●羨ましいか(笑)?
世の中楽しげなジングルベル。
聞こえてくるのは、楽しげな笑い声ばかり。
あたりを見渡せば、どこからやってきたのか沢山のカップル達。
クリスマス。
何かといえば、カップルのイベントのようにもてはやされて。
それならロンリーならどうすれば、良いかなんて考えたって仕方ないのは重々承知。
だから今日は、目一杯楽しむことにする。
通り過ぎるカップル達が時折自分達を見て振り返る。
それが分かるともっとワザとらしく振舞う。
絡ませた腕と腕、さらに体をひっつけて。
何か不自然なものなど、ありもしない。
立派なカッコイイカップル一組。
顔を顔と見合わせれば自然と笑みがこぼれてしまう。
小さな笑いから、大きな笑いへ。
「どうよこれ!」
実は男同士。
周りが騙されているいる様子がおかしくて仕方ない。
楽しいからいいじゃない。
甘い恋人な雰囲気は、他のカップルに任せるとして、今日は楽しいジングルベル。
思いっきり楽しんだもの勝ち
そんなことするなんて余計に寂しいじゃないかと言われそうだけれども、寂しいなんてとんでもない。
こんな事を一緒にやってくれて、一緒に腹の底から笑い合えるナイスな友人を羨ましやがれ。
クリスマスの楽しみ方なんて千差万別。
楽しんだもん勝ち。
それがわかっているから、今日はコイツと一緒にいる。
「来年も宜しくお願いいたします」
ちょっと早い新年の挨拶をすればまた大笑い。
まだ気がはえーよ。とか突っ込みあうけれども、やっぱり来年のクリスマスもコイツとバカ騒ぎできたらな。
ジングルベルが鳴り響く中、すきっ腹を満たすためにチキンでも食いに行く。
街行く人々を騙しながら歩き出す。
街中に響くジングルベルを聞きながら。
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