●〜聖夜のふたり〜
風香と二人きりでクリスマスを過ごせる事が嬉しい羊夢は、風香からもらったサンタ服を着て、とても嬉しそう。
「風香お姉ちゃん〜」
甘えた声を上げ羊夢は風香の左腕に抱きつきくと、風香は恥ずかしそうな顔をする。けどそんな事はお構いなしと羊夢はぴったりと風香に寄り添う。
そうして二人は、これから二人でする、クリスマスパーティーの為の買い物をするために、賑やかな街をいく。
沢山買い物をして風香の家に着くと、早速準備に取りかかる。
風香が料理の準備をしていると、羊夢は部屋の中をクリスマスらしく飾り付けしていく。
何気ない会話。
ただ一緒にこうしている事が、とても嬉しくて楽しい。
「風香お姉ちゃんと、こうしてクリスマスでが過せる私はとてもしあわせです」
にこにことクリスマスツリーにオーナメントを飾る羊夢が、料理を準備する風香に向って告げる。
その言葉に風香も、すこしだけ料理してる手を止めて、羊夢を見る。
無邪気に笑いかけてくる羊夢に、風香も優しい笑みを返す。
羊夢の飾り付けでぐっとクリスマスマスらしくなった部屋。
そこに風香が作った、料理の良い香りがしてくる。
いただきます。と、一緒に食べる食事はとても美味しい。
誕生時じゃないけれども、クリスマスケーキのサンタのロウソクに火を灯して、一緒にクリスマスソングを歌ったり。
とても楽しいクリスマスパーティー。
楽しい時間が過ぎていくのもあっという間。
いつもそうしているように、羊夢は風香の胸に体を預け、心地よい微睡みの中。
この想いが恋なのか、それとも単なる憧れなのか、まだ子どもだと思う羊夢には分らない。
けれどもこの幸せな日々がいつまでも……いつまでも……続いて欲しいと思う。
そんな事を考えていれば、いつの間にか羊夢は眠りについていた。
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