●クリスマスによくある光景(ないってw
クリスマスの日。
部屋で二人っきりのパーティーを過ごしていた。
「ねぇ沙耶っち、ケーキのクリーム余っちゃったんだけど、どうする?」
少しクリームを作りすぎてしまったようだ。ミサキが差し出すボウルには、半分くらい残っている。
「うーんそうやね……そのまんま食べてもええけど……そうやっ!」
にこっと悪戯な笑みを浮かべ、ミサキに耳打ちする沙耶。
「うん、面白そうだよ♪」
果たして彼女達の考えたものは?
「うう、べったべただよ〜」
「途中までは楽しかったんやけどなぁ〜」
二人は服を脱いで下着姿で、クリームを掛け合った。
一度は試してみたいという沙耶の提案にミサキが乗ったのだ。
パイ投げみたいに楽しいかと思ったのだが……。
「後のこと、全然考えて無かったね……楽しかったけど」
先ほどの掛け合いを思い出し、ミサキは笑みを浮かべる。
「なあなあ、なめあうっちゅーのはどうやろ? 美味しいし、綺麗になるし、一石二鳥や」
「え? ほ、本当にやるの? 沙耶っち」
「ほな、うちからなっ!」
「わ、ちょ、ちょっとた……」
ばったーん。
背中にクッションがあったのが不幸中の幸い。ミサキは沙耶に押し倒されるように倒れこんだ。
「ん……美味しいわぁ」
「な、何だか恥ずかしいよぅ……」
「だーめ、やるんや。それに……ここはあたしらだけやろ?」
「うう……」
沙耶に言われて、ミサキはしぶしぶ沙耶のクリームをなめ取る。
「つぎはこっちや。ミサキっち、こっち向いてな」
「わあ、急に向き変えないでよ……」
時間はかかるものの、体についたクリームはなくなっていく。
「ねえ、沙耶っち……」
「ん? 何?」
「なめ終わった後、ちゃんとシャワーしようね」
「………うーん、そうやね、ミサキっち……」
こうして、二人の甘いクリスマスは幕を下ろしたのであった。
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