脚光を浴びるチャンスを窺う者。
 単純に身体を動かすのが大好きな者。
 そんな者達にとっては、まさに待ちに待った日と言えるだろう。

 だが、そうではない者にとっては、どうなのであろうか?
 例えば、集団行動に馴染めない者。
 例えば、順位を付けられるのが苦手な者。
 例えば、単純に運動音痴な者。
 彼等に、運動会を楽しむ資格は無いのだろうか?

「運動会の期間中だからこそ、運動が苦手な者達だけの集まりがあってもいい筈だ」
 そう考えた一人の少女は、昨年、そのような境遇の生徒達を集め、『運動おんちーずの集い』という名のささやかな会を開いた。
 そして、今年も――。
 
●俗・運動会として軸がぶれている
「今年も、この季節がやって来たか……」
 体操服姿の門倉・志津奈(高校生運命予報士・bn0038)は、競技を行う生徒達と、それに惜しみない歓声を送る生徒達を、少し離れた場所から遠巻きに眺めていた。
「どうした? あまり楽しそうじゃないが。運動会は嫌いか?」
 心配そうに声を掛けた一人の生徒に、志津奈は苦笑して応える。
「あ、いや、運動会そのものは決して嫌いではない。皆が組同士で結束し、競い合う姿はとても素晴らしいと思うしな。だが、やはり、運動が苦手な私としては、どうも馴染む事が出来ぬ。かと言って、皆の盛り上がりに、水を差したくもないしな……」
 と言って一拍置いた後、突然、キッと険しい表情になる志津奈。危険なゴースト依頼を運命予報する時の表情にも似ているが、今回は、より鬼気迫る雰囲気が漂う。
「どうして、どうして学校生活とは、かくも運動の出来ぬ者、集団行動が苦手な者に冷たいのだろうか。球技大会のチーム分けではハズレ扱いされ、体力測定では晒し者にされ、そして運動会の徒競走では最下位かその次で、皆から無視されるか、哀れみの目で見られ……!」
 語っているうちに感情が昂ぶって来たのか、次第にその語気も強くなり、身振り手振りも加わる。
「私なんて、幼稚園から高校二年の今の今まで、ゴールテープなど切った事が無いぞ!? こんな私だって、一度は一番の旗を持ちたかった、『一等』とか書かれたシールを体操服に貼られたかった、賞品の鉛筆が欲しかった、そして皆から歓声を浴びたかった、のに……! ガッカリした! 『学園の皆が楽しみにしていた』と言われながら、その実選ばれた者しか楽しめない運動会にガッカリした!」
 そう叫んで、ガンガンと壁に頭を打ち付ける志津奈。そこに居たのは、クールな運命予報士でも、定期テスト上位の理知的な少女でも無い。ただの変な女子高生である。
「はぁ……、今年もやってしまった。やはり、今年も『アレ』をやらねばならぬか……」
「『アレ』と言うと?」
 首を傾げる生徒に、志津奈は腕を組んで説明を始める。
「うむ、昨年、私と同じく運動が苦手な者達を集めて、会食を交えて語り合い、100m走を行った会を企画してな。折角だから、今年もまた執り行おうかと思うのだ。その名も『運動おんちーずの集い』だ。参加条件は『運動会や体育の授業が苦手である』という、この一点のみ。学年や性別は一切問わぬ。時間は昼休み、場所は体育館裏だ。会食を交えつつ互いに体育や運動会などの思い出を語り合い、共に共感し合い、励まし合うのを目的としている。その際、お茶やジュースで、運動おんちーずとしての杯を交わしたい」
 次第に、運命予報士としてのいつもの感覚を取り戻してきたのか、志津奈は落ち着いた語り口で話し続ける。
「で、その後に、運動音痴の者だけの非公式競技を行おうかと思うぞ。種目は80mのパン食い競走だ。器具は体育倉庫から拝借すれば準備出来るだろう。パンについては、私が今からコンビニに行って来るので、心配は要らぬ。昨年の100m走では、皆で並んでゴールしたのだが、今回は一応、そうした行為は禁止で、ちゃんと順位を付けようかと思うぞ。他の者に一位を譲るというのも、当然駄目だ。だが、殺伐としないよう、一位の賞品や最下位のペナルティは無しとする。純粋に、のびのびと競技を楽しんで欲しい」
 我こそはと思う者は臆せず来てくれと言って、志津奈は締めくくった。
 
 10月13日、運動の祭典。
 運動が得意な者にとっては、この上無く楽しい日。
 果たして、本来蚊帳の外であった者達でも、楽しめる日となれるのであろうか。
 ……なれるよね?

マスターからのコメントを見る

参加者
敷島・寿能(番犬・b00604)
霧生・颯(マンドラゴラは植物です・b01352)
関・銀麗(シルフィード・b08780)
永谷・樹(高校生白燐蟲使い・b09748)
愛染・風華(シグナル・b24512)
佐和田・鏡介(残響・b34754)
高峰・有理(薄紅の花嫁・b42967)
奇亜求・智明(跳梁跋扈の弟・b46037)
草壁・那由他(闇と光の魔弾術士・b46072)
風菜・詩火(高校生水練忍者・b47442)



<リプレイ>

●運動会と体育の思い出は重いで
 涼しげな秋の風が吹き抜ける、昼の銀誓館学園体育館裏。運動場の方角からは、人々の賑やかな歓声が聞こえる。
 広げられたブルーシートの上には、重箱に詰められた豪華なお弁当が置かれていた。
 その周りを囲むように車座になっているのは、10人の能力者と、1人の運命予報士。各々の手に持たれているは、お茶やジュースが注がれた紙コップ。
「皆、今回は集まってくれて本当に感謝する。学年は違えど、今日は同じ『運動おんちーず』として、楽しく語り合い、そして真剣に戦おうではないか。では、乾杯!」
「かんぱ〜い!!」
 志津奈の音頭で、他の10人は紙コップの杯を合わせる。
 こうして、運動音痴である志津奈の呼びかけによる、二回目の『運動おんちーずの会』が幕を開けた。
 昼休みの為、皆お腹が空いていた事もあってか、和やかなムードで会食が進む。
「では皆、そろそろ順番に、簡単な自己紹介と、運動会や体育の時間の思い出があれば、そちらも語ってくれ」
 まず、志津奈の左隣に座っていた霧生・颯(マンドラゴラは植物です・b01352)は「はいっ!」と元気良く声を上げ、立ち上がる。
「去年も参加したんですけど、今年も、門倉さんに会いたくて来ました♪ お弁当も、朝から頑張って作ったんですよ。今日は皆さん、遠慮せず食べて下さいね♪」
「颯は、今年も有難うだ。本当に助かるぞ」
「えへへ、有難うございます♪」
 頭を撫でられ、颯は嬉しそうに志津奈に抱きつく。
「お弁当、どれも美味しいよ♪ 霧生くんは良い嫁……じゃなかった婿さんになれるよ、私が保証する!」
「お婿……」
 永谷・樹(高校生白燐蟲使い・b09748)の何気ない一言に、颯は耳まで真っ赤になった。
「志津奈先輩も、思いきった企画をしますよね……。のこのこ来てしまう私も私なのですけど」
 草壁・那由他(闇と光の魔弾術士・b46072)は、そう言って溜め息を付く。
「この前の前期期末テストもね……保健体育の順位、5662人中5655位のどこが悪いと言うの……。後ろにまだ7人も居るじゃない……。ぶつぶつ……」
 話しているうちに気が落ち込んで来たのか、次第に膝を抱え込んで伏し目がちになり、負のオーラを漂わせる那由他。
「今治市解放戦の時だって、50人前後が入り混じって戦う中で、私が行動順一番後とか、最後から二番目三番目とか。私、どんだけ鈍臭いのだと……ううっ」
「那由他、気を落とすな。私も期末の保健体育は、6427人中6372位だったぞ。それに、予報士は戦闘に参加すら出来んし」
 志津奈は、那由他の背中をぽんぽんと優しく叩いて慰めた。
「俺もぶっちゃけ、運動会じゃリレーでビリ以外取った事ない位の運動音痴だからなー……」
 佐和田・鏡介(残響・b34754)は顎に手を当て遠い目をしつつ、運動音痴である自らの悲話を語る。
「いっつもいっつも『お前のせいでチームがドベに』だとか『何やってんだよお前』とか……。いかん、目から汗が」
 そこまで言った所で上を向き、しばしばと瞬きする。
「うむうむ。判る、判るぞその気持ち」
「ああ、そんな言葉を掛けられんもの初めてだ。俺と同じ境遇の人との傷の舐……じゃなくて交流とか、今まで無かったんだよなー。だから、この話を聞いた時はすごく嬉しかった!」
 今日はいい思い出を作るぞー! と言って、鏡介はぎゅっと両拳を握りしめた。
「ビリで思い出した。小学生の時の運動会だけど、コース途中の台に紙があって、紙に書かれてる人と組んでゴールする競技があったの」
 と、ふと樹が口を開く。
「確か今日、メイもそんな感じの競技に参加していたな」
「私が引いた紙は所謂『当たり』だったんだけど、足が合わずに私が引き摺られてさー、結局はビリで、周囲は大笑い。ちょっと気まずかったねー」
 笑い話として話せる程過去の事だからか、それとも彼女自身の性格によるものか、あっけらかんとした口調で話す樹。
「そういえばさ、体育の球技とかで、チーム毎に一人、得点したら二倍点が入る人っていなかった?」
「あー、あったあった」
「それ、俺の定位置だったぜ……」
 縮こまるように正座し、所在投げにキョロキョロと周りを窺いつつ発した高峰・有理(薄紅の花嫁・b42967)の言葉に、樹と鏡介は頷く。
「私みたいに運動できない人でもなんとか出番を……っていうのは確かにありがたいんだけど、なんだかなぁって思うんだよね」
「特別扱いって、逆に辛いのだよな……」
 志津奈も、身に覚えがあるかのように、しみじみと呟く。
「でも、私みたいな人でも楽しめるようにってボール回してくれる人がいたけど、それはちょっと嬉しかったなぁ」
「そうそう。ギスギスせずに、もう少しゆったりと楽しめると良いんだけどね」
 颯と同じく二年連続参加の関・銀麗(シルフィード・b08780)は、そう言ってにっこりと微笑んだ。均整の取れた肢体を黒の聖衣に包み、膝を崩してゆったりと座る姿は、卒業生らしい、大人びた雰囲気を漂わせる。
「運動なんざ出来なくても生きていけんだよ。人より速く走らねェと呼吸出来ねェ訳でも、人より速く泳げねェと飯食えねェ訳でもねェしな」
 胡坐を掻き、背中を丸めた愛染・風華(シグナル・b24512)はぶっきらぼうに言葉を吐く。
「ま、俺ァ運動が苦手っつーか、動くのが面倒臭ェだけなんだけどな」
 きっぱりと断言するその姿は、いっそ清々しい。
「そういや、この後何かやるんだろ? フツーよ、会食の前に走った方が良くねェか? 喰った後だと腹キツいと思うんだが」
「それも一理あるが、やはり、皆でこうして会話し、打ち解けた後の方が楽しめると思ってな」
 志津奈はそう言って口元を拭いた後、立ち上がって皆に告げる。
「よし、それでは食事が済んだ者から、この後のパン食い競走の準備を始めるぞ」

●運動音痴だらけのガチンコ競走
「ん〜っ、いたたた。そ、そんなに強くするな……」
「ふふ、志津奈、身体、ちょっと硬いんじゃない?」
 前屈する志津奈の背中を押す銀麗。周りには、他の走者達も、準備運動をしていた。
 会食後のお楽しみとして企画した、パン食い競走。樹や敷島・寿能(番犬・b00604)の勧めもあって、発起人の志津奈も、ランナーとして参加する事にしたのだ。
 全長80mのコース。60m地点には、幾つものパンが吊り下げられている。走路上は、既に銀麗らが丁寧に小石などを取り除いた為、コンディションは良好だ。
 ゴール地点でゴールテープを持つのは、奇亜求・智明(跳梁跋扈の弟・b46037)と風菜・詩火(高校生水練忍者・b47442)のカップル。
「このような集まりも面白いですね」
 智明は運動会でありながら、いつもの様にすっぽりとマスクとフードと被っている為、その表情を伺い知る事は出来ない。だが、その声色は穏やかだ。
「ええ。でも、知らない人ばかりだったらどうしようかと思っていましたから、智明さんが居てくれて良かったです」
 詩火の言葉に、智明は「え……?」と言って、恋人の方を向いた。相変わらずその表情は伺い知れないが、それを見た詩火は、口元に僅かな微笑を浮かべる。
 スタートラインの前に並ぶ、志津奈、樹、鏡介、有理、那由他、銀麗、寿能の7人。
「志津奈先輩、みんな、よろしくね」
「ああ、手加減はせぬぞ」
「全力で行くよー! 手加減出来るほど、実力も無いしね」
 那由他の言葉に力強く応える、志津奈と樹。
 銀麗と寿能の二人は、卒業生であり、また運動が得意という事もあって、ハンディキャップを追う事になった。
「これでなら、対等に渡り合えるだろうからな……」
「何だか、修行時代を思い出すわね。でも、やるからには、真剣勝負で行かないと、ね」
 幾つも身体に結び付けたり、背負ったりしているのは、颯が用意した、マンドラゴラのぬいぐるみ。見た目に反して、ずっしりとした重量が伝わる。
 スターター係の風華は、猫背でやる気無さそうな表情のまま耳を塞ぎ、ピストルを構えてスタンバイする。
「あー、位置について。用意……」
 パン!
 という音と共に、走者達は一斉に走り出した。
 最初から全力疾走する者、慌てず自分のペースで走る者と様々だったが、中盤まで大した差は生まれない。勝負は終盤、パンをいかに速く咥えられるかに委ねられた。
「この走りなら、此処で跳べば……とーっ!」
 勢い良く前に跳び、大きく口を開けてアンパンを狙う樹だったが、あと一歩届かず、その顎は空を斬る。体育のみならず、数学も苦手だった事を忘れていた少女の、まさかの計算ミス。「まさか」でもないが。
 その隙にトップに躍り出ようとする那由他。だが、目の前のパンを意識した瞬間、足元がおぼつかなくなり、
「いたっ!」
「なっ!?」
 と、前のめりにつんのめってしまう。思わず、近くに居た志津奈の体操服を掴み、二人はもつれ合うように転んでしまった。
「うう、な、何をする……」
「き、きっと1m後ろに、バナナの皮があったんだわ」
 よろよろと起き上がる志津奈を尻目に、すっくと立ち上がった那由他は、後ろを振り返る事無く前を進む。
「……変なパンとか無いだろうな……」
 ぶらぶらと揺れるパンを細目で凝視する鏡介。とりあえず、目の前のチョコクリームパンを咥える。
 こうした混戦の結果、ゴールテープを切ったのは、クリームパンを咥えた有理だった。その後を鏡介が続き、その後を樹、志津奈、那由他と続く。銀麗と寿能は、惜しくもハンデを取り返す事は出来なかった。
「はい、有理さん、一着。こちらが景品です、おめでとう」
 智明は、『一着』と書かれた金色のシールを有理の体操服に貼り、賞品の鉛筆を渡す。
「はぁ、はぁ、ありがとうございます」
 有理は、パンを口から外し、息を整えた後、胸に手を当て、
「順位のシール、貼って貰ったの、生まれて初めてかも。上位の人がちょっと羨ましかったんだよね、毎年毎年……」
 と言って、頬を染め、ほぅ、と溜め息を漏らす。
「努力賞です。お受け取り下さい」
 と、智明は下位の走者達にも、同様の鉛筆を渡した。
「有理はおめでとう。でも、皆もよく頑張った!」
 鏡介は、『二着』と書かれた銀色シールが貼られた胸を張り、皆を労う。
「負けちゃったけど、楽しかったよ。今日は皆、ありがとう!」
 那由他は、晴れ晴れとした表情で、全員とハイタッチする。そして、
「……ちょっとは強くなれたかな」
 と呟き、渡された努力賞の鉛筆を、大切そうに両手で握りしめる。
「いやー、セイシュンっすねェ」
 そこへ、風華がひょこひょこと歩いて来て、走者達にスポーツドリンクを手渡した。
「お疲れ様でした♪」
 颯も、汗拭きのタオルを一人に渡す。
「……ふぅ、門倉。どうやら今回は俺の負けのようだな、天晴れだ」
「何、ハンデのお陰だ。それに、今回は能力者であるお前達と真剣に戦える機会を貰えて、予報士としては実に楽しかったぞ」
 寿能の言葉に、志津奈ははにかむような微笑を浮かべた。

 いつもは、前を走る者達の背中を追いかける事しか出来ず、上位入賞など夢のまた夢だった運動おんちーず達による真剣勝負。
 短いレースの中で、彼等の間にある種の温かな共感が生まれ、順位云々を超えて、互いの健闘を讃え合うのであった。

●来年に続く……?
「皆、今後、何か辛い事があった時も、今日の出来事を思い出し、力強く生きて行こう! お前達は、もう独りじゃない。離れ離れになっても、私達、運動おんちーずの心は一つだ!」
 最後は、そうした志津奈のスピーチの後、運動おんちーずの集いは、散会となった。
 ふと、詩火は智明に声を掛ける。
「あの、智明さん。これ……お昼ご飯の時に渡し損ねちゃったんですけど」
「はい?」
 ごそごそとバッグから取り出したのは、魔法瓶。
「これ、自作のトマトジュースです。お口に合えばいいんですが」
「これはこれは、ありがとうございます。詩火さんの作ったものが、口に合わない筈ありませんよ」
 そんなホンワカ点描の背景が似合いそうな会話をしつつ、カップルは体育館裏を後にした。
 他の者達が去った後もせっせと片付けをする銀麗に、ブルーシートに座ったままの志津奈は感謝の言葉を述べる。
「銀麗、今年も色々とやってくれて、すまないな」
「別にいいよ。卒業生としては、皆が楽しんでくれれば、それで嬉しいからね」
 去年同様、縁の下の力持ちである彼女の頑張りが、会の成功に一役買ったのは間違い無いだろう。
「また、来年もやろうね」
「そうだな、出来れば良いな。さて、来年は何をやるか……」
「そう言えば、昼休みもそろそろ終わるけど、運動場に戻らなくていいの?」
「ああ、戻りたいのはやまやまなのだが……」
 そう言って、志津奈がふと視線を落とすと、膝を枕にして、颯が身体を丸めて眠っていた。
「門倉さん……大好き……。くぅくぅ……」
「やれやれ、こいつも早く大人になればいいのだが、な……」
 くすっと微笑み、予報士の少女は、小さな少年の髪を優しく撫でるのであった。


マスター:柾木みなと 紹介ページ
この作品に投票する(ログインが必要です)
楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:10人
作成日:2008/10/13
得票数:楽しい8  笑える2  ハートフル5 
冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
   あなたが購入した「2、3、4人ピンナップ」あるいは「2、3、4バトルピンナップ」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 マスターより許可を得たピンナップ作品は、このページのトップに展示されます。
   シナリオの参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。