翡翠・孔臥 & 皇・なのは

●樹上の星空

 楽しかったクリスマスパーティーを終えた後。
 孔臥となのはは、二人でゆっくりと帰って行く。
 仲間のいる結社へと。

「こーがくんってケーキ食べれるんだねぇ、意外だったよー」
 なのはは、大きなリボンを揺らしながら、隣に居る孔臥に話しかける。
「そうか? 自慢ではないが、1ホール程度なら完食出来るよ」
 さらりと孔臥は、何だかとんでもないことを言っているような……。
「いつも思うけど、いっぱい食べるよねぇ」
 だが、なのはは気づいていない。いや、これがいつものことなのかもしれない。
 楽しく談笑する二人には。
 と、しばらく歩いていると、なのはがいち早くそれに気づいた。
「あ、大きなクリスマスツリーがあるよ!」
「ふむ……このような目立たぬ場所にあるとは。……見ていくかね?」
「うん」
 二人は見つけたツリーの元へと近づいていく。
 飾り付けられたツリーの一番上にはきらきらと輝く星が見えた。
 そのままツリーを見上げていると、ふわふわと雪が降り出してくる。
「雪か……なんとも風流になったものだ」
「綺麗だね〜」
 なのはが、腕を伸ばして雪を手に掴む。手に残るのは、白い雪。
 思わずなのはは笑みを浮かべた。
「知っているかね?」
 孔臥の声になのはは顔を上げた。
「一説によると、クリスマスツリーは星空を表現しているらしいよ」
「樹上の星空か〜。なんかいいね」
 雪が舞い散る中、二人はもう一度、ツリーを見上げた。

 しばらく、ツリーを眺めた後。
「そろそろ行こうか、皆が待っている」
 孔臥の提案になのはは頷く。
「うん。冷えちゃったし、何かあったかい物買おっか」
「そうだな。珈琲でいいかね?」
「ココアがいい!」
 孔臥はなのはの言葉に笑みを浮かべ、ゆっくりと公園を後にする。
 最後にもう一度見上げて。
「メリークリスマス、こーがくん」
「メリークリスマス」
 きらきらと輝くツリーの上には、綺麗な星空が見えていた。




イラストレーター名:都 和