●これからもずっと一緒に…ね♪
普段はワイワイ、キャアキャアと騒ぎあっている、シャナとポルテだけど、今日はちょっと神妙。
だって今日はクリスマス。
それなりにムードを大切に、と振る舞う2人からは、少し大人っぽささえ感じ取れる。
自宅の部屋を簡単に飾り付けして、チキンとケーキの準備もばっちり。
それなりだけど、とても良い雰囲気。
それに二人は嬉しそうに、笑い合う。
二人だけのクリスマスパーティー。
二人だけのプレゼント交換。
こういうのも偶にはありだよね。
シャナからポルテへ、プレゼントが渡される。
「クリスマスプレゼントですー」
「……え?」
雰囲気を作りながら、シャナがおもむろに取り出したのはマンガ肉。それをポルテの目の前に置く。
あまりの突然の出来事に、さすがにポルテも驚いて唖然とするしかなかった。
「おいしいですよ?」
「え、あ、うん」
にっこり笑うシャナに誘われて、ポルテが肉の両側から突き出た、骨の部分を持って、もぐもぐ食べ出す。
そういえばシャナは肉が好きだったのを、食べながら思い出す。
その後は、ポルテからシャナへ、プレゼントが渡される。
「シャナ、ちょっと後ろ向いて?」
「みゃみゃ?」
何だろうと不思議そうに首を傾げて、シャナはポルテに背を向ける。
後ろを向いたシャナの首に、ポルテが黒い革製の首輪を付ける。付けている間、首輪に付いている鎖がしゃらりと音を立てていた。
「メリークリスマス、これからもずっと一緒にいてね」
付け終わりこちらを向くシャナに優しく声を掛け、ポルテはそのまま少し身を屈めて、シャナの頬に優しい口づけひとつ。
「みゃふっ、いっしょですよー」
ポルテからのキスに少し驚いた声を出すけど、その後に続いた言葉はとても嬉しそうだった。
今日は特別な夜。
少しだけおすましした、二人は寄り添うと、顔を見合わせて微笑み合う。
ずっと、ずっと。
これからもずっと一緒にいようね。
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