貴方に捧げた純白


<オープニング>


 人気の少ない場所にその教会はあった。
 工事中の看板がぽつんっとたっているが工事が進められた様子も、進んでいる様子も無い。
 何故なら工事をしようとすると怪現象が起こる所か、身元不明の死体が出るという始末だ。
 ゆえに作業は捗らず何時の間にか放置されてしまっている。
 その教会の中に一人の男が居た。
 男は友達と飲んでいたのだがこの教会に度胸試しをする事になったのだ。
 友達は「お前には無理、無理」と笑い飛ばしていた。
 それにかちんと来た男は意地でもってこの場に居る。
「なんだ……何も無いじゃん」
 教会に入っても何も起こらず静寂が支配するだけ。
 ゴーン……ゴーン……
 乾いた笑みを浮かべその場を去ろうとした男の耳に鐘の音が届く。
 深夜のこの時間帯に鐘の音。
 起こりえるはずの無いその現象に男は逃出そうとした。
「……ミツ……ケタ……」
 逃げ出そうとした男の体にレースの手袋に覆われた引き締まった腕が絡みついた。
 耳元に囁かれるようにして言われた瞬間、絡み付いていた腕に力が入る。
 ボキっと頭の何処かで何かが折れた音が響いた。
 それを確認する間もなく男の意識は闇に誘われる。
 鐘の音が止み再び静寂の支配する教会に男の冷たくなった体が横たわっていた。

「皆様、寒い中のご足労……ありがとうございます」
 集まった能力者達に運命予報士の柔らかな微笑が出迎えた。
「今回皆様にはある工事中の教会に出る地縛霊を退治して頂きたいのです。
 今まで少ないとは言い切れない数の被害者が出ています。
 このまま放置すれば、また新たな犠牲者が出てくるでしょう……」
 そこまで説明すると運命予報士は軽く深呼吸した。
「深夜、教会に男性の方がお一人から三人位で入られると地縛霊は現れるそうです。
 地縛霊が現れる時は教会の鐘がなります。それを合図にすると良いかもしれません。
 敵は背後から抱きついての攻撃と攻撃力の高い蹴り。そして刃渡りの長い刃物での攻撃です。
 あと、地縛霊を守るように鳩が出てくると思います。
 鳩の攻撃力は高くありませんが、地縛霊を攻撃するさいに邪魔をしてくるでしょう。
 地縛霊の攻撃も一撃一撃が強力ですので、油断すれば大怪我を負うかもしれません」
 そこで一旦言葉を切ると、運命予報士は能力者達をみつめた。
「そういえば、その地縛霊の容姿に関する噂話が流れてるんです」
「噂話?」
 運命予報士の言葉に能力者の一人が聞き返した。
「ええ、なんでも顔は小顔で髪の毛は腰まである艶やかな黒髪……」
 運命予報士の言葉に能力者達は「うんうん」と頷いて頭の中でその姿を思い浮かべる。
「その黒髪に純白のヴェールを被り、引き締まった肢体は同じ純白のドレスに包まれているとか……」
 引き締まった肢体? と、一部の能力者が頷くのをやめる。
 それを我関せずと運命予報士は続けた。
「ウェディングドレスの上からでも分かる豊満なバストに割れた腹筋。
 レースの手袋に包まれた引き締まった腕に、上腕二頭……」
「だぁぁぁぁぁ!!」
 頭の中に筋肉隆々の体つきの男がウェディングドレスを着て、ポージングしている姿を想像した能力者が運命予報士の言葉を遮る。
「これはあくまで噂ですので真実は違うかもしれません」
 のほほんっと微笑む運命予報士に、能力者達は是非違ってくれと心の中で祈る。
「皆様、是非この地縛霊を退治して、教会の工事を安心して出来る様にしてあげて下さい。
 皆様なら大丈夫だと信じてます」
 にっこり微笑む運命予報士を背に、些か暗い気持ちで能力者達はドアを開いた。

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参加者
伊珪・小弥太(高校生魔剣士・b00252)
緋之坂・央璃(アルジェントパロットラ・b00444)
葉月・玲(高校生青龍拳士・b00462)
塩原・朱理(ルーンブレイカー・b00975)
琉孔・セト(蟲笛のかなた・b03188)
桃山・姫太郎(高校生青龍拳士・b04384)
紅堂・彰(紅蓮の戦鬼・b10704)
加藤・風雅(中学生水練忍者・b11769)



<リプレイ>

●誰がために鐘は鳴る
 草木も眠る丑三つ時にはちょっと早い時刻。
 ぽつりと工事中の看板が寂しく立つ教会に彼等は居た。
「花嫁……それは女性が最も輝く瞬間といっても過言ではないでしょう。
 たとえそれがアマゾネスを髣髴とさせる女傑だったとしても」
 教会を見上げ塩原・朱理(ルーンブレイカー・b00975)は呟いた。
 それに同調するように頷くものが数名。
「ちなみに私はめがねっ娘にしか興味ありませんけどね」
 眼鏡を指で押さえてそう真顔で付け加えれば、頷いていた者がこけそうになる。
 言ってる事は結構良い事なのだが最後のが余計だ。
「とりあえずマッチョに純白のコンボはきついと思うねぇ……。
 というわけで、そんなふざけた地縛霊はぱっぱとやっつけちゃいましょう」
 コホンと一つ咳払いして緋之坂・央璃(アルジェントパロットラ・b00444)は教会の入り口を見つめる。
 そう、今回の目的は教会に住み着いた地縛霊を退治するもの。
 彼等とて素人ではない。
 如何なる者であれ人に害をなすゴーストを退治しなくてはならない。
 例えそれで自分の貞操の危機に陥ろうと、ファーストキスを奪われようともだ。
「そろそろ行くか……」
 自身に気合を入れ伊珪・小弥太(高校生魔剣士・b00252)が、紅堂・彰(紅蓮の戦鬼・b10704)と加藤・風雅(中学生水練忍者・b11769)に声をかける。
 彼等は地縛霊をおびき出す為の囮……。
 愛の抱擁の犠牲者その一になってもおかしくない者達である。
 そうならない様切に願いたいものだが……。
「……女装野郎が相手とか、気が乗らねぇよなぁ……」
 彰がぼやく様に言った言葉に小弥太と風雅が複雑な表情をする。
 気が乗らない以前に貞操の危機(違)なのでは……。
 不安な面持ちの三人から少し離れた所で、葉月・玲(高校生青龍拳士・b00462)が朱理と桃山・姫太郎(高校生青龍拳士・b04384)に何かを渡している。
 見ればそれは花束と指輪……一体何に使うのだろうか?
「頑張って……ね」
 些か暗い表情で教会に向かう三人に琉孔・セト(蟲笛のかなた・b03188)が声をかけた。

 ギィーと鈍い音がして扉が開いた。
 中に入ればステンドグラスに月明かりがさし、ぼんやりと教会の中を照らしている。
 その明かりは中に入って来た三人をも照らし出し、その光の中に紋付袴姿の小弥太が……。
 彰と風雅はいたって普通の格好なので、その姿はとても浮くのだが誰も突っ込まない。
 だってこれからもっと凄い者に会うのだから……。
 まるで能が些細な事は気にするな、とでも言うかのように細かい事はシャットアウトだ。
 音も無く静寂に支配された空間は何とも不気味で居心地が悪い。
 一歩一歩前に進む三人は、自然とお互いの死角を庇うような形となる。
 月明かりに照らされてマリア像がその姿を浮かび上がらせる。
 静寂の中で彼等三人の呼吸する音がやけに耳につく。
 ……ン……ゴーン……ゴーン……。
 静寂を破り、突然金の音が鳴り響く。
 その音に三人は戦闘体勢を取った。
「出て来るか……?」
 自身に霧影分身術をかけ、風雅は注意深く辺りを見回す。
 何時敵が出て来ても良いように……。
「……ミツケタ」
 鐘の音を縫うようにして聞こえた声に、三人の背中に嫌な汗が流れた。
 
●純白対純白?
「どうも遅れまして、新郎新婦の皆さんに祝砲をお届けに参りました」
 鐘が止むのと同時に扉が勢い良く開かれる。
 言葉と共に打ち出されるはずだった祝砲は、しかしならなかった。
 何故なら扉を開けた先での光景に思考が停止してしまったからである。
 朱理の隣でやはり玲も呆然と中の光景を見ていた。
 朱理の後ろに居た央璃は「あちゃー」と呟き、セトは「今回……面白い、敵。だねぇ」と面白そうに見ている。
 彼は……彼は教会に入る前にぼやいていた。
「鋭敏感覚持ちなんで殺気には気がつける……と思いてーな。
 三人の誰が熱い抱擁食らっても南無ってことで。あ、俺がくらっても南無ってか」
 その彼は今、彰と風雅の後ろで意識を飛ばしている。
 彼の口から魂の様なものが見えるのは気のせいだろうか?
 そして彼等の前に居る純白を来た物体……失礼、女性。
 彼女こそ今回の敵なのだろう。
 確かに運命予報士の言った通り小顔だ。(顔の細工に触れなければ)
 真っ黒な髪も艶やかでサラサラだ。(後ろから見れば)
 しかし……しかしだ……。
 純白に身を包んだその体はしっかりと腹筋が割れている。
 レースの手袋に包まれた腕は軽く、平均的な女子の腕の二周りはあるだろう。
 たっぷりレースで重ね合わせたドレスの下は、想像したくも無いが逞しいおみ足があるはずだ。
「お主等……」
 低い声が地縛霊から発せられた。
 純白のヴェールを被った頭がゆらりと揺れる。
 そのまま背後に居るセト達をぎらついた瞳が見つめた。
 瞬間、湧き上がる冷や汗。
「感激じゃ……わしを巡っての熱き男達のバトル……」
 違う! 違います!! そう叫びたくても声が出ない。
 今彼女の脳内には新郎(小弥太)から自分を略奪しようとする男(朱理)の図が出来上がっている。
 朱理の隣には玲や央璃、背後にはセトが居るのに地縛霊の目にはうつらない。
「わしを奪ってぇぇぇぇぇぇぇ!!」
 奪ってぇぇぇぇぇ……奪ってぇぇぇぇ……奪ってぇぇぇぇぇ……。
 感激の余り目を潤ませて乙女走りで朱理の元に向かう地縛霊。
 ドスン、ドスンと普通では出ないだろう足音を響かせる。
 ついでにエコーも響いている。
 とっさに武器を構える朱理。
 その後ろで援護しようと術扇を構えるセト。
 来るっ!! と斧を握り直す朱理の目の前で、地縛霊の体が綺麗に放射線を描いて宙に浮いた。
 揺れるヴェール、大きくふわりと広がるドレス。そして少し見えてしまった乙女の秘密。
 瞬間朱理が崩れ落ちた。転がり落ちる指輪……結局なんだったのか。
 見たかった訳じゃない……いや、眼鏡っ子のだったら見たかったかもしれない……。
 ぶつぶつと呟く彼は真っ白に燃え尽きていた。
 同性である筈の央璃と玲も顔が真っ青だ。
 運良く朱理の後ろに居た事で見ずにすんだセトが事の成り行きを見ている。
 央璃達の前に居たのは姫太郎だった。
「大丈夫か?」と聞く彼は正直かっこよかった……その姿さえ見なければ……。
 今の姫太郎の姿は何故か純白の白無垢姿……そして花束……。
 何を思ってそれを着たっ!! と小一時間程問いただした気分になる。
「うぬぅ……うっ、美しい……」
 姫太郎の姿を見て悔しそうに呟く地縛霊。
 ご丁寧にもレースのハンカチを口に加えて悔しがっている。
 どうやら無事だったらしい、何とも執念深い奴だ。
「しかし、まだまだわしには及ばぬ……」
 ふっと軽く笑い、地縛霊はレースのハンカチをしまう。
「わしのが美しい!! 見よこの鍛え上げられた肉体美っ!!」
 純白のヴェールを翻し、ビシッとポージングを取る地縛霊。
 それを「まだまだ甘い」と首を振ると姫太郎もポージング。
 ここに両者一歩も引かないポージング対決が始まった。
 勿論ウェディングドレスと白無垢着用で……。

 最初に気づいたのは小弥太だった。
 目が覚めれば何時の間に来たのか玲達が居る。
 しかも何故か遠い目をしていた。
 隣で介抱してくれていたであろう、彰と風雅を見れば彼等もやはり遠い目をしている。
 何が起きたんだと皆の視線を辿ればそこには、白無垢姿でポージングしている姫太郎の姿が……。
 それに向かい合って地縛霊もポージングしている。
 これは……チャンスなのでは? と思った。
 イグニッションを解き長剣をその手に握る。
 それに気づいた彰と風雅も小弥太に習った。
 そして扉の前に居る央璃と視線が交わる。
 一つ頷いた彼女は玲とセトに合図した。
 瞬間セトの手から無数の白燐蟲が地縛霊めがけて放たれた。
「ぬぅっ!!」
 野生の本能か、はたまた乙女の勘か……多分前者。
 地縛霊はその場から素早く身を交わし、セトの白燐拡散弾を避けた。
 地縛霊が体勢を立て直す前にと風雅が龍尾脚を繰り出す。
 その攻撃が見事地縛霊に命中し、地縛霊はその場に崩れた。
 言わずもがな乙女座りで……。
「そこまで……わしの事を……」
 片手を床につき、反対の手で赤く染まった頬をレースのハンカチで隠す地縛霊。
 正直不気味以外の何者でもない。
 彼女の頭の中では、自分を奪う男(朱理)の元に行く自分を自分の幸せを思って今まで黙っていたが、男(朱理)の登場によって傍観者から略奪者に代わった男達(彰、風雅)がさらに横から自分を奪おうと強引に迫っている……と何処までも都合の良いように変換されている。
 しつこい様だが勿論、同性である央璃、玲、セトはアオウトオブ眼中だ。
 姫太郎の役所も不明。
「ああ……こんなにも多くの男共を虜にするなんて……。
 なんて、つ・み・づ・く・り・な・わ・し」
 最後にハートマークが付きそうな勢いだ。
 ちゃっかりウィンクと投げキッスまでつけている。
「しかし愛に障害はつき物じゃけん……」
 そう地縛霊が呟くと同時に無数の羽音が能力者達の耳に届く。
 音のする方を見れば数羽の鳩がいたる所に止まっている。
「純白のウェディングドレスに身を包んだわし……。
 そしてそれを祝福する鳩達……」
 すくっと立ち上がり、男性能力者に流し目を送る地縛霊。
 それを顔を逸らす事で回避する男性能力者達。
「わしに求婚する男達……しかしわしは一人だけ……。
 愛とは障害があれば有るほど燃え上がるものっ!!
 わしが欲しくばわしを倒すが良いっ!!」
 一人ハイテンションな地縛霊に無言で武器を構える能力者達。
 別に地縛霊の愛が欲しい訳じゃない……ってか正直いらない。
 欲しいのはその命だけ……。
 男性能力者達(姫太郎除く)の何かが切れた音がした。

「回復は任せて!」
 教会に響く羽音と風をきる音。
 鳩に向かって各々攻撃する中、玲が声をかけた。
 そんな彼女も向かってくる鳩に龍撃砲を放ったり、龍尾脚を繰り出したりしている。
 しかし、鳩は素早く空中を移動しそれらの攻撃を微妙な所で避ける。
 当たったとしても、また別の鳩が現れるのだ。
「邪魔っ!!」
 向かってくる鳩を龍撃砲で攻撃しながらも、打ちもらしたものを蹴りで落とす央璃。
 攻撃自体たいした事は無いとは言え、次から次へと向かって来られるのは勘弁貰いたい。
 もう一発っと央璃が龍撃砲を放とうとした時、央璃の鋼糸に光が宿った。
 セトの白燐奏甲である。
「行きますよ、ランダムシュート!」
 衝撃から立ち直った朱理が鳩めがけバレットレインを打ち出した。
 その無数の銀の軌跡に込められた彼の思いはいかほどのものか……。
「わっ……わしの鳩がっ!!」
 地縛霊の声にセト達が振り返り、そして固まった。
 セトが皆にかけた白燐奏甲……そして姫太郎。
 純白姿の姫太郎の下半身が輝いている。
 それは白燐奏甲による効果なのだが……。
 ぼてっと仕留められた鳩の落ちる音が間抜けに響いた。
「筋肉を愛するが故に行き過ぎた愛情は憎しみへと変わる……。
 暴走する感情を食い止めるにはそれを超えるだけの筋肉が必要なのだ!
 これ以上苦しむ必要はない…その思い、我輩がしかと受け止めようぞ!!」
 言ってバサっと白無垢を脱ぎ捨てる姫太郎。
 遮るものが無くなり輝きを増す褌……否、布槍。
「いい加減に…消えろよ!」
 絶妙な腰裁きで攻撃する姫太郎に彰が続いた。
 旋剣の構えで自身を強化した彰の攻撃を地縛霊は避ける事は出来なかった。
 避けようにも気づけば能力者達に囲まれていて、避ける余裕も無い。
 彰の攻撃が地縛霊に命中する、それに続いて風雅の龍尾脚が地縛霊に炸裂した。

●誰が為の純白か
 どさりと重たい音がして地縛霊はその場に崩れ落ちた。
「うっ……中々見事な腕前……お主にとつ」
「断る」
 地縛霊が最後まで言う事無く風雅は即答した。
 時間にすればコンマ一秒と言った所か……。
「こんなとこでグズグズしてねーでさっさと生まれかわってこいよ。
 そんなに綺麗な髪してんだからさ、今度は腹筋割れねー努力すればカワイイお嫁さんになれると思うぜ……多分」
 風雅に一刀に切られ、しょんぼりとする地縛霊に小弥太が声をかける。
 それに「あっ」と小さく声を上げる玲。
「おっ……おぬし……わしは……わしは今猛烈に感動しているっ!!
 おぬしこそわしの求めていた……!!」
「やっ、無理」
 感激のあまり飛びついてくる地縛霊を交わし、即答する小弥太。
 これもまたコンマ一秒の早業である。寧ろ反射……。
 小弥太に避けられべしゃっと床につぶれる地縛霊。
 さっそう憐れである。
「そろそろ、時間……」
 セトがぽつりと呟くと同時に倒れた地縛霊に無数の白燐蟲が群がる。
「ぬぉぉぉぉぉぉ!!」
 体の上を這う無数の白燐蟲に悶え苦しむ地縛霊。
 ある意味拷問である。
 地縛霊では無く、能力者達が……。
 遠い目をする能力者達に見送られ地縛霊はその姿を消した。
 それをにやりと黒く細く笑んだセトが居たとか居なかったとか……。
「あの世で幸せを掴めるよう、今は安らかに眠るが良い!」
 地縛霊が消え去った場所に向かって哀悼のポージングをする姫太郎。
 月明かりに照らされた赤い褌が眩しい。
「ふぃー……お疲れ様〜」
 微妙な雰囲気を破るように央璃が皆に声をかける。
 それを合図にそれぞれなすべき事をするために動き出す。
「来世では結婚できると良いわね」
 そっと呟くと玲も歩みを進める。
 静寂の戻った教会に能力者達の立てる物音が響く。
「……何がどうなって生まれたんだ、あの地縛霊は。
 純情な青少年への嫌がらせか何かか……?」
 何とは無しに呟いた風雅の声が響いた。
 それに答えるものは誰も居ない……。


マスター:桜花 紹介ページ
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知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:8人
作成日:2007/01/15
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